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耳管狭窄症と耳管開放症

耳管狭窄症と耳管開放症
耳管機能不全について
中耳は耳管で鼻の奥とつながっています。普段は閉じていますが、つばを軟み込む(嚥下)時に無意識に耳管が閑き,空気が鼻から耳に入ります。このため、中耳と外界の空気圧が同じになり鼓膜がよく響くのです。

耳管狭窄症:鼻炎・副鼻腔炎・アデノイド肥大などにより、耳管から中耳に十分な空気が送り込めない状態です.鼓膜の動きが悪くなるため、耳閉感、軽度難聴を認めます。鼻の炎症を取り除くとともに、中耳に空気を入れます(耳管通気).
く滲出性中耳炎> 慢性的に中耳の陰圧が続くと、中耳粘膜から滲出液がしみ出し、水やうみがたまります.軽度~中等度難聴を示し、急性中耳炎や 慢性中耳炎の予備状態です.
 く航空性中耳炎・タイビングでの耳抜き不良> 飛行機の着陸時や車で峠を降りる時、タイビングの際などに、外界の急激な圧変化に耳がついていけない状態です.痛みを伴う急性中耳炎やめまいを引き起こすこともあり、耳管や鼻の状態によっては、搭乗を控えてもらいます。

チンバノグラム:鼓膜の響きと中耳内の空気圧を測定する検査です。
A型:圧0付近でなだらかな山型を示す正常な状態です。
C型:圧 -50以下 耳管狭窄 特に-200以下では陰圧が強く、滲出液のしみ出しやすい状態です.
B型:山型の波形が出来す鼓膜の響かない状態で、多くはうみが充満しています.

バルサルバ法(耳抜き):ご自身で耳に空気を入れる治療法です。鼻炎のスプレーで鼻の通りを良くした後に、鼻をつまみ口を閉じて、肺から鼻の奥に空気を送り込みます.シュッという音とともに、耳の閉塞感が軽減します。*風邪・鼻炎の強いときやこの方法で耳痛を感じる時は無理に行わないで下さい,

耳管開放症:耳管を閉じる筋肉の緊張低下ややせにより、嚥下時以外でも鼻から中耳に空気がもれる状態です。開放状態が長時間続くタイプと、開放後鼻すすりにより普段は耳管が狭窄しているタイプがあります。

症 状:耳閉感を強く感じたり、自分の声が響いたリ(自声強調)、呼吸に連動して耳鳴りを感じたり(呼吸音聴取)します。典型例では、横に寝た状態では症状が消失し、椅子に座って頭を思いっきり下げたような(頭に血が上ってのぼせたような)姿勢を取ると一時的に症状が改善します。

原 因:感冒後、鼻炎、体重減少、自律神経失調、妊娠、腎透析、低血圧など様々な誘因があります。かぜの後などで早期に治る場合もありますが、難治となる場合もまれではありません。

治 療:一般的には鼻の奥の耳管開口部(耳管咽頭孔)の処置で耳管を収縮させたり、ルゴールなどの通気度を下げる薬を耳管に注入します。作用は一時的ですが、生理食塩水(鼻洗液)の点鼻も有効です。症状が強い場合には、鼓膜の振動を押さえるためのテープを鼓膜に張る鼓膜テーピングも行います。加味帰脾湯や五苓散などの漢方薬が有効な場合もあります。コラーゲン組織や自分の脂肪組織を注入して耳管咽頭孔を収縮させる手術や、耳管を鼓膜側(耳管鼓室孔)から塞ぐ耳管ピンという器具の挿入治療も試みられています。

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