テスト走航


小さな部品も手を抜かずに製作

海防艦「丁」型

今回は旧日本帝国海軍の海防艦「丁」型を1/100スケールで製作しました。以前に海防艦を1/200シリーズで「占守」型を製作しましたが、1/200ではRC装置を搭載することができません。
そこで、今回は1/100スケールにしました。1/100スケールでは構造物の全てが表現、つまり製作できます。そのため本モデルも完全に近いスケール化に努めております。

◎実艦データ
小艦艇群を語るときに、海防艦は忘れられない存在です。
海防艦は、「占守」型の1番艦が昭和15年に完成、北方警備を任務として同艦は合計4隻建造されました。しかし、太平洋戦争に突入するや、「占守」型は対潜等の護衛能力不十分であることが解り、対潜、対空兵装の強化が施された。「丙」「丁」両型においては、徹底的に構造の簡易化を行い量産された。特に「鵜来」以後の海防艦は対潜、対空能力は強大でした。
海防艦は、旧海軍の艦艇中、もっとも多数建造されたもので約170隻が完成。70隻余りが戦没しました。現存艦は復員輸送任務に従事、その後ほとんどが昭和22年までに賠償艦として中、ソ、英、米へと引き渡されました。
当時の記録写真等を見ておりますと、それまでの日本軍艦独特の流れるような艦型とは全く形を異にしています。本モデルをご覧になれば、実艦の戦時中に急造、簡易量産といった直線的な形状がお判りだと思います。しかし、その火の消える瞬間まで黙々と使命をまっとうしたいという感が伝わってくるようです。