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お子様の聴力の目安 滲出性中耳炎と小児難聴

お子様の聴力の目安 滲出性中耳炎と小児難聴
 急性中耳炎は、風邪を引いた後に痛みを訴えたり熱が出たりすることで、まだ言葉が充分に話せない乳幼児がかかっても、子供のしぐさや機嫌を注意深く観察すればなんとか推察できることも多いのですが、滲出性中耳炎にかかっているかどうかの見極めは難しいものです。
 中耳腔(鼓室)に水に近いさらさらの液がたまる滲出性中耳炎ですが、聴力の程度から見ても様々な程度があります。聴力の正確な評価は聴力検査によって判定しますが、お母様でも実感出来る聞こえの状態の目安を示します。

良聴耳0~10dB(デシベル)

① 明確な滲出液がなく鼓室内が湿潤化している程度15dB前後;わずかに音がこもった感覚がある程度です。大人は耳が塞がった感じの違和感が強く、かなり集中力が落ちる感じになりますが、急性期以外は幼児は不快感を訴えないことがほとんどです。耳たぶをおわん型にした手で軽く塞いだ程度です。

② 滲出液が溜まっているもの鼓室内に充満していない程度:15~25dB;ささやき声も聞こえるが、かなり塞がった感じが強くなります。耳の穴を掌で塞いだ程度です。嚥下時に耳が引き込まれるような違和感や鈍痛を感じる場合があります。

③ さらさらの滲出液が鼓室内に充満した程度:20~30dB;こそこそとつぶやくようなささやき声が聞こえない感じになります。指で耳の穴を塞いだ程度です。急性期ならかなり集中力が落ちたり違和感を強く感じますが、慢性期なら本人がケロっとしている場合もあります。敏感な赤ちゃんならば、夜泣きや食欲不振の原因になることもあります。

● OAE(歪成分耳音響放射):内耳の外有毛細胞の反応を検知します。反応があれば内耳の神経の聴力は「30dB以内の正常域」です

④ ねばねばの滲出液が鼓室内に充満した程度:30~50dB;小声の会話が聞き取り難くなります。テレビも小さなボリュームでは聞き取れないことが多くなります。性能の悪い防音耳栓をした状態です。慢性的にこの状態が続けば、言葉の発育や学習意欲、情緒に影響します。

● SR(アブミ骨筋反射):聴神経→中枢→顔面神経の経路を検知します。反射があれば内耳の神経の聴力は「50dBの会話レベルは聞こえている」レベルです

⑤ 鼓膜が中耳の奥まで倒れこんだ状態:40~60dB;大声はなんとか聞こえても一般的な話し声が聞き取りにくい程度です。

 このように周囲からみると,耳に手を持っていく,テレビの音が大きい,呼んでも返事をしない,落ち着きがない,注意力が散漫であるなどの症状が目に付きます。気付いてあげられるのは,一番身近で普段接している保護者の方です。 
(注意)以上は内耳から脳にかけての神経の聞こえが正常という前提です。乳幼児で神経が障害された感音難聴が疑われる場合の評価には、ABR(脳波聴力検査)を用います。30dB以上のレベル(域値)での評価が可能です。


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