トレーニングのヒント  

自分の音読スピードを知る(reading speed)
 自分の音読スピードを知るために、次の手順に従って1分間に何語音読できるか測ってください。 スクリプトは初見のものを使います。 ・ 分からない単語や固有名詞の発音は気にしなくてもよい。 (ただ、未知語が多いというのは、スクリプトのレベルが本人の英語レベルに合っていないということですから、 もっとやさしいものを使ってください。)
・ ほぼよどみなく読めるスピードで音読する。
・ 音読後、ニュースの大意把握ができていること。
 本誌のニュースを使った場合、単に音読するのであれば150wpmを上回ることも可能ですが、 音読後に大意把握できていることが前提なので、まずは100wpm〜120wpmを到達目標としてください。
ボキャブラリー・ビルディング(vocabulary building)
 語彙を増やすというのは、英語学習の中でも最も地道な努力を要する分野で、 こうすればたちまち単語が覚えられるなどという方法はないと思います。ただ、単語を個々に覚えるのではなく、 文章の中で覚えるのが効果的であることは間違いないようです。最近では入試の英単語集でも単に単語と訳を掲載しているものより、 英文を載せ、それを声に出して読み込む過程で覚えたり、文脈の中で意味を取らせたりする方法を採っているものが人気のようです。 このことからも分かるように、単語は英文をたくさん読み込む過程で覚えるのが遠回りに見えて実は一番の近道なのです。
 また、言うまでもないことですが体系だてて覚えることも大切です。 つまり、政治、経済、医療、環境、文化、教育などのカテゴリー別になった英文テキストを読んで内容を理解し、 その内容と関連付けて単語を覚えるのです。さらに各単語の派生語、類義語、関連語など複数の語をネットワーク化して覚えると効率的です。
 さらに、単語の定着率を高めるためには実際にアウトプットする機会が必要ですし、その機会も多ければ多いほどいいわけです。 この観点から、インプットに偏りがちな独学での学習を補うという意味でグループ学習をお勧めしています。 できれば、グループ学習のリーダー役を引き受けるといいでしょう。というのは、リーダーになると勉強会の進め方を考えたり、 テキストの事前研究をしたりしなければなりませんから、何度も教材に目を通すことになり必然的に予習や復習ができるわけです。 実は、これが英語学習上とても有効で、単語だけでなく、学んだ教材の定着率も飛躍的に高まります。
 私は、このような勉強会などで学んだ単語はデータベースソフト(マイクロソフト社のAccess)を使い、 「番号、英語、日本語、分野、例文、教材」などのフィールドを設けてデータベース化した用語集に収めています。 こうしておくと後からアトランダムに追加しても、フィールド別に取り出せます。 例えば、経済、金融、政治、軍事、文化といった分野別で取り出せますし、 また『ニューズウィーク』『エコノミスト』『イングリッシュ・ネットワーク』といった教材別に取り出すことも可能です。 このようにいろいろなバリエーションで並べ替えられるので、定期的に単語の定着度をチェックする時には便利です。

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