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当院は、耳鼻咽喉科、気管食道科、アレルギー科を専門とし、地域医療に貢献します。

TEL. 089-973-8787

〒790-0045 愛媛県松山市余戸中1丁目2-1

今月の疾患情報

1) ’99年9月のホームページ開設以来の「今月の疾患情報」のまとめへのリンクをコンテンツ欄にリンクしています。当院の月別の疾患情報を通して、耳鼻咽喉科外来の1年の様子が伺えると思います。ぜひご覧下さい。ブログ風ですが、ブログサイトが普及する以前からの当ホームページオリジナルの形式です。(^^)/
2) ’02年9月より疾患情報を復活させています。(^。^) 以前のスタイルとはちょっと趣を変えて、ショートコラム風にその時々の当院の診察室風景をお伝えします。時には、松山のチョットした風物も紹介出来ればと思っています。
 
  14日   インフルエンザが本格的に流行してきました。年始には家族内の集団発生が目立っていましたが、冬休み明けと共に、小学生を中心にクラス内での集団発生も出てきました。保育園、中学校、高校、会社での集団発生もチラホラ見られます。学校の先生で発症した方も見られました。全国の感染症情報の集計は日曜日が締め日です。13日の週までの集計結果が17日か18日に発表されます。恐らく松山も今週で警報入りしそうです。当院での検出は全例A型で、この時期になってもB型は1例も検出されません。12月の愛媛県の病原体検出情報では今治でA香港型が2例、西条でA09年型が1例でした。年明けの流行はA09年型が先行していると思っていたのですが、案外、A香港型も混ざっているかもしれません。今シーズンは、1月にA09年型が、2月にA香港型が、3月にB型が流行するというパターンになりそうです。B形にも山形系統、ビクトリア系統と2系統ありますが、抗原性が似通っているために同じシーズンに2回発症することは極めて稀です。しかし、A香港型、A09年型、B型としてみれば抗原性は大きく異なりますので、免疫の十分についていない子供さんを中心に、1シーズンに3回発症する場合もあります。皆さんも、これから3月までは、集団風邪への感染予防対策は続けて下さい。

 スギ花粉も、1月に入って初めて花粉が飛散する初観測日は既に迎えていると思われます。今日も暖かい陽気でしたので、かすかな飛散はあったかもしれません。先週も花粉症?と鼻炎症状を感じて来院される方が増えてきました。多くの方は、スギ花粉症ではなく軽い風邪で過敏症症状が強め出たようでした。しかし、1月後半からは花粉症が強い方は症状を感じ始めます。暖かい日の午後に屋外で鼻や目がムズムズしたら花粉症の可能性は高いと思います。毎シーズン花粉症症状が強くなる方は、スギ花粉が毎日飛散を始める飛散開始日の1週間前ぐらいから抗アレルギー薬を服用すると、本格的な飛散が始まっても症状が強くなりません。これを以前は予防治療、最近は初期治療と言います。スギ花粉症があって風邪で来院された方には、希望をお聞きして、初期治療のお薬を持って帰って頂いています。
 今週から来週にかけて各地の飛散レポートの発表が始まります。当院にも今シーズン用のポールンロボが届きました。先週の当院は昼休みがない状態が続いていましたので、なかなかポールンロボを設置する機会がありませんでした。今週には設置しますので、来週後半からはウェザーニュース社の花粉チャンネルでリアルタイムデータを見られるようになります。
 松山と山口県南西部のスギの飛散傾向は例年似通っています。先日、私が例年大いに参考にしている山口県医師会の今年の花粉飛散予想が発表されました。2018年の夏の平均気温が、東日本で平年より1.7℃高く、1946 年の統計開始以降最も高く、西日本でも平年比+1.1℃で過去第2位でした。前年夏が暑いとスギ花粉はよく育ちます。山口県でもスギの雄花は昨年よりも多くなっているとのことで、山口県での飛散を例年の1.4倍と予想しています。ヒノキ花粉の飛散予測は困難とのことです。 松山と山口県南西部のスギの飛散傾向は例年似通っています。先日、私が例年大いに参考にしている山口県医師会の今年の花粉飛散予想が発表されました。2018年の夏の平均気温が、東日本で平年より1.7℃高く、1946 年の統計開始以降最も高く、西日本でも平年比+1.1℃で過去第2位でした。前年夏が暑いとスギ花粉はよく育ちます。山口県でもスギの雄花は昨年よりも多くなっているとのことで、山口県での飛散を例年の1.4倍と予想しています。ヒノキ花粉の飛散予測は困難とのことです。この飛散予想も参考にすると、松山の今シーズンのスギ花粉飛散量は、「例年よりやや多いレベル」になりそうです。
  8日  新年の診察が始まりました。診察に当たっては、患者様ひとりひとりが安心し、納得して、最善の治療を受けられるよう、心して診察を行いたいと心したいと思います。

 今日は3学期の始業式でした。昨日までは診察が込み合いました。お待ちい頂いた患者様には、ご協力ありがとうございました。
 年始は帰省中の方の受診も多く見られました。高校生の時分に当院に通院していて、その後県外に出て、帰省で受診する方もおられました。久しぶりにお会いすると、社会人や大学生になって落ち着いた雰囲気になっていて、診察時の受け答えがしっかりしていて頼もしいと、こちらも思わずうれしくなりました。私は父が転勤族だった関係で、小学5年生から中学1年生まで三重県の鈴鹿市に住んでいました。当院で三重県在住の方を診察する機会はめったにないのですが、一昨日には、鈴鹿の近隣の四日市の方が受診して驚いていたところ、続いて、四日市の方とは全く関係なく、私が住んでいた鈴鹿市の白子在住の方が受診されて、さらにビックリしました。その方は私が通っていた朝日ヶ丘小学校や白子中学校を知っていました。白子中学は鈴鹿サーキットの近くにあります。思わずF1の話題で盛り上がりました。
 インフルエンザは、年末年始に4年振りに流行したようです。4年前の救急病院が大混雑した当時みたい混乱はなかったようですが、年末年始に家族内で集団発生した方もおられました。クリスマス前に、北海道、神奈川、愛知、大坂、兵庫、大分、福岡が警報入りしましたが、愛媛や松山も、今週には警報入りしそうな勢いです。これまでに流行しているウイルスのタイプですが、全国では A09年型70% > A香港型30% >> B型 、愛媛は A09年型60% > A香港型40% のようです。当院でも今シーズン検出したタイプは全てA型で、B型はまだ1例も検出していません。今シーズンは、A型がまず流行し、3~4月にB型が流行るという例年のパターンに戻りそうな気がしています。
 インフルは、予防接種を受けていても症状が強く出る方、接種していなくても基礎免疫があり症状の軽い方など様々なパターンがあります。また、気道アレルギーがある方、扁桃組織が弱い方などで、上気道の反応も様々です。個々の方の体質を踏まえての診察を心がけたいと思います。これから春までは 中学入試→センター試験→大学入試→高校入試と受験のシーズンです。受験生がインフルエンザに振り回されることなく存分に力を発揮できるよう、私も心して治療したいと思います。
 残念ながら、年が明けても滲出性中耳炎が治らないお子様も多いです。冬の風邪シーズンの3月までは中耳炎はなかなか治りません。止む負えず鼓膜切開やチューブ留置するお子様も増えてきました。

 今日、抗アレルギー薬デザレックスの自主回収の連絡が飛び込んできました。製薬会社の担当者の説明では、この薬は国外のメーカーMSDが米国で製造して、国内では杏林製薬が販売しているのですが、米国内の原薬保管施設が外国製造業者認定を取得していなかったとして、使用期限内の全てのロットを自主回収することになったとのことです。MSDは「回収は、薬事手続き上の不備に起因するものであり、製品の品質、安全性及び有効性に問題はなく、重篤な健康被害が生じる恐れはない」としています。これまで当院で処方されたお薬に安全性の問題があるのではありませんので、ご安心下さい。デザレックスは1日1回の服用、眠気の発現がないことから運転注意の記載がない、12才以上の小児適応あり、薬価が安めとういことで、私も受験生を中心に積極的に処方していました。デザレックスは、昨年の花粉症シーズンにも供給不足から一時的な販売中止となっていました。昨年は売れすぎての供給停止ですので、製薬メーカーにとってはうれしい悲鳴でしたが、今回は事務的なミスですので、製薬メーカーの苦悩も大きそうです。医薬品は供給が十分に確保されるまでは販売されませんので、何時から流通が回復するかは現時点では不明だそうです。学生さんや、眠気を気にする方には優れたお薬ですので、一日も早く処方が再開出来るよう、私も願っています。


 例年恒例の、道後温泉旅館ふなやの正月飾りです。ふなやのコーヒーラウンジでお茶すると、身近に正月気分を満喫出来ます。


 ふなやの庭園に生えている葵苔です。昭和41年に昭和天皇が植樹祭で行幸された際に、天皇陛下がふなやの庭園を散策された際に見つけられ「この地では珍しい植物であるから大切にするように」と仰せられたそうです。徳川家の家紋「葵」に似た可憐な山草です。


 病院のツバキも彩を増してきました。ヤブツバキは松山市の市花です。由来は、法興6(596)年聖徳太子が道後に行啓され、これを記念して伊佐爾波岡に立てられた温泉の碑の「温泉の周囲には椿の樹が茂って温泉を取り囲み、その壮観なことは、実にたくさんのキヌガサをさしかけたようにみえる」によるそうです。また松山には、道後温泉椿湯、椿神社があります。椿で有名な街は京都ですが、松山の椿は江戸時代に京都から移入したが、今日の京都の椿は愛媛県から再移入したとのこと。これらも市花の選定の理由になったそうです。街路樹や松山総合公園には椿の植栽が広がっています。松山に椿が目立つのは、こんな背景もあったのですね。 
  3日   年明けはスギ花粉への対策シーズンの始まりです。1月1日以降にスギ花粉が最初に観測された日が初観測日となります。飛散が2日連続して続くと飛散開始日です。例年飛散開始が早い高知愛媛の南部、九州西部、静岡南部ではもう初観測日を迎えているかもしれません。今年の1~2月は暖冬の予想です。スギの飛散開始は、年明けからの積算気温が高いと早く飛散するとの研究結果があります。また一方、急に暖かくなると飛散が始まることから、初めから暖かいと花粉の休眠打破が遅くなるとの予想もあります。さて、今シーズンの飛散開始は早いのでしょうか?遅いのでしょうか?
 全国の研究者からの来年の飛散予想が出揃ってきました。各地で花芽の着花状態を確認する野外調査の結果も踏まえて予想していますので、私も大いに参考になります。各地の予想では、東日本が例年並み、関東、中部、関西が多め、中四国がやや多めとの予想が多いようです。これらを踏まえると、今シーズンの松山の飛散は、例年より多めぐらいでしょうか。過去、松山で最も遅い飛散開始日はバレンタインの2月14日でした。飛散開始日は2月上旬のいつ頃になるでしょうか。また、私が気になっていた、昨シーズンにヒノキが大量飛散した原因に言及したレポートは見つけられませんでした。このあたりも気になっています。

 私は乗り物一般に好きなのですが、最も好きなのは鉄道です。”ガタンコトン”という鉄路の音は、なんとも旅情を誘います。乗り鉄、撮り鉄、最近は飲み鉄という番組もありますが、私のあこがれは乗り鉄でしょうか。学生時代以降、時間を忘れてのガタンゴトンは味わっていませんので、本当に憧れです。YouTubeでは、高速道路やバス、列車の前面展望、街のそぞろ歩き、飛行機のチェックインから降機までの記録などなど、実に様々な動画の投稿があります。大きなテレビ画面で見れば、まるで乗り物旅行を追体験しているような気分になります。
 私が、これはと思った撮り鉄とルポの動画を紹介します。

 全国の新幹線を38分で見る シンカンセン 2018 
 凄いこだわりと美しい風景の連続です。新幹線と桜、雪、雨、花畑、海、富士山、京都鉄道博物館、花火、極めつけはブルーインパルスの展示飛行中に新幹線が通過する画まであります。38分にまとめるためにどれだけ撮りためたのでしょうか。圧巻です。

 リニューアルした鉄道博物館に行ってきたよ 
 上記の動画の関連動画で偶然見つけました。鈴川綾子さん、全然知りませんでした。なんと、吉本所属の鉄子の芸人さんです。チャンネル登録58万人の吉本No1のYouTube芸人とのこと。ご自身の可愛い子供さんを連れて、子供さんに教えながら鉄博を紹介しています。なんとも微笑ましいです。私の子供が小さかった頃に、プラレールやトミカで遊んだこと、色々な鉄道のミュージアムを訪ねたことをおもわず思い出しました。放映時には気づきませんでしたが、年末の再放送でふとみたNHKの「鉄オタ選手権」にもしっかり出演していました。
1月 1日   新しい年を迎えました。本年も当院を宜しくお願い致します。皆様の1年が健やかでありますように。

 
 澄み渡った青空の下で迎えた2019年元旦の松山城から見た御来光です。
 大晦日、紅白歌合戦第2部は昭和世代にとってはまさに”神紅白”でした。MISIAの圧巻のノンブレス歌唱は、出来れば東京五輪の開会式で聞きたくなりました。 徳島の大塚美術館から米津玄師の生歌! 続いて、例年私が最も注目する”ゆく年くる年”の最後の除夜の鐘は、なんと私がこの疾患情報でも取り上げていた奈良 興福寺からでした。続いての”生さだ”では、さだまさしさんの興福寺を歌った「おんまつり」 久方ぶりにテレビで満足した年越しでした。
     
12月  30日   昨日は当院の仕事納めでした。今年1年、当院を受診頂きありがとうございました。
 年末を迎え、マスコミやネットでは1年を振り返る記事で賑わっています。今年は平成最後の年末でもあり、平成を振り返る記事もみられます。私も、今回はいろいろ振り返ってみたいと思います。

 今週は、クリスマス明けから冬休み、年末と、当院も忙しい外来続きでした。お待ち頂いた患者様にはご協力ありがとうございました。またスタッフにも感謝したいと思います。
 例年、クリスマス明けには子供達に「サンタさん来たかな? プレゼントもらったなら、きっと1年いい子だったんだね」と尋ねます。中にはいい子だったかどうか返事に困ったような子供さんもいますが、「いい子だったんだよ」と励ましています。いつもなら全員にサンタさんはやってくるのですが、今年はひとりだけ来ませんでした。私が困惑しているのを見て、その子のお母様が横から「おばあちゃんを通じてのプレゼントが間に合わなかった」と教えてくれました。ホッとしました。サンタさんの宅配も、今年は人出不足で大忙しだったのでしょう。(^^♪ クリスマスプレゼントといえば、以前、プレゼントにおじいちゃんおばあちゃんから、喘息の吸入器をもらったか子供さんがいました。吸入器も2万円前後しますので、お父さんお母さんからすれば気の利いたプレゼントですね。
 インフルエンザは3週間前に全国的に流行入りしました。全国でも隣県の香川が多かったのが気になっていました。2週間前に愛媛も流行入り、八幡浜地区で多く見られました。中予は先週まで発生が少なく、当院での検出もここ1ヵ月ありませんでしたが、今週に入って、家族内発生も含めて複数の方からA形を検出しました。例年より立ち上がりの遅いインフルの流行ですが、今週の増え方からすると、今シーズン4年振りに年末年始に流行するかもしれません。4年前に流行した時のお正月は、休日診療所が7時間待ちと聞いて他の休日当番の病院に向かったところ、診察が10時間後の翌日未明になったという話も患者様から聞きました。年末年始にインフルが流行すると大変です。皆様も、年末は疲れをためずにゆっくりとお過ごし下さい。
 例年だと12月に多いRSウイルス感染症が少なく、夏に多いアデノウイルス感染症が全国的にも目立ちました。当院でも、RSウイルスも散見しましたが、アデノウイルスの方が目立っていました。また、例年よりも溶連菌も多かったようです。アデノウイルスも溶連菌も学校伝染病で保育園には一定期間預けられません。いつもなら病児保育が確保出来なければ仕事に支障のでる働くお父さんお母さんも、お休みに入りますので、しっかりとご家庭で看病してあげて下さい。
 先日このコーナーでお伝えした、診察で私がプレッシャーをかけてしまった方が再診されました。ご本人は意識にないかもしれませんが、私にとって今週最もうれしい診察でした。この患者様に限らず、ひとりひとりの方の気持ちやニーズをくみ取り、安心して診察をうけて頂けるよう心を新たにしました。鼻出血の止血処置をしたにも関わらず時間外に再出血して、再度、止血を行った方もその後は出血がなく一安心でした。今年の年末は、今後の症状悪化を危惧する患者様は少なかった印象です。年末に診察された方々が穏やかな年末年始を過ごされるよう祈念しています。万が一、症状の悪化が見られた際は、遠慮なく当院時間外用の電話にてご相談下さい。また例年ながら、年末は難治性中耳炎のお子様の経過も気になります。昨日は、5月から治らなかった滲出性中耳炎がやっと治った子供さんもいましたが、やはりこの時期”中耳炎が年越し”になる子供さんの方が多かったです。3学期に入ると本格的な風邪の流行期で、中耳炎が治る前に風邪に罹って中耳炎が逆に悪化するケースの方が多いです。年始からは、少しでも多くの子供さんやそのご家族が、風邪がこじれずに中耳炎が悪化せず快適に過ごせるような治療を目指したいと思います。

 今年1年を振り返ると、病院では2名のスタッフが、結婚退職しました。ひとりは来年にはお母さんになる予定です。ふたりのこれからの幸せと発展を祈っています。また、新たに2名のスタッフを迎えました。年末の忙しさで研修がまだ十分できていない新人さんもいますが、来年早々にはしっかりと指導しますので、宜しくお願いします。
 私事では、昨年末に父を亡くして以来、私の人生でも激動の1年でした。私の処置により多大な負担をかけてしまった患者様がおられました。来年、今より少しでも体調がよくなるよう心して対処したいと思っています。私は仕事柄、感染症に少しずつ罹ることによるブースター効果で病原菌への免疫が高いせいか、医者になって32年、おかげさまで、研修医1年目に自分の職場の大学病院で扁桃摘出術を受けた時以外は病欠はありません。過去に尿管結石はありましたが診療に差し障ることはありませんでした。しかし今年、加齢による頚椎症が出てしまいました。こちらも幸いにも内服薬で落ち着き、診療に差し障ることはありませんでしたが、運動不足や不摂生には心してかからなければいけません。大いに反省です。
 次は、私の立場から医療の1年を振り返ります。
 インフルエンザの新薬ゾフルーザが3月に発売になりました。ウイルスの増殖抑制作用が強いことから、私はこのシーズンから主流で使いたいと思っていますが、薬価が成人の40㎎で4789円で、タミフルのジェネリック1360円の3.5倍です。タミフルに劣らない(非劣性)というデータはありますが、発売後の有用性のデータはこれからです。投与後にアミノ酸変異のあるウイルスが小児の23%、成人の10%でみられたとのデータもあります。患者や国の医療費負担も考えながら、今後の副作用や耐性化のデータにも注意しながら処方したいと思っています。
 梅毒が年末にかけても流行が続いています。耳鼻科でも咽頭梅毒とういう病態があります。今年、気になった方には検査してみましたが、当院での検出は1例もありませんでした。恐らく見逃しはあったと思います。今後も、梅毒が流行していることを念頭に診察したいと思います。
 1月に百日咳が感染症法の全数把握に指定されました。百日咳は、国が感染症の発生動向の調査を行い、その結果に基づいて必要な情報を国民一般や医療関係者に情報提供・公開していくことによって,発生・まん延を防止すべき5類感染症です。全数把握疾患となったことで、患者の3割が成人であることが確認されました。昨日の診察でも、発作性の咳き込み・吸気性笛声・咳き込み後吐きそうになる に該当する成人の方を診ました。当院でも血清PT-IgG抗体検査は行っていますが、発症後3週間以内であれば遺伝子検査である核酸増幅法(LAMP法)が感度が高いです。当院でも核酸増幅法によるチェックも検討してみます。百日咳は3週間以上たった遷延性咳嗽の時期には抗菌薬の効果は乏しくなり、必ずしも抗菌治療は必要としなくなります。急性のカタル期か?遷延期か?にも注意しながら、成人の百日咳も少なくないことを念頭に置いて、診断治療、呼吸器内科との連携を進めたいと思います。
 1月に水痘帯状疱疹ウイルス抗原検出キット(デルマクイックVZV)が発売されました。当院ではまだ採用していませんが、皮膚科以外での有用性も広がってきています。耳鼻科では、顔面の三叉神経領域の帯状疱疹、鼻背部側方からの眼帯状疱疹、外耳道や軟口蓋の水泡形成から内耳に広がるハント症候群などが重要です。顔面皮膚や眼へのヘルペスでは、皮膚科眼科へ紹介しますが、びらんや潰瘍が主体の帯状疱疹での早期診断や単純ヘルペスや耳せつとの鑑別のために、今後、耳鼻科外来での用意も検討したいと思います。
 4月の診療報酬改定で新設された妊婦加算が12月末まででの運用凍結が決まりました。SNSでの妊婦さんの投稿が話題になってわずか3ヵ月あまりでの異例の速さでの決定です。政治も早く動くときは動きますね。
 8月に、メニエール病への非侵襲的内耳加圧装置が保険収載されました。富山大で開発され、徳島大武田教授が総括研究者代表者となっています。従来ある鼓膜マッサージ器を改良したものですが、保険点数は在宅自己導尿指導管理料1,800点に準じています。今後、 学会の定める適正使用指針に沿って使用した場合に限り算定するとのことですが、患者負担は3割負担で月5.400円と高価な治療法となります。今後どの程度、メニエール病治療の場に普及するのか注視したいと思います。

 平成最後の年末となりました。最後は30年を振り返ります。私は昭和62年大学卒業ですから、医者人生の大半を平成とともに送ったことになります。日経平均は平成元年大納会の39.815円をピークに、平成7年の拓銀、山一証券破綻にかけてバブルが崩壊、さらにサブプライムショック、翌年のリーマンショックから10年になります。失われた10年がいつしか失われた30年と呼ばれるようになりました。アベノミクス後もデフレ解消にはまだ至っていません。私の小学生時代に経験したオイルショック後の狂乱物価もまずいですが、適度な物価上昇は経済発展にはかかせません。学生時代のバブル期とはいえ適度な物価上昇時の、経済が発展している雰囲気が忘れられません。
 今年12月の変調で、世界の株式も債権も原油などの商品も全てが減価した過去にない年となりました。この変調の原因のひとつが米国と中国の関税競争ですが、これが安全保障上の問題として長期化することも世界市場の変調の要因のひとつになっています。今日、私は米国家安全保障局の盗聴を告発したエドワード・スノーデンを描きアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞した2014年のドキュメンタリー映画「シチズンフォー スノーデンの暴露」を見ました。2016年の映画「スノーデン」は以前見ていましたが、やはりこちらはドキュメンタリーで、スノーデン氏や記者の実写です。情報ネットワークを握る国が、全ての個人情報を握ることの出来ることがよくわかります。中国は国内問題だけで国外とのネットの遮断を行っていると思っていましたが、米国のネットに支配された国が、情報をいとも簡単に抜かれることもよくわかりました。検索履歴を把握されるだけでも思想信条趣味は把握されます。米国が今後、逆に新情報規格g5で中国に覇権を握られると、安全保障が立ち行かなくなることも分かりました。今後の米国と中国の覇権争いは決定的に長期化しそうです。平成後の新しい御代はどんな時代になるのでしょうか? 
  24日   メリークリスマス! 以下、クリスマスとは全然関係ありません。(#^.^#)

 痙攣性発声障害の治療として、今年からボトックスが保険適応になり、四国の大学病院でも治療が可能になりました。
 痙攣性発声障害は、ジストニアと呼ばれる自分で制御できない比較的長い筋肉の収縮により生じる運動(不随意運動)が声帯筋に集中して起こったものです。ジストニアで代表的な疾患は、斜頸、顔面痙攣、書痙などで、脳内の大脳基底核に病気の主体があると考えられています。
 声帯が内側に寄って起こる内転型、外側に広がって起こる外転型、稀ですが両者の混じった混合型があります。症状は、主に言葉を発する際に目立ちます。内転型では、不随意的に発声時に声がつまったり、途切れたり、非周期的にふるえたり、のどを詰める努力性発声です。母音が出しにくくなります。外転型では、不随意的、断続的に息が漏れる声がれ(気息性嗄声)、失声、声の飜転、ささやき声(無力性発声)です。サ行、ハ行が出しにくくなります。いずれも高音、笑い声、鳴き声、歌声では軽減し、電話や人前での発言など緊張状態で悪化する傾向があります。内転型が8割を占め、日本では20~40才代の女性に、欧米では40才以降に発症することが多いです。
 よく似た疾患(鑑別疾患)としては、本態性音声振戦(4-5Hzの周期的な声のふるえで、裏声でも改善しない)、過緊張性発声障害(症状が音声治療によって改善することがある)、心因性発声障害(精神的ストレスで急激に発症し、緊張で症状が極端に変動する)、吃音(語頭で発語困難、構音動作の途絶、音の引き伸ばし、繰り返し)があります。歌手で時に報道される歌唱時機能性発声障害には、痙攣性発声障害を含めて上記のような鑑別疾患も当てはまります。
 治療として、今年からボツリヌストキシン(ボトックス)が保険適応となりました。また、内転型で喉頭の枠組みを形成する甲状軟骨を前方で離断して広げることにより声帯を少し外方に変位させる甲状軟骨形成術Ⅱ型がありますが、これに用いるチタンブリッジも2016年より特定医療用材料として保険適応になりました。これからは四国内の大学病院でも十分な治療が行えます。過去には当院でも、音声障害の手術やボツリヌス治療を先進医療として行っている京都や東京の専門病院・大学病院に患者様を紹介したことがありましたが、これからは、当院での音声治療で改善が困難な患者様には、時間的距離的な制約の少ない病院を紹介することが可能となりました。(^^)  
  23日   診察の前に、クリスマス会が楽しかったと伝えてくれる子供さんや、診察室のクリスマスソングのオルゴールのBGMに合わせて口ずさむ子供さんがいました。明日はいよいよクリスマスイブです。

 この連休、私は年賀状作成に勤しみました。一年を振り返り、来春への気構えが徐々に出来てきました。
 年が明けとともにスギ花粉症シーズンです。来シーズンも当院がウェザーニュース社の花粉プロジェクトの実施施設になりました。来シーズンも当院でポールンロボによる花粉のリアルタイム測定をお届けします。
 「西郷どん」の最終回、まさに”神回”でした。ドラマの明治編では、ナレーターと思っていた西田敏行が、西郷の奄美遠島時代の妻、愛加奈の子菊次郎として登場しました。菊次郎が西南戦争で片足を失ったエピソードも上手く取り上げられていました。史実上はいろいろなI意見のある西郷の最後の言葉「もう、ここらでよか」も、実に含蓄のある胸に迫るシーンで取り上げられていました。勝海舟や徳川慶喜だけでなく、きっと大久保利通も、西郷の最後は無念だったのだろうと思います。この点も実に印象的に表されていました。私にとっては、「篤姫」以来の素晴らしい大河ドラマでした。
 新聞に無料で楽しむ新年のカウントダウンの名所の特集がありました。西日本の1位は、なんと道後温泉本館でした。当日は、ライトアップの中、おやじダンサーズのショーで幕開け、0時は本館最上階の刻太鼓で無遭えるそうです。年が明けるとミカンやお汁粉が無料で振舞われるとのこと。石手寺や伊佐爾波神社のカウントダウンは経験したことがありますが、道後温泉本館が盛り上がっているのは知りませんでした。
 厚労省は来年の即位に伴う10連休中の医療態勢調査を行うことになりました。確かに祝日と振替休日を休診としている当院では、暦通りにすれば9連休となります。当院は日曜が重なった年で長くても、お盆前後がの4~5連休、年末年始が5~6連休ですので、当院始まって以来の長期休診となります。公立病院が歴通りに休めば10連休です。10日病院が開かないと、慢性疾患が急性増悪した場合にも困るケースが出てくると思われます。救急の現場も大変になりそうです。別の報道では、株式などの市場機能への影響も懸念されています。長期連休の医療体制をどう構築するか、祝事の中にも検討課題です。

 インフルエンザが、9日に全国で流行入り、愛媛も16日に流行入りしました。先日、愛媛はほとんど発生が無く流行入りが遅くなるかもとお伝えした矢先ですが、全国でもなんと香川で一番発生していました。愛媛では、八幡浜で急増しています。中予での発生はまだ少ないですが、それでもA型の散発が伝わってきます。過去には5~6年に一度ぐらいは、年末年始にインフルが流行します。数年前には、医師会の休日診療所が7時間待ちだと聞いて他の休日診療の病院を受診したところ10時間待たされた、というエピソードも耳にしました。平成最後の年末年始が穏やかでありますように。また、5月の連休の医療態勢がスムースに運営されるよう祈ります。
 
 年末に向かい、当院の診療も忙しくなってきました。先日、これまでの患者様の病状を立て続けに質問したところ、患者様が悲しそうな表情をされました。私の診察の進め方におおいに反省しました。その夜、外来診療における医療面接に関するレクチャーを見てみました。まず1分間聞き耳をたてることが重要で、そうすれば患者様の意向が判りメンツをつぶさない、と教えていました。この姿勢は大事なことだと思います。忙しい外来だと、1分間でさえなかなか長いですが、私ももっと聞く姿勢を持たなければと、猛省です。他のレクチャーでは、子供さんの診察や吸入時の工夫を教えていました。お母さんを子供さんの前でほめると、この人は敵じゃないんだと子供さんも安心するそうです。吸入では、紙コップの底から吸入のノズルを差し込んで、紙コップで口の周を覆って吸入すると、赤ちゃんでしっかり吸入できるとのこと。大いに参考になりました。  

バナースペース

医療法人 大輝会
山口耳鼻咽喉科クリニック

院 長 山 口 幹 夫

〒790-0045
愛媛県松山市余戸中1丁目2-1

  TEL 089-973-8787
  FAX 089-994-5487