そんな日常

まるで仔犬とじゃれるように
髪をもしゃぐり
ヘッドロックをかまし
肩を抱き寄せる

安心しきった顔で、オレの胸にすりよって眠る存在。

そんな日常に、時々、とてつもなくものたりなくなる。


ふとしたはずみで緊張に変わる危ういバランス。

肩においた手に
つないだゆびに
抱き寄せてふれようとする唇に
そして、おずおずと見あげる瞳に

まるで、突然オレの下心に気づいたかのように
けれど、振り払いもしないで

ぱっくりあいたその距離を、強引に埋めれば事態は変わるのだろうか。


奥手で、無自覚に誘っているようで
おそらく「誘う」意味なんてわかってやしない。
それにのったら、後悔すんのはこっちの方だ。

こいつの知識なら
「こーゆーコト」も「あーゆーコト」も
きっと、書物の一節としては知っているんだろう。
けれど、それが自分におしよせる波になることなど、思いつきもしない。

こんなにカンタンなこと、なんでわかんねーんだよ。



だから、いじましいくらいに願いをかける。


    はやくオトナになってくれ・・・

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MEMO/050713