第四十五段 子規著「散策集」  (「ふるさと」替え歌) をご紹介します。


松山子規会平成22年正月例会で今村威理事が披露した子規著「散策集」の内容を凝縮した歌詞である。ご存知の「ふるさと」のメロディーで歌っていただきたい。
一遍生誕寺・宝厳寺は第四節に読み込まれている。

一、子規が歩いた 散策道を
    友とたどれば 秋晴れの空
   野菊そよそよ 南無大師
    石手の寺よ 稲の花

   ああ誰にも ふるさとがある
       ふるさとがある

二、秋の城山 赤松ばかり
    毘沙門坂を 登って行けば
   常楽精舎に 狸死に
    狐留守なり 秋の風

三、滝の観音 線香煙り
     ひょんの木陰に 寺清水
   汽車道はなれて 花木檀
     雲林先生 恙なきや

四、漱石と遊んだ 道後の出で湯
     柿の実色づく 宮司の館
   柳さびしい 色里や
     十歩はなれて 秋の風

五、絣織る音 鵙鳴く梢
     夕栄えの浜辺に 網引く人ら
   霽月と帰る 方十町
     砂糖木畠の 野分かな

   ああ誰にも ふるさとがある
        ふるさとがある