↓軍事博物館のチケット
   ★軍楽隊にしびれる
 
 もう怒り心頭でホテルに帰ったワタシタチ。
 ほんっとに腹が立つ。自分にも腹が立つ。…無事でよかったけれど。
 でも、部屋に帰ったらちょっと落ち着いた。
 そんで、買ってきた陶器を整理してたらやっぱりカワイイ。うれしい〜。ちょっとご機嫌が直った。(←単純)
 ちょっと復活したところで、軍事博物館へ行く。
 地図を見たら、ホテルから2キロ無いくらい。
 「徒歩圏内じゃん。歩こう♪」ってことに。
 ところで、ワタシは、いつもいつもいつも、地図にだまされる。「近いじゃん」と思って歩いたら、えらい遠い。
 軍事博物館も遠かった。 
 いんや、近いのかもしれないけれど、迷った。直線なのに…。
 どの建物が軍事博物館なのかわかんなかったんだもん。間違えて、ヒルトンホテルに入るところだった。
 ホテルのお兄ちゃんに聞いて、ようやく軍事博物館発見。
 なんでここに来たかったかってーと、ここでは、オスマン時代の衣装をつけた軍楽隊の演奏が聞けるのだ。ワタシゃ、コスチュームものに弱くて…。
 ばっちし写真もビデオも撮るつもりだったのに、入り口で預けるように言われてしまった。ショック。仕方が無いので、心の目に焼き付けることにする。
 入り口のお姉ちゃんが、しきりになんか言っていたんだけれど、よくわかんなくて。「軍楽隊は終了した」って言ってんのかなあ?ショック…。
 終わってるんなら、しょうがないかあ。でも、せっかくきたので、じっくり見て回ることに。
↓軍楽隊。これはさやさんの
HPからお借りしてきた画像です。
 武器やら軍服やらを見ていたら、ん…?なにやら音楽が聞こえてきた。
 さくら「も…もしかして、まだやってる?」 
 ワタシ「走るのよ〜!」
 博物館内を猛ダッシュ。
 そう、お姉ちゃんは、もうすぐ軍楽隊の演奏が始まるから急いでね、って教えてくれてたのだ。
 うう…マジに英語ちゃんとやろう…。
 音楽はすぐそばから聞こえてくるのに、扉を開けてもあけてもホールにたどり着かない〜。なんでこんな広いの〜?
 警備に立っているおっちゃんが、「急いで急いで」って、ホールの方を指差して教えてくれた。
 たどり着いたときはもう、息も切れ切れ。汗だくだく。
 でも、おかげで、途中からだったけれど、演奏を聞くことが出来た。
 スピーカーの真横だったので、音が響いて迫力満点。ってーかうるさい。独特のメロディがぐわんぐわん耳に反響する。満足〜。
↓これもさやさんのHPから
天幕のひとつ
 軍楽隊で有名な曲といえば、ビートたけしがアリナミンのCMに出演してた時のBGMとか、NHKのドラマ「阿修羅のごとく」のテーマ音楽になってた曲かなあ。
 一度聞いたら、けっこう耳に残る曲。
 

 この博物館には、オスマン朝時代のものも残されていて、軍旗や天幕もあり。
 天幕なんかは実際に張ってあって、中に入ることも出来る。色はあせているけれど、模様も刺繍も豪華、絢爛。
 東洋系の人がわりといて、日本人かな、と思ったけれど、韓国の人だった。「大韓民国」の白文字が入った赤いTシャツを着ていたからすぐわかった。W杯興奮さめやらぬ、ってとこか…。












   ★ドゥンドゥルマを食す

 タクシィム広場まで歩いて戻って、レトロなトラムで行ける所まで行ってみようってことに。
 新市街のトラムはアンティークな路面電車。一両編成で、のんびり走ってる。ちょっと乗ってみたい風情をかもし出してるのだ。
 でも、待てども待てども、やってくる気配が無い。疲れて、すっかり不機嫌になるワタシタチ。
 目の前にスィミット(ごまパン)売りが出ていたので、一つ買ってみた。おいしいけれど…硬かった。さくらは、疲労のあまり食欲減退。スィミットも口にせず。
 ほとほと疲れているところへ、隣にいた兄ちゃんが話し掛けてきた。
 ごめん、ちょっとうざい。だって、めちゃめちゃ疲れてんだもん。
↓スィミット売りのおっちゃん

 にいちゃん「めい あい へるぷ ゆー?」
 ワタシタチ「……(へるぷしてもらうようなことがない)」
 にいちゃん「……(ニコニコ)」
 ワタシ「えー……あー…うえあ きゃん あい ばい うぉーたー にあ ひあー?(この近くで水が買えるところはありますか?)」
 にいちゃん「おー!おーばーぜあー!!」
 にいちゃんが指差したのは、目の前のケバブ屋兼雑貨店。
 ワタシ「…おー、さんきゅー…」
 しょーもないことを聞いてしまった…。
 とぼとぼ水を買いに行き、しょぼしょぼ停留所に引き返し、またもや無言のワタシタチ。
 トラムはいつまで待ってもこない。
 にいちゃんは、ワタシタチがすごーく気になるらしい。しきりに話し掛けてくる。
 にいちゃん「どっから来たん?」
 ワタシタチ「日本」
 目の前に、韓国だか香港だかのテレビ局が取材にきていて、
 にいちゃん「あれって、日本のテレビ?何撮ってんの?」
 ワタシタチ「さあ…知らん」
 疲れているときに英語で答えるのはとてもとても疲れる。いや、満足に話せるわけではないのよ。ってーか、ほとんど話せないのよ。だからよけいに疲れる。それに、昼間のスルタン・アフメット地区のうっとーしい若者も思い出されて…。
 …そんで、トラムはまだこない。
 にいちゃん「たぶんなあ、トラムはエンジントラブルやと思うで。当分来んわ。切符買うたんやろ?それ、明日も使えるで〜」
 
↓新市街のトラム
というようなことを言って、風のように去って行った。
 …いったい何者?
 しょうがないのでイスティクラール通りをさくさく歩いてみることにした。
 疲れてんのに。ほとんど罰ゲームの様相を呈してきた。何でわしらは歩くのか。
 そこに道があるからさ。
 目的も無いのに、ざくざくトラムの線路沿いに歩く歩く歩く。
 通りの途中でトルコ名物のびるアイス・ドゥンドゥルマ発見!トルコに来たなら、ドゥンドゥルマを食さねば。という義務感に駆られて試しに買ってみた。
 一口。
 「……」「……」
 のびる、といえばのびるかも。うまいか、と聞かれれば、まずくはない。そんなシロモノでありました。
 でも、おっちゃんのパフォーマンスには笑るので、お試しあれ。

 歩いて歩いて、ほとんどイスティクラール通りを完歩。めぼしい店に立ち寄って、みやげ物もGET。さくら、憔悴のあまり、無言。
 グランドバザールから国立考古学博物館まで約2キロ。軍事博物館まで往復4キロ。イスティクラール通り往復3キロ。軍事博物館で全力疾走、グランドバザール内で迷子、という距離も合わせれば、いったい何キロになるやら。

 本当はガラタ塔まで行きたかったんだけれど「夜あそこに行くのはいやだ」というさくらの意見により、却下。
 あんなに歩いたのに、あんましお腹減ってない。ドゥンドゥルマ、あれ、お腹にたまる。
 一度ホテルに荷物を置きに帰って、ファストフード店みたいなところで、甘いものを食べて明日への英気を養ったのであった。