作品No08
『学校へ花束を』 故人曰く、学校といえば…怪談である。 そして、僕の目の前には…花子さんがいたりする。 ここは夜の女子トイレ、そしていかにもそれっぽい古めかしい服装。 しかも小学校。 「………」 切りそろえられた漆黒の髪の間から、怪しく光る双眸が、腰が抜けて動けない僕を見据える。 思えば不思議なことだらけだ。 何故僕が夜の学校にいるのか。 何故、女子のトイレに入ってるのか。 そして、何故僕が血まみれなのか。 よくよく考えてみれば、それは目の前の事象を言えば全て説明は付く。 霊的体験だからだ。それで強引に辻褄は合う(合いません) だが、人間とは適応能力がずば抜けてるようだ。恐怖テレビのように、相手はスローペースからコマ落としの様にいきなり後ろに回り込んでくるでもなし。 ましてや取り付こうとする動きなんて…というか全く動いていない。 ただただ、静寂の支配する時間を過ごしてるだけである。 「ねぇ…」 「あっぅ」 そろそろ慣れてきたところに、唐突に声をかけられ再び腰を抜かす自分。やはり自分はビビリーだ。 「貴方…何故ここにいるの?」 「ひゃい?」 呂律の回っていない声で間抜けな返事をする。 当たり前といえば当たり前だった。こういう亡霊めいた相手と遭遇したからには、捕り憑かれるか取り殺されるかのどちらかと相場は決まっている。 興味本位で、もしくは肝試しで来るぐらいの奴にはそうだろうが。 そのどちらでもなく、逆に普通に疑問を問いかけてきたところが、僕をかえって冷静にさせたような気がした。 「ぼ…僕にも分からない」 シドロモドロになりながらも、何とか言葉を返す僕。心なしか声が上ずっている。 そんな僕を彼女は微笑を浮かべる。想像していた気持ち悪さは・・・・・・・・・全くない。 「フフ…じゃ、仕方ないかもね…」 低い声で僕の事を見ながら笑う「花子さん」は何かを含んだ口調で言った。 「運が良いよ?君…『学校』にたどり着くことが出来たんだから」 え?…何?何?それはどういうこと? 僕は何がなんだか分からなくなっていた。というより元々何が何だか分からない状態だったのをすっかり忘れていた。 「フフフ…本当に…羨ましい…」 うあ〜、なんかまた怖くなってきたぁ(涙) こうしていても埒が明かないので、とりあえず立ち上がってみる。少し立ちくらみがする。 「何処へ?」 「家に帰る。そもそも何でここにいるのか分からないし」 「フフ…じゃあね」 僕は素っ気無く言い返す。それを聞いた「花子さん」は、何を言い返すでもなく、薄笑いを浮かべながら俺に別れを告げた。 俺?……俺?…僕?…俺って…僕じゃなくて?…なんで俺なんだろう? ……………… 「おっす」 うわぁ。人面犬だ…。 考え中に何の脈絡もなく廊下を闊歩している彼は…顔が渋かった。 高倉健とか、そういう系列(?)だ。 「んだぁ?その顔は、(放送禁止用語)するぞこらぁ」 口は最悪だった。 |
14点(35点満点)
・んと、未完成かな?
・どう終わるのか見てみたかったかもw
・もう少し内容を濃くしたら面白いです
・未完成なのがすごい残念。つか、吹いた。ぜひ完成キボンヌ
・ある意味凄く気になるw
続きが気になると言う点では物凄く惹かれました