★キャラバンサライでシルクロードに思いをはせる
↓キャラバンサライ入り口 |
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カッパドキアに向かう途中、スルタンハンのキャラバンサライを観光。
シルクロード時代の隊商宿で、当時の王様が建てたもの(らしい)。
修復の跡が見えるものの、建物も崩れずに残っているし、礼拝堂やハマムの跡もある。あるけれど、なんだか、ほんとに「跡」。
見事に何にも無い。ヘタに形がきれいに残っているからかな。遺跡って感じがしない。
周囲は回廊状になっていて、中庭の真ん中には礼拝堂。回廊状の建物の中は、天井が高くて真っ暗でがらーんとしてんの。冬は寒かったんじゃないかなあ。それとも、冬はキャラバンの行く時期じゃなかったのかな。鳩がいっぱい住み着いていて、糞がたくさん落ちてた。
往時は、東方や西方の富をいっぱい積んだ隊商たちでにぎわってたんだろうに、今じゃ、鳩しか住んでない。
そのころの人々は、今の廃れた様子を想像すらしなかったんだろうなあ。
時の流れとは無情なものよのう。
ところで、道中、すごーく気になっていたんだけれど、あちこちの町にあるモスク。ドームが銀色のものがある。丸い屋根ばかりじゃなくて、レンガ造りの三角屋根のものもある。
気になったことはすぐガイド氏に聞くワタシタチ。
なんでも、ミナレットが2本以上あるものはスルタンの建てたもの。銀色のドームは亜鉛でつくられたもので、三角屋根のものはドーム状にするより、お値段がお安いのだとか。
なるほど…。どこの財政も苦しいのだな…。
★カッパドキアでオスマン朝の姫君になる
コンヤからカッパドキアへ向かう道中も、また風景が変わってきた。
広大な牧草地がひろがっていて、羊や牛や馬を放牧してる。
遠くの方には「トルコの富士山」(さくら:談)、エルジエス山がかすんで見える。
カッパドキアへ入るころには、ちょうど夕日が沈むころで、車窓からは、オレンジ色に染まるアナトリアの大地が。
なんだかうっとり。
↓夜の洞窟ホテル |
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さて、ワタシタチはちょっと奮発して、別料金で洞窟ホテルに泊まることにしてたのだ。
憧れの洞窟ホテル♪わくわく♪
車から降りて、私たちを迎えてくれたのは…ミスチルの歌だった。
…なんでミスチル?…わからん。日本人旅行客を迎えるためのサービス?なのか?なるほど、古来より、旅人は親切に迎えるトルコ人の心意気なのだろう。…と思うことにする。
これがまた周囲の風景とひじょーにミスマッチで、ちょっとトホホ。(ミスチルがミスマッチ。韻を踏んでるわ)
ホテルは岩をくりぬいているわけだから、ちょっぴり高い位置にあって、町が眼下に見える。ほんとうに見上げるような岩山をくりぬいてある!スゴイ!
部屋へは専用の入り口がそれぞれについていて、入り口をぬけると、小さな中庭がついてる。(二部屋分の中庭)
部屋には、テレビ、冷蔵庫の類は無し。その代わり、CDコンポが置いてあって、クラシックのCDが何枚か用意。(別棟にあるレセプションの近くに小さな部屋があって、テレビやパソコンが置いてある。テレビが見たい人はそこで見る。センスのいい絨緞や、アンティークな置物も。冷蔵庫も別の部屋にあって、飲み物を取ったら、そこにルームナンバーを記入しておく)
照明もスタンドとろうそくのみ。でも、すっごいステキ~!
↓ホテルのベッド |
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箪笥も家具にかけてあるレースもオスマン朝時代のものなんだそう。ベッドの背も高くて、なんかお姫様になったみたい~♪
こんなところに泊まったら、テレビなんて要らないし、冷蔵庫も必要なし!にくい演出だわ。
夕食は外で。
メニューは豆のスープ、ピーマンとトマトのドゥルマ(野菜の中に米など詰め物をして煮た料理)、マントゥ(トルコ風水餃子)のにんにくヨーグルトソース、ナスにミンチを詰めたものとライス、デザートにカステラシロップ漬けとトルココーヒー。
ここの料理はめちゃおいしかった!
ドゥルマも今まで食べた中でいちばんおいしかった。
コメが主食でない国へ行くと、コメは野菜に分類されてしまう。そうすると、どんな料理法でも、同じコメなのにあきらかに「違う」「別物」になってしまう。口の中でつぶつぶっ、ってなって、自分の中のアジアの性が「なんかいつもと違うで」って訴えてくる。
そういうもんだ、と思えばどうってことはないんだけれど。でも、ここのドゥルマは、めちゃおいしかった。
それにしても寒かった。夜は冷える。チャナッカレやイズミルの暑さがウソみたい。まるで別の国。
震えながら食事してたら、ホテルのお兄ちゃんが暖炉に火を入れてくれた。おいおい、7月やで。
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↑ホテルの中庭 |
夜になるとほんとに真っ暗。
もちろん、民家から漏れる灯りはあるけれど、日本の感覚からすると、ほんっとに真っ暗。
岩山にアザーンが響いてきて幻想的。「ああ、ワタシ、旅してる…(ウットリ)」
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