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当院は、耳鼻咽喉科、気管食道科、アレルギー科を専門とし、地域医療に貢献します。

TEL. 089-973-8787

〒790-0045 愛媛県松山市余戸中1丁目2-1

好酸球性中耳炎

 好酸球性中耳炎とは、気道粘膜の一部としての中耳粘膜に好酸球が浸潤して慢性炎症化し、にかわ状の滲出液がたまる中耳炎です。インターロイキン4.5.13というサイトカインがIgE産生、好酸球性炎症またはムチン産生などを惹起する2型炎症反応であることが解ってきました。 一般的なアレルギーの治療に難治性であり、多くの場合、鼻茸を伴う好酸球性副鼻腔炎や、気管支喘息が合併します。喘息のタイプでは成人発症型やアスピリン喘息合併型が多いです。

症 状
にかわ状のかたい貯留液が中耳腔にたまることにより、難聴(伝音難聴)や耳閉感、耳鳴などが生じます。鼓膜に穿孔が生じ拡大する傾向もあります。特に喘息の発作時に増悪することが多く、発作の軽快とともに耳の症状が治まることもあります。機序はまだ解明されていませんが、内耳に障害を与えて治癒不能な高度の神経性難聴を引き起こすことがあり、注意を要します。

診断基準
疑い例:成人発症の気管支喘息患者にみられるニカワ状の耳漏(初期では必ずしもニカワ状の耳漏ではない)を特徴とする難治の慢性中耳炎
確実例:疑い例のうち耳漏または中耳粘膜・肉芽に好酸球の浸潤が確認された例
難治例:ステロイド以外の薬物療法、鼓膜チューブ留置術に抵抗性のもの

検 査:滲出液の鏡検による好酸球検出、血中好酸球数、CRP、RIST(IgE)、RAST、ANCA など

治 療:現在確立された治療指針はありませんが、以下の方針が代表的です。
①にかわ状滲出液を慎重に除去し、鼓膜切開や鼓膜換気チューブ留置を行います。(粘膜自体の炎症が強いため、慢性化膿性中耳炎に行うような手術は無効とする報告が多いです)
②ステロイドの鼓室内投与や全身投与が最も有効です。感音難聴にはステロイドの大量投与も行いますが、聴力改善が改善しない場合も多いです。
③高度な気管支喘息では、そのコントロールも重要です。

鑑別すべき疾患
滲出性中耳炎
ANCA関連血管炎性中耳炎:好中球細胞質抗体(ANCA)による壊死性血管炎で微少血管が障害される成人発症の自己免疫疾患です。原因は十分解明されていませんが、ANCAが風邪などの上気道感染の後に炎症によって産生されたサイトカインとともに好中球を活性化し、各種の有害因子を放出し血管炎や肉芽腫を起こすと考えられています。血液検査でMPO-ANCA、PR3-ANCAが陽性となります。難治性中耳炎と急速に進行する感音難聴を認め、高率に顔面神経麻痺や肥厚性硬膜炎を合併します。進行すれば、肺の壊死性肉芽腫や全身の壊死性肉芽腫性血管炎,壊死性半月体形成性腎炎などの全身性疾患となります。治療はステロイド免疫抑制剤の長期投与です。
 以下に細分類されます。
1、顕微鏡的多発血管炎
2、多発血管炎性肉芽腫症(ウエゲナー肉芽腫) ;発熱、全身倦怠感、食欲不振などの炎症を思わせる症状と、眼、耳鼻咽喉頭などの上気道、肺、腎などの炎症による症状が起こってきます。
3、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA 旧チャーグスストラウス症候群);好酸球性副鼻腔炎、気管支喘息(重症例の3%で合併)が先行し、著明な好酸球増多と全身の虚血症状で発症し、種々の血管炎、肺浸潤が出現します。発熱、体重減少、関節痛、筋肉痛、紫斑などの全身症状とともに多発性単神経炎を起こします。ステロイドと免疫抑制剤が治療の中心ですが、2018年より抗IL-5薬ファンセラが保険適応となりました。

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医療法人 大輝会
山口耳鼻咽喉科クリニック

院 長 山 口 幹 夫

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