第11回           リピーティング

 リテンション能力を高め、英語のプロソディーを身につける音読方法に、リピーティングがあります。意味のまとまり単位(センス・グループ)あるいは文単位で聞いた英語を繰り返す練習法です。必ず声に出しながら行い、テープを聞きながらイントネーション、アクセント、リエゾン、リダクションなど注意すべき音声変化をスクリプトにマークします。最初は短いセンス・グループから、そして最終的には文単位でできるようにし、モデルスピーカーと同じスピードで文を再生することを心がけてください。
 このリピーティングでプロソディー要素を忠実に再生できるようにしておかなければ、次のステップであるシャドーイングによる音読練習もその効果が半減してしまいます。つまり、英語のプロソディーをしっかり押さえないでシャドーイングを行うと、誤ったイントネーションやリズムがそのまま身についてしまいます。また、シャドーイングの場合、ヘッドフォンで自分の声が聞こえにくい上に、スピードに気を取られてしまうのでシャドーイングしながら自己矯正するというのはむつかしいと思います。
 その点リピーティングではスピードを気にせず、その都度細かい点をチェックできるので音読の矯正には最適な方法だと思います。リピーティングでしっかり練習した後にシャドーイングをすれば、ほとんど音の崩れもなく、またスピードに対する遅れもなくシャドーイングができるようになるはずです。しかも、ディクテーションに比べると時間も労力も少なくて済むので、私のような根気のないものにも続けられるようです。

感想
 今回は本当に大変でした。 リピーティングを使った学習はかなり神経が衰弱しますが、リテンション・ 集中力を高めるよい訓練であることが分かりました。 これまで、ニュース英語の課題をする際には、音読に時間をかけすぎ、その結果リテンションを高める訓練をする前に、すでに英文を憶えてしまっているという傾向があったと思います。(それでも結果的に英語のリズムや語彙が身に付くので、この講座を受講する前と比べるとかなりプラスにはなってはいますが・・・)。
 今後は英文を体にすりこませる過程として、このリピー ティングを使ってみようかと思います。そうすれば、効率よく英文が身につき、リテイン力も向上すると思います。
 とはいえ、言うは易し・・・です。しばらくリピーティングをがんばってみます。