第三十六段 (050612) 一遍会400回例会の詳報を掲載のこと。      

日 時 6月11日(土) 午後1時〜午後3時 

場 所 道後公民館(松山市役所 道後支所 三階(視聴覚教室)

行 事 一遍会 6月度記念例会 (第400回)

○400回記念例会報告 担当 三好 恭治 氏 (一遍会 理事 事務局担当)

「一遍会」の前身である「一遍上人奉賛会」は昭和45年(1970)8月23日に創設され35年の歳月が流れました。毎月例会を開催したとすると凡そ420回ということになりますが、開催場所,参加人員、講師人選などの生みの苦しみが続き何とか継続して「揺り籠の時期」を過ごしてきました。

第1回例会は昭和45年(1970)11月23日に「一遍堂」で開催されました。出席は僅か9名でした。講話は初代会長の佐々木安隆氏「証興大師の由来」と北川淳一郎氏「別府の史蹟」でした。
「一遍上人奉賛会」から文化団体 「一遍会」への改組は昭和53年(1978)3月11日ですから27年前になります。この時からは毎月第2土曜日に開催して今日に至りました。詳しくはHP「一遍会」をご覧下さい。

第100回例会は昭和55年(1980)6月14日宝厳寺で開催され出席は35名でした。「一遍聖絵」の輪読のあと会員藤岡政一氏が「山頭火の生きざま」と題して講話されました。

第200回例会は昭和63年(1988)10月8日道後公民館で開催され出席は58名でした。「一遍上人語録」を越智通敏代表が講話し、会員の西岡千頭氏が「女人成仏〜仏教における女人解放の思想〜」と題して講話されました。

第300回例会は平成9年(1997)2月8日道後公民館で開催され出席は38名でした。越智通敏代表が「一遍上人縁起絵」を講話し、会員理事の川本陽吾氏が「明恵上人の夢」と題して講話されました。

第400回例会を迎えるに当たり理事会で検討して参りましたが、「一遍会」生みの親のお一人である「一遍堂」の故新田兼市氏のご遺族のご好意でお借りできました映画「捨聖一遍上人伝」(長野プロダクション制作)を記念上映することになりました。
この映画は上映時間2時間という大作ですが、一遍会では昭和55年(1980)8月9日の第102回例会で上映しました(道後公民館)。25年も前になりますので、一遍会会員も第2世代に代わっており、ご覧になった方で「現役」の方は、最長老の渡辺雄登三さん、西岡千頭さん位ではないでしょうか。まさに「幻の一品」を披露して第400回例会を共に祝いたいと考えております。

 ○記念挨拶 担当  小沼 大八 氏 (一遍会 代表)    「一遍会400回例会を迎えて」  省略

○記念映画上映   題 名 「捨聖一遍上人伝」 

完 成 昭和54年(1979)  制 作 「一遍上人伝映画制作委員会」(新田兼市氏ほか)  監 督 長野 千秋

 (注)昭和54年(1979)年5月14日 東京銀座山葉ホールで試写会開催。一般上映は同年11月25日新宿「紀伊国屋ホール」で公開された後全国各地のアートシアター系列で上映会が開催されたと考えられるが資料は残っていない。
 松山では昭和55年(1980)8月9日の一遍会第102回例会で上映したほか数回上映した記憶があると、当時一遍会会員で映写を担当された上田雅一氏の証言がある。
 昭和55年(1980)12月27日映画化に物心両面にわたる支援をされた一遍会理事の新田兼市・房子ご夫妻がガス事故で逝去され、その後は松山で上映された記録は目下のところない。いつしか「幻の映画」といわれるようになった。一遍会としても25年振りの上映であり、現会員で鑑賞した者は極めて僅かであろうと思われる。
 昭和56年(1981)7月28日上浮穴郡美川村主催の高齢者大学(於中央中学校)で上映。参加者百余名の盛況であった。
 平成11年(1999)7月21日 高須譜生氏(遊行フォ−ラム事務局長)をゲストに江の島・天文館で『捨聖一遍上人伝』上映会が開催されたことがHP【愚民党BBS】に掲載されている。

[鑑賞者しての所見]
 一遍会400記念例会は「新年会」以来出席者が50名を越えて盛会でした。圧巻はなんといっても昭和54年制作の幻の映画である【捨聖一遍上人伝】です。
 内容は『一遍聖絵」』の記述を追ってのドラマですが「総天然色」で「トーキー」の110分の巨編です。
 宝厳寺・岩屋寺・天王寺・高野山・熊野本宮から始まり大宰府・大隈正八幡宮、豊前(鉄輪),備前(吉備津宮)、京都因幡堂、信濃(佐久・小田切)、善光寺、奥州北上、常陸、武蔵、鎌倉、三島神社、尾張、美濃、近江、京都の寺々、當麻寺、岩清水八幡、播磨書写山、安芸厳島、伊予繁多寺、大三島社、善通寺、淡路の寺々、そして明石から兵庫の観音堂へとまるで観光地を遊行するかのように画面は続く。
 踊念仏の無我の境地を淡々と描き出すし、江刺の祖父通信墳墓を巡る供養、本山遊行寺の「歳末別時念仏会」の「一つ火」の厳粛な雰囲気などな会場はし〜んとして真剣に見つめている。

 多くの一遍フアンに是非見て欲しい、見せて差し上げたいと思った次第です。著作権問題が解決すれば、一遍会としてDVD化して「全国遊行」をしたいのですが・・・・・

 連 絡 事務局 理事 三好恭治 TEL & FAX 089-923-0647 E-mail まで。