作品No06
二つの影が対峙している。 お互いが牽制しあいどちらともまったく動かなかった。 二つのうち大きい方の影は相手を牽制するように腰につるされているものに手を掛け、 小さい方の陰は四つんばいになり獣が獲物を狙うように牙をむいていた。 一瞬が永遠のように感じる。雨が金属を打ちつける音しかしない。 雷鳴とともに二つの影が動いた。お互いの中央にあるものに向けて全力で走った。 小さい方の影が先に到達しようとしたとき、突然進路を変え横に数メートル飛んだ、直後コンクリートの地面に穴が開く。 大きい影をみるとスペリアー(※金属以外の弾を使用する銃で護身用の威力の低いもの。レーザー銃は含まない)を構えていた。そして続けて小さい影に撃つ。しかし、小さい影は目に見えないそれをすべて避けた。 だが、それが小さい方の影に当たるとは思てはいなかった。いや、万が一だろうがこの程度の銃で当たるワケはない。それは自分がよくしっていた。何度か撃つと小さい影はいつの間にか目的の物から離れていた。あわてて近づこうとしたが大きい方の影方はすぐそばにいて間に合わない。そう、小さな影をアレから離すことが目的だったのだ。大きい方はソレに近づいて、小さい影に向けて勝ち誇った笑みを向けたが、小さい影を見た瞬間顔面を蒼白にして、ソレから慌てて離れる。大きい影は爆風で一番重要なことを忘れていた。奴は自分のものにならないのならどうするかなどは分かっていた。大きい影が瓦礫の後ろ逃げた直後一瞬光ってあたり一帯は吹き飛んだ。 最後に残った1人分の食料ともに。 「やっぱり、お前は嫌いだ」 「そんなことよりレイなにか食べ物ないかにゃ〜?」 レイと呼ばれた男は先ほどから何度ともなくつぶやいた。長身で年は20代後半だろうか。整った容姿をしているが10人に声を掛けて1人まともに相手をしてもらえる程度だろう。先ほどインジェーター(高エネルギーレーザー銃 別名レイガン)をぶっ放した黒猫は同じことを聞いてくるが、自分でそれを消し炭にしてしまったから仕方がない。 「」 |