ミスティ***





「あっ・・・駄目、や・・・・め・・・・・・」

肩先で抗議の声が一つ。

直江は小さく呻く高耶に目を眇めた。

ベットの上に座った体勢で、膝の上に座らせた細身の体は小刻みに震えている。

つい先ほどまで懸命に直江を高めていた手は、与えられる刺激におろそかになり、今は直江の首

に回っていた。

しがみつくように上半身を預けてくる仕草が、かわいいと言ったらどういう反応をするだろうか。

「いってもいいですよ・・・」

真っ赤に染まった耳に口付けて、低めの声で言う。

それだけで、高耶は耐えかねたように細い腰を揺らした。

「違う・・・、今日は、俺が、俺からするんだろ・・・・・・」

囁く声。

高耶は直江の胸を押した。仰向けになれということらしい。

直江は思わず眉を寄せた。

確かに、自分でしてごらんなさいとは言ったが、まさか本当にするとは思わなかったのだ。

数え切れないほど身体を重ねてきたが、いまだに高耶の羞恥心は強く、この体勢も片手で足るほ

どしかしたことが無い。

「無理しないで、いつもと同じでもかまいませんから・・・ね・・・・・・?」

すると高耶は、ムッとしたように唇を引き結んだ。

桜色に上気した頬と赤い唇が、色っぽく、直江を強く煽る。

「いい、するから、直江は動くな・・・」

再び、強く胸を押されて、直江は抗わず横になった。高耶が安堵したように笑う。

そして、躊躇することなく膝立ちになり、ゆっくりと腰を落とした。

「あっっ、んんっ・・・」

既に充分なほどに潤い蕩けていた場所は、案外スムーズに直江を招き入れる。

高耶の体が沈むつどに鋭い快感が湧き上がり、直江はくぐもった声をもらした。

あえかな悲鳴にも似た泣き声を、あげ続ける高耶。

苦しげで、どこか艶っぽい声がまた、直江の快感を増す。

「あぁ!」

一際高い声をあげて直江のものを身の内に収めると、高耶はぎゅっと目を閉じた。

辛そうに寄った眉。

浅く短い呼吸を繰り返し、動かなくなってしまう。

「高耶さん・・・」

そっと呼ぶと、高耶は肩を震わせた。無意識なのか、いやいやと首を横に振る。

その頑是無い様子に、愛おしさと慈しみの真ん中のような感情が生まれる。

直江は手を伸ばして、力を失ってしまった高耶を丁寧に包み込んだ。

できるだけ優しく愛撫すると同時に、少しずつゆっくりと突き上げてやる。

「ああっ・・・・・・」

途端にあがる、掠れた声。

熱を帯びた声の端に快感の音を聞きつけ、直江は思わず頬を緩めた。

この不確かな楔が、ずっと繋がっていれたらいいのにと思う。

お互いの身体を、離れないように見えない糸を巻きつけて、溶け合ってしまえればいい。

そんなことを考えながら、途切れ声で限界を訴える高耶を、更に高みへと追い上げた。











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<コメント>

ぬるっ・・・!けど、まぁ裏は作ってないから、こんなものでしょう