一応の完成


内部構造アップ


テスト走航


左旋回

高速戦艦「比叡」

このモデルは本誌の1978年9月号で紹介済みのものですが、装いを新たに再登場させました。戦艦「比叡」1/200スケールで全紙製です。
改良した部分は、
1.メカ関係
従来の2チャンネルより3チャンネルとし、モーター2基としました。カドニカ・バッテリーだけを使用した場合、うっかり油断をしますと、急にストンと容量切れになり、また、モーターの故障等でそれが池の中程であった時、あとは風まかせ、回収不可能の心配がありました。しかし、この改修で燃料切れ等の懸念は一応なくなりました。
さらに動力関係では、当初RS380モーター1基だったものをRS380SとRS360Gの2基に増やしました。
RS380Sモーター1基は、タミヤ・カドニカ・バッテリ+無段変速スイッチの組み合わせで、これを主機関(?)とし、連動ギアの右2軸、左1軸回転としました。
RS360Gモーター1基は、単2乾電池4本、または単1を4本+無段変速アンプの組み合わせで、これを補助機関とし、残りの左外側1軸回転としました。
様式は、軸関係等はできるだけそのままの状態で使用したいので、あくまで補助機関の設置を目的とし、効率は考慮に入れずに、簡単な方法をとりました。

2.上部構造細部の装備、不良(不正)カ所等の修正
艦橋、煙突周辺、マストの補足、修正、カタパルト設置、カッター等の一部搭載、バーベット付近の艤装、全体の再塗装等を実施し、かなり装備された状態となりましたが、不備なところとして、最前部副砲撤去後の基部の処理、起倒式クレーンとその周辺等、気が付いた所、解った点は逐次手を加えていくことにしております。
完成について、私の場合の仕上がり定義(?)としましては、現在の製作ペースで駆逐艦級以下のものは200時間前後、巡洋艦級は350時間前後、戦艦・空母級は500時間前後の製作時間(製図時間は別)で完成ということにしております。

変な話と思われるでしょうが、1/200ではかなりのところまで表現が可能で、とにかく詳細部までも・・・となると、いくら時間をかけてもキリがありません。1隻を何カ年かかっても艤装品のひとつも見逃さず、精密に(もちろん、そうしたいのですが)・・・ということだったら別ですが、私の場合、できるだけ数多く、そして正確に作りたい思っています。また、走行可能とするには、耐・防水の面および大型になればなるほど、船体強度の処理にかなりの製作時間がかかり、たして2で割る、3で割るというわけにもいかず。どこで妥協するか?そこで、前記の時間を限界としております。
省略部分はさりげなく(手抜きではありません)やっております。

動力2基搭載で、安心してエンジン全開できます。ダイナミックな走航ぶりを写真でご覧ください。
艦首部にワラくず等のゴミの浮いている、静止中の写真がありますが、スクリュー・プロペラに巻きついた場合には、モーターが止まる前にスクリュー軸とギアの間のジョイントは、弱いものを使用し、これがねじ切れるようにして、安全装置としております(4軸中、1軸さえ残れば回収できます)。ワラくずの中を走行させた結果、数秒後、突然艦尾波を高く巻き上げたかと思うと、速力は半減、かなりのワラがプロペラに巻きついたようです。これ以上の回転は無理と思い、補助を作動させて帰投させ調べてみました。
主機関の3軸共にワラが巻きつき、プロペラは1軸が2枚、2軸が1枚、折れて破損。ジョイントも1軸がねじ切れて空転、予想したとおりでした。