池でのテスト走航(旋回中)


内部構造を上から

戦艦「伊勢」

この模型は、大正10年頃の「伊勢」の状態です。縮尺1/200、製図に32時間、製作に250時間かかりました。船は全て紙製、RC装置は三和ミニプロポ2F-2MY、モーターはマブチRS360Gを1基。4連ギアを使用し、全軸駆動となっています。2枚舵は連動です。
これまでの作品は、昭和15〜19年頃の状態を模型化しましたが、「伊勢」の場合は、2回に分けて改装を楽しむつもりです。その一は、昭和12年大改装完成時の状態(前・後檣楼、煙突の改装、バルジの装着、艦尾の延長等)。その二は、昭和18年航空戦艦の状態です。

製作当初、スチーム・エンジンを取り付け、発煙装置等を設備する予定で、いくつかのメーカーの製品をあたってみましたが、ボイラー、エンジンの高さが低いものでも10〜12cmで、船長と船幅は問題ありませんが、高さが収納できません。背の低いものが入手できるまでは、電動としております。
製作過程で注意を要するのは、船種の大小に関わらず、一番が船体です。接着後、数時間〜数日後に歪んでくることがあります。上下左右の反り、ネジレ、側板、底、甲板の凸凹等に気を配り、できるだけ誤差に気を付けて作業を進めます。

戦艦級の大型艦になると、船体強度が問題になりますが、縦・横壁の増数で強化しています。特に製図時から苦労するのはバルジの状態です。
接着面の出っ張りは、紙ヤスリをかけて滑らかにしますが、ボール紙の二重張り程度のため、注意しないと穴があいてしまいます。
甲板は、実艦の場合、巡洋艦以下のものは、ほとんどリノリュームまたは鉄板張りで、それほどでもありませんが、戦艦、空母は木甲板であるため、その感じを出すのに一苦労です。刃を落としたナイフで1〜1.5mm幅で、縦一直線にケガキ線をいれます。甲板全体に、約4時間かかりました。船体部製作は全所要時間の約35%です。上部構造は、時間はかかりますが、コツコツと逐次仕上げていきます。
ちょっと残念なのは昇降口等の一部が不明ですし、また船体中央部の塵捨管が未取り付けです。

RC装置は、舵にサーボ1、モーターはスピード・コントロール・アンプです。受信アンテナは、第1煙突後ろの三脚(ピアノ線)に取り付けてあります。内部スペースはかなり広く、バラストに使用済の乾電池を利用しましたが、大変な量になりました。