真狸(まり)と狸平(りへい)
隠神刑部狸の子孫にまつわる話。
 北海道札幌市に狸小路商店街がある。狸小路100周年=昭和48年=を記念して、名だたる狸伝説の地より狸が取り持つ縁で、松山市の「八百八狸」の山口霊神からつかわされた”本陣狸”、千葉県木更津市の「証誠寺」の萩乃狸一族の霊を受けた”かずさ御前”が札幌で結婚したという。本陣狸の労を取ったのは、松山の狸博士として有名な<故・富田狸通 氏>、上総(かずさ)御前の労を取ったのは<証誠寺の和尚>、札幌市長の媒酌で夫婦になったという。夫婦は、狸小路商店街に、「本陣狸大明神社」として祀られ、昭和51年に『鶴の宮・藻里豊姫=つるのみや・もりとひめ』が誕生、数年後、真狸=まり=(姫狸)が誕生した。真狸は、物心付いた頃より、父狸の生まれ故郷の松山はどんな所だろうと興味を抱いていた。
鶴の宮・藻里豊姫は、縁あって登別へ行き、蝦夷の狸の和登狸と夫婦になったという。
 真狸は、父狸の故郷へ行ってみたいと思うようになっていた。平成13年2月に「四国・松山の観光と物産展」が、札幌駅前の百貨店で開催され、これも何かの縁だと思い、松山へ行ってみようと考えた。松山へ来てみると、さすが父狸の故郷=松山が無性に気に入り、やがて狸平(りへい)という狸に恋をして、めでたく結ばれ、松山に棲んでいるという。狸平は金平狸とお袖狸の子孫だという。
 札幌市狸小路商店街と松山中央商店街は、「狸」が取り持つ縁で「姉妹商店街」を取り結びました。
 千舟町通りに狸の石像が建っています。撫でると狸の霊験が授かるかもしれません。
 真狸と狸平の彫像(西川南雲=作=一刀彫)が、銀天街2丁目の中央商店街事務所に祀られている。

  『平成の狸のトッポ話(滑稽話)として、作成したものです。文献等はありません。』

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