1) ’99年9月のホームページ開設以来の「今月の疾患情報」のまとめへのリンクをコンテンツ欄にリンクしています。当院の月別の疾患情報を通して、耳鼻咽喉科外来の1年の様子が伺えると思います。ぜひご覧下さい。ブログ風ですが、ブログサイトが普及する以前からの当ホームページオリジナルの形式です。(^^)/ 2) ’02年9月より疾患情報を復活させています。(^。^) 以前のスタイルとはちょっと趣を変えて、ショートコラム風にその時々の当院の診察室風景をお伝えします。時には、松山のチョットした風物も紹介出来ればと思っています。 ![]() |
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22日 | WBC 侍ジャパン 優勝おめでとう! 今日は特別に診察室のモニターでも無音ながら決勝戦の蜂巣を流していました。私は関係なく診察をしていましたが、優勝が決まった瞬間には待合室でも診察室でも歓声が響きました。(^.^) 松山でも18日に桜が開花しました。平年より6日早く昨年より3日早い開花です。スギ花粉の飛散は、梅とともに始まり桜とともに終わります。松山のスギ花粉シーズンも、もうすぐ終わりです。20の昼から3時間ほど集中して花粉の大量飛散がありました。最初はスギの最後の大量飛散とも思いましたが、どうやらヒノキ花粉が大量飛散したもようです。今シーズンのスギ花粉のシーズンは、例年より1週間遅く始まり1週間早く終わる短期決戦のような飛びようになりそうです。ヒノキ花粉の飛散は3月前半の暖かさによって、例年より1週間早く3月下旬にはピークを迎えそうです。 話題のAIチャット検索のChatGPTを、本家のOpen AIのサイトから試してみました。昨年11月に一般利用が可能になり、過去のどんなアプリより爆発的に利用者が増えているそうです。ここ数日で、Microsoft社の検索サイトBingにも実装され、テスト公開中です。ChatGPTに米国の司法試験を解かせたところ、成績は上位10%レベル」だったそうで、私もあるソフトのソースコードを尋ねたところたちどころに教えてくれてビックリしました。ChatGPTで自身の症状を相談してから診察に向かう、という人ももう直ぐに見られるようになりそうです。 |
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19日 | 今日は晴れ渡った気持ちのいい一日でした。昨日の雨があがり、今日は最後のスギ花粉の大量飛散日とも思いましたが、わずかな飛散数で終わりそうです。症状がでるレベルのスギ花粉の飛散はあと1週間ほどでしょう。今シーズンは大量飛散の日が3回ほどありました。2年ぶりに花粉を感じた方も多かったようです。今シーズン、当院ではこれまで、2才のお子さんで5名ほどスギ花粉症発症をお伝えしました。21世紀に入ってもスギ花粉の飛散数はまだ増えています。スギ花粉症発症年齢の低年齢化は進んでいるようです。 高校、中学と卒業式が終わりました。あとは小学校の卒業式を残すのみです。県外への進学が決まった、転勤が決まったなどで、この春から愛媛を離れる宗のお話を診察でよく耳にするようになりました。新生活を迎える皆さんのご発展をお祈りしています。 |
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12日 | 今日、スギ花粉が大量飛散しました。3月1日、10日に続く大量飛散ですが、今回は超大量でした。1月の最強寒波の影響で飛散のピークが例年より1週間程度後ろ倒しでしたが、私はてっきり1日の初回の大量飛散がシーズンのピークになると思ったいました。まさか今日がピークになるとは思いませんでした。数日前から東京の大量飛散も始まっており、関東地方と同時期の大量飛散となりました。 | |
3月 | 7日 | H3ロケットの打ち上げ失敗、残念です。テレビでは、原因は二段ロケットへ伝える電気系統のトラブルか?とも伝えていましたが、各種センサーからの信号を収集しコンピュータソフトで判断して作動部に伝える、どこか一つでも不具合があると全く挙動しなくなります。JAXAのリベンジに期待します。 花粉の飛散が本格化して、症状の強い方の受が多数来院されています。今日は朝から花粉の飛散が目立っていましたので、今日が3月1日を超える大量飛散になるかなと思っていました。しかし、午後から普段とは逆に飛散が少なくなりました。あまりに無風で山から市街地に花粉が流れてこなかったようです。明日、明後日に大量飛散しなければ2年続けて1回目の大量飛散日がシーズンのピークになりますが、実際はどうなるでしょうか? 今日は大陸からPM2.5の飛来もありました。青空が心持ちどんよりしていたのもこのせいでしょう。PM2.5も花粉症でダメージを受けた粘膜にさらなる障害を引き起こします。しっかりとしたマスクでPM2.5を吸引しないよう心がけて下さい。 |
28日 | スギ花粉の飛散は、18日から本格的な飛散が始まり、28日より一回目の大量飛散を迎えています。やはり午後から夕方に飛散が多くなりますので、この時間に野外でスポーツ活動をしている学生さんで症状の強くなるケースが目立ちます。昨年が極端に少量飛散のシーズンだったことから、2年ぶりに症状のでた方の来院も多数見られました。今シーズンも2才で花粉症”デヴュー”したお子様も複数おられました。これから2週間、大量飛散が続くと考えられます。花粉を被らない、吸い込まない、帰宅時には早く花粉を落とすことを心がけて下さい。小鼻にワセリンを塗って外出すれば、花粉がワセリンに付着してはじけないというメカニズムのワセリン療法もお勧めして、ご希望の方にはワセリンを処方しています。 新型コロナに感染する方は劇的に減っています。当院でも陽性者0名の日も出てきました。インフルエンザも少しずつ減ってきています。中高での学級閉鎖の報告は1件もありません。 国公立大の二次試験も終わり、入試は残すところ来週の県立高のみとなりました。高校入試を控えている受験生の皆さんが、新型コロナやインフルエンザに罹らず、花粉症も目立たずに試験で実力を発揮できることを祈っています。 |
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19日 | スギ花粉が2月9日に飛散開始しましたが、寒い日が続き昨日まではわずかな飛散数でした。昨夜からは雨模様でしたが、今日は急に暖かくなり春一番が吹きました。今日は今シーズン初めてまとまった数の花粉が観測され、診察では花粉を感じ始めた人が多く来院されました。 耳下腺嚢腫、耳下腺腫瘍、甲状腺嚢腫、口腔カンジダ症、新型コロナウイルス罹患後症状など。 |
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2月 | 11日 | 2月4日の立春も過ぎ、スギ花粉の飛散が2月9日から始まりました。当院のポールロボの観測データでは、1月10日に1個観測して以降は、最強寒波など1月下旬に寒さが続いたことからその後全く観測されませんでした。元日からの日中最高気温の積算気温が2月7日には400度を超えてきましたので、花粉の飛散もそろそろかなぁと思っていた矢先、2月9日、10日と2日連続して花粉を観測しましたので、当院でのスギ花粉の飛散開始日は2月9日となりました。例年よりわずかに遅い飛散開始です。 新型コロナの第8波の感染者数は着実に減ってきています。当院でも2月に入り陽性者の方が2桁になる事はなくなりました。1月下旬からは重症化の可能性がある方もいませんでした。1月末で新型コロナの無料検査も終了したことから、当院で検査を受験する方も大幅に減りました。新型コロナが広がる前の”いつもの冬の外来”に戻りつつあり、ほっとしています。 インフルエンザの感染拡大も穏やかな拡大です。松山市内での学級閉鎖も小学校で3校増えただけです。中学や高校、職場、家庭内での急激な感染拡大も見られていません。やはり学校や職場でのマスク着用が有効なのでしょう。 蒲団著て 手紙書く也 春の風邪 子規 耳鳴症への耳鳴順応療法、メニエール病への中耳加圧療法、扁桃周囲膿瘍、急性喉頭蓋炎、外耳道真珠腫、耳介血腫など NHKから花粉症特集の取材があり、8日のローカルニュース番組「ひめポン!」で放映されました。その時の取材メモを載せておきます。今シーズンの花粉症対策の参考にしていただければ幸いです。 ~~~~~~~~~~ 今年の飛散予想 昨年の2~3倍、平年並みより多い大量飛散が予想されています。 愛媛県では昨年、極端に飛散が少なかったこともあり、今年はスギ花粉の生育に勢いがあります。また、昨年夏が高温で雨が少なかったことから花粉の付きも多くなると予想されています。 1月後半の寒波の影響もあり、まだ県内全域で花粉が毎日飛散する飛散開始日は迎えていませんが、南予や中予では年明けからの積算気温からはいつ飛散開始してもおかしくない状況になっています。恐らく今週末には飛散が始まると思われます。 花粉測定網 県内でも複数の施設がスギ花粉の観測を行っています。当院では、気象予報会社の花粉測定装置を利用して、毎日1時間ごとの飛散数をインターネットで配信しています。 NHKの気象情報でお伝えしている花粉情報などを利用して、 これから5月初旬にかけてのスギとヒノキの花粉対策にお役立てください。 花粉症の傾向 スギ花粉の飛散量は全国的に、21世紀に入ってから増え続けています。年々、症状が強くなる人が増えています。またスギ花粉症を持つ人の割合も増えてきています。初めて発症する年齢の若年齢化も指摘されています。小学校入学前のお子さんが発症するケースも珍しくありません。 対策 市街地では、山間部で午前中に飛散て吹き上がった花粉が午後に落ちてきます。雨上がりの風の強い日に大量飛散しますので、そのような日の午後には、花粉を被らないように注意してください。 衣服や洗濯物にも付着します。窓からも侵入しますので、新型コロナウイルス感染予防のためには室内換気も大事ですが、花粉の侵入には注意してください。 治療 花粉飛散前の今の時期から行う初期治療が有効です。症状が強くなる前から花粉症の飲み薬や鼻のスプレー、点眼薬を使用すると、花粉に対する強い反応が押さえられます。 毎年症状の強い人に対しては、花粉に反応する抗体を劇的に少なくする注射薬や、3年かけて花粉に体を慣らしていく舌下免疫療法があります。 新型コロナウイルス対策との関連 新型コロナウイルスへの対策としての屋外でのマスク着用は密な場所以外ではしなくてよいことになってきましたが、花粉の吸引や顔面への付着を防ぐ意味も兼ねればマスク着用が極めて有効です。 花粉症の初期には急に鼻や目、のど、顔の皮膚が反応します。新型コロナウイルスやインフルエンザ、一般の風邪の初期と区別が付かない場合もあります。感染症か花粉症か判断に困った場合には、医療機関での診察をお勧めします。 |
31日 | 23日夜からの最強寒波ですが、幸い当院のある松山市の西部地区では降雪量は大した事はありませんでした。一方、松山市の中心部より東から重信方面にかけてはまとまった積雪がありました。24日朝の診察ですが、どうにか平常通り午前9時から開始することができました。また、24日の夜には当院より南西の松前町や伊予市方面で雪が降ったこともあり朝から56号線が大渋滞でした。そのため25日朝の方がスタッフが遅れたりして慌ただしくなりました。 今日で、昨年1月から1年余り続けられた新型コロナウイルスの抗原とPCRの無料検査の制度が終了しました。当院でも無症状で検査を受検して陽性となり、その日や翌日に発症するケースがままありました。臨床の場でも役に立った検査ではありましたが、国や県の財政負担も大きかったようです。1月後半は愛媛県での受検者数も減ってきたことで、県は制度の終了を決めたようです。5月に新型コロナを感染症法上5類にすることになりました。今後は感染不安のある人は自身で購入した抗原検査キットで判定したり、風邪症状のある人は医療機関で診断していく流れで十分だと思います。 その後も今日まで寒い日が続いています。スギ花粉は元日からの日中最高気温の積算温度が300度を超えれば飛散し始めるとの研究があります。この寒波で当院でも花粉の飛散は、1月10日の初観測日以外は全く観測されていません。おそらく寒波の緩む2月10日前後より飛散が始まるとものと予想しています。しかしスギ花粉の初観測は終わっていますので、中予の市街地でもかすかな飛散はあると思います。2週間ほど前に久万高原町の患者様が毎日花粉を感じるとおっしゃっていたのが印象に残っています。愛媛県の昨年夏の天候は、暑い日が続き、日照時間も長く、少雨でした。また今年はスギ花粉飛散の表年にあたりスギの雄花の生育も勢いがあると思われます。やはり昨年の数倍、例年の2倍程度の大量飛散は考えられます。今年の花粉シーズンも日本人はしっかりマスクをして外出すると思いますので、マスク着用は花粉飛散対策としても有効だと思います。しかし大量生産すると、目や顔面の皮膚への刺激、衣服に付いて室内に持ち込まれたり換気を良くしているために窓から室内に入る花粉も多いと思います。スギ花粉は市街地では天気の良い日の午前中に山間部から噴き上がった花粉が落ちてきます。そのため夕方に屋内で部活をしている学生さんが反応しやすくなるのです。大量飛散の日には特に夕方を中心に花粉に暴露しないよう注意してください。 1月後半に入ると全国的にも愛媛県でも新型コロナの第8波はかなり少なくなってきました。それでもオミクロン株の複数の変異株が市中に存在していることから、オミクロン株に2回罹る人も見られます。1回目に罹患した時よりは症状が軽い人が大多数ですが、再感染は充分注意してください。 インフルエンザの流行は冬休み明けに愛媛県でも注意報レベルの発生となりましたが、翌週は感染者がやや減りました。愛媛県では1月9日の週より学級閉鎖、学年閉鎖の報告がでていますが、1月30日に中予地区ではじめて当院近隣の小学校で学級閉鎖の報告がありました。また当院近隣の複数の幼稚園での学級閉鎖を耳にしました。一方、まだ介護施設での集団発生は聞いていません。1月上旬に当院でもB型の方を診ましたし、愛媛県下でも少数ながらA2009年型の報告もあります。当院での迅速検査の結果を見ると、B型だったお一人を除いて全てA型です。おそらく99%香港型だろうと思われます。お子さんの中には高熱による熱せん妄や、軽症ですが異常行動を訴える人もいました。保護者の方にはお子さんが高熱の間は行動観察をお願いしています。 その他の感染症では、溶連菌咽頭炎、感染性胃腸炎、手足口病が散見されます。手足口病に関しては昨年愛媛県で検出されていたのはほとんどがコクサッキーA6型でしたが今年に入りA2型にも検出されています。昨年11月を中心に流行したエンテロウイルス系の手足口病とヘルパンギーナですが、今年に入り再度罹るケースにも注意しておきたいと思います。全国的には過去最高で梅毒が報告されています。耳鼻科的にも感染初期に咽頭潰瘍を認めますので、当院でも留意して診察を進めています。 コロナの後遺症をLong covidと称していましたが、昨年より「罹患後症状」と称するようになっています。罹患後症状を認める人の発生頻度などを見る疫学調査や罹患後症状の発生機序の研究も多数出てきています。しかし発生機序を特定してそれに対処する特効的な治療がはまだありません。対症療法的な治療で症状が軽減していくの期待すると言う治療がメインです。当院でも嗅覚味覚障害にはその診断基準に則った治療、めまいには中枢性めまいに則った治療、長引く咳には下気道の炎症を除く治療を行っています。 昨年4月に慢性咳嗽の治療薬リフヌアが発売されました。肺を含む気道粘膜にはその粘膜上皮まで迷走神経の枝である求心性神経繊維(c-fiber)が張り巡らされています。このc-fiberが活性化すると患者がその刺激を咳衝動として感じ咳嗽反射が惹起されます。リフヌアはこのc-fiber上にあるATP依存性イオンチャンネルであるP2X3受容体をブロックする作用があります。呼吸器学会では慢性咳嗽は8週間以上続く咳としています。新型コロナの罹患後症状として咳が長引いているケースで、急性炎症反応がなくなり後遺症としての換気障害が見られない場合には、このリフヌアも症状を軽減するための選択肢の1つになりそうです。この薬剤の問題点として、副作用として味覚障害が高頻度に起こることです。臨床治験では味覚消失、味覚減退、味覚障害などの味覚不全が63%で発現しています。多くは軽症で投与中止で改善したとのことで、原因としてはどうやら薬剤溶出時の苦味が影響していると言う意見もあるようですが、コロナの罹患後症状の患者さんに味覚障害が出てくるとなるとなんだか気持ち悪い感じです。呼吸器専門医とも連携しながら慢性咳嗽の治療のひとつの手段としてリフヌアを位置づけたいと思います。 |
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1月 | 21日 | 遅ればせながら、、あけましておめでとうございます。今年1年、山口耳鼻咽喉科クリニックをよろしくお願いいたします。皆様の今年1年のご健康とご発展をお祈りしています。 先月に引き続き今月もこのコーナーの更新が遅くなってしまいました。年末年始と新型コロナの第8波とインフルエンザの同時流行で、発熱外来は多忙を極めました。発熱外来を受診された患者様には、診察の遅れや受付、会計、処方の受け渡しなど寒い中お待ちいただくケースも珍しくありませんでした。お詫び申し上げます。5日日曜日の診察は終了が午後10時を回りました。年始の診療報酬レセプトの提出も祝日を挟み時間的余裕がありませんでした。事務スタッフには開院以来初めて休みに出勤してレセプト提出の手続きをして貰いました。当院スタッフ一同、本当にご苦労様でした。 新型コロナの当院での患者数は年始がピークでした。第7波のピークとほぼ同じ患者数でした。第8波では複数の変異株が広がりました。オミクロンのBA.5が約5~6割、BQ.1が約3割、BA.7が約1割で、米国で急激に広がったXBB1.15も東京や兵庫で検出されていましたので松山でも既に入ってきているのではないでしょうか。今月も先月に引き続き、重症化の疑われる患者様に対して保健所への受診調整依頼も多数ありました。また、新型コロナの治療薬に関してはラゲブリオに引き続いて新たな治療薬のゾコーバの当院への配給も年始から始まりましたので、こちらの処方にに対しての同意書を取ったり院内処方を用意したりと事務の手間も増えました。 ここ数日ようやく目に見えて新型コロナの陽性者の方が少なくなりました。当院でもやっと昼休みの時間が取れるようになりました。政府は昨日、新型コロナの感染症法上の扱いをインフルエンザと同じ5類相当にする検討を始めると表明しました。春には発熱外来の体制も簡素化されそうです。発熱外来による診療時間の制約や事務的な煩雑さも軽減するものと思われます。感染の再拡大や重傷者数の高止まりには注意しなければいけませんが、医療の現場にもウィズコロナが定着することを期待しています。 12月下旬に当院で3年ぶりに検出したインフルエンザですが、年末年始と徐々に受診される方が増えてきました。ほとんどが迅速検査A型でA香港型と思われます。インフルエンザの中でもA香港型は最もウイルスの増殖力が強いタイプです。3年間日本で流行がなかったことから、やはりインフルエンザに対する免疫が落ちている人がほとんどのようです。特に予防接種未接種の方は、急な高熱や強い全身倦怠感が目立ちます。初めてインフルエンザにかかったと訴えた方も複数おられました。新型コロナよりもインフルエンザの方が症状の出現が急激ですが、ウィルスの増殖を抑える抗ウイルス薬タミフルやリレンザなどが有効です。服薬開始直後からウィルスの増殖が止まってきますので、全身倦怠感や高熱はおさまってきます。ウイルスの増殖を抑えるだけですので有熱期間の短縮1.55日程度ですが、かなり体が楽に過ごすことができますので私も積極的に処方しています。以前問題になった小児が抗ウイルス薬を服用した後の異常行動についてですが研究会では薬剤と異常行動の因果関係ははっきりしないと言う結論になっていました。それでも現在でも抗ウイルス薬を服用した際には保護者が2日間は目を離さない事とするようになっています。インフルエンザも時には脳症など重篤な病態を引き起こします。処方したお子様の保護者の方にはこの辺の点も注意してご家庭で経過を見るようにお伝えしています。 その他の感染症は、昨年の秋よりは総じて少なくなってきています。それでも、ヒト・メタニューモウイルスや手足口病、溶連菌咽頭炎、ウイルス性の感染性胃腸炎が見られます。流行ではありませんがマイコプラズマ肺炎や伝染性単核球症、単純ヘルペス初回感染等も見られます。 1月9日に当院のポールロボが設置され今年も花粉観測が始まりました。今年は全国的にスギ花粉の大量飛散が予想されています。関東東北地方ほどではありませんが松山でも昨年の2倍強の飛散が予想されます。年末年始は気候がやや穏やかだったこともあり、山口県の初観測日は2日、当院の初観測日は9日になりました。久万高原町から来院された方はすでに結構花粉を感じるとおっしゃっていました。しかし、来週の火曜日水曜日には大寒波の到来が予報されています。松山でも結構雪が積もるかもしれません。1月の積算気温が低い場合には、スギ花粉が毎日飛散し始める飛散開始日は遅くなるとされています。昨年は過去1番遅い2月14日が飛散開始日と遅かったのですが、今年はそこまで遅くはならないでしょう。やはり松山での飛散開始日は過去の平均値の2月5日から7日ごろになると思われます。初期治療(予防投薬)を始める時期はやはり2月に入ってからで良さそうです。今年も12月後半から花粉症に対するレーザー治療を希望して来院される方が増えています。この春スギに対する舌下免疫療法を始めて3年目を迎える方もおられます。昨年は飛散数が極端に少なかったことから舌下免疫の効果が出ているのかどうか評価は難しかったように思います。今年の大量生産で舌下免疫療法の効果が評価できそうです。ダニの舌下免疫療法を受けている人の経過を見ていると結構効いているように感じますので、スギ花粉症の方への効果も期待できます。当院では舌下免疫療法での深刻な有害事象は認めていません。またスギ花粉が大量飛散しますので、生物学的製剤の抗IgE抗体製剤のゾレアも症状の強い方には治療の選択肢の1つになると思います。注射の自己負担金が高価なのですが、数回の薬価改定を経てだいぶ安くはなってきました。注射した後の2週間から1ヵ月、スギ花粉症を引き起こす最もトリガーとなるIgE抗体が体内から劇的に減りますので花粉症症状は本当に軽くなると思います。このお薬は副作用発現時の24時間体制の救急対応を求められますので、当院では治療を行っている関連病院に治療を依頼しています。 正月2日、穏やかな天気だったこともあり松山城に登城してきました。東雲神社に参拝した後、東雲登山道をゆっくりウォーキングです。松山城の本丸には県外から多数の観光客が訪れていました。中には「結構大きい城で迫力あるなぁ」「眺めがいいなぁ、、海が見える」と松山城に大満足の声が聞こえてきました。松山の地元民としてはちょっと誇らしかったです。 ![]() 重要文化財の戸無門から眺めた松山城です。私が中学校2年生の春の写生大会で描いたのがこのアングルです。その時の事はなぜかまだ鮮明に覚えています。絵心のない自分ですが、なぜか作品を気に入りしばらく大事にしていました。 ![]() 正月飾りを掲げた太鼓門を潜れば、いよいよ本丸に到着です。 ![]() 晴わたった空の下、興居島の小富士が遠望できます。海、山、街が望める絶景の本丸です。 ![]() 戦国武者やお姫様のコスチュームをした松山城門人会の方々が松山城天守をバックにした無料撮影会を行っていました。順番待ちの観光客の方やちょっと怖がる子供たちに武者言葉で当意即妙にやりとりをして周りの皆さんを和ませていました。傍で見ているだけの私でしたが思わずニコニコしていました。 |
院 長 山 口 幹 夫
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愛媛県松山市余戸中1丁目2-1
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