塗装前の艦橋


メカニズムを搭載


大型艦としてはかなりの高速で航行

高速戦艦「比叡」

今月は、縮尺1/200、全紙製の戦艦「比叡」を紹介します。このモデルは、昭和15年、高速戦艦に改装時の状態です。製図に約40時間、製作に約260時間を要しました。RC装置は三和ミニプロポ2F-2MY、モーターはマブチのRS380を1基、4連ギアを使用し、全軸駆動、2枚舵は連動となってます。
製図当初、モーター故障等不足の事態に備えて、動力(モーター)2基を装備し2軸ずつ左右の振り分けを・・・と考えましたが、これまでの作品と同じく、最終的には1基仕様となっております。プールの場合ですと問題はありませんが、池での走航は回収不能の心配があり、今までも藻がスクリューに巻き付き、ハラハラした事が何度かあります。
スクリュー軸に無理な力が加わると、モーターが止まる前に、スクリュー軸とギア軸間のジョイントがねじ切れるように現在は全て細いスプリング・ジョイントを使用しております(モーターとギア間は強いものを取付け)
製作過程において、バジルと艦橋構造が複雑で、かなりの注意と時間がかかりました。
今のところ、3、4番砲塔間の航空施設構造付近が詳細不明のため、カタパルトはカバーのかかった状態として仮設置しました。艦橋中段の13ミリ4連装機銃および下段の25ミリ連装機銃各2基、また短艇類、水偵も未装備、未搭載となっており、現在のところ完成度約90%です。細部も資料が入手次第、手直しをする事にしております。
走航については、今まで速度に関しては余り留意していませんでしたが、高速戦艦の名にふさわしく、スピードアップを図ってみました。スケール比を正確に、ということでプロペラ径を変えることはできませんので、動力を今までのRS360GモーターからRS380に交換、電源もタミヤ・カドニカ・バッテリーにしました。
写真を見ると、水切(波切)の程がお判りのことと思いますが、電動としては、かなりの高速運転をしております。
大型艦になりますと、思わぬ苦労が生じます。それは自宅と走航場所の間の運搬とバラストの量です。「比叡」の場合、RC装置、動力関係以外に、約2kgの使用済の乾電池等をバラストとして要しました。
スクリュー・プロペラは、ボール紙1枚厚ですが、セメダインCとボンド・アロンアルファとで、十分強度が得られます。製作過程の船体部で、ところどころマダラ模様になっているのは接着面等の凸凹に紙ヤスリをかけた跡です。