第八段 (2002.10.22) 一遍会初代会長佐々木安隆氏は戦前の東京都向島区長のお偉さまでありしこと。また一遍会例会直後に大往生を遂げられ「念ずれば花開く」実践者でありしこと。
第四段にて佐々木会長については道後の長老に教えていただく旨記述しましたが、その後お調べしましたことをお伝え致しましょう。
先生は明治32年(1999)7月13日伊予郡砥部町(新劇の井上正夫の出身地)に生まれ、大正8年(1919)県立松山中学校卒業、熊本第五高等学校文科甲類を経て京都帝国大学法学部英法律学科を大正14年(1925)卒業された。子供の時代から英才で、五高では池田勇人、佐藤栄作元総理と机を並べた。
東京都に就職し、向島区長(現在は本所区と合併して墨田区)を最後に昭和19年(1934)依願免官し帰郷、愛媛県経済会戦力部次長となるが翌年終戦と共に辞任。
昭和28年(1953)拓川幼稚園(現在ロザリオ幼稚園)を設立、昭和45年(1970)一遍会創設当時は和気幼稚園長と大山寺幼稚園長を兼任していた。昭和48年(1973)には自主憲法制定愛媛県民会議を結成して議長に就任した。幼稚園教育に尽くすと共に、「父母と教師の会」も積極的に支援した。昭和55年(1980)2月9日急逝する。享年81歳。法名は「瑞嶺院超脱玄隆居士」。
2月7日出身地砥部で井上正夫の如月忌があり先生も出席され、二次会にも足を運ばれた。翌々日の2月9日一遍会例会終了後、例会出席者の依頼で著書の「証誠大師一遍上人」に署名直後に大往生されたと記録に残されている。南無阿弥陀仏。