作品No03



『幽霊』




すべてを失い 

すべてを投げ出し

すべてから逃げ

そして、私も自分を殺してしまった

会社や友人、家族からでさえすでに私の存在は消えている

街を行く人たちとすれ違っても誰も気にしない

すべてのしがらみから抜け出て、自由になった

今の私は何でもできる

それが許されないことであっても

どんなに罪を重ねることになっても

関係ない

私は幽霊、生きた幽霊なのだから





1人の男が何かに曳かれて上がってきた

そこで男はささやくような声を聞いた

それはとても甘美な誘惑

男はその誘惑に負け

そこから身を投じた


ビルの上でにたたずむ幽霊

真下に見える赤い斑点と

かつて人だった肉の塊を見て微笑んでいた



<Fin>



総合得点

12点(25点満点)

寄せられた感想

・うーん、感想がつけにくいです(苦笑)

・ちょっと文章が硬い、かな?

・こういう破滅的なのはすきですw後もう一本あったらもう一点w

・ちょっと言葉の流れがいまいちかな。

・できればもう少し詳細に黒い感情を見せた幽霊を描いて欲しかったかなぁw



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