弘法大師と狸
 昔、弘法大師が四国88ヶ所の霊場を開基した時の話。
その当時、「狐」も「狸」も四国にはたくさん棲息していた。「狐」は狡猾(こうかつ=ずるく悪賢い)で利口すぎて具合が悪い。そこで、「狐」を四国の島から追い出して、その代わりに頭は弱いがお人よし(お狸よし)で明朗な「狸」を利用する方が宗教的でよかろうということで、「狸」を可愛がった。四国に「狸」にまつわる話が多いのは、こんな逸話も伝えられている。

狐が四国に居ないという話は=狸にまつわる話=奥方に化けた狐も残っています。
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