<手術決定>

 帰るフライトの中や帰ってから色々考えた後、会社とも相談して翌々日お昼頃にメールをして、仕事の都合が付きそうな3ヶ月後に手術をお願いしたところ、夕方には返事があり、笠置先生のスケジュールが空いている手術日を教えてもらいました。
 そこでその後直ぐにメールをして手術日決定です。翌朝には笠置先生から「了解しました」との事でありました。意外とあっさりと手術が決まってしまって、自分自身でも自然の流れの様に手術をする事が決まってしまいました。まるで他人事のようです。

<手術の前>

 11月初めにメールがあり「手術の際には家族を一緒に連れてくるように」との事でありました。
 手術を控えて1ヶ月くらい前に、そう言えば「入院の際は家族を連れて来なさい。」と言われたので、「家族の者が当日見舞いに来ます。何時くらいに来て貰えば良いでしょうか?」と朝メールしたところ、夕方には「手術日にいらっしゃる御家族は見舞いでは無く、手術に立ち会うわけですので、手術の間ずっと病院にいらして頂かなければなりません。この事をよく知っておいて下さい。手術時間は夕方になると思いますので、当日は昼から夜まで拘束されると思っておいて下さい。」と返信がありました。その後家族にこの事を伝えて、一緒に来てくれるよう話しました。
 金額の事についてもお尋ねしたところ、メールを頂き、「金額的には健康保険が使えますので、3割負担であれば約30万円の自己負担、また月間医療費が約8万円(一般の方)をオーバーした場合、後で高額療養費の手続きをするとその差額の約22万円が戻ってきます。但し、事前に社会保険の方は社会保険事務所に、国民保険の方は市役所若しくは町・村役場に『限度額適用認定証』を申請し、来院時にご持参下されば、約8万円だけのお支払いとなります。勿論その場合、差額の約22万円は戻りません。」との事でした。

<入院> 

 12月中旬の入院前日に外来受診して、血液検査と尿の検査をしました。この時に看護師さんに伺うと、『最初の診察の時に手術日が決まれば、1回目の診察時に血液検査や尿検査を精査してしまう為、後は入院日に来れば良いのです。』との事でした。
 私の場合は、右側が引っこんでいる非対称の漏斗胸との事でしたので、この時の笠置先生の説明で「金属バーは斜めに入れるかもしれません。」と言われました。(実際には斜めには入れませんでした。)笠置先生は肋骨・肋間筋より前胸壁の筋肉を剥離した後開胸し、挿入したChestway plateは2本の肋骨に糸で結びつけて固定する改良Nuss法を行っているとの事でした。また入れる金属バーのサイズもこの日に採寸しました。
 前回の時に教えて頂いた【ファミリーハウスあい】という、松山市内の病院に受診する患者さん用の宿泊施設を予約していたので、その日は【ファミリーハウスあい】(松山笠置記念心臓血管病院から徒歩約5分)に母と泊まり、翌日はいよいよ入院です。

 入院後は病室に案内され、その後心エコーを行いましたが、前回外来に来た時に行った胸のCTと同様に、右心室が圧迫され、大動脈弁閉鎖不全症、僧帽弁閉鎖不全症、肺動脈弁閉鎖不全症は比較的軽く認められ、三尖弁閉鎖不全症はかなり多く認められます。また僧帽弁逸脱症と言って、僧帽弁が変形によって僧帽弁の一部が左心房に突出している事を、カラー写真で見せて貰いました。
 終了後、翌日の手術に関する説明は病棟の看護師さんがとても分かりやすく説明してくれました。仙台のSさんのホームページにあるような水野真紀に似た方では無かったですが、ぽっちゃりとした色の白い看護師さんが説明してくれました。術後の呼吸状態を楽にする為に、インスピロンと言う器械を手渡され、吸う息と吐く息の訓練です。また、IPPBと言って、人工呼吸器を用いた呼吸の訓練もこの時にしました。「ここでしっかりと要領よく出来るようになってなければ手術の後痛い時に覚えるのは大変ですよ。」と励ましてくれながら教えてくれます。当日は「術前投薬です。」という睡眠誘導剤と下剤を飲んで寝ました。ぐっすりと眠れました。
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