LLI 井上語学研究所同時通訳レッスン体験記
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GLOSSARY FOR NEWS ENGLISH ( 11.13.2000) |
ニュースで使われる英語には、
文体やスペースの関係などで普段あまり馴染みのない独特なものが多いようです。たとえば、
「実行する」という日本語に対して皆さんは、どんな英語をイメージするでしょうか。おそらく"CARRY
OUT"を思い浮かべる人が多いと思いますが、ニュースでは"IMPLEMENT"が好まれるようです。"IMPLEMENT"は名詞で「道具、手段」という意味の単語ですが、使われるのはもっぱら動詞「実行する、履行する」としてです。誤解のないようにしたいのですが、"CARRY
OUT"が使われないというのではありません。IMPLEMENTが「好んで使われる」あるいは「このような表現もある」ということです。 ここではそんな語句を集めて紹介したいと思います。これから、ニュース英語を学びたい人の役に立てれば幸いです。 |
Prime Minister MORI ( 11.25.2000) The Vice President ( 11.21.2000) |
このところ森首相に対するメディアからの批判が相次いでいますが、記事で実際に使われている森首相BASHINGの表現を取り上げます。まあよくもこんなにバラエティーに富んだ表現があるものだと感心させられます。 TIMEの大統領選特集「SPECIAL REPORT」で、ゴア候補についての人物評が載っています。ゴア陣営の記事ですが、先の森評と比べてみてはどうでしょう。 |
レッスン体験記 | |
第1回レッスン(8.12.2000 ) | ワードスイッチ、フレーズスイッチによる逐次通訳、同時通訳 |
もっと伝えたいフォーラム | 手話通訳者と語学通訳者のリレー通訳 |
車椅子ダンスワークショップ (1) | Dancing with the able eyes of courage |
自己研修報告 (1) | LLIでのレッスン後、通訳訓練の自己研修を始めました |
第2回レッスン(8.29.2000 ) | LLIでの2回目のレッスン。逐次通訳でまた大変な目に会いました。 |
英語力について | 実用英語を身につける為に必要な教材 |
車椅子ダンスワークショップ (2) | Special collaboration with the Physically Challenged and Challenging People |
第3回レッスン ( 9.12.2000 ) | またまた、日本語を話す難しさを痛感しました。 |
A Mail From Mr. Benjamin | 車椅子ダンスワークショップの講師ベンジャミン先生からメールが届きました |
第4回レッスン( 9.26.2000 ) | 金融問題はむつかしかった・・・のです |
自己研修報告 (2) | 自分で吹き込んで、オリジナルテープを作るといいですよ |
ワード2000( 10. 9.2000 ) | 「今ごろ何を」って言われそうですが、英文には便利。追加もどうぞ・・・ |
無料単語翻訳ソフト BABYLON | オフラインでも使え、簡単に呼び出せるので重宝します。 |
第5回レッスン( 10.23.2000 ) | 食糧問題のビデオを観て、同時・逐次通訳でした。 |
第7回レッスン ( 11. 9.2000 ) | A REPORT FROM UNITED NATIONS HIGH COMMISSIONER FOR REFUGEES |
第1回 2000年8月12日(土) 授業の流れ
こう書くと、かっこよく聞こえるかも知れませんが、はじめからそんなにうまく通訳できるわけがありません。英語も日本語も思うように出てこず、出てくるのは冷や汗ばかり。私にとっては本当にストレスばかりがたまる演習となりました。
上の例でお分かりのように、通訳の内容はワードスイッチ、あるいはフレーズスイッチがメインで、サイトラの要領でいいのですが、これが実際に声に出してやってみると意外とできません。日本語に同時通訳する生徒に分かりやすい英語で話さなければならないということと、他の人に聞かれているというプレッシャーもあったと思います。
NHKのバイリンガルニュースを利用する
NHKやさしいビジネス英語を利用する
ここで紹介したテキストの他、「ニュース英語 速読・速聴ボキャブラリー2000(語研)」、「ABCニュースアワー(金星堂)」「和英翻訳ハンドブック(大衆館)」等も使っています。次のレッスンまでに丸2週間あるので上の方法を中心に勉強してみます。その成果がどのような形で現れたかは、またレポートしたいと思います。 それでは、今回はこれで。 |
手話通訳者と語学通訳者の「もっと伝えたい」フォーラム(FSLC) Back to MENU
障害者と健常者の「車椅子ダンスワークショップ」その1 Back to MENU |
自己研修報告 (1)
NHKの副音声ニュースを英→日に同時通訳するのは、当然のことながらスピードが追いつかず、文章単位ではとてもできないので、耳に残っている語句を単発的に日本語にするようにしています。また、スクリプトがある英文も一人ですると通訳がどの程度うまくいっているのかが分からないので、自分の声をテープに録音するようにしました。テープを聞くと、自分では気づかない欠点がわかるのでとても効果的な練習法だと思います。まあ、気づいてもなかなか直せるものではありませんが。 |
今日は、同時通訳ではなく、逐語通訳のレッスンでした。逐語通訳というのは、生徒Aが日本語の記事を数行読み、それを聞き終わった生徒Bは自分が取ったメモを見ながら英語に通訳するのです。この方法で、全文を通訳します。逐語通訳の方が同時通訳より時間的余裕がありそうで簡単なように思えますが、パートナーが日本語を読み上げるスピードは通常の速さなので、メモ取ることが至難の業なのです。演習ではしどろもどろで時間ばかり過ぎて、他の人に大変迷惑をかけることになってしまいました。自分が取った断片的で、何が書かれているのか分からないようなメモを頼りに、記事の内容を思い出しながら英語に訳すのですが、たった今聞いたばかりの内容がなかなか思い出せないのです。聞いたことを頭の中にリテイン(保持)しておく訓練を相当積まないと毎回惨めな思いをしそうです。明日から、日本語のニュースでリテインの練習をしてみます。ほんと、通訳は英語力だけじゃあないんだなあと改めて痛感しております。
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英語力について Back to MENU
以前は、「英語を教えること」が根底にあったため、「英語力」を高めるといった場合に、例えば語彙力であれば「DUO」「ターゲット1900」、会話力であれば、「NHKの英会話入門」、読解力は「英語長文問題精講」などといった発想でとらえていました。それはそれでその方面で必要な英語力だったのでいいのですが、結局通訳の場で求められている英語力とはすこしばかり距離があるものだったことを改めて痛感しています。これまでも雑誌やニュースを読んで時事英語を身につけていたつもりでしたが、取り組み方が甘かったのと学校英語でどこか満足していた部分があったのでしょう。こうしてLLIのレッスンを受けてみると語彙一つとってみても技術革新の進歩や社会情勢の変化と共に生まれてくる語の多さと、カバーしなければならない分野が多岐に渡っていることに圧倒されています。 |
1 | NHK関係は「やさしいビジネス英語」と付属のテープ。早く、CD化してほしいなあ。 |
2 | ニュース英語は「茅ヶ崎方式 The Latest NEWS in English」を毎月購入することにした。これもテープとセットで。 |
3 | 大衆館の「和英翻訳ハンドブック」はニュース英語の発想を身につけ、より自然な英文を書くのにそばに置いておきたい一冊。なにより、日本語的発想で書かれた試訳とモデル英訳の両方を載せおり、日英発想の違いが分かるのが私にはありがたい。 |
4 | 語彙関係は、語研の「ニュース英語パワーボキャビル4000」が気に入りました。 |
5 | 茅ヶ崎出版の「国際問題を書く英語」をライティング用に活用してみたい。 |
6 | 1999年版イミダスの付録「最新英語雑学事典」が意外と重宝している。この本は単品で売れば1500円位の値打ちがあると思う。あとは、インターネットやBSでカバーしようかなと思っています。 |
9月8日(金) 今日から3日間の予定でワークショップが開かれるますが、初日を終えての感想を書くことにします。と言っても、ダンスについてはまったくの素人なので、ベンジャミンさんが使われていたダンス独特の表現などを中心に紹介します。 |
1 | Don't invent any journey. |
これはある動きをするときに、「あくまで自然に動いてください。決して自分で意図的に動きを作ろうとしてはいけません。」(太字部分)というぐらいの意味で使われていたと思います。腕を少し動かしながら、"This short journey ・・・"などとも。普通ならmovementだと思うのですが、journeyを好んで使っていたようです。Collins Cobuild英語辞典を引くと、"the act or process of travelling from one place to another"とあるので、こういった場面でも使えるようですが、通訳者は大変だったと思います。 | |
2 | Listen through touch to find out what actually happens. |
この"listen"も、a peculiar shade of meaningを持たせている語だと思います。「感じ取る」くらいの意味だと思いますが、"feel"でなく"listen"を使うところに芸術家のこだわりを感じました。同行のプロモーターの方によると、「聞き取る」と通訳したので良いそうですが、参加者の皆さんは、お分かりになったでしょうか?(後日談ですが、不思議なもので3日目ともなると、「聞き取ると」訳すのが自然と思えるようになりました。3日間ずっと付きっきりの私は、ベンジャミンさんの世界に引き入れられてしまったのでしょうか・・・。) | |
3 | Relaxは、「もとに戻す???」 |
ベンジャミンさんが、「ある動きを終えた時」、しばしば"Relax."と声をかけていました。当然、「楽にして下さい。」「リラックスして下さい。」と通訳したのでいいと思いますが、井上先生曰く、「『もとに戻って下さい。』と通訳ししなさい。」 なるほどこの場合、伸ばした腕や脚の緊張を解き、もとの姿勢に戻るわけですからそう訳した方がしっくりします。 | |
4 | Improvisationって何? |
今回のワークショップをとおしてベンジャミンさんは、improvisationという言葉を頻繁に使われました。これは、ダンスの世界でよく使われる語で、彼はしっくりと当てはまる日本語がないことも十分認識されており、その意味を繰り返し次のように説明されました。 "The word improvisation consists of three parts. Im means not, pro means before and visation means seen. So that makes improvisation something not to be seen in advance." 辞書では、「即興」という訳がついていて私などはそれで理解していましたが、ワークショップ後の雑談の中でベンジャミンさんが、"choreographed performance"という表現を使われました。「振り付けされている演技」という意味にですが、これはimprovisationと対照的な意味を持つと思います。そこでまず、"choreographed performance"の説明をしてから、「improvisationは"non-choreographed performance"(まだ振り付けがされていない演技)ということになりますね。」と付け加えると理解しやすいのではないでしょうか。いや、やっぱり分かりにくいでしょうか・・・?。 後日、ベンジャミンさんからメールが届き上記のような理解で良いとのことでした。 |
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ここからは、ベンジャミンさんにメールで教えていただいた用語です。 | |
5 | counter balance |
two people leaning away from each other but holding each other in balance | |
6 | leading and following |
partner work exercise derived from Tai Chi Chuan in which students take turns to lead/teach then follow/as studetns. | |
7 | gesture |
a seemingly significant motion, usually small - using the hands or head |
第3回 2000年 9月12日 Back to MENU
前回紹介したように、今回は「首相公選制」「普天間代替基地」「日朝関係正常化」「公共事業見直し」について、自分の意見を英文800字以内で書いてくるというものでした。授業では宿題の英文が読まれて、それを日本語で同時通訳するというものでした。スムーズに日本語が出てこないのは仕方ないのですが、声の大きさもコントロール出来ていないようですし、あまりにも日本語がぎこちないようです。先生から、「日本語の上手な外国人が話しているようだ。」と指摘されたので、新聞記事を声を出して何度も読み、テープに録音して読み方を直しています。最初は娘から「な〜んか変」と言われていたのですが、やっとなんとか「普通かな」というレベルにまでなりました。NHKアナウンサーの話し方を手本にしているのですが、自分ではなかなかうまく矯正できないものですね。しばらくは、娘の力を借りねばならないようです。
授業で出てきた言葉を一部紹介します。
1 | 派閥 | factionalism |
2 | 効果 | effectiveness→effecitve impetus |
3 | 干拓 | land reclamation |
4 | 正式な許可 | the go-ahead |
5 | 180度の転換 | 180-degree turn |
6 | 政財癒着 | collusion between the political world and the business world |
7 | 多国間外交→多方面外交 | multilateral-diplomacy |
8 | ベールに包まれたままだ | remains mysterious to the rest of the world |
9 | 海上保安庁の警備艇 | Maritime Safty Agency patrol vessel |
10 | 低レベルの | narrow-minded, rigid stance |
11 | 補助金ばらまき政策 | pork-barrel policies |
12 | 首相公選 | direct election of the prime minister |
13 | 汚職にまみれた | riddled with corruption (riddleは、「悪弊などに満ちた」)という意味です。) |
14 | 裏取引 | political background trade |
1 英語を見れば、日本語が連想されるもので、英語も難しくないもの。 これは一度見れば覚えられるグループです。 |
悪徳商法・・illegal business practice 間接喫煙・・passive smoking 官官接待・・wining,
dining for and by bureaucrats 環境にやさしい・・eco-friendly 寝たきり老人・・bed-ridden elderly 家庭内離婚・・in-home seperation |
2 日本語の意味がよくわからないもの。これは勉強不足からくるものですが、未だによく分かりません。 |
機関投資家・・institutional investor
認知科学・・cognitive science 劣後債・・・・subordinated
debentures |
3 何で、この日本語が英語ではこうなるのか分からないグループ。または、その逆のケース。 |
環境ホルモン・・・hormone disrupting
chemicals (直訳すれば「ホルモンを破壊する化学物質」なのです。 これを「環境ホルモン」と訳したりするから、覚えづらい。) 相乗り候補・・・balanced ticket (英語では、「バランスの取れた票」となっているのがツライところ。) |
4 知らない英単語を含むグループ。この歳になると、一番覚えにくい。 |
過食症・・・bulimia 拒食症・・・anorexia 高解像度テレビ・・・extended definition
TV 従価税・・・ad valorem duties 代理母・・・surrogate mother 不登校児・・・truant |
この他にも、長くて覚えづらいものなどがありますが、どちらにしても普段から意識して使うように心がけていないと、すぐに忘れてしまう代物ばかりなので本当に厄介です。
A Mail From Mr.Adam Benjamin Back to MENU
The Matsuyama workshop, despite its organisational difficulties was
one of the most exciting groups I have met in japan. This is because there
was for the first time a real mix of professional dancers and dance students
and highly motivated disabled people. In addition the workshop took place
within an organisation which was clearly supportive of the idea of integrated
dance, and was keen to promote the event. The learning that took place for everyone, both participants and organisers means that there is now a very real basis for development in Matsuyama. It is the most fertile ground I have found in japan for real progress to be made. What is essential now is for a small group to be given the time and space to develop their skills, and become familiar with each other, without pressure, so that a strong central group can emerge as performers and teachers in the future. It is my hope that the Welfare Centre will be able to assist in providing the resources for this to take place, and that I might be able to return next year to teach, but also to choreograph a piece for this group. The group themselves will then be in a position to perform and to teach workshops themselves. I would like to thank the participants and the staff at the centre for their enthusiasm and their hard work, and for making my stay in Matsuyama such a positive experience! adam benjamin |
第4回 レッスン 2000年9月26日 Back to MENU 今日は、「外国資本による日本企業の買収」「日本の銀行の国際競争力」について、日本語でレポートしてきたものを読みあげ、それを同時通訳しました。今回は、特に事前に配布されていた資料の内容が難しく苦労しました。ただ、生徒の一人が英文の記事をメールで送ってくれたのが大変役に立ち助かりました。日本語で分かりづらかったことが、英文を読んで分かることがありますよね。
「在日韓国人」のところで使われているnationalsというのは、名詞で「主に外国に居住する特定国の国民、市民」を意味します。例えば、フランスに住んでいる日本人であれば、"Japanese
nationals in France"となります。 自己研修報告(2) −日本語の練習− Back to MENU
そして、最終的に英文を見ないでテープを聴きながら同通するのですが、その場合でも特定の専門用語は手元にメモしておいてそれを見ながらしたのでいいと思いましす。特定の語句というのは、例えば金融問題であれば、「金融再生委員会」「預金保険機構」「会社更生法」など、軍事問題であれば、「本土ミサイル防衛計画」「戦域ミサイル防衛計画」などの比較的長い用語です。本来なら反射的に口をついて出てこなければならないのでしょうが、そこまで定着できていない段階で同通しようとすると、こういった用語でつまずきなかなか先に進めないのです。
以上、1〜5を終えた段階で英文はほとんど頭に入っています。ただ、この方法だと1UNIT終えるのに1時間から1時間半かかるので、負担は大きくなります。(皆さん、ほかにもいろいろと自己研修されていることと思いますので)細〜く、長〜く続ける為に、1ヶ月に興味のあるUNITを5つくらいに絞ってやってみてください。残りのUNITは、リスニングテストに利用したのでいいと思います。 今ごろこんなこと書くのは、非常に気が引けるのですが、最近やっとワードやアクセスを使うようになりました。長年「一太郎」「桐」などを愛用していたのでなかなかワードに踏み切れなかったのですが、英文を打つのには本当に便利なソフトです。 ここからは、まだワードを使っていない方のみお読みください。
ワードを使ってみて一番強く感じたのは、「もう単語をきちんと覚える必要はない」ということです。どういうことかというと、スペリングを誤って打ち込んでも自動修正してくれるのです。たとえは、believeをbeleiveでも、philosophyをphylosophyでも、commissionを
comissionでも即座にすべて自動修正してくれるのです。また、自動修正できない単語についてもミススペリングが分かるように赤色下線がつくので自分で修正するか、(他のソフト同様)文章校正機能で修正できます。したがって、単語も正確に書けるより、しっかり発音できたり、聞き取れることのほうが重要になりそうです。
無料単語翻訳ソフト Babylonについて
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