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当院は、耳鼻咽喉科、気管食道科、アレルギー科専門クリニックです

TEL. 089-973-8787

〒790-0045 愛媛県松山市余戸中1丁目2-1

小児の鼻炎・副鼻腔炎の特徴 〜成長にともなう変化と治療の必要性について〜

 小児は頭蓋骨の発育とともに鼻や副鼻腔が発育していきます。また扁桃腺の大きさやアレルギー体質、耳の機能も成長とともに変化していきます。年令別の特徴を理解した上で、どのような症状に気を付け、どの程度まで治療すべきかを判断していきます。特に自覚症状に乏しく学校健診で指摘されたような場合には、保護者が改めて子供の普段の状態を注意深く観察することが望まれます。

鼻炎の原因:

1、 アレルギー(過敏症)体質 
2才ごろ ダニを中心としたホコリのアレルギーが目立ち始め、10才前後で抗体の量が安定する。。
小学生  雑草やスギの花粉症が目立ち始める。
*親の世代よりは、食生活や環境の要因から早い年令から目立ち始めることが多く、花粉症ではイネ科の雑草が目立ちやすい。
*扁桃組織が弱い、自律神経や血管が弱い(血管運動性鼻炎)、好酸球性鼻炎、薬剤過敏症など様々要因で過敏になります。

2、扁桃組織の肥大体質
アデノイド:5才がピークで、中学生でほぼ消失。 
口蓋扁桃(扁桃腺):小学校入学前後(6才)が最大で中学生まである程度小さくなり、その後はほぼ同じ大きさです。50才以降に
慢性炎症やいびきが目立つ傾向が出やすくなります。

3、副鼻腔の炎症:副鼻腔は2才から小さな腔が形成されカゼの後に急性炎症を起こし始め、4才前後である程度の大きさの腔になることから、耐性菌感染など病原菌によっては慢性化する場合も出始めます。小学生ごろから難治性慢性化する場合も出始めます。中学生で頭の骨格も扁桃組織の大きさも大人並みに完成し、これ以降の年令で慢性難治性ならば手術も考慮します。

4、鼻中隔の弯曲:鼻中隔は軟骨で出来ており、周囲の骨より遅れて成長するため弯曲してきます。小学校高学年から弯曲し始め、高校生で完成します。

5、鼻の入り口(鼻前庭)の湿疹:鼻の入り口が狭く、上手に鼻水をかめない2〜6才児が夏季に不用意に鼻をこすると皮膚に化膿性の湿疹が広がるとびひを起こしやすくなります。


●多少の鼻炎があっても健やかに成長していれば、年齢的な変化を踏まえた上で、経過を見守るだけでも結構だと思います。ただし以下のような症状があれば、治療や定期的な経過観察が必要と考えます。

いつもカゼをひいている感じがある

中耳炎が反復性、難治性である

頭痛・頭重感 *小児の反復性頭痛の原因としては頻度の高いものです。

集中力不足 *試しに1時間かるく鼻をつまんだり、耳をかるくふさいだりしてみて下さい。いかに集中力が落ちるか実感されると思います。

常習のいびき=息が乱れるような睡眠時呼吸障害では昼間の眠気が強くなる場合があります。

反復性の鼻血=月に数回程度学校で鼻血が出る場合は、周囲からも注目されることになります。特に水泳や運動会のシーズンは目立ちやすくなります。

嗅覚低下=風味障害を伴いやすく、香辛料の効いた刺激物や菓子類を嗜好して栄養バランスを崩す傾向がでてきます。

咳・啖・のどの違和感=後鼻漏や口呼吸による気管支や肺の刺激で慢性の咳がでます。アレルギ―性の咳喘息とともに小児の慢性咳の中で代表的な疾患です。鼻の治療により喘息症状が軽減される場合もあります。

鼻茸 (鼻ポリープ)=炎症性、アレルギ―性。いずれにせよ鼻づまりによる集中力低下が強くなります。