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当院は、耳鼻咽喉科、気管食道科、アレルギー科を専門とし、地域医療に貢献します。

TEL. 089-973-8787

〒790-0045 愛媛県松山市余戸中1丁目2-1

院長の徒然草 過去ログ 〜13年3月

「今月の疾患情報」のコラムも一部再掲しています。 
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音風景100選と桜の標本木
  13年3月31日

 道後温泉春まつりで、ぼんぼりで飾られた道後温泉本館です。三層楼の屋上にある振鷺閣には時を告げつ刻太鼓がつるされています。午前6時の太鼓の音とともに、一番風呂を目指す入浴客が入場します。刻太鼓の音は当時の環境庁が1996年に選定した「残したい日本の音風景100選」に選定されています。ちなみに刻太鼓以外に四国で選ばれているのは、阿波踊り、大窪寺の鐘とお遍路さんの鈴、満濃池のゆるぬきとせせらぎ、室戸岬・御厨人窟の波音だそうです。思わず”ヘーッ”です。これが100選の音だとじっくり聞けば、聴き慣れた音でもしっとりとした風情を改めて感じて心が豊かになりそうです。が、私としては、当時の選定や広報に要した予算がどれだけだったかも気になって仕方ありません。^^;

  
 お花見ので賑わう道後公園です。道後公園は松山で最も人出の多いお花見スポットです。また、道後公園は温泉街に隣接していますので、お花見の宴会を楽しむ市民に混ざって、浴衣姿の温泉宿泊客もそぞろ歩いています。浴衣姿が似合うお花見スポットは松山ならでしょう。今年のお花見では、桜を照らす裸電球の半分ほどが白色のLED電球に替わっており、例年よりも夜桜が明るく鮮やかに見えました。
 私は道後公園をよく散策するのですが、松山の桜の開花を告げる標本木がどこにあるのかは全然知りませんでした。以前から気にしていたのですが、分かりませんでした。ところが、今年のお花見で遂に見つけました。標本木の周りに柵が作られ、案内板までありました! 去年か今年に整備されたのでしょうか? 案内板は「植物季節観測用標本樹(桜) ソメイヨシノ 松山地方気象台」。標本木の正式名称は ”植物季節観測用標本樹(桜)ソメイヨシノ” とのことです。これも思わず”ヘーッ”でした。標本木は、花見酒やバーベキューで賑わう花見会場のど真ん中にありました。案内板のアップを撮る際には、前に陣取っているグループの方々にお断りをして撮らせてもらいました。写真左の案内板の下の白い霞の正体は、実はバーベキューの煙です。写真右、標本木の手前に引っかかったクラッカーの赤い紙すだれはご愛嬌です。(^^)
 道後公園の南端、温泉街の入り口には子規記念博物館があります。館正面に大きく掲示された今月の句は 「遠足の 十人ばかり 花の雨」 でした。子規の時代は、帝大学生のプチ・トリップも遠足と称されていたとのこと。春雨の中のお花見は肌寒むかったでしょう。子規は濡れそぼった桜の花に何を感じたのでしょうか? たった17文字の短句から、実に様々なイメージが浮かんできます。俳句が文学とされる所以でしょう。

年度末(春休み)の外来   13年3月31日
 年度末です。転勤、転校、入学、入社などで松山を去る患者様が最後の診察に来院される季節でもあります。中予には炭素繊維や液晶フィルムなどの素材を創る帝人や東レなどがあり、先端技術を持ったエンジニアの方も大勢います。患者様の中には、米国シアトルに、米国南部に、シンガポールに、中国に、と様々な方面に家族とともに転勤する社会人の方や、北海道へ、仙台へ、と遠方の学校に入学する学生さんもおられました。松山から離れて新生活を迎える方々のご活躍とご健康をお祈りしています。特に海外赴任される方には、日本の子供達のためにも頑張って下さい。お願いします。<(_ _)> 英語圏に出る幼稚園児のお子様とは「ぜひバイリンガルになって帰ってきてね」と、お別れしました。
 また、春休みに帰省して受診される方も見られます。東京都区部から帰省された方の中には、中学生まで健康保険の外来自己負担分が無料という区からの方もいます。さすがにリッチな行政区と言うべきか、地域の少子化対策に力を入れているというべきか、しかし、それだけの予算があれば、都会では大きな問題になっているという保育園児の待機児童対策を優先すればとも感じたのですが、、 幼稚園と保育園、認可保育園と無認可保育園など厚労省と文科省の壁や、保育士さんの人材確保など様々な障壁がありスムースにはいかないのでしょうね。

松江での気管食道学会  13年3月22日
 松江市で行われる日本気管食道科学会に出席してきます。恥ずかしながら出席の理由は、参加しないと気管食道科学会専門医の更新ができないため、との後ろ向きな理由からです。(^_^;) 耳、鼻、咽頭、喉頭は上気道で、気管、肺の下気道と繋がっています。口腔、咽頭は消化器系で食道、胃へと繋がっています。気管食道科領域の知識や技術は耳鼻咽喉科の立場からも非常に重要です。気管食道科学会は、内視鏡が普及するまでは気管支異物や食道異物は主に耳鼻咽喉科医が摘出していたなどの歴史があるため、耳鼻咽喉科医がアクティブ・メンバーですが、呼吸器内科医、呼吸器外科医、消化器内科医、消化器外科医、放射線科医など科を超えて多くのメンバーで構成されています。耳鼻咽喉科学会の中の分科会である耳科学会、鼻科学会、口腔咽頭科学会、喉頭科学会、めまい平衡学会、音声言語学会などと比べても少し異なる趣があります。私が参加している学会の中では、日本アレルギー学会、頭頸部腫瘍学会もそのような趣です。医局講座制の枠を超えてドクターが参集し議論をしますので、ある意味、広い視野で医学の知識が深まります。
 P.S. 
 
 学会場は島根県民会館で、松江城のお堀端でした。松江城は小山にある平城ですので、散歩気分で休憩時間に立ち寄ることができました。松山では桜は7分咲きでしたが、松江では1分咲きでほとんどが蕾でした。それでも春祭りのぼんぼりが用意され、陽気も手伝って春の気配でした。写真左は ”花粉のついたスギの木と松江城” です。こんなアングルの写真を撮るのは私だけでしょう。^^; 山陰地方はまだまだ花粉が飛んでいるようでした。
 松江城は全国で12ある現存天守のあるお城のひとつで、山陰地方では唯一です。愛媛には現存天守が松山と宇和島に、四国ではさらに丸亀と高知にありますので、松山の人間としては街の中心にお城のある松江は親近感が持てます。お城の入り口には「松江城を国宝に」の大きなのぼりが掲げられていました。調べてみると、国宝に指定されている現存天守は、松本城、犬山城、彦根城、姫路城でした。松江城の天守建造年は1607年、松山城は再建して1853年ですので、国宝指定されるなら、まず松江城からだと思いますが、ついでに松山城も含めて現存天守は全部国宝にする、というのはどうでしょうか。

R56から当院へお越しいただくには  13年3月17日
 国道56号線の坊ちゃんスタジアムへの取り付け道路を少し南に行くとマグドナルドがあります。その反対車線側にペットショップ、ペットStep余戸店が開店しました。実はこのお店の前の道を直進すると、当院の前に出ます。松山市内からは、ペットStepを斜め右に西方向に入ります。そのまま直進し、伊予鉄の線路を渡ると当院は目の前です。ただしこの道は生活道路のため、飛び出しへの注意が必要です。また、踏切を渡って県道にでる交差点は見通しが悪くなっています。松山市内から車で当院へお越しの際には活用できるルートですが、時間には余裕を見て、安全運転でお越し下さい。

中耳炎のお子様の春  13年3月17日
 私はよく”冬に反復性中耳炎や難治性中耳炎だったお子様も、春休みには9割がた治ってくる”とお伝えしています。後1週間で子供たちの春休みです。今年は春休みを待たなくても、既に3月中旬で春休みみたいな気候です。冬に中耳炎がなかなか治らなかった子供達の中にも、徐々に改善する子供さんが目立ってきました。しかし一方で、まだ治る気配のない子供さんもいます。難治性の滲出性中耳炎があっても風邪ひいた際でも中耳炎が急性増悪しない場合、片耳だけの中耳炎で難聴としてはそう困らない場合、鼓膜の菲薄化や陥凹が強くなく真珠腫性中耳炎や癒着性中耳炎へ移行する心配のない場合などには、鼓膜切開や鼓膜チューブ留置を行わずに、出来るだけ投薬や鼻炎のスプレー、漢方薬、自宅での自己通気も含めた耳管通気、時には治療無しで経過を見ていましたが、これからの時期も難治であれば、逆に積極的に手術的治療も行うべきケースも出てきます。通院されている全ての子供たちが、春の気候で治るよう祈りながら診察しています。

がんばれ!シャープ  13年3月17日
 先日、綱渡りが続くシャープの経営とお伝えしましたが、医療とは関係ないのですが、気になるので少し触れさせて頂きます。昨日、シャープの1000億円の自己増資に銀行が難色、との報道がありました。現在の株価ではとても転換など出来ない2000億円の転換社債の償還がこの夏に迫っています。現在の格付けでは社債発行は無理。ホンハイの670億円の出資話は無くなる。メインバンクを含む都市銀行系のシンジケート団は、既に担保枠がなくなり国の保証でもない限りは新規融資に首は振らない。第三者割当増資はサムスンの100億円だけ。利益の出ている白物家電は国外生産のため円安のメリットなし。最も当てにしていた亀山工場の小型液晶もiPone5の減産で利益を生まない。仮に自己増資できても残りの1000億円規模の液晶在庫の引き受け先の目途が立たない。など、綱渡りどころではない状態のようです。
 一時はシャープ以上に自己資本が毀損していたオリンパスですが、世界的シェアを誇る医療用内視鏡(当院も電子スコープでお世話になっています)分野があり、他社の出資が得られました。ルネサスは、マイコン製造で地歩があり、経産省や自動車業界の後押しがあり出資が得られました。シャープは選択と集中で、液晶事業と太陽光パネルに集中投資しましたが、いずれも裏目に出ています。これらの事業は残念ながら、国を挙げて死守するほどの事業とは言い難く、負債は1兆円近いですが、都銀やリーマン・ショック時のAIG保険のようにToo big to fail(大きすぎて潰せない)な金融機関ではありません。エコポイント・バブルに踊らされなかったならば、円高がこんなに進まなければ、液晶技術を死守できていればと、悔やむに悔やみきれません。
 大阪の阪神高速湾岸線を走ると、堺ではシャープの(ホンハイの出資により連結決算の対象から外れた)液晶工場の広大な敷地が遠望され、尼崎ではパナソニックの(プラズマ事業撤退を前にして既に減損処理済みの)プラズマパネル工場が間近に迫ってきます。シャープ、そしてパナソニック、関西企業には踏ん張ってもらいたいです。

宇和島の桜の開花  13年3月16日
 13日に全国でも最速で福岡が桜の開花とお伝えしましたが、地元、愛媛県宇和島市も同日に最速で開花とのことです。市独自の観測とのことですが、全国最速は今回で10回目とのこと。実は我が愛媛県が全国で最も早い桜前線に位置していました。確かに、南予は黒潮がぶつかる位置にあり、高知市より暖かそうです。宇和島を含めた南予の人に怒られそうです。<(_ _)> 

ヒノキ花粉と4月の花粉症  13年3月14日
 ヒノキ花粉は、共通性抗原のスギ花粉より抗原性や飛散量は少ないですので、ヒノキ花粉症はスギ花粉症よりは反応が軽いことがほとんどですが、スギ花粉症を有している方で4月中旬まではっきりと症状の残る方は、ヒノキ花粉症を合併している可能性があります。ヒノキ花粉の抗体を有しながらスギ花粉の抗体を持ってない例はほとんどありません。スギ花粉症がないのに4月に花粉症の症状が出る方は、ハルガヤやオオアワガエリなどの早い時期のイネ科花粉症の可能性が高くなります。
 ヒノキの飛散量は、スギのように前年の花芽の発育に左右されるのではなく、飛散直前の気候の影響が大きいことが推察されていますが、実態はまだ十分に解明されていません。今年1月が寒かった影響で飛散量が少なめになるのか、3月が暖かいため飛散量が多くなるのか、私も興味のあるところです。

テレビ取材と当院のモニター  13年3月13日
 今日は午後から南海放送夕方の報道番組「チャンネル4」の取材があり、早速、夕方に放映されました。ポールンロボを用いた花粉飛散情報の診療への応用についてと、スギ花粉の飛散予報をお話ししました。記事を投稿したり著者校正のある紙媒体の取材とは異なり、テレビの取材は編集がきつく、私も過去に伝えたいこととニュアンスが異なって編集されるケースをまま経験しており、テレビ取材はなにがしか身構えるのですが(事件報道や政治芸能関係の取材を受けた当事者の報道に対する忸怩たる思いもよく理解できます)、今日の放送はよくまとめて頂いており、私も感心しきりでした。今日は午後休診の水曜日でしたが、午前診の診察終了が午後2時半をまわり、その後に取材が始まりました。途中、時間外の患者様の診察もはさんだりで、テレビクルーの方は、放映までの2時間たらずで編集を済ませなければいけなかったのですが、私の出演したコーナーのカットは流れるように進み、テロップも印象的に挿入されており、おもわず「さすが」と感じ、またホッとしました。
 テレビと言えば、、 当院を受診された方で気付かれた方もおられると思いますが、診察室 中待合のテレビモニターを新しくしました。37インチの液晶テレビ(当時は高かった、、)はまだ使えたのですが、ブルーレイレコーダーのハードディスクが不調になり、当初はレコーダーだけ買い換えようと思ったのですが、最近のレコーダーの映像出力はHDMI規格になっており、古いテレビでは接続できないため、已むを得ずの買い換えです。診察室のモニターですので薄型でフレームが白いものを探したのですが、外国製も含め大型のものは見事に黒いものばかりでした。ところが、ひとつだけあったのです!フリースタイルAQUOSです。ディスプレイ部とチューナーを分離してワイヤレスで接続しましすので、モニター本体はビックリするくらい薄く軽いのです。46型で以前の37型より外径寸法が小さく、薄さは3.5センチです。私にとってはまさに”目の付け所がシャープ”でした。現在、綱渡りが続くシャープの経営ですが、がんばれSharp、がんばれPanasonic、がんばれSONY、がんばれ日本の製造業です!
 診察中、小手術をする必要が出てきたり、急いで関連病院に紹介状を書かなければいけない場合などでは、時にひとりの患者様の診察が30分以上かかる場合があります。そのような場合に、中待合でお持ちの方に少しでも和んでもらおうとの目的から、中待合から見える位置にモニターを設置していました。かわいい動物やめずらしい深海魚などが映し出されている時には、診察中の私にも「あっ、ライオン」などと子供の声が洩れ聞こえてくると、おもわず和みます。診察室には、実はもう一つ、患部の所見を映し出すモニター以外のテレビが置いてあります。診察机の正面上の壁に設置しています。こちらも、時に診察中の子供達が「おさかな!」などと、モニターを見つけてくれます。当然、診察ユニットで緊張している子供たちの気を紛らす目的もないことはないのですが、設置の一番の理由は、実は私も気晴らし用です。^^; 診察が込み合う時期には、診察が一旦始まると、コーヒーブレイクの時間を除くと診察スペースから一歩も離れられません。時には朝9時から午後10過ぎまで診察が続きますので、”これだけしゃべり続けて仕事をしている人はなかなかいないよ”の状態になります。時計の針は気にしても、窓の外の天気を気にする余裕はなくなります。机の上のモニターで流れる環境映像が、私にとって一瞬の気晴らしです。

胃粘膜障害の講演会〜ピロリ菌と逆流性食道炎〜  13年3月6日
 先週、消炎鎮痛剤による胃粘膜障害に関する講演会がありました。消炎鎮痛解熱剤は私も当然よく処方しますので、興味があり聴講してきました。消炎鎮痛剤NSAIDsと胃粘膜障害の関係はもとより、最近、脳梗塞や心筋梗塞、目や四肢の末梢血管障害の治療や予防で服用する方が増えている低容量アスピリンを中心とした血液の抗凝固剤と胃粘膜障害の関係、ピロリ菌感染と胃酸過多、逆流性食道炎、胃癌発生との関係など、私も知識の整理ができました。その講演会の中でも教科書には載っていなくて興味を引いたのが、ピロリ菌と逆流性食道炎の関係についてでした。ピロリ菌には多くは5才までに感染するものの、現在の50歳以下は感染が少なく感染率は5%程度で、経時的に高齢者の感染割合が増えています。ピロリ菌に感染していれば胃粘膜障害が強くなるため、胃潰瘍や胃癌の発生原因となりますが、逆に胃酸分泌は少なくなります。このため高齢者でピロリ菌を除菌すると逆流性食道炎が増えます。このような基礎知識を基に私が注目したのは、最近、若年者では高頻度に食道裂肛ヘルニアが多いとのことです。若年者はピロリ菌に感染していないうえに、小児期から高蛋白高カロリーの食事を摂る機会が多いことから、胃の入り口の噴門部が胃酸過多にさらされてその刺激で食道下部に裂孔ができて逆流性食道炎を発症しやすいとのことでした。今年から慢性胃炎でもピロリ菌除去が治療保険適応になったことから、より一層高齢者の胃癌の発生は少なくなりそうですが、若年者の逆流性食道炎は増えるであろうとのことです。私はこれまで、逆流性食道炎はある程度年配の方が、食後や睡眠時、腰椎変形による前傾姿勢などで誘発されるものと理解していましたが、これからは若年者でも逆流性食道炎による病状が隠れていないかという視点でも診察を行いたいと思いました。逆流性食道炎は、咽喉頭酸逆流症や喉頭肉芽腫、慢性咳嗽の発生原因として耳鼻科、気管食道科でも注意すべき疾患のひとつですので、私もおおいに参考になりました。

花粉の大量飛散&スギ花粉症談義  13年3月2日
 昨日、松山でも春一番が吹きました。午前中は暖かい春の嵐で、午後からは雨模様となりました。春一番に誘われて、スギ花粉が大量飛散しました。一昨年11年3月2日に1日当たりでは過去最大規模の飛散がありましたが、それに匹敵する記録的な飛散でした。前日2月28日の午後や昨日午前の強風の中、野外でいた方はスギ花粉に大量に暴露したようです。北京では2日前に黄砂も観測されていたそうですので、松山でも恐らく黄砂も飛んだものと思われます。当院データでは重合して大きな粒子となった黄砂もカウントされていますので厳密なスギ花粉だけのデータではありませんが、昨シーズンの最大飛散が1日132個で昨日が769個でしたので、やはり記録的な大量飛散でした。また、このデータとは別にダストの粒子も多数カウントされており、恐らくPM2.5も飛散したと思われます。大量飛散にともない、初めてスギ花粉症を発症した”花粉症デビュー”した方や、急性反応の強い方が、多数来院されました。花粉症に症状の軽いインフルエンザを合併した方や、ハウスダスト・アレルギーに軽く花粉症が出た方など、注意深く診察する必要がありました。診察の待ち時間も長くなり、受診された患者様にはご迷惑をお掛けしました。
 P.S. 花粉がまあよく飛びました、、大量飛散の翌日には車のフロントガラスが薄っすらと黄色くなっています。この時期、本州全域でこのような状況になります。ここまで広域に大量飛散するのはスギだけです。花粉1個あたりの生命力は弱いのでしょうが、トータルで見たスギの種を維持するパワーは相当なものです。 西日本も多く飛散してきましたが、関東地方はびっくりするくらい飛散しています。今年は九州南部から関東地方にかけての太平洋沿岸は同時に近く飛散が始まりました。出張で東京へ向かう方には、マスク、ゴーグルなどによる暴露回避を強くお勧めしています。
 スギはハウスダストより粒子が大きく抗原性が強いですので、急に大量飛散するとアレルギー反応が強く起こります。目が弱い、鼻が弱い、皮膚が弱い、のどが弱いなど個々人でどの部位が弱いかの感受性には差がありますが、今回も急に大量飛散したせいで、特に目の周りの反応が強くなる方が多くなりました。急に反応した方が目立った今週の外来ですが、初期治療(予防投薬)をされていた方やレーザー治療を受けていた方はやはり反応が軽微です。私も大量飛散した直後には初期治療の効果を実感します。今シーズン強い反応がでた方には、来シーズンの初期治療をお勧めしています。
 花粉症発症年令の若年化も毎シーズン実感します。私はよく6年前に経験した例を紹介しています。あるお子様が1才児にスギ花粉症発症が疑われ、3才児になった際にアレルギー抗体の血液検査をしたところ、スギ花粉の抗体が多かっただけでなく、本来は共通性抗原でスギ花粉症発症から5〜15年遅れて発症することの多いヒノキ花粉の抗体もついてきていました。今年もこれまでに3名の2才児にスギ花粉症の発症が怪しいとお伝えしました。花粉症が軽い場合には、ハウスダスト・アレルギーが発現しつつあるところに風邪をひいたり体の冷えなどで粘膜が過敏になる症状との鑑別が難しいことがおおいのですが、大量飛散の直後には鑑別診断も容易になります。花粉症を疑われたお子様や、両親やお兄ちゃんお姉ちゃんが花粉症で遺伝的な素因が強いお子様のお母さまには、花粉を吸い過ぎると早く発症する可能性が高くなることと、その予防のためには花粉がよく飛んでいる時期には動物園やスキー場などの山に近い場所での野外活動は控え目に、とお伝えしています。
 花粉測定の標準法は、重力法のDurham(ダーラム)型標準捕集器です。これは1日スライドグラスを野外に置いておき実際にスライドグラスに吸着した花粉を顕微鏡で確認してカウントするものです。やはり厳密な測定は顕微鏡での確認が必要です。しかし手間の問題もあり日内変動をみる報告はほとんどありません。夜中も1時間毎にスライドグラスを回収して測定するというのは大変な手間ですし、臨床の場では1日当たりの飛散数を把握することで十分です。十分ですが、昨年から当院で始めた、花粉状粒子を1時間単位で自動測定データを見てみると、実に興味深いです。私の予想していた以上に、スギ花粉は午前中はほとんど飛散せず(先日の春一番は例外です)、午後から飛散し始め、午後3時頃から午後9時頃にかけてが多く、その後の夜間も結構飛散しています。午前中に山間部で舞い上がった花粉が、夕方冷え込んで下降気流とともに市街地に落ちてくるのがよく判りました。マスクやゴーグルを用いての花粉暴露予防は夕方に効果が高いという訳です。夕方に野外でクラブ活動をする学生さんが辛くなるのがよく判りました。朝方症状が強くなるのは、過敏になった粘膜のせいで非特異的過敏症が強くなりモーニング・アタックが目立つのが主因です。このようなお話を診察時にお伝えしていたところ、「親子で夕食後にウォーキングをしていたけど控えなければいけませんね」とのお話を伺い、患者様私共々苦笑いしました。
 先週2月28日に2シーズン振りに、ディレグラという医療用の抗アレルギー剤の新薬が発売されました。従来のお薬で眠気の発現が少ないアレグラを私はよく受験生に処方していたのですが、ディレグラはこのアレグラの成分と血管収縮剤の合剤です。高齢者で心臓の機能の弱い方には注意して処方しなければいけませんが、若い方には効果が高そうです。新薬ですので暫くは私も状況をみて慎重に処方しますが、花粉症治療の選択肢がひとつ増えたことになります。

愛媛県立美術館&図書館  13年2月28日
 城山公園内にある冬日の愛媛県美術館です。時間を持て余しながら人影まばらな常設展を観て、美術館のカフェで珈琲を頂く、、といった余暇を過ごしたいのですが、なかなか余裕が出来ません。^^;  少し寂しいですが、現在の私の美術鑑賞はもっぱらテレビです。デジタル化して精細化したテレビで見応えが増したもののひとつが美術番組でしょう。NHKの日曜美術館ももちろん良いのですが、少し堅苦しい、、 今の私のお気に入りは、BS日テレで毎週火曜日午後8時から放映の「ぶらぶら美術・博物館」です。美術に造詣の深い山田五郎さんとコメディアンのおぎやはぎとの掛け合いは、美術鑑賞を楽しくさせてくれます。あれ、この番組いいなと思っていたら、放送文化基金賞テレビエンターテインメント番組賞やギャラクシー奨励賞を受賞するなど、さすがの番組です。
 美術館の裏手には県立図書館があります。松山市総合コミュニティーセンター内にある中央図書館よりは閲覧できる蔵書数は少ないのですが、混み合ってないことが多く、私のお気に入りです。ジャンルを決めずに適当に借りて流し読みするというのが、私の読書法?です。市民向けながら医学専門書が充実しており実用としても役立っています。自習にいそしむ学生さんに囲まれていると、なんだか啓発されます。

重症熱性血小板減少症候群と風疹  13年2月23日
 ダニ媒介性の新しい感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」による死亡例が国内でも3例報告されました。内1例が愛媛県で報告されています。この病気の病原ウイルス(SFTSウイルス)は2011年に初めて特定されました。これを介在するダニはマダニで、草むらなどの野外に生息しています。当院でも問合せがあったのですが、アレルギーの原因となる家庭内に生息するヒョウダニとは違う種類ですので、ダニアレルギーを有するからといって直接関係するものではありませんのでご安心ください。
 関東を中心に風疹の発生が増えています。妊婦さんが感染すると先天性風疹症候群で赤ちゃんに先天性難聴が出ることがあります。風疹の予防接種を受けていない父親から妊婦さんへの感染ルートが注目されていて、女性だけでなく成人男性への予防接種も勧められています。発熱、発疹とともに首のリンパ節の腫れが目立つことから、耳鼻科外来でも注意して観察はしますが、今のところ愛媛県下では、平成22年3例、平成23年4例、平成24年2例、今年の報告はなし、ですので、いまのところ心配はないようです。ただし、今後、四国にも感染が拡大する可能性もありますので、私も注意して診ていくつもりです。

花粉症の準備  13年1月26日
 1月下旬を迎えて、飛散への準備としての初期治療を希望される方が増えてきました。私は初期治療でも出来る限り、個々の方の体質や希望に沿った処方を行いたいと思っています。効果の高いお薬にするか?受験生であったり、運転や夜間のお仕事関係の方で眠気は全くでない方が良いのか?妊娠の可能性があっても安心できるお薬にするか?ハウスダスト・アレルギーや好酸球性鼻炎がベースにあり遅発性反応も抑えたいのか?成長期で抗体産生を抑えたいのか?出来るだけ費用負担が少ない方がよいのか?点鼻液などの外用薬中心の処方がよいのか?点鼻スプレーに過敏だったり人前でのエチケットを気にしたりなどで内服薬中心の処方がよいのか?などなど、当院を受診される方は、遠慮なく希望をお伝え下さい。
 花粉症治療の薬剤についてですが、今シーズンは今のところ新薬は出ていません。鼻閉に有効であるが心血管系や精神系への注意が必要な抗ヒスタミン薬とα交感神経刺激薬の経口配合剤の発売が予定されていますが、発売時期はまだ未定です。ジェネリック医薬品(後発薬)の新製品としては、効果の高いアレロックの成人向けのジェネリックが昨年12月に発売され、眠気が発現しにくいアレグラのジェネリックが2月に発売予定です。ジェネッリック医薬品はやはり費用負担が少なくなるという利点があります。内服薬長期処方+頓服薬+点鼻薬+点眼薬など様々なお薬をまとめて処方されると、医療費の自己負担も結構な額になります。ジェネリックを上手に活用して、お財布への負担を軽く出来ればと思います。

レーザー治療時の痛み  13年1月20日
 レーザー治療は、鼻粘膜の中でもアレルギー性鼻炎の重症度に最も関わる部位である下鼻甲介粘膜を”軽くやけど”させるものです。そのため治療後約2週間は照射後の粘膜にかさぶたが付着するために、一時的に鼻詰りが強くなります。スギ花粉が大量飛散した直後に来院されて、鼻詰りがピークの状態でレーザー治療を希望する方が、少ないながら例年おられます。このようなケースでは、ひどくなった粘膜をさらにやけどさせることになりますので、レーザー治療は見合わせてもらっています。このような理由で、レーザー治療は基本的に、鼻粘膜がまだ高度なアレルギー性炎症を起こしていない花粉飛散前に行います。当院でスギ花粉症に対するレーザー治療を推奨している時期は、12月下旬から1月中旬で風邪に罹っていない体調の時です。
 さて、レーザー治療を検討している患者様から受ける質問で一番多いのが「痛くないですか?」です。確かに治療を受ける立場では切実な疑問です。お答えは「ほとんど痛がらない人もいれば、涙目になって痛がる人もいます」です。
 鼻粘膜に針を挿入する電気焼灼術では局所麻酔薬を注射しますが、レーザー治療や化学剤手術は粘膜表層の治療ですので、表面麻酔剤をスプレーしたりガーゼに浸み込ませて行う表面麻酔を用います。積極的に注射した方が麻酔はしっかり効きますが、極めて稀に局所麻酔剤でショックを起こすケースのあること、また、麻酔注射に少量含まれている血管収縮剤の影響や、薬剤の成分には関係なく注射を行うという緊張を強いる行為に伴い低血圧などの二次的なプレショック(脳貧血)が起こる場合もあることから、切開を加えるような手技ではないレーザー治療は、表面麻酔で行こなうのが標準的な麻酔法で、当院でもこの方法を取り入れています。ほとんどの方は麻酔自体は十分な効果が得られるのですが、痛みを感じる場合はあります。レーザーを照射する部位で言えば、下鼻甲介の中の後端、上部、前端は知覚神経が集簇しているために痛みを感じやすいです。鼻中隔弯曲などで鼻腔に狭い部分があると、その場所は鼻閉の原因となるところですので、術者の立場としてはレーザーを特に十分当てたい場所です。ところが物理的に狭い部分ですのでどうしても治療装置のハンドピースを押し込むことになり、機械的な圧迫から痛みを誘発する場合もあります。また、小児などでは恐怖心が先にたっていると精神的に痛みを感じやすくなります。私も施術中、「痛みを感じたら遠慮なく仰って下さい」といって慎重に行っていますが、痛みを感じやすい部位の照射では「ここは痛いかもしれませんが、少し我慢して下さい」と思わず言っています。無麻酔下に針をブスブス刺し続けるような痛みはありませんが、全くの無痛ではありません。結論としては、術後に痛みが続くことはありませんが、半数以上の方が、術中後半の時間には少し涙目になります。鼻粘膜へのレーザー治療自体は副作用の全くない治療法です。さて、レーザー治療を検討しているみなさんは、これを読んでどう判断するでしょうか。痛みが心配な方は、診察時にどうぞ遠慮なくご相談下さい。

6万人目の患者様をお迎えして  13年1月10日
 今月4日に6万人目の初来院された方を診察しました。平成6年5月の開院後、9年後の平成14年4月に3万人目の方をお迎えし、その後、8年弱で6万人目の方をお迎えしました。松山市の人口が約52万人、中予圏の人口が約60万人ですので、住民の転入出はありますが、中予にお住いの方のざっと10人にひとりを診察させて頂いた事になります。幸いにも開院以来医療紛争などのトラブルなく診察を続けることができましたのも、患者様はじめスタッフや当院を支えて頂いている方々の協力の賜物だと思っております。これから8年後、10年後に当院がどのような姿になっているのか?医学や医療情勢が どのようになっているのか?先を見通すのが難しい時代ですが、これからも私自身の健康にも留意しながら診察を続けたいと思っています。これからも山口耳鼻咽喉科クリニックを宜しくお願いいたします。
 私が開院の際に掲げた診療理念は、
 1、「説明と同意」の治療を基本とし、医の倫理に反しない。
 2、
自己研讃を怠ることなく、常に最新の医学知識、医療技術を提供する
 3、
最短の時間・最少の費用で、最大の効果を上げるべく努力する。
 4、
治療に際しては、不安や苦痛を与えない
 5、
安易に薬に頼らず、自然の治癒力を高める医療を実践する
 6、
最善の治療を行うべく、高次医療機関との連携を密にする
 7、
東洋医学の利点を取り入れる。
 8、地域の家庭医として、救急医療に対応する。
 9、病気と薬に関する情報を可能な限り公開する。
でした。私自身改めて見直し、気持ちも新たに診療に臨む所存です。開院以来、当院に通院される患者様の平均の再診回数は、全国の耳鼻咽喉科施設の平均よりかなり少ない回数を保っています。これからも、当院を受診された患者様が「最短の時間・最少の費用で、最大の効果が得られる」よう、「当院を受診して、安心を得られる」よう、日々、心掛けていきたいと思います。

国立競技場   13年1月1日
 
 元旦に行われた天皇杯全日本サッカー選手権を観戦してきました。国立競技場のスタジアム中央に鎮座する聖火台は、東京五輪から始まる日本の高度経済成長のシンボルです。この競技場は、3年後に現在の5万人収容から8万人収容のより大きなスタジアムに建て替えることが決まっています。東京の至る所に7年後のオリンピック東京誘致の啓発ポスターが貼られていました。誘致都市の決定は今年9月です。今年の日本は、復興を確かなものにして、政治経済文化スポーツ、全てが前向きになって、56年ぶりの夏季五輪の誘致が出来ればいいですね。
 
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