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当院は、耳鼻咽喉科、気管食道科、アレルギー科専門クリニックです

TEL. 089-973-8787

〒790-0045 愛媛県松山市余戸中1丁目2-1

'03年 月別疾患情報

03年12月  7日:  引き続き上気道感染症が広く浅くですが、アデノウイルス、溶連菌による咽頭扁桃炎がやや目立ちました。
 スギ花粉の飛散も引き続きみられているようです。この時期、鼻炎の軽度増悪例の原因の特定はなかなかに難しいです。
   遠く遠く鳥は飛ぶ 山の雪     山頭火
16日:  花粉の飛散はほとんどみられません。冬本番を迎えて、チューブ留置を必要とする小児が増えてきました。おたふく風邪で症状の強い例が見られました。
 伝染性単核球症、鼻骨骨折、鼻出血(師骨動脈)、鼻茸摘出手術、口蓋扁桃良性腫瘍摘出術など。
19日:  今冬の暖かさのせいでしょうか? 高温多湿で増殖しやすい夏カゼのヘルパンギーナに、今の時期になっても遭遇します。
29日:  今年の診察が終わりました。今年の初冬は暖かかったこともあり、当院ではインフルエンザの流行もなく例年に比較すると穏やかな外来でした。年末に診察した方々全ての方が、お正月休みを健やかに過ごせることを願いながらの診察でした。
 良い年をお迎え下さい。
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03年11月  2日:  10月下旬以降しばらく、イネ科、キク科ともに花粉が観測されていないようです。秋の花粉症も終息間近です。
 小児で中耳炎の遷延例や反復例が目立ち始めました。近年、中耳炎起炎菌は抗生物質の効きが悪いものが徐々に増えています。有効な薬剤の使用と鼓膜切開・チューブ留置などの外科的処置の組み合わせに心を配る季節になりました。
 8日:  鼻水が出始めて2〜3日後に発熱や声がれ、咳がでてくる喉頭炎の所見の強いウイルス性上気道炎が目立っています。このようなウイルスが幼児にうつった場合、反応の強い仮性クループ(声門下喉頭炎)を呈する例もみられました。溶連菌やアデノウイルスによる咽頭扁桃炎もみられます。
 花粉の飛散は終息していませんが、キク科花粉の代表であるヨモギ、ブタクサやイネ科の花粉は観測されなくなりました。ハウスダストによる通年性アレルギー性鼻炎や鼻過敏症(血管運動性鼻炎)の素因が強い上に秋の花粉症も持つ方で、朝に鼻炎症状が強くなる方はみられますが、花粉症だけで鼻炎症状を示す方はいなくなりました。
 メニエール病、鼻茸など。
15日:  最近は症状の強い風邪(上気道炎)は少ないようです。秋の花粉症はほぼ終息しました。
21日:  様々な上気道感染症が広く浅くみられ、特定の疾患の流行という感じではありません。例年と比較すると、この時期にしてはのどかな外来です。岐阜県でインフルエンザの報告がありました。じわじわと冬本番です。
 ハント症候群、睡眠時無呼吸症候群へのCPAPなど。
28日:   少し寒くなったせいもあり、かぜ症候群の患者数は先週よりも増加傾向にあります。特定の疾患の流行というよりも、アデノウイルス咽頭扁桃炎、溶連菌咽頭炎、喉頭気管炎などの様々な上気道感染症が広くみられます。
 ごくわずかですが県内でもインフルエンザの報告が出始めました。今冬はインフルエンザ発生の立ち上がりがはやいようです。松山では例年、年末にインフルエンザの小流行が始まり、年明けの1月、2月に職場や学校、家庭単位で集団発生します。インフルエンザの予防接種をうける予定の方は早めに済ませておくことをお奨めします。
 今の時期の蚊をあわれ蚊といいます。秋でも季節外れに桜が開花したりします。同様に、今の時期でもスギ花粉が飛散することがあります。わずかですがスギ花粉が飛散しています。
 鼻茸摘出手術、顔面神経麻痺、耳せつなど。
03年10月  5日:  当地はここ5日ほど連続で見事な秋晴れです!7日は松山の地方祭。町中を神輿が練り歩き、かわいい子供たちのちょうちん行列の掛け声が響き渡ります。
 今年は本格的な秋になってもまだ手足口病、ヘルパンギーナが目立ちます。
11日:  地方祭の期間、急に冷え込みましたので、鼻水、軽いのどの痛み、微熱が主体の普通感冒に罹る方が目立ちました。溶連菌咽頭炎がやや目立ちました。
 鼻炎のレーザー手術、良性発作性頭位眩暈症への耳石置換法。
 伝染性単核球症、仮性クループ、反復性耳下腺炎、頚部蜂巣織炎、咬筋放線菌症など。
19日:  普通感冒としての急性上気道炎が目立ちます。二次感染による急性副鼻腔炎を続発する例や、急性中耳炎を反復したり、滲出性中耳炎化して長引く小児も目立ち始めました。当院外来も少しずつ冬の気配です。
 秋の花粉症はピークは過ぎましたが続いています。イネ科、キク科のヨモギ、カナムグラが持続的に飛散しています。データには出ませんがスギ科も少数ですが飛んでいるようです。
 ハント症候群、扁桃周囲膿瘍、急性顎下腺炎など。
27日:   先週に引き続き、急性上気道炎が少しずつ増えています。咽頭痛や咳、発熱などの症状の強い例も目立ってきました。副鼻腔炎を続発したり中耳炎を反復する例も増えてきました。
 これからの季節にカゼ症候群を惹き起こすウイルスの多くは、冷えて乾燥した環境で感染力が増します。体を冷やしすぎたり疲れをためて抵抗力を落とすとカゼをひきやすくなり、さらには二次的な細菌感染を続発しやすくなります。発熱や咳などのカゼ症状が長引くときはご注意下さい。
 秋の雑草の花粉症は少なくなりましたが、まだ終息はしていません。
 口蓋腫瘍、鼻腔腫瘍、マイコプラズマ気管支炎、溶連菌咽頭炎、仮性クループなど。
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03年 9月  4日:  秋の花粉症シーズンが始まりました。天候不順が続いたせいか、イネ科を中心とした雑草の花粉飛散数・患者数は、ともに昨年同期より少ないようです。
 マイコプラズマ気管支炎、アデノウイルス咽頭炎、耳せつなど。
         行く我に とどまる汝に 秋二つ  子規
13日:  9月に入って厳しい残暑が続いています。そのせいか、例年に比べ夏カゼの手足口病やアデノウイルスによる咽頭扁桃炎、外耳炎が続いています。夏ばてによる自律神経失調のせいか、低音障害型感音難聴やメニエール病(内リンパ水腫)、アフタ性口内炎、扁桃周囲炎が目立ちます。
21日:  ブタクサ、ヨモギなどのキク科花粉の飛散が始まりました。秋の花粉症はピークを迎えています。
 ようやく夏カゼの咽頭炎は終息です。鼻症状が主体の症状の軽い普通感冒が目立ってきました。運動会シーズンは、体調を崩して抵抗力が低下したり自律神経失調を誘発することは多いですが、症状の強い風邪(上気道炎)は流行りません。のどかな外来が続いています。ちなみに今日の日曜診療は受付終了直後には終わりました。
 今日は吹く風もひんやり感じられ、本格的な秋を思わせる一日でした。診察が早く終わったこともあり、夕刻、城山(松山城)を散策してきました。空気が澄んで、中予地方が一望できました。
         松山や 秋より高き 天守閣    子規
28日:  花粉の飛散ではヨモギが目立ちます。カナモグラ、アキニレなど多彩な花粉が飛散しています。
 三叉神経痛、術後性上顎嚢胞、耳介軟骨膜炎、鼻茸摘出手術、下鼻甲介レーザー手術、いびきに対する咽頭形成術など。
03年 8月  8日:  花粉症はほとんどみられません。梅雨は明けましたがハウスダストを中心とした通年性アレルギー性鼻炎の症例は例年より多いようです。
 ウイルス性咽喉頭炎、外耳炎は横ばいですが、患者総数はかなり減りました。
16日:  「稲」の花粉症が見られます。イネ科の雑草ではなく「稲」の場合、花粉の抗体を測定するRAST検査が一般的ではありませんので、病院での検査で診断を確定することは難しいのですが、臨床所見を総合的に判断して診断しています。(米に対する食餌性抗原の検査キットはあります)
23日:  お盆明けに猛暑となりました。外耳炎、耳せつ、鼻せつなどの汗をかく季節ならではの疾患と、低音障害型感音難聴、扁桃周囲炎などの夏バテによる免疫力の低下による疾患が目立ちます。
30日:  夏休みも終わりです。例年ながら、真っ黒に日焼けした子供たちをみると頼もしくみえます。
 天候不順のせいか、イネ科花粉症で症状の目立つ方は例年同時期より少ないようです。
 アデノウイルスによる咽頭扁桃炎で熱の下がりにくい方がみられますが、ヘルパンギーナや手足口病などのエンテロウイルスによつ夏カゼは終息しつつあります。
 鼻炎のレーザー手術など。
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 松山市の東方、川内町の「白猪(しらい)の滝」です。国道11号から国道494号に入り約5kmと松山市内から簡単に行くことができます。お盆明けの猛暑の中、清涼感と陰イオンが一杯でした。
 滝つぼの下に苔むした句碑があり、明治20年代に子規と漱石が訪れた際に詠んだ句を紹介しています。
   追いつめた 鶺鴒(せきれい)見えず 渓の景    子規
   雲来たり 雲去る瀑(たき)の  紅葉かな       漱石
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 松山城登山ロープウェイ乗り場に程近い歩行町にある、司馬遼太郎氏の「坂の上の雲」の主人公ともなった秋山好古陸軍大将・眞之海軍中将兄弟の生家跡の修練道場です。現在、兄弟の旧邸の復元計画が進んでいます。「坂の上の雲」は秋山兄弟と正岡子規の松山での生い立ちから始まり、近代俳句の誕生や日露戦争に向けて急展開する明治日本の歩みを描いた作品です。普段は訪れる人も少なく落ち着いた風情ですが、数年後に「坂の上の雲」がNHK大河ドラマに取上げられることもあり、旧邸の復元時には大勢の方が訪問することでしょう。
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03年 7月  4日:  流行というほどではありませんが、のどの痛みを特徴とする夏カゼがみられています。小児では口内炎と手足に軽い皮疹のできる手足口病が目立ってきました。
 高温多湿な梅雨は室内のダニやカビが増える季節です。また気圧や気温の変動が大きい気候でクーラーがかかり始める季節ですので自律神経も不安定になりがちです。そのため、鼻炎の症状が強くなる方がみられます。ダニやカビは乾燥に弱いので、これらにアレルギーのある方は掃除や換気を心がけ、エアコンのドライなども活用してみて下さい。雨の日が続いていることから、雑草の花粉症による鼻炎はかなり減りました。
 9日:  ヘルパンギーナ、手足口病、アデノウイルス咽頭炎などの夏カゼが目立ってきましたが、昨年同時期よりは少ないようです。
 アデノウイルスは発熱が5日前後、時には1週間も続くこともあり注意が必要です。先月よりのどの粘膜からアデノウイルスの感染の有無を簡単に確認できる迅速診断キットが発売されましたので、診断に威力を発揮しそうです。
 溶連菌咽頭炎もみられました。
 夏です。オフィスのクーラーのかかりすぎによる耳管狭窄症がみられます。症状の強い人は、耳閉感だけでなく耳痛や頭痛まで来しますので、片頭痛や緊張性頭痛などの慢性頭痛との鑑別が必要です。
 扁桃周囲炎、メニエール病、鼻炎のレーザー治療など。
14日:  夏休みを前にして、小児の夏カゼのシーズンのピークを迎えています。全国的には咽頭結膜熱が例年になく流行しているようですが、当院では手足口病が主流で、ヘルパンギーナがそれについでいます。当院は耳鼻咽喉科ですので当然結膜症状の強い方の来院は少ないのですが、当地松山では咽頭結膜熱の流行はわずかだそうです。
    涼みがてら 君を送らん そこらまで   子規
16日:  新幹線運転士の居眠り事故以降、睡眠時無呼吸症候群の社会的認知がすすんできているようです。当院でもいびきや睡眠時無呼吸を疑っての受診が増え、睡眠ポリグラフ検査を行なう方も増えてきています。今日は鼻CPAP療法(経鼻的持続陽圧呼吸)を導入するケースがありました。
22日:  夏休みに入りました。幼稚園児や学童の集団生活がなくなり、夏カゼは一服するものと思われます。
 汗や水泳の刺激で、外耳炎、耳せつや鼻前庭湿疹、鼻せつになる方が増えました。耳の穴や鼻の入り口をかきすぎないようご注意下さい。鼻炎を持つ小児がこのような鼻の穴の入り口のかさぶたをかきむしると、とびひ(伝染性膿痂疹)となって皮疹が拡がる場合もあります。
26日:  外耳炎から鼓膜炎になり強い痛みを感じる方も見られます。
 扁桃周囲炎、鼻炎のレーザー手術など。
28日:  ヘルパンギーナ、手足口病などのエンテロウイルスを中心としたウイルス性咽頭炎は横ばいですが、夏休みに入り症状の強い症例はやや少なくなりました。
 前週1週間花粉はほとんど観測されていないとのことです。草むらで目をこらせば花粉をつけた雑草が僅かにみられますが、花粉だけで鼻炎症状を惹き起こす症例は少ないようです。のどかというよりは閑散とした外来になってきました。
 松山市郊外の滝雲山の中腹に第52番札所、大山寺があります。写真の本堂は鎌倉時代に和、唐、天竺の様式で再建され、国宝に指定されています。
 参道入り口の一ノ門からしばらくは古い風情のある民家が続き、山の中腹からは緑深いひっそりとした参道が続きます。四国霊場の中でも落ち着いた参道の一つです。少しばかり時間はかかりますが、ゆっくり散策すれば京都や大和路に匹敵する落ち着いた風情を感じることができます。案外、松山在住でも訪れたことのない方は多いのではないでしょうか?私のお勧めの散策路です。 
 参道中腹にある納経所です。凛とした風格があります。
   蒟蒻(こんにゃく)につゝじの名あれ大山寺 子規
 木洩れ日の参道です。ここを右に折れて最後の石段を上ると四天王をまつ る楼門があります。
 参道中腹にある立礼茶室「光津(こうしん)庵」です。木立の生茂る参道のところどころに竹林があり、私は密かに嵯峨野の風情を感じて悦にいってます。
   閑古鳥 竹のお茶屋に 人もなし  正岡子規
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03年 6月  4日:  イネ科花粉症はわずかに増加していますが、症状の軽い例が大半です。
 昆虫異物による鼓膜外傷を経験しました。こんなところにも夏の気配を感じます。
17日:  花粉症は漸減です。今年の初夏は天候不順な気候が続いたせいか、例年に比して症状の強い草木花粉症は少なかったようです。梅雨入りとともにマツ科などの樹木花粉は終息、イネ科などの草木花粉も小休止です。替わってダニ、カビなどによる通年性アレルギー性鼻炎の増悪例が目立ち始めました。
27日:  ヘルパンギーナ、手足口病などの夏かぜが出てきましたが、例年よりは立ち上がりは鈍いようです。
 後鼻孔ポリープ摘出術など。
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03年 5月  2日:  風薫る5月です。イネ科花粉症の症状の強い方が目立ち始めました。4月下旬に引続きウイルス性咽頭炎が認められます。
 メニエール病、鼻粘膜焼灼術、音響外傷、起立性調節障害など。
13日:  ウイルス性のかぜ症候群が中心の穏やかな外来が続いていますが、二次感染による中耳炎、副鼻腔炎が続発する例も目立ちます。
 学童の学校健診が始まり、滲出性中耳炎患児を中心に水泳などの生活指導を行う季節になりました。徐々にではありますが学童のアレルギー性鼻炎の有病率の増加や若年化は年々進行している印象です。
21日:  アデノウイルスやパラインフルエンザウイルスによると思われる軽い夏カゼのウイルス性咽頭炎が目立ちます。のどの痛みと微熱程度で治まる場合が多いですが、発症から1〜2日遅れて熱が高くなる、微熱が続く、目やにが出る、声がかれる、咳が長引く、などの多彩な症状がでる場合もあります。
28日:  症状の軽いウイルス性咽喉頭炎が主体ですが、症状の強い例も散見されます。口蓋弓の点状出血斑、多発性アフタ、口蓋扁桃や舌根扁桃の膿栓付着など、様々な咽頭所見が見られます。アデノウイルス、エンテロウイルスなどの「夏カゼ」のパターンの軽症例、一般的なウイルス、健康保菌者も含めた溶連菌、ブドウ球菌の二次感染など、特定の疾患の流行ではなく多彩な病原微生物が関わっているようです。
 イネ科の花粉症はやや増えました。昨年プロ野球オールスターゲームの行なわれた坊っちゃんスタジアム周辺は河川敷に隣接していることもあって雑草の宝庫なのでしょう。当院はスタジアムにほど近い場所に位置していますので、プロ野球、阪神ヤクルト2連戦の観戦後に症状の強くなった方が何名か来院されました。
30日:  特定の病気の目立った流行というのはありませんが、高い熱がでたりのどの痛みが強くなるかぜが見られます。
カモガヤを中心とするイネ科の雑草の花粉症のシーズンもピークに近いです。スギ花粉症のように長期間苦しめられる事は少ないのですが、雑草の花粉症の人がこの時期、公園や草むらに近づくと、急に強い反応がでることがあります。小児の花粉症発症年令は徐々に低年令化してきています。これまで花粉症に縁が無かったと思われていた小児でも、夕方外遊びから帰ってきて目や鼻をかゆそうにしているときは花粉症の初発の可能性もあります。成人と違って成長期の小児の花粉症は毎年症状が強くなる傾向がありますので、花粉症が疑われた小児は一度医療機関で花粉症かどうかの診断を受けることをお勧めします。
   東雲の ほがらほがらと 初桜   内藤鳴雪
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03年 4月  2日:  学校が春休みでインフルエンザの流行も急速に終息するかと思っていましたが、まだB型インフルエンザが認められます。
 ヒノキ花粉が飛散中です。イネ科の雑草の花粉症を発症する方も出て来ました。
 鼻茸摘出手術、口唇粘液嚢胞摘出手術、マイコプラズマ感染症など。
 6日:  インフルエンザも終息、花粉症も一服して、ようやく落ち着いた日曜診療に戻りました。
18日:  3月を中心に流行していたB型インフルエンザはようやくほぼ終息し、外来は落ち着いてきました。しかしアデノウイルスなどによる熱が持続するカゼは散発していますのでご注意下さい。スギ花粉の飛散数がわずかになりスギ花粉症自体は少なくなりましたが、ヒノキ花粉症が先週に引き続き目立ち、イネ科を中心とした雑草の花粉症が出てきました。
 後鼻孔ポリープ、乳様突起炎など。
23日:  スギ花粉の飛散はほぼ終息、ヒノキ花粉も少なくなりましたが、イネ科を中心とした雑草の花粉症が増えた影響で花粉症はやや増加しました。気温や気圧の変動の大きな気候が続いたせいか内リンパ水腫(メニエール病)による耳鳴やめまいがやや目立ちました。耳介聳立と呼ばれる耳たぶの後ろまで腫れる小児の急性中耳炎がみられました。ここ数年、中耳炎起炎菌の薬剤耐性化がすすんでおり、経口抗菌薬のみでの中耳炎の管理が難しくなってきています。
29日:  ゴールデンウイーク明けのイネ科花粉症の最盛期まで花粉症は小休止です。のどの痛や声がれの強いウイルス性の咽頭炎や喉頭炎が目立ちました。
 いびきに対する軟口蓋形成術、鼻茸摘出術など。
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 桜が満開の道後公園の外堀です。公園の中はお花見で賑やかですが、ここから見る桜は水面に花が散りそびれて落ち着いた風情があります。正面に見えるのは子規記念博物館です。(4月6日)
 夏目漱石寓居で子規が一時居候した愚陀仏を詠んで。
   桔梗活けて しばらく仮の書斎哉 子規
   愚陀仏は 主の名なり 冬籠  漱石    
愛媛県境にほど近い高知県十和村十川(とおかわ)の四万十川の鯉のぼりの川渡しです。画像では判りにくいかも知れませんが、二本の線の小さな点が鯉のぼりですので、そのスケールの大きさが判ると思います。近年、広く報道されたこともあり鯉のぼりの寄贈が増えて二本の川渡しに増えたそうです。
日本一の清流、四万十川の水面の上を無数の鯉のぼりが元気に泳ぎます。端午の節句はもうすぐです。(4月29日)
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03年 3月  4日:  松山市西部でB型インフルエンザが流行っています。A型もまだ検出されます。抗ウイルス剤タミフルや検査試薬の流通不足で話題になった今年のインフルエンザ・シーズンですが、当院ではなんとか乗り越えました。
 スギ花粉症はピークを迎えたようです。2月27日にかなりの量の花粉が飛散しました。
 成人流行性耳下腺炎、先天性真珠腫、耳性帯状疱疹など。
12日:  松山市西部でB型インフルエンザが引続き流行しています。
 寒さが徐々にやわらぎ始め、真冬に難治だった反復性中耳炎が軽快する小児も多くなりました。「チューブ入れずに治ったね」と言える時は、私も心が晴れ晴れします。
 良性発作性頭位眩暈症など。
18日:  B型インフルエンザの流行が残っている地域があるようです。スギ花粉の飛散は少なくなりました。ここ1ヶ月程が当院で最も忙しい時期でしたが、ようやく外来も落着きを取り戻しました。私もほっと一息です。
 WHO(世界保健機関)によると、原因不明の肺炎が2月26日頃中国で発生。3月15日までの約2週間で150人以上が感染、9人が死亡したとのことで、重症急性呼吸器症候群(SARS)と名づけられています。新型ウイルスの可能性もあるとの事。イラク情勢といい、気懸かりなニュースが続きます。
26日:  春休みに入り、ようやくB型インフルエンザの流行も下火になってきました。春の訪れとともに小児中耳炎が軽快される方が目立ちますが、ペニシリン低感受性肺炎球菌やアンピシリン抵抗性インフルエンザ桿菌による反復性中耳炎はやはり治り難いようです。場合によっては点滴による治療を必要とします。
 突発性難聴、耳介血腫、咽頭外傷、化膿性耳下腺炎、口唇粘液嚢胞など。
   さくら活けた 花屑の中から 一枚拾う   河東碧梧洞
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03年 2月  5日:  だらだらとインフルエンザが流行っています。A香港型が主流ですがB型もみられます。現在流行中のA香港型に対しては予防接種の効果は確実にあるようです。
 スギ花粉症については、南予では1月31日が飛散開始日との情報がありました。
 6日:  上顎嚢胞など。
 1月下旬を中心に花粉症に対するレーザー治療を希望する方が目立ちました。
12日:  松山のスギ花粉の飛散開始日は7日でした。
 真珠腫性中耳炎、反復性耳下腺炎、耳介血腫、突発性難聴など。
19日:  暖かくなるとともにA型インフルエンザの流行は急速に終息しつつあります。
 スギ花粉症の本格シーズンに入りました。花粉症の方が風邪をひいて以前からの慢性副鼻腔炎が急性増悪化する、というようなパターンもありました。
 鼻骨骨折など。
24日:  スギ花粉症は先週が第一波のピーク、現在が第二波といった雰囲気です。春の気配で急に暖かくなってきており、来週辺りに最大飛散日を迎えそうな気がします。花粉症を初めて発症する人は、まだ抗体の量が少ないので、軽微な症状しか出ないことが多いです。冬の名残で上気道粘膜が弱った時期にアレルギー素因があり気道粘膜が弱い方が発症していきますので、花粉症発症1年目か軽いウイルス性上気道炎かの鑑別は難しいものがあります。この辺りの診断を的確にすることが耳鼻科医の腕の見せ所です。
 突発性難聴、耳性帯状疱疹、耳管開放症など。
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03年 1月  3日:  あけましておめでとうございます。今年は当地松山から離れず、地元の正月の風物を堪能しました。(結局、年末年始はほぼ毎日、かかりつけの方を急患として診ていました)
 4日  今日は当院の仕事初め、今冬初めて松山でもみぞれ交じりの冬景色の一日でした。来院された方々から「お正月休みはこじれませんでした」との一言が聞けた時が一番ホッとしました。
 6日:  流行ではありませんが、A型インフルエンザ、溶連菌咽頭炎が年末から引き続いて見られます。
 扁頭周囲膿瘍、先天性耳瘻孔化膿症、急性喉頭蓋炎、亜急性甲状腺炎、群発頭痛など。程度の強い急性化膿性炎症で点滴を必要とする方が目立ちます。
 7日:  年末年始の慌しさも一段落です。当院の外来もやっと落ち着いてきました。
 単純性びまん性甲状腺腫など。
14日:  新学期が始まり、インフルエンザが本格的に流行してきました。
 松山地区の定点観測ではまだスギ花粉の飛散の初観測は見られませんが、過敏な人の中には、花粉症の症状が見られる方が現れてきました。地域によってはごくわずかに飛散しているものと思われます。 
21日:  近隣の中学校で流感による学級閉鎖が報告されました。松山もインフルエンザの流行シーズンに入った模様です。
 中予地区でも花粉の飛散がわずかながら報告され始めました。
26日:  A型がほとんどですが、B型インフルエンザの方も見られました。
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昨年、新たに投入された「坊ちゃん列車」の2号機です。祝賀の出で立ちで市内を巡回します。お正月に時折遠くから聞こえる坊ちゃん列車の汽笛は実にいいものでした。
 四国霊場88ヵ所の51番札所「石手寺」の新春です。今年はNHKの「ゆく年くる年」の全国中継があり、境内はもとより石手寺全体の遠景や、国宝の楼門・二王門、重文の三重塔も明々とライトアップされて、いつになく幻想的でした。ちなみに照明の数は軽く50は超えていたと思います。
 余談ですが、同番組の東大寺の中継では、照明器具設置用のくぎが鐘楼に打ち付けられたことが発覚してニュースになっていましたが、妙に状況に納得しました。
 ろうそくを入れたコップに願いを書いて、平和の光を境内に奉納する
「万灯会」が行なわれています。
 皆様にとって、今年が良い年でありますように。
   賽銭の ひびきに落ちる 椿かな    正岡子規

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