1) ’99年9月のホームページ開設以来の「今月の疾患情報」のまとめへのリンクをコンテンツ欄にリンクしています。当院の月別の疾患情報を通して、耳鼻咽喉科外来の1年の様子が伺えると思います。ぜひご覧下さい。ブログ風ですが、ブログサイトが普及する以前からの当ホームページオリジナルの形式です。(^^)/ 2) ’02年9月より疾患情報を復活させています。(^。^) 以前のスタイルとはちょっと趣を変えて、ショートコラム風にその時々の当院の診察室風景をお伝えします。時には、松山のチョットした風物も紹介出来ればと思っています。 |
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15日 | 11日、当院のポールンロボによる花粉観測が始まりました。早速12日には花粉の1個観測していましたので、当院でのスギ花粉の初観測日は12日となりました。日本気象協会による1月の長期予報では西日本の気温は平年並みかやや暖かいとの予想ですので、松山でのスギ花粉の飛散開始日は平年よりやや早くなるのではないでしょうか? 私は松山の飛散日を2月6日と予想しますが、さてどうなることでしょう。 年末の過去最大級のインフルエンザの流行を受けての年明けで、新学期が始まり集団生活も再開されていますが、幸いなことにA型インフルエンザの流行は年末ほどには広がっていません。 ところが当院ではB型インフルエンザにかかった方が目立ってきました。年末の愛媛県のデータでは、A型インフルエンザが99.6%とインフルエンザのほとんどを占めていましたが、これからはA型の新型インフルエンザとB型の同時流行になってくるかもしれません。A型にかかった後にすぐにB型にかかってしまったと言うケースも出てきそうです。連休明けも引き続き当院では、アデノウイルス、RSウイルス、溶連菌、マイコプラズマ、感染性胃腸炎の方をほぼ毎日診ています。皆様も体調を万全にして、感染予防を心がけてください。 中国からは、1年前の耐性マイコプラズマの流行に続き、昨年末にはヒト・メタニューモウイルスの流行も伝わってきています。ヒト・メタニューモウイルスは聞き慣れない方も多いとは思いますが、RSウイルスと似たウイルスで乳幼児や高齢者の下気道での反応が強いと重症化します。日本でもこれまでRSウイルスと時期をややずらしながら小さな流行を繰り返していましたので、決して珍しい感染症では無いのですが、春節のインバウンドの訪日客から日本での流行も懸念されています。私も気に留めて診察を行うこととします。 昨年末にはもう一つ感染症のトピックスがありました。米国西海岸で鳥インフルエンザのトリーヒト感染が多数報告されました。従来のヒトのインフルエンザと鳥インフルエンザの間で遺伝子組み換えが起こると、ヒトーヒト感染を起こす新型インフルエンザが発生することが懸念されています。鳥インフルエンザが人類の中で広がりパンデミック化すると、人類はその抗体を持っていないことから先の新型コロナの時と同様に厄災をもたらすことも危惧されます。11月に愛媛県の西条市でもニワトリの間で鳥インフルエンザが広がり多くのニワトリが死滅しました。当院にもその関係者で受診した方がおられたのですが、当院でも愛媛県下でも幸いなことにトリーヒト感染は起こりませんでした。一昨日発生した宮崎での地震の際に、気象庁からは今回の地震は南海トラフ地震との関連性はないだろうとの事でしたが、南海トラフ地震が起こる確率は、今後30年で7〜80%に及ぶと警告していました。鳥インフルエンザを初めとする新振興感染症によるパンデミックが起こる確率は、南海トラフ地震が起こる可能性よりも、もっと早くもっと高確率に起こる気がしています。私が現役のうちにまた起こるのか?引退した後起こるのか? 想像はしたくありませんが、心構えは持っておこうと思います。 評判を聞きつけて、チェーンソーマンでお馴染みの漫画家藤本タツキ氏の漫画「ルックバック」を読み、思わずアニメ映画「ルックバック」も観ました。漫画家を目指す二人の小学生の軌跡を描いた作品です。特に映画は「秒速5センチメートル」「この世界の片隅に」を観て以来の感銘を受けました。最近私はちょっと漫画家に憧れています。漫画は1人でも資金力がなくても壮大な作品を作り出せます。ストーリーを考えキャラクターデザインして、ネームと言う下書きに落とし込んでいく。それを出版社の編集者とともに昇華していく。私のようなどちらかと言えば現在は研究を離れ実学に身を置いている者からすれば、職人や芸術家などのクリエイターには憧れてしまいます。この作品は、漫画家による漫画家のための作品と感じました。時間が許せば、タイパなどを気にせず何度でもじっくり細部を見たい作品でした。 |
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13日 | 今日は成人式です。久々にゆっくりしてこのコーナーの更新ができます。昨日の診察では、きれいにお化粧してマニキュアもバッチリと決めたとてもチャーミングなお嬢様の来院がありました。聞けば成人式帰りとのことで納得しました。 年末年始と当院は開院以来の混雑となりました。2020年夏の重症化率の高かった新型コロナウイルスデルタ株の発生ピーク時や、2021年夏のオミクロン株が最も増えた第10波の方が保健所との連携や感染報告、自宅療養者の病状観察、無料検査、新型コロナのワクチン接種を同時に行っていましたので、業務量の多さとしてはこの当時の方が半端なかったのですが、患者数ではこの年末年始の方が最多となりました。12月16日に全国的にも愛媛県でも新型インフルエンザ(A(H1N1)pdm09亜型)の発生が警報レベルに増え年末に向かってさらに増えたためです。愛媛県でもインフルエンザの99.6%が新型インフルエンザですが、B型の発生もわずかにあります。当院でも12月にお一人、1月にもお一人の方で検出されました。インフルエンザ罹患後に脳症化して、入院したお子様、心筋炎を発生した大人の方もおられました。同時に新型コロナも徐々に増え、RSウイルス、アデノウイルス、溶連菌、マイコプラズマ、ノロウイルスを始めとする感染性胃腸炎なども同時に発生していたため、当院でも、患者様の感染症の鑑別診断にはかなり神経を配りました。さらに感染症の続発的な急性中耳炎や鼓膜炎、腹鼻腔炎、蜂窩織炎、リンパ節炎、喘息性気管支炎や、免疫力の低下により続発されたと思われる帯状疱疹、顔面神経麻痺、突発性難聴など様々な疾患の対応に追われました。 年末年始の救急医療の現場も大変だったようです。松山の急患医療センターでも最後には受付を断っていたとの事。え、救急病院がそんなことでいいのと最初私はそう思いましたが、例えば熊本地域医療センターでは診察待ちが最大300人にも上り22時間待ちになったため、受付を一時中止せざるを得なくなったそうです。国立感染研より、インフルエンザの各タイプに対する抗体を持っている人の割合を年齢別に解析した結果が公開されました。それによると現在最も流行っている新型インフルエンザに対する抗体を0〜4歳児では10%しか保有していないとの事。新型コロナが発生して以降に生まれた乳幼児は、インフルエンザが2年半にわたってほとんど発生しないこともあり、抗体をほとんど保有していないようです。これだけインフルエンザが大流行するのも納得の報告です。乳幼児は今からでもインフルエンザの予防接種が望まれます。当院でもインフルエンザによる脳症や心筋炎の報告を聞きましたが、東京の救急病床もほぼ満床になっているとの事。2020年の報告ではインフルエンザの重症化率は新型コロナの16分の1でしたが、それでも年間1600人の方が亡くなっています。私もインフルエンザの診察にあたって、患者様一人ひとりの病状については注意して診察を進めていきたいと思います。 12月4日、米会員特別委員会は、新型コロナの起源が中国の武漢研究所からの事故での流出によるものだとする最終報告書を公表しました。米政府内での新型コロナの起源をめぐる意見は別れたままだそうで、米疾病対策センター(CDC)や米、国立アレルギー、感染症研究所(NIAID)は、動物を介して、人間に完成した可能性が高い見ており、一方、米連邦捜査局(FBI)と米エネルギー賞は研究所から抽出した可能性が高いと判断しているとのことです。新型コロナはACEレセプターを介して血管内皮細胞に感染し、また体の防御に重要な役割を果たす白血球の1種であるT細胞の機能低下させています。免疫の低下から引き起こされる、帯状疱疹増加や、劇症型溶連菌や梅毒などの感染症の増加、さらには結核や真菌感染症の発症にも新型コロナ感染は関わっているかもしれません。新型コロナウイルスによる罹患後症状(後遺症)が決して少なくないことの原因とも思われます。陰謀論では片付けられない気がしています。 インフルエンザの流行拡大に伴って、従来の鎮咳薬や抗菌薬の供給不足の上に抗インフルエンザ薬の供給不足も1月に入り顕在化しました。沢井製薬のオセルタミビルの一時供給停止、中外製薬のタミフルの限定出荷/一部出荷停止に続いてゾフルーザも限定出荷になりました。今のところ当院では抗インフルエンザ薬の処方はできていますが、1月後半もこのまま流行が続けば充分処方できなくなることも懸念されます。薬局さんにもしっかり対応していただいていますが、今後が心配です。 タミフルを服薬してもなかなか熱が下がらなかったというケースも見られています。11月に国立感染研のデータを確認した時点では、新型インフルエンザに対するタミフルの耐性化率は0.5%とのことで安心していたのですが、12月25日のデータを見ると、タミフルへの耐性化率が4%、ゾフルーザへの耐性化率が3%近くと報告されていました。耐性化ウイルスが増えているようです。思えば新型インフルエンザが発生して2年後の2011年に耐性化ウイルスが増えて問題になったことがあります。現在、吸入薬のイナビルやリレンザへの耐性は0%ですので、感染初期や軽症の方に対しては吸入薬が良いかもしれません。 当院では一昨日、花粉観測機であるポールンロボの設置を完了しました。あと1週間ほどで観測データを確認できるようになると思います。現在愛媛県では元日からの花粉飛散データを発表する施設がありませんので、愛媛県でのスギ花粉の初観測日は厳密には確認できなくなっています。私はよく山口県医師会の花粉観測データを参考にしているのですが、そのデータによると、山口県での初観測日は1月2日になったようです。松山でも正月三が日は穏やかな気候でしたので、既に初観測日は迎えているものと思われます。今シーズンのスギ花粉の飛散は、平年の2倍、昨年8倍近くと予想されています。スギ花粉に敏感な方の中には1月下旬からスギ花粉を感じ始める人も出てくると思います。松山の過去36年の花粉観測の記録では、最も早い年では1月17日から毎日飛散する飛散開始日を迎えています。最も遅い年では2月14日のバレンタインデーからと言う年が2回ありました。過去の飛散開始日の中央値は2月7日前後でした。1月の気温が暖かいと早く飛び始め、1月の気温が寒いと遅く飛び始める傾向にあります。今から正確な飛散開始日を予測するのは難しいのですが、このような過去の傾向も含めて、初期治療として花粉症の薬を服薬し始めるの時期を、私は2月初めないしは1月下旬でも花粉を感じ始めた時期とお伝えしています。またレーザー治療は、治療後粘膜が落ち着くのに2週間ぐらいかかることから、1月中には済ませることをお勧めしています。 |
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1月 | 3日 | 明けましておめでとうございます。本年も当院をよろしくお願いいたします。 松山では小春日和が続いて、おだやかな三が日です。数年に1度はインフルエンザの流行でお正月の救急病院が激込みします。この年末年始の救急病院はどうなっていたのでしょうか? 私は年末に受診された方々のお加減がよくなっていることを祈念して過ごしていました。年末が忙しかったこともあり、このホームページの年代わりの更新も含めて、事務的な仕事がたまっていたのですが、年末年始にようやく整理ができました。また、日本耳鼻咽喉科学会の秋季大会のオンデマンド配信も縦覧することができました。やはり勉強になります。学会場と違ってラフな姿勢で見ることができ、気になるところは停止してじっくり確認できるのはWeb開催のよいところです。 年始の抱負としては、2月に15種類の病原微生物の検査が同時にできる同時多糖目PCR検査装置Spot Fireが導入予定です。従来の迅速抗原検査キットでは検査できなかった、季節性コロナウイルスやヒトライノウイルス、エンテロウイルス、パラインフルエンザウイルス、パラ百日咳、クラミジアニューモニエも同時に検査できます。当院での発熱や気道感染の鑑別診断に大いに役立ちそうで、今から期待しています。 私にとっては恒例の道後温泉「ふなや」の正月飾りです。 道後方面から見た松山城です。街の中心の小山に現存天守閣があり、市街のどこからでも見上げることができる、、松山はいい街です。 |
30日 | 昨日で本年の当院の診察が終了しました。今年1年、当院をご利用いただきありがとうございました。年末の診察でも病状が気になる方々がおられました。私はそれらの方々の体調が回復することを願って年末年始を過ごします。 ここ数日は診察の終了時刻が連日遅くなり、昨日も午後11時と大変遅くなりました。体調のすぐれない中受付した後、長い時間待機していただいた患者様には誠に申し訳ありませんでした。また昼食夕食ともに短く済ませて夜遅くまで診療を続けたスタッフの皆にも感謝しています。12月は忙しさにかまけてこのコーナーの投稿が少なくなってしまいました。「今月の疾患情報」を始めた最初期のように、今月の情報を短く知らせるような雰囲気になってしまいました。 新型コロナが発生して以降のインフルエンザの流行を概観してみると、新型コロナの発生とともに強力な感染予防対策がとられたことから、4年前からの約2年半、世界からインフルエンザの流行が全くなくなりました。日本では2年前の11月からA2009年型のインフルエンザがわずかに発生し始めて、昨年の1月からA香港型が発生しました。春に一旦発生が収束した後、昨年5月から再びA香港型が発生し始め、11月からはA2009年型も再度出現しました。今年に入って1月からはB型ビクトリア系統も出現したため、1月から2月にかけてはA香港、A2009年型、B型ビクトリア系統の3種類の同時発生が起こりました。またこの時は同時に新型コロナの第10波とアデノウイルスの史上最多の流行、溶連菌感染症の流行が同時に発生していたことから、今年の1月から2月は感染症が広がった時期となりました。その後、B型が6月まで発生したものの、7月から8月にかけてインフルエンザ一旦全く見なくなっていました。9月に入りA2009年型の散発が始まり、10月には学級閉鎖もちらほら見られるようになりました。11月後半には全国的に流行入りし、3週間前に注意報入、そして1週間前には全国的にも愛媛でも一気に警報入りの流行となりました。 インフルエンザには抗ウイルス薬がよく効く印象ですが、12月に入ってタミフルを飲んだのになかなか熱が下がらない方が目につきました。もしやタミフル等の抗ウイルス薬への耐性株があるのではないかと思う思い調べてみましたが、国立感染研の報告ではこれまでのところ薬剤耐性株は0.5%でした。抗インフルエンザ薬を服用すると体内でのインフルエンザウイルスの増殖が止まるために体は劇的に楽になりますが、抗ウイルス薬を服用したケースと服用しないケースでの解熱までのかかる時間は実は1日しか違わないと言うデータもあります。抗ウイルス薬耐性株でないインフルエンザに感染してもウイルスの量が体内で多いと高熱が2~3日続いてしまう場合もあるようです。 今月のインフルエンザの流行は5年ぶりのレベルになっています。一度同じタイプのインフルエンザにかかると1年ほどは免疫が保持されるため、半年(小児では4か月ぐらいのこともある)免疫が保持される予防接種よりはインフルエンザへの免疫力が高まるとされています。4年間インフルエンザの流行がなかったことからインフルエンザへの免疫がなくなってきた人が多いことから、今回の流行では、30歳代や50歳代の方で初めてインフルエンザにかかったとおっしゃた方や60歳の方で20年ぶりにインフルエンザにかかったとおっしゃた方がおられました。そのため今月の流行では、例年の流行シーズンに比べて予防接種を受けた方の方が症状が軽い傾向が目立ったように感じました。しかし予防接種を受けて2週間以上経って接種の効果が高まっていると考えられるにもかかわらず40℃台の高熱が出る大人の方も複数人おられましたので、予防接種の抗体がつきにくい体質の人もいるようです。診察をしていて様々なケースがあることを改めて感じました。 新型コロナの発生も続いています。当院でも12月はひたすら毎日検査陽性の方を見ました。愛媛県でも新型コロナの株はXEC株が主体になってきているようです。当院では過去に、4年前の武漢株、2~3年前にアルファ株デルタ株オミクロン株と代表的な株で3度別に発症した方を診てきました。2年前から感染の主体となったオミクロン株だけで5回発症した方も診ています。最近最も頻繁にかかった方では、7月(JN.1株か?)、 10月(おそらくKP.3株?)、11月(XEC株?)と3回立て続けに発症した高校生の来院もありました。新型コロナは微小血管に感染すると言う特徴とともに免疫異常をきたす特徴もあるとされています。新型コロナウィルスは他の病原体と比べてやはり感染後の免疫がアテにならない曲者の病原体のようです。オミクロン株ではアルファ株やデータ株のような急激な呼吸不全や心臓への障害を来すなどの重篤な障害をきたすケースは劇的に減っています。しかし微小血栓や免疫抑制作用、持続感染化によると思われるブレインフョグ(脳に霧)や運動後倦怠感などの罹患後症状(後遺症)も見られます。カナダからの報告では複数回オミクロン株にかかった後の方が後遺症の発生割合が多いと言うデータも出ていました。昨年は日本で3万2千人が新型コロナでお亡くなりになったとの集計もあります。やはりこれからも警戒をすべきウイルスです。 12月中を通してその他の感染症も引き続き見られ続けました。溶連菌、アデノウイルス、RSウィルス、マイコプラズマ、ノロやサボウイルスによる感染性胃腸炎などがほぼ毎日見られていました。特にマイコプラズマ感染症は症状の程度も様々で、軽い咳が1ヶ月から1ヵ月半程度続くだけの方もいれば、高熱が1週間ほど続いたりレントゲン写真で肺に影をきたすケースもありました。このような多彩な感染症の多発に続いて、今月の後半からはインフルエンザが警報入りしましたので当院外来も込み合った状況となってしまいました。 突発性難聴、急性中耳炎からの内耳炎、頚部リンパ節炎、顎下腺唾石、外耳道真菌症、三叉神経領域帯状疱疹、マイコプラズマ肺炎など 今年の生成AIの進化には驚愕しています。12月に入ってもOpenAI社のChatGPTやGoogle社のGeminiの新しいバージョンが立て続けに発表されています。私にとっては、初めてインターネットに触れた時、初めて掲示板を覗いた時以来の衝撃です。まさに時代は第4次産業革命真っ只中といったところです。ビジネス文章の作成やプレゼン資料の作成、議事録の作成などビジネス業務の省力化は劇的に進みそうです。また、画像再生AI、動画生成AI、音楽生成AIなどの進化もまさに驚異的です。数日前、生成AIで作成したJ-PopミュージックをYouTubeで見つけましたが、その完成度はまさに驚異的です。世の中は便利になりますが、その影響がどこまで及ぶのか考えると空恐ろしくもなります。 生成AIの進化ほどではありませんが、スマホのアプリの進化も私には大いに役立っています。今月、診察室で2つのスマホアプリを用いることで診療がスムースに行えました。ご紹介しますと、1つは聴覚障害者向けに作られた文字起こしアプリです。スマホを電話のように耳に当てると自動的にスイッチが入って、しゃべってる言葉を大きい文字で文字起こししてくれます。これまで高度難聴の方を診察する際には筆談に頼ることも多かったのですが、その必要がなくなりました。もう一つは多言語の同時翻訳アプリです。早速中国出身で簡体語を話す方やカンボジア出身でクメール語を話す方と診察時の交流に大いに役立ちました。 |
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12月 | 16日 | 今日の外来ではいきなりインフルエンザの患者さんが急増しました。医師会からの報告では、明日松山市内の小中学校で計10校が学級閉鎖する予定になりました。いよいよインフルエンザの本格的な流行シーズンに入った模様です。連日寒さの中、乾燥した天気が続いています。いかにもインフルエンザが勢いを増す気候です。これから冬休み入りまでの間は流行が拡大するものと思われます。皆さんも十分な休息と睡眠で免疫力を落とさないようにして、手洗いやうがいのを心がけ、インフルエンザや様々な感染症の感染予防を心がけてください。 |
院 長 山 口 幹 夫