駄目人間集う



注:このテキストは現実に起こった出来事を元にしたフィクションです。
しかしフィクションとは言うものの、本文中に書かれている出来事の全てが真実である事を保証します。

登場人物

私――「駄目人間だもの…」管理人
Sさん――某2次創作系サイト管理人、最近イケメンに進化。
Dさん――同上、けものみみスキー。
Aさん――1次創作系サイト管理人、生粋の天然。


――それは、1通のメールから始まった。


クリスマスイヴを翌日に控えた、12/23日。
祝日とはいえ、或いはクリスマスが間近に迫ってるとはいえ。何の予定も無い私は、いつもの様に休日の午後を過ごしていた。

そんな私の携帯に送られてきた1通のメール、送信者は最近チャットで仲良くさせてもらっているSさん。
Sさんからのメールが届くのは初めてではない、いつもの様に手早く携帯を操作してメールを開く。

そこに書かれていたのは簡潔な文章、曰く「GAカフェに居ます、Dさんも一緒です」

……この人はもう駄目かもしれない、そんな考えがまず浮かんだ。
別にGAカフェに行くのは問題無い、むしろ私も1回ぐらいは行きたい。
でもSさん、貴方昨日もGAカフェに行ったのでは?

そんな複雑な思いを込めて返信を返す。
綴ったのはこちらも簡潔な文章、「うわぁ、凄く行きたい。……都会が羨ましいなぁ」


ここまでなら、まだ平穏な日常の一幕でしかない。だが続いて届いたメールは、私を非日常に誘い込むのに十分過ぎるほどのものだった。


送信者は同じくSさん、タイトルは「そんな貴方に」。
遠くて行けない私を不憫に思って、写真でも送ってくれたのだろうか? そんなことを考えながら開いたメールに書かれていたのは「生ヴォイスをプレゼント♪」との文章と。見慣れない11桁の数字。

うわぁ、この人携帯番号送ってきちゃったよ!

……当然即座に電話を掛けちゃいました☆ そんな勢いだけで生きてる20歳。<いい加減大人になったほうが良いと思います。


この時点でツッコミ所満載、と言うかむしろ有り得ない話なんですが、……まだ続きがあります。

電話で話すのは初めてとはいえ、連日チャットで話している間柄なので楽しく談笑。話の内容がダメダメだと言うのは最早些細なことだと思います。

そうして話していると、話の流れで他の人の携帯番号やアドレスを知っているか? と言う話になったんです。聞いてないので知らない、と答えると、アドレスをお教えしましょうかとの事。
Sさんと一緒にGAカフェに居た、Dさんのアドレスを教えてもらうのは構わないんですが、その場に居ないAさんのアドレスを教えようとするのは拙くないですかSさん?

私の記憶に間違いが無ければAさんは女性だったと思うんですが、しかも初めてお会いしてからまだ1週間ほどしか経ってないですよ。
……いや、欲しくないと言えば嘘になるのですが。<危険度高

まぁきっと冗談なのでしょう。そう判断して、こっちも冗談交じりに「それは危険じゃないですか?」と返答しようとしたその時。

私の携帯の電池が切れやがりました。

うわぁ、このタイミングで切れるのは拙いだろう。
そう思っても後の祭、折角のおいしいチャンスを逃してしまいました。<そっちを気にしてるのかよ


取り敢えず携帯を充電の為に電源コードに繋ぎ、「電池が切れてしまいました」と、お詫びのメールを送る事に。

程なくして帰ってきたメールには「DさんとAさんのメアドいりますか?w」との文字、ちゃーんす!……ってSさん貴方本気だったんですか? らっきー♪<所々に本音が見え隠れ

とは言え、本人の許可無しに聞くわけにもいきません。表向きは紳士の私にそんな事は許されないのです。
取り敢えずその旨をメールでSさんに伝えることに、そのメールを打っている時の私の背中には言い表せぬほどの哀愁が漂っていた事は言うまでも無いでしょう。


そうして黄昏ながら20分ぐらい過ぎた頃。Sさんからまたメールが届きました。

「Aさんから許可おりましたけど?」

……うにゃ? どう言う意味ですか、え? え? にゃうーん。<動揺のため言語機能に障害発生

思いもよらぬ展開に上手く脳が働きません、そうしている内に携帯が着信を知らせます。
電話を掛けてきたのはSさん、詳しく話を聞くとさっきの間にAさんに電話して許可を貰ったらしい。

SさんもAさんも駄目だ……、電話で聞く方もかなりアレだけどそれで許可出すほうもかなり駄目だ。


Sさん……その行動力を違う方向に向ければ何か凄いことが出来ると思います。
Aさん……天然だ天然だと思っていたんですが、完璧に本物だったんですね。少しは危険性を理解してください。
Dさん……唯一まともな反応をしているかと思えば、「予想通りのキャラと声でした」とか言い出すし。天然スキーなのは気付いてましたが筋金入りですか。
そして私……脊髄反射で電話を掛けるのはまあ良しとしよう、でも許可が出たって聞いた瞬間に「下さい」って即答するのは人としてどうよ?


類は友を呼ぶ、なんていいますが。どうやら紛れも無い事実のようです。
結局誰が一番駄目なんだろう、そんなことを思った冬の日の事。<全員アウト


おまけ――電話での会話を一部紹介
尚、この会話は携帯越しに私(愛媛の自宅)Sさん&Dさん(東京、GAカフェ店内)で行われています。

Sさん「Dさん垂れみみ栞萌えーでしょう?ミントに似てるし、むしろ私はキツネ巫女ミッシー萌えー!」

Dさん「携帯のカメラでSさんの写真狙っちゃいますから、むしろ公開していきますから」

私「うわぁ、めっちゃイケメンヴォイスじゃないですか」

Sさん「ミントの足は相変わらず太かったです」

Dさん「私はけものみみスキーです、ちっちゃければ尚良し!」

私「有り得ない! てかもうこの状況自体が素で面白すぎるんですが」

こんなノリで約1時間、初めての会話とは思えませんでした。
次回は名古屋でオフ会だっ!<あくまで予定です



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