English Network4月号を分析 

 2002年4月号から全面ニューアルしたEnglish Networkの特集記事を執筆させていただきましたが、
そのことは別にして、できるだけ客観的にこの英語情報誌の内容を分析してみました。

(3月5日)
コラム
 いろいろな分野について日本語で情報を取り入れておくことは、社会人が英語を学習する上では、重要だ。単なる事実の羅列ではなく一流のジャーナリストが見た社会問題の切り口を知ることができる企画。
英字新聞羅針盤
 1月のニュースを総括できる。また、月刊誌として1月下旬のアフガン復興支援会議をカバーできたのは即時性という観点からも満足のゆくものだ。
Reading
 ジャパンタイムズの記事を扱ったこのコーナーでは、初心者でもニュースを無理なく読めるような心くばりがなされており、 この春からニュース英語に挑戦してみようという読者には魅力的な企画だ。特に、新聞やニュースの「ヘッドライン、リード、本文」という構成とそれぞれの特徴的な表現が分かると初心者でもずいぶん楽に読めるようになるはず。 

 また、段落ごとの英文分析も文法的にきっちりした説明がなされており、質の高いコラムだと思います。「初めての経済ニュース」や「速読多読トレーニング」の記事は、内容が難しい ので、読者の多くはてこずると思うが、ウォールストリートジャーナルやタイムの記事を語句解説付きで読めるのでレベルの高い英文に取り組むきっかけにはなる。
今月の単語
 重要単語をまとめているのは読者にとってありがたいコーナー。ただ、このコーナーではスペースが許すのであれば、 読みのむつかしい単語には発音記号があるとより親切ではないか。語句と意味だけならすでに記事と一緒に掲載されている。
スペシャルインタビュー
 魅力的な企画だが、内容が難しいこともあり、クラーク氏の英語が聴き取りにくい。個人的には、新鮮な視点からテロ問題を論じており、有益な企画だった。
米同時テロとアフガン空爆
 昨年の9月の同時多発テロからアフガン復興支援会議までの一連の流れを総括できる。ブッシュの演説は久しぶりに聞いたが、当時の緊張感が思い出された。ただ、ラジオから録音したにしても、ブッシュ演説の部分だけバックに妙な雑音が入っていたのは残念。それ以外のニュースは問題なし。

 この企画の最初にキーワードとして人名と肩書、土地名、組織名などをまとめて紹介していたのはいいアイデアだ。ただ、本文を読めば「英語での肩書き」も分かるが、キーワードのコーナーで英語の人名と一緒に掲載してくれると一層ありがたい。
 全体として、かなり質の高い内容で、量的にも満足できる。CD2枚付きで、1380円という値段もお買い得感がある。ニュースやインタビューを別冊にしたのも、携帯に便利でいいアイデアだ。英語学習者が一度使ってみれば、継続して購入しようという気にさせてくれる教材だと言える。

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