健康診断、ちゃんと受けてますか?。
メタボリックシンドローム(代謝症候群)という言葉が大々的に取り上げられる前から、その状態として指摘されていたまっちゅうで御座います。
その当時は「死の四重奏」と、何とも生々しい書き方をされてましたが、最近はこの言葉が消え、(カッコ)で書かれていたカタカナ表現だけが一人歩きしてる様ですが。
ちなみに、「高血糖」「高血圧」「高脂血症」「高尿酸血症」のウチ、2つ以上が重なっている状態がメタボリックシンドロームに該当するらしく、全部当てはまる場合は四つが奏でるアンサンブルから死の四重奏と比喩してるらしい。
多分、殆どの人は「ふ~ん」程度の関心しか持たないでしょう。
私もあんまし(その状態だった癖に)気にしてなかったんですが、実際に色んな症状が具現化しだすとそうも言ってられなくなりました。
健康を意識するきっかけは、極度の疲労感がず~~~~~~~~~~~っと続く様になった事です。
一~二年位かけて段々酷くなり、休日は完全に布団の中で過ごす様になった位で。
普段も慢性疲労で押しつぶされそうで、自宅に帰ると即就寝って感じ。
しかし、眠りは浅く、二時間位で目が覚め、その後はなかなか寝れない。
寝れないけど起きあがれない位怠い。
もう寝てる事さえもかったるいって位の倦怠感を味わいつつ、朝まで寝たり寝なかったりを布団の中で繰り返し、疲労度MAXの状態で起床時間を迎えるという、今考えると絶対おかしいと思える状態。
それでもその当時は「コレが加齢か?」と勝手な解釈してました(笑)。
・・・どう考えても異常な状態なんですが、自分自身の事って案外気付きにくいモンです。
ウチの会社の健康診断は血液検査は四十歳以上という事で、私は通常は除外されてるんですが、一応念のため希望を出して健康診断時に血液検査を受けてみると見事な「死の四重奏」状態。
結果を見た時はおぉ~って感心しましたが、その時の医師の所見では「血糖値が高いねぇ」で終了。
その為、未だ自分の状態のやばさを実感出来ずに半年以上その状態を放置してましたよ。
実は健康診断というモノは「健康な状態の者を所見する」事が前提となっている為、数字が悪くても自覚症状を訴えなければ特に何もしないらしい事を後で知りました。
あくまで「自分でその結果を見て、気になる様なら各々のかかりつけ医に相談しなさい」って感じらしいです。
まぁ確かに人数が人数ですから、一々きめ細かな事は出来ませんわな。
で、その半年後に「保健士の生活指導」なるものがありまして、それにピックアップされてしまい個室に連れ込まれ個別指導される機会があったんですが、その時に初めて「この数字で何も言われなかった?」と。
私が「高いねぇ~って言われただけですよ」と言うと、「コレは相当に悪いよ」と言われ、更に「今から再検査受けた方が良い」と。
そんな訳で会社の診療所で再度血液検査。
次の日結果を聞きに行くと、結果を見た常駐の看護士さんが「先生がもし何も言わなくても、この結果持って専門の病院へ行った方が良いよ」と。
・・・脅すなや(汗)。
とりあえずその結果を持って、医師の問診を受けると「これは・・・かなり進行した糖尿病だね」と。
はい?。
そして「初期ならここででもと思ったけど、ここまで進行してたら糖尿病の専門医が居る、設備の整った出来るだけ大きい病院に行った方が良い」と。
さらに「これからずっと通わないといけなくなるから、出来るだけ家の近くの方が良いねぇ」と追い打ちを。
なんとぉ??。
本人が唖然としてるウチに話がトントン拍子で決まっていき、家から一番近い糖尿病の専門医が居る病院へ行く事が決定。
「ウチから予約取って、向こうの先生宛の紹介状作るから」と言われ、揃ったらまた連絡するからと、その場は退散。
・・・
・・・
・・・糖尿病?
何となく実感が湧かない事もありまして、その日家に帰ってからネットで検索。
そこで色々と見てると、一般的に言われている糖尿病に関してかなり誤解があるなぁと。
そもそも「尿に糖が混じる事」が糖尿病ではない事。
糖質という物は味覚的に甘いかどうかは関係なく、炭水化物であればほぼ全て血糖値を上げる事。
そして最大の勘違いは、糖尿病は血液中の糖分を「エネルギーとして使えなくなる」病気だって事。
炭水化物の摂りすぎが主因ではなく、処理出来る上限が極端に低下してしまった状態な訳ですよ。
対処法としては甘いモノを控えれば良いという問題ではなく、炭水化物全般と考えると当てはまる物は穀物です。
要するに穀物全般の摂取量を、今の自分が処理出来る量に合わせて制限し続けなければいけないと。
で、原因はすい臓のインスリン分泌能力の低下で、その機能は一度低下すると二度と回復する事はない事、そしてすい臓は加齢と共に段々機能が低下するので、どんなに頑張っても現状維持すら出来ない進行性の病気という事も分かりました。
あぁ、それで”これからずっと通わないといけなくなる”って言ってたのか。
知れば知る程お先真っ暗な気がするんですが(-_-;)。
ちなみに、放置するとどうなるかを見てみると、失明、感覚障害(喪失)、血行障害に因る末端部の壊疽、腎不全で透析と、なかなかにヘビーな内容。
全身倦怠感や睡眠障害は全身の毛細血管の血行障害が原因らしい。
要するに、ここ数年の倦怠感って糖尿病の合併症?。
謎が解けてもな~んも嬉しくないっちゅうの(汗)。
そして更に読んでいくと「インスリンの量の低下と、インスリン抵抗性の上昇」って所を発見。
インスリン抵抗性が上昇するとインスリン量があっても血糖値が下がりにくくなり、その原因は脂肪細胞にあると。
このお腹の肉の事か?。
細かい事は割愛して、結論だけ言うと「脂肪量を減らせば、同じインスリン量でも血糖値が下がる様になる」と言う事らしい。
ふ~ん・・・って事は、とりあえず痩せろと。
痩せてみて、それでも下がらなかったらインスリンの絶対量が足りてないから、その時は薬ですい臓を刺激するなり、インスリン注射で補完するなりの手段を取るとして、まずはインスリン抵抗性を下げる事をしてみない事には話が始まらないと。
太ってる事に対してコンプレックスがなかった事もありまして、ダイエットというモノを一度もやった事が無かったんですが、この状況でさらに太ったままで居る事は単なる根性無しです。
負けず嫌いの性格もありまして「やったろうやないかい」と、ここで一念発起(笑)。
その件に関しましては別記「だいえっと?」参照って事で(^_^)/。
そんな訳でダイエットの結果、今のところ血糖値と糖化ヘモグロビン(Hba1cって検査項目で、過去2ヶ月位の平均血糖状態が反映されます)は極めて正常。
それと同時に中性脂肪や血圧も下がり、結構健康体となってます。
尿酸値だけは何故かダイエット中に跳ね上がり今現在も高値安定中ですが、コレに関しては生活習慣の問題ではなく体質的に肝臓が尿酸を作りすぎるみたいで、要するに先天的なモノなご様子。
ま、それは自力ではどうしようもないので薬に頼ったり頼らなかったりです。
ほっとくと痛風になりますしねぇ~(汗)。
糖尿病は不可逆進行性の病気ですから、これから一生つき合っていく訳です。
私の場合ムキになって健常者並みの数字をキープしてますが、かなりの人は開き直ったり、そもそも気にしなかったりで高血糖状態を放置してる現状があるようです。
そもそも自分が糖尿病である事を知らない人が多かったりするらしいです(私だって気付かずに放置してましたし)。
今の「健康診断」の検査だと糖尿病に関しては初期は引っかからない可能性がありますし(食後だけ跳ね上がって、朝は血糖値がちゃんと下がるタイプの糖尿病の場合、健康診断では分かりません)。
まぁ確かに、よっぽどじゃなければ大した自覚症状ないし、自覚がなければ気にしないわな。
その結果、合併症を引き起こす訳ですが。
現在、失明と人工透析導入の原因第一位は糖尿病の合併症だそうですよ~。
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