上部構造物


塗装後


テスト走航

「鴻」型水雷艇「鷺」
今まで1/200スケールのRC搭載艦艇を紹介してきましたが、この「鷺」クラスの艦艇は1/200スケールではとてもRC装置を搭載することは無理です。そこで本モデルは、不本意ながら1/100スケールにしました。
1/100スケールでは、船体のすべてが表現(製作)でき、より以上に精密化します。しかし、完成の定義は難しくなり、詳細な部分についても新しい事実が解り次第に装備していくことになります。

◎実艦データ
旧日本帝国海軍は、昭和5年のロンドン軍縮条約により、駆逐艦の保有数が制限され、その劣勢を補うために、昭和8年に準駆逐艦(?)として「千鳥」型水雷艇4隻(千鳥、友鶴、真鶴、初雁)が建造されました。しかし、「千鳥」型水雷艇の1隻に大きな事件が発生しました。昭和9年3月12日、訓練中の「友鶴」が転覆するという友鶴事件です。事件の原因は600トン程度の船体に駆逐艦並の重武装を施したために、重心位置が高くなり復原力が不足していたからです。
そこでこの「千鳥」よりひとまわり大型の「鴻」型水雷艇8隻がいくつかの教訓を基に性能の改善されて建造されました。1番艦は昭和11年に完成しました。
なお、「千鳥」型4隻と「鴻」型8隻の合計12隻の水雷艇は、大陸沿岸の作戦に従事していたが、太平洋戦争が開始するや船団護衛、対潜戦闘など各方面で活躍しました。しかし、「千鳥」型の「初雁」と「鴻」型の「雉」の2隻を残し10隻は戦没してしまった。

◎製作
前部マストは荷造用紙紐、後部マストは水引(縁起を担いで紅白のもの)で、これもそのまま使用したのでは組立、塗装後にネジレなどが生じてきます(巻いてあるのでヨリ戻りが起きる)。ラッカーなどを塗布し、2〜3日様子を見てから組み立てるといいでしょう。
また、ハンド・レールなどの製作にも注意してください。ただし、本モデルには甲板舷側部のモンキーラッタルなどは走航の際に折損の心配があるため、未装備となっております。