H22.11

 先日「ケンミンショウ」という番組を見る機会があった。 例えば、いろいろとお手伝いをしていただいた時など、一般的には「助かります」という言い方をする。
 山口県では「幸(しあわ)せます」という言葉を使い、お隣の島根県では「喜びます」という言葉を使う。福島県の岩城地方では、めちゃくちゃ可愛がる様を「いじくりこんにゃく」と言う。〔 こんにゃく芋をさわりすぎるとバラけることかららしい 〕家内と大笑いした。

 大学を出て、東京へ就職した時に、強い東北訛りの上司がいた。映画で、伴 淳三郎さんの東北弁は聞いたことがあったが、生の東北弁を聞き、大変驚いた。
 伊予弁はあまり癖がないと自分では思いこんでいたが、結構訛りはきついと同僚に言われた。
 1年足らずの東京生活だったが、東京弁にはいささか違和感もあり、伊予弁で通した。

 正岡子規の俳句で、自分のことを「四国猿(しこくざる)」と詠んだ句がある。東京の地で、標準語で喋ったつもりでも、所詮は、標準語もどきだといって、子規さんも、終生伊予弁で通したようである。

 議長になって、全国各地への出張の機会が増えた。
 松山のような時代遅れのJRの駅は珍しいが、どこへ行ってもJRの駅は同じように見える。
 多少の違いはあるが、料理や言葉も似たりよったりで、地方の個性が失われつつある。
 ふるさと松山は、今、独自のまちづくりを進めている。この取り組みの広がりが、元気な松山、ひいては元気な日本に繋がって欲しい。

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