一部手直し


メカニズム搭載


マスト等も紙で新たに製作

重巡洋艦「利根」

本モデルは、昭和51年に、ある県へ寄贈したものですが、そこで艦艇模型の展示会をしたいから、作品を貸して欲しいとのことで、そのついでにと、一部不備・誤点等がありましたので、持ち帰り、手直しをしました。
当初は、モーター4個使用で、フリーで走行可能となっておりました。今回は、RC搭載を意図して作業にかかりましたが、この改造(手直し)がなかなかやっかいで、その状態によっては新造と同じくらい時間を要することがあります。この場合も、動力やメカニズム関係等の出し入れ口を設定するなどで、船体部にかなりの手間を費やしました。吃水線下の補修、甲板の取り外し、修復、さらにRS380sモーター使用のため、トルクを考慮し、軸関係の補強など、性能向上を目指すとなれば、それに見合った修正が必要です。

上部構造は、できるだけ再使用しましたが、艦橋は取り外した後に誤ってグシャッとやってしまい再製作。トップと両側・前面の射撃塔が使えた程度でした。機銃身、マスト、ダビッドに針金を使用していましたのを、紙で作り直し、全紙製としました。船体内部はツギハギで、見苦しい様を呈しております。

動力はRS380Sモーター1基、4連ギア使用の全軸駆動。カドニカ・バッテリーまたは単2乾電池、無段変速スイッチまたは無段変速アンプ等、いずれの組み合わせでもかまいません。走航テストにおいて、RC装置は三和2F-2MYを使用。動力用電源に単2乾電池を用いたため、低速となっております。
なお、走行時には、少量のバラストを要します。重巡級以上になりますと、内部のゆとりは充分で各装置の搭載は大変楽です。今まで本誌上で紹介した小艦のように浮力、バランス、作動時間等の諸条件で苦しめられたのがまるでウソのようです。
メカ関係の出し入れ口は、4番砲塔周辺(動力用電源のため)、煙突後部の機銃台からシェルターデッキ後端まで(受信機、スイッチ、モーターなど)、後甲板ターンテーブル周辺(舵用サーボ)の3カ所が取り外せるようになっております。

モデルは、昭和16年の開戦時の状態となっております。1/200スケール、全紙製。