第9週 9月4日   場面設定会話と同時通訳演習

 課題の『The Legend of Emon-Saburo』を使って音読スピードを測定しました。1分間にどれだけの単語を読めるかを測るのです。この英文レベルでしたら、練習していれば160wpmはクリアーできると思いますが、受講生の多くが170wpmをクリアーしていたのには驚きました。音読スピードは十分だと思いますので、自分で音読を録音してarticulation(発音の明瞭さ)をチェックすれば、より質の高い音読ができると思います。

 次に、この教材を使って英日のサイトラをペアで行いました。私の方で用意した「フレーズ単位でスラッシュの入った英文」を使いました。この英日のサイトラがしっかりできないと最後の日英同時通訳もスムーズにできないことになりますが、黙読して内容が分かったつもりでいても、実際に声に出してサイトラしてみると意外に難しいようです。引き続き、日本語での要約説明をしました。
 日本語として自然な文章で内容説明ができるようになれば、次は「英語での内容説明」です。覚えている英文をそのまま再現するレシテーションではなく、パートナーをネイティブに見立て、英語で『物語る』のです。したがって、伝説の要点とキーワードは押さえながらも、細かい表現などはオリジナルに忠実である必要はなく、むしろ個々の特色を出してもらった方がいいのです。

 最終チェックは、前に出て同通のデモンストレーションでした。3人一組のグループを作り、日英の同時通訳をしました。一人が英文を見ながら日本語でサイトラをして、他の二人は前・後半(それぞれ200語程度)に分かれて同時通訳をするのです。2回のローテーションで、全員がすべての役割を果たすことになります。
 前回のレッスンと合わせて、「石手寺」観光案内についてはかなり自信を持ってもらえたと思います。実際の場面で活用できればうれしく思います。

今回のレッスンのUseful Expressionsを紹介します。

deity
神性
excrement
begging bowl
pilgrimage
巡礼のたび、遍路
province
(日本の昔の)国、領土
reverse directions
逆方向に変える
family temple
菩提寺
chant a prayer
祈祷する

感想

長い英文でも、何度も音読して練習すると自然に言葉が入ってくるものだと実感しました。
サイトラは、なんとなく頭で理解していると思っていても、口に出すのはとてもむつかしいと思います。
日英同時通訳のときは、英語を「自分の言葉に直して言えれば」と思いました。
同通してくれる人のために一定のリズムでサイトラしなければならなかったのですが、これが大変でした。

 次回は、久しぶりにテキストに戻って同通練習をします。

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