EBsShu My Musical Rhapsody NEW !!!

第46回 復活の日は明日やってくる(2020-11-14)
 長期間に渡って休載していたこのコラムを復活するはこびとなりました。(はい拍手 パチパチパチ!!!) 

 小松左京のSF「復活の日」が出版されたのは1964年・・・今から何年前になるのかはご自分で計算願います。5秒以内に出来 た方はお申し出ください。ステキな粗品を進呈します・・・それはまさに前回東京オリンピックの年だったのだが、そんな昔 にウィルスによる人類滅亡の小説が世に出ていたのだ。

               

 奇しくも東京オリンピックが開かれようとしていた今年、例のウィルスによって人類の危機か?となったのだが、東京オリ ンピック⇒ウィルス!!! 何という偶然か・・・ン、コジツケがいい加減ではと!? いやいや、まともなコジツケなんか有る訳 がないでしょうが。

 しかしこの話、音楽と何の関係があるのか、とおっしゃるあなたに、実はその年(昭和39年)、東京五輪音頭とともに毎日ラ ジオから流れるヒット曲があったので、それをお聴き頂きたいのです。明日への希望を持つために。
 ただし、あなたがまだお生まれになっていない時代の歌なので、ニューバージョンでお届けしましょう。
 
(注)歌詞に現代では使われてない表現が含まれておりますが、オリジナルを尊重しているので、
   意味が分からない場合は筆者までお問い合わせ下さい。
   例えば コウモリ、お下げ髪、ダイヤル、受話器、ラブレター、詰め襟・・・などなど

   これを聴くと、あなたの気分も晴れて、明日にはステキな人生が復活することでしょう、多分。

   クリックhttps://youtu.be/HixuxSpsGOc

第45回 「青い影は永遠に青い春です」 の巻 (2018-1-30)
 今回は、お風呂嫌いで清潔好きという特異な性格のワタクシが、いつものようにお風呂ラジオを聴いて気分を紛らわせながら入浴をして いたときの話です。

  番組は 「吉田拓郎ラジオでナイト」・・・地元放送局では土曜の夜7時からなので、 皆様も是非お聴きください。

 その中で拓郎氏のマイ・フェバリット・ソングというコーナーがあるのだが、その日の紹介曲は・・・黄金のコード進行が云々とか、日本の ミュージシャンはこの曲にかなり影響を受けたとか色々言うのだが、なかなか曲名を明かさない。

 ところがサスガのワタクシ、「青い影」 だッ、と浴室でひとり叫んだのでありますが、これがズバリ当たって湯あたりしそうになった。
 それはともかく、 オルガンの美しい曲だ。  (注) イギリスのバンド・プロコルハルムの 「青い影 (Whiter Shade of Pale) 」

 拓郎氏は、学生時代にやっていたバンドでこの 「青い影」 ただ1曲のために ACE TONE という電子オルガン (・エレクトーンはヤ ○ハ楽器製電子オルガンのこと) を買って誰にも教わらずに練習し、 舞台で弾いたのだ。 なんとそのときの秘蔵音源が流されたのだが 拓郎氏は上手だ。

 しかし、とてつもない偶然か、 鍵盤楽器の素養のカケラもないワタクシも同じ時期に同じACE TONE電子オルガンで 「青い影」 を誰に も教わらず必死に練習し、舞台で弾いたのだ。

                潟Gース 電子工業製 電子オルガンACE TONE
               

 これこそまさにピッタシ・・・ピンポイントで一致した青春だ・・・言語明瞭意味不明。 当然ながら、拓郎氏とワタクシのその前後の人生に 共通点などある訳がない。 

 拓郎氏には、客席から 「キャーッ、ヨシダさ〜ん !!」 と黄色い声が飛んだそうだが、ワタクシに飛んだのは 「オ〜イ、間違えるなよッ」 と 励ましとも嫌味ともつかない声だった。 もちろん女性の声ではない・・・言わないでも判ると? アッそうですか。

 というところで、ワタクシも当時の音源を蔵出しして公開いたしましょう。 ただし、この番組をご覧の先着100,000名の方に限らせてい ただきます。お早めにどうぞ。               
            クリック ⇒ https://youtu.be/HXnq22Y5YMk

                  

 お暇でしたら、40数年後にワンマンバンドで再チャレンジしたビデオもご覧ください。
                  クリック ⇒ https://youtu.be/tpkae1O1Aa4
第44回 「1968年 過去への旅」の巻 (2018-1-6)
 2018年、皆様方には輝かしい新年をお迎えのこととお喜び申し上げます。
 ワタクシの場合は、もう二度と輝くことのない新年、というか今まで輝いたことがないのですが・・・。

 それはそれとして、本日は遡ることジャスト50年、半世紀前の1968年(昭和43年)の話であります。

 その年に公開された映画『2001年宇宙の旅(2001 A Space Odyssey)』・・・20年くらい前までは、大晦日の午前零時が過ぎると 必ずどこかのTV局で放映されていた・・・は、当時としては衝撃的な映像による壮大な叙事詩だ。

    
 
 SFXなどのコンピュータ技術のない時代に作り上げられた精緻な宇宙の映像は、TVで見慣れたウルトラマンの特撮とは全く異なり現実 味を感じさせた。

 物語は、原題のスペース・オデッセイのとおり壮大な宇宙叙事詩で私の明晰ながら素通しの頭脳では理解し難く、 全編クラシックのサ ウンドトラックは中学の音楽の時間に聴かされたような・・・ないような。

 2001年はとっくに過ぎ去った今、この映画で重要な役回りの恐怖のAI(人工知能)が現実のものになってきている。
 話は飛ぶが、将棋の藤井四段もAIを使って研究しているという。 どうせ近い将来、大飯喰らいで役立たずの人類はAIにやられ、粗大 生ゴミとして抹殺される運命なのだ。

      ★ 木星探査宇宙船に搭載された人工知能 HAL 9000 は、自らの任務に矛盾を感じ変調をきたす。
       これに気づいた乗組員がHALの機能を停止させようと相談するのだが、カメラのレンズが眼となっている
       HALは、乗組員の唇の動きからその内容を読み取り(読唇術) 、反撃を開始して乗組員の抹殺を企てる。

       とっても怖いですね〜、恐ろしいですね〜 恐怖ですね〜 サイナラ、サイナラ、サイナラ by 淀川長治
        
 
 新年早々、見通しの薄暗い話題でしたが、『気をつけよう 暗い夜道と明るい未来』 ということでしょうね。
  
 というところで、この映画で流れる超有名な『ツァラトゥストラはかく語りき』をフュージョンにアレンジしたバージョンと、その年に大ヒット してレコード大賞に輝いた『天使の誘惑』をお聴きください。
 ワタクシのあまりにも無分別な音楽趣味がよくわかる対照的な2曲であります・
 
 Youtubeでは既に数本アップされていますが、音質は絶対に私の方が良いと自信を持ってお勧めします。
        Eumir Deodato / Also Sprach Zarathustra 1973 
  クリック ⇒ https://youtu.be/PC9w4NPc_uY
          

          Nokie Edwards 天使の誘惑 Nokie Edwards of The Ventures
         クリック ⇒ https://youtu.be/g4l8bYq7LH4
         
 

第43回 「クリスマスは苦しみます・・・・それは事実だ」の巻 (2017-12-1)
 もう今年も残り僅か、クリスマスも近くなってきた今日この頃、皆様にはいかがお過ごしでしょうか。
 
 先日公園を散歩していると、若者が1人ベンチでギターを弾いて唄っていた。その後ろに立ってしばし聴いていたのだが、自作とおぼしき 歌はヤッパリというか、当然というか、当たり前におもしろくない。
 
 そのうち、背後にオッサンの気配を感じたのか山下達郎不朽の名曲 『クリスマス・イブ』 を歌い始めたのだが、良い曲というのは歌い手 を選ばない。思わず拍手しそうになったが手袋を外すのがメンドクサイのでやめた。
          

 ところで、アメリカではキリスト教以外の宗教信者に配慮して 『メリィー・クリスマス』 は禁句とされ、『ハッピー・ホリディ』 と言うのだそう だ。
 しかし、どう言おうが12月25日はキリスト生誕の日であることに変わりはないので、他の宗教信者にとっては何でもない日がハッピ ー・・・となり、否応なくキリスト生誕を祝福させられることになる。 喜劇か悲劇か、落語の世界だ。

 こうしているうち、クリスマスソングは地下にもぐらないと唄うことが出来なくなり、西暦も使えなくなって12月25日も普通の日になるの だ。
 
 大昔 『西暦2525年』 という未来予言の歌がヒットしたことがあるが、そのときまで西暦が残っているという前提なので、歌の中の予言 は大ハズレになること間違いなし。

 というところで、クリスマスを前に、福音ゴスペルソングの名曲を聴いて心安らかな師走をお過ごしください。

  Crying In The Chapel(涙のチャペル)
   ★ プラターズ   
      クリック ⇒ https://youtu.be/X1ZwE2NLjuU
      
         
  ★ スーパートロンボーン・アンサンブル 
      クリック ⇒ https://youtu.be/80UmXjlzNBM
      
 
第42回 「ブルファイトはヘビー級が強いのか?」の巻 (2017-10-30)
 最近、新たな商機にしようと関係業界がレコードブームの再来に躍起になっている。 
 
 レコードを愛し続けてン〜十年の筆者にとってはアリガタ迷惑・・・新しいオーディオ機器や再発レコードが欲しくなるが、今更あちらに持 って行けないモノを買うのも・・・。 

 そんな中、今年再発売されたのが『The Ventures, Play Telstar』、180グラム重量盤LPだ。  元は1963年発売のVentures9枚 目のアルバム。

 通常のLPレコードが130グラム程度のところ、再発盤は180グラムとヘビー級だ。 分厚く重いレコードは音がいいらしい。

 そして今回のテーマは、このアルバム収録のTHE LONELY BULL(悲しき闘牛)という曲にまつわる話なのだ。
 Venturesに興味のない方は、ここでお別れしましょう。
 
  このアルバムは1962年末にレコーディングされ、 ドラマーは当時Venturesに 参加したばかりのMEL TAYLOR(メル・テイラー)だ。
     
            

  その'62年に、彼はトランペッターのHERB ALPER(ハーブ・アルパート)率いるTHE TIJUANA BRASS(ザ・ティファナ・ ブラス)とい うバンドで、一足早く同じ曲 THE LONELY BULL(悲しき闘牛)のレコーディングに参加し、ドラムを叩いている。

 そして'63年、先にTHE TIJUANA BRASS、次いでVenturesがその曲を世に送り出した。 
 早い話、メル・テイラーが二つのバンドで同じ曲を叩いているというだけの話なのだが、これがおもしろい。

 その理由は聴けばわかるので説明は省くが、ヘビー級が勝っているように思うのは筆者がVenturesを愛するが故に・・・なのか?
 
 ハーブ・アルパートとティファナブラスの悲しき闘牛
    クリック ⇒https://youtu.be/W2sf2HMnBL0
        
 

 ベンチャーズの悲しき闘牛(180グラム盤)
    クリック ⇒https://youtu.be/KJJNm_GLCCs
        

 
 ついでに筆者EBsShuの悲しき闘牛(ベンチャーズ・ライブバージョンのカバー
    クリック ⇒https://youtu.be/DpE_kcIkmPU
        
第41回 「007は不滅の番号・・・か?」の巻 (2017-10-22)
 季節柄、今回も運動会の話です。

 先日、ある保育園の運動会を観に行きました。後々の問題化を避けるため、園名などは伏せておきましょう。

 その運動会での衝撃。
 オープニング・アトラクションで年長児組が団体演技をするのだが、そのミュージックが「007は殺しの番号 ジェームズ・ボンドのテーマ」 だったのだ。

 映画007シリーズのオープニングで、拳銃の音とともに銃口の向こうで人が倒れて血がタラーッと垂れるシーン・・・そこに流れるあの曲 だ。 しかし、ナゼ? 007がこんなところで?? 謎は深まる。 そこで筆者がその謎の訳を推理するというのが今回のテーマだ。

 007映画シリーズが始まって50余年も経つと、この曲は既にスタンダード・ナンバーになっているのか。 それとも演技の振り付けを作 った人が007のファンなのか。
 
          
          007ジェームス・ボンドの所属するイギリスの諜報機関 M I 6 
 
 いずれにしても園児の親達が撮った100台あまりのビデオカメラに子ども達の姿とともにこのメロディが収められたのだ。

 そして十数年後、成長した子ども達がビデオを再生して保育園時代を懐かしみ、そして007シリーズの映画を観るとき・・・シリーズは不 滅でおそらくその頃も続いている・・・自分は未来を先取りした曲で演技したのか! または自分の親や祖父母の時代の音楽で演技した のか 
 まるで映画 Back to the Future の世界ではないか と感動するに違いない。

 保育園はその深謀遠慮の元にこの曲を使った。 筆者はそうニランでいるのだ。

 というところで、過去から未来に続くジェームズ・ボンドのテーマをお聴きください。

 過去・・・50年前に筆者が買ったレコード   
   クリック ⇒https://youtu.be/VMp_j8eI9zM
        


 未来・・・ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団(ロンドン)による格調高い演奏でクラシック化したバージョン
   クリック ⇒https://youtu.be/U8YqQeYg82g
         
  
第40回 「輝いていたのはブラウン管テレビだった」の巻 (2017-10-12)
 最近、テレビで昭和を時代設定にしたドラマや昭和の歌謡ポップスなどを懐かしむ番組が多い気がする。

 先日、興味深く観たのは "クレージー・キャッツ" を特集した「昭和は輝いていた」という番組だ。

 昭和が輝いていたかどうか、筆者は平成生まれ (信じるものは救われない)なので知らないが、明治や大正も輝いていたに違いない。 江戸や平安時代はどうなんだッ、エッ。

 今振り返って輝いていたように見える昭和というのは、テレビの時代が始まった昭和30年以降のことで、それも家庭や世の中がテレビ を中心に回っていた時代を過ごした人だけに見えるミラージュなのだ。
 テレビから受ける映像や音楽の強いインパクトが脳裏に焼きついているので、あの時代はよかったと勘違いしているのだ。

 お疑いの方は、平成生まれの人に尋ねてみてくださいッ(キッパリ)。 「昭和が輝く!? ・・・スミマセン、近寄らないでください。」と言わ れるに違いありません。

 ただ、一つだけ言えるのは、時代を超えて愛される歌手や歌い継がれる歌曲、流行歌、ポップスというものが量産されたのが昭和時代 だったということだ。

  筆者の昭和時代のファッションは輝いていた 
  グレンチェックのスナップボタン三面ジャンパーにフラノ生地のパッチポケット半ズボン(両方とも進駐軍放出モノの仕立て直しw)
  小学2年生にして既にキッチリとアメリカンスタイルです(顔を除いて))
  もう戻ることの出来ない昭和です
                     

 先日、ある場所で某プロ歌手の歌を強制的に聴かされたのだが、もう少しで脳血管が切れるところだった。オレは何の罪で罰せられて いるんだ。 残り少ないオレの余命をもっと縮めたいのか・・というほど血圧が沸騰したのだ。 

 というところで、それを癒すため今回は大正時代に作られ日本の流行歌の第一号といわれている歌曲と昭和のマッタリしたジャズをアッ プしたので、お聴きください。
 心が穏やかになって日頃の嫌なことを忘れさせてくれます。

 クリック ⇒  https://youtu.be/3j-CoL_e7J8 カチューシャの唄

 クリック ⇒  https://youtu.be/Yk43txZ-bY0 ベイズンストリートブルース
  
第39回 「いつまでも天国と思うなウラウララ〜」の巻 (2017-9-26)
 小学校の運動会を観に行きました。 のちのち問題が生じないよう学校名は伏せておきましょう。
  
             女の子も楽しそうに騎馬戦やってました。
             

 金管バンドによる入場行進曲"錨をあげて"は、小学生ながら勇壮でかなりレベルが高い演奏だ。
 遠い昔、筆者が中学時にブラスバンド部に入って最初に練習したのがこの曲と軍艦行進曲の2曲だった。 どちらもマーチの名曲だ。  当時のブラスバンドは・・・エッ、お前の思い出話はどうでもいいから早く本題に入れと?・・・了解しました。

 運動会で流される曲の中で他の追随を許さず不動のベストワンに君臨していたはずの"天国と地獄"が聞こえてこない。なぜだ。しかし その理由はすぐに解った。

 "天国と地獄"を天国から地獄に追い落とし、代わって王座についた調子のいい曲があったのだ。  その名も"狙い撃ち"・・・ウダダ〜ウ ダダ〜ウダウダデ〜(ちびまるこちゃんバージョン)・・・がそれだ。

 高校野球やプロ野球の応援で演奏されているのを聴いたことはあるが、小学校の運動会でも"天国と地獄"を退けるとは!!
 そりゃそうだろう。  歌詞からして、♪ウララ〜ウラウラデ〜この世はワタシのためにある〜・・・と、自己中天上天下唯我独尊世界 の中心で叫ぶ的なもので、これに狙い撃ちされたら勝てるはずがない・・・と筆者は鋭く分析する。

 しかし、運動会そのものは、騎馬戦、障害物競走(網くぐりや平均台)、二人三脚、百足競争、玉いれ、大玉ころがし、かけっこ・・・と、本 来あるべき姿のプログラムが続き、伝統を大切に守っているのがいい感じだ。

 少し寂しいのは、筆者が知っている曲は君が代(国旗掲揚)、錨をあげて、狙い撃ち、ソーラン節(ダンス)だけだったことだ。 そして、ス ピーカーから流れる音楽のヴォリュームが昔に比べるとかなり小さくなっていることも気になったが、耳が少し遠くなっているのかも知れな いので、この件を深く追及するのはやめておこう。

 というところで、今回はブラスバンドによる勇壮なマーチをお聴きください(限定公開なのでお早めに)。
 
 クリック ⇒ https://youtu.be/KVe4uG1QFW8
  
 第38回 「モノ持ちはいいが、持ちモノがよくない」の巻 (2017-9-7)
 吹く風もさわやかで、どこか遠くに出たくなるような季節になりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
 
            

 さてワタクシ、お風呂に入浴(笑)しながら、お風呂ラジオ・・・10年ほど前に地元FM放送局に出たときに記念として頂いた・・・を聴いて いる。
 ところが残念、浴室では肝心のFM放送が入らないのでAM専門だが、何故お風呂でラジオなのかといえば、あまり好きではない入浴を 少しでも紛らすためなのです。

 毎週土曜日の夜に地元AM局からオンエアされる 「吉田拓郎 ラジオでナイト」 (地元局でこんな番組制作できるはずがない。多分キー 局から1週遅れの配信でしょう。 大昔にはテレビドラマなどでも1週遅れがよくありましたよねぇ・・・何の同意を求めているの? そんなこ と知らんがな、の声も聞こえますが無視しましょう。)

 前置きが長く本論が短いのが私の長所であり短所であることはご存知のとおりですね。それでは本論に入りましょう。

 毎週聞いている 「吉田拓郎 ラジオでナイト」 は拓郎氏の作った歌や氏のフェバリットソングなどのあれこれを本人が語りながら曲を流 す番組で、何回か前に氏の秘蔵音源をオンエアするという企画があった。

 ところが何とその中に、私も秘蔵(死蔵?)していたレコードがあったのだ。
 ときは1972年(昭和47年)ころ、まだ私が紅顔(厚顔の誤植ではありません。念のため) の青年時代、ナショナル (現Panasonic)ス テレオ Technics を分不相応にも購入した際に、テストレコード(非売品)としてオマケでついてきたものだった。

 今回、レコード棚の奥から探し出したそのレコードは、ジャケットもなく傷ついて裸のままナイロンの袋に入っているという痛々しい姿だっ た。
モノ持ちはいいが、保管がデタラメという長所兼短所が見事に実現されていて、まァ、言い方を変えればゴ●屋敷ですな。

 というところで、私の持てる技術を駆使してそのレコードを再生してみた。曲名は 拓郎氏が歌う 「僕のは小さな叫び」
 プチプチ、ガリガリという雑音もかなり残っているが、デビュー後間もない拓郎氏の若々しい歌声を聴くことができる。
 
           
       クリック ⇒ https://youtu.be/oOP9Zfb5KEw 僕のは小さな叫び

 
 また今回の特別付録として、拓郎氏の曲をThe Venturesが1973年のアルバムPOPS IN JAPAN'73に収めた 「の宿」 を併せて お聴きいただきましょう。

           
        クリック ⇒ https://youtu.be/lh0U5NM8FhY の宿
第37回 「グリーンは緑、翠、碧・・・日本語は素晴らしい」の巻 (2017-4-26)
 木々の緑もさわやかな季節、皆様いかがお過ごしでしょうか。
 私は、グリーンジャンボの発売日を心待ちにしております。エッ、もう終わった!! 早く言ってくれよ。

"みどり"は、緑、翠、碧・・・と書くが、私が好きなのは「碧」で、アルゼンチン・タンゴの名曲「碧空(へきくう)」を幼少のみぎりに聴いて感動 したのがきっかけだ。 

 というのはどうでもよくて、本日は「グリーン・グリーン」という、今では小学生用歌の本「みんなの歌」に必ず載っているあの歌について だ。

 ときは1960年台半ば、ニュークリスティ・ミンストレルズという合唱隊が唄い毎日のようにラジオから流れていたのだが、レコードを買っ て歌詞を読むと、軽快な曲調に似合わずその内容は「放浪者」の繰言だ。

       

 「オレは、生まれたその日に母さんに言った。 オレが家を出て行っても泣かないでくれよ。」・・・こんなこと言う赤ん坊は珍しい・・・と言う か、いない。

 ところが、日本の小学生用になると全く違う歌詞になって、しかも小難しい。 例えば「おお牧場はみどり」などの牧歌的なものと比べて みれば判る。

 著作権に触れると困ることになるので詳しくは書けないが、パパとボクの語り合ったことや思い出をボクが詞にまとめた形になっている。
天才少年でない普通のボクには到底書けない詞だ。それを並みの小学生に歌わせてどうする・・と私は言いたいのだ。

 というところで、そのグリーン・グリーンをお聴きください。。

 グリーン・グリーン(ニュークリスティ・ミンストレルズ)
  クリック ⇒ https://youtu.be/m85TmN9R5LM
第36回「それでもテープは回っている」の巻 (2017-4-16)
 最近、レコード、フィルムカメラ、カセットテープなど時代の流に抗えず消え去りそうになっていたものが、 再び見直されているという。

 ウン、これはまさしく筆者の出番の時代が巡ってきた。
 ウチではそれらの全てが現役で稼動している・・・実のところは新しいもを買う余裕が無く辛抱して持っていただけということなのだが、そ の甲斐があった・・・回る、回るよ、時代は回る by中島みゆき。

       未使用フィルム (3本入り298円也、10数年前のフィルムカメラ終焉の頃の投売りで購入)
       有効期限は2008年3月 まだ使える・・・と思いたい。
               
           

 しかし、何故見直されるようになったのか。 次のような理由があるだろう。

  @ 全てがデジタルで育った世代が、自分たちが生まれる前に使われていた機器に新鮮さを感じたから
  A デジタルに弱い高齢者世代の需要があるから(特にカラオケ練習用カセット・・・今どき、演歌2曲いりカセットテープ432円也)
  B 写真や音楽について、やはりアナログの方が味があるなどと小理屈・・・表現を間違えました、一家言・・・持つ人が増えてきたから
  C 業界が製品需要を広げるためにステマ(ステルス・マーケティング・・・お分かりですか?)をやっているから
  D 中古品販売市場を活性化させるため、古物商やオークション関係者が力を入れているから

 筆者にすれば、こういったものは永く持っていればいるほど愛着がわいて捨てられない。そうして、断・捨・離とか終活などと正反対の方 向、すなわちゴミ屋敷への道をまっしぐらに突っ走っているのだ。

 というところで、本日はカセットテープに録音した音楽が如何に心地良く聴こえるのかということを証明しましょう。ウチのカセットテープデ ッキは未だに回り続けているのです。  
 これを自分の人生に重ね合わせると、ナゼか 俺の選んだ この道が回り 道だと 云うのかい by 美樹克彦を思い出す・・・ン? あれ は「回転禁止の青春さ」  だったから、反対か。 ま、どうでもいいことだが。 

        チューナー(YAMAHA製)、カセットテープデッキ(TEAC製) いずれも現役で稼働中 
           

 1980年(昭和55年)2月11日(祝・建国記念の日)に FM放送をエアチェックしたものをお聴きください。レアモノです。
   
   岡林信康 with 渡辺茂樹&セイルボート スタジオライブ
   クリック ⇒ https://youtu.be/KEgnlzzT4HA
第35回 「みんなが英雄だったら困るだろ?」の巻 (2017-4-9)

 春になったので、今日は雨上がりの桜を観に行きました。
         

 昨年くらいからか、某ケータイ会社の「みんながみんな英雄」というテレビCMが流れている。ヒネたお兄ちゃん、お姉ちゃん達が童話の 桃太郎や金太郎、かぐや姫に扮して登場する。 そして楽しげに遊びまわるのだが、みんながエーユーだったら子ども・・・いや、どこもの 人は何になるの?

 という話はさておいて、そのCMの音楽が忘却の彼方に消えそうになっていた遠い昔の記憶を思い出させてくれたのだ。
 それは高校時代の 僕ら フォークダンスの手をとれば〜 のアレですよ。

 共学校なら誰にも経験のあるオクラホマミクサー、相手が次々に代わって行くダンスだが、これが言ってみれば、運を天にまかせるよう なもので当たり外れの差が大きい。そして、ヨッシャあと少し、というところで非情にも曲が終わる。 

 しかし、このオクラホマミクサーに「藁の中の七面鳥」という曲を持ってきた人はエライ。 
 否応なく回ってきて選択の余地の無い相手に対して、顔が七面鳥よろしく赤くなったり青くなったり・・・藁をも掴みたい気分を端的に表現 するこの曲をおいてオクラホマミクサーを踊れる曲はない!!・・・私は言い切ります。

 テレビCMではリズムも歌詞もかなり違っているが、かなりのヒットらしい。

 そして、意外にも私の愛するヴェンチャーズも名曲「藁の中の七面鳥」演奏している。1962年にレコーディングされていたのだが陽の目 を見ることなく、50年以上を経て2014年に忘却の彼方から呼び戻されCD化された貴重なものだ。
     

 その演奏を私が50年前の高校生の気分に還ってコピーしてみたので、お聴きください。
 

 藁の中の七面鳥
  クリック ⇒ https://youtu.be/8TmfcO7KPzk

第34回 「サンバ苦いかショッパイか」の巻 (2016-12-18)
 もう一度観たかった30数年前のTVドラマ 「タクシー・サンバ」 が、最近ケーブルTVのチャンネルで放映された。

 偶然それを観ることが出来たのだが、ドラマのテーマ曲が当時の自分自身の苦くショッパイ思い出を呼び醒まし、胸がキュンとなっ た・・・スイマセン笑わないでください、狭心症かも知れないので・・・。

 数年前、次のように書いたことがある。

   かなり以前のNHKドラマ 「タクシー・サンバ」。
   主演は先年亡くなった名優 緒形 拳。 役どころはタクシードライバーで、一流商社を何かの理由で辞めて商社マンから転
  したのだ。

   タクシーを舞台に、当時の世相を映した人情ドラマが繰り広げられる。 一回完結で数回続いた。・・・・以上は私の記憶。
  さすが  昔のことはよく覚えている。

   タクシーに何故サンバなのか?という疑問はあるが、テーマ曲がサンバのリズムだった。

   サンバといえば底抜けに明るくて、ド派手なコスチュームのダンサーが腰を振って踊りまくるシーンが目に浮かぶ (そのよう
  あなたの想像でも間違いはないのですが、今私が言っているのは松健サンバのこと)。

   しかし、ドラマのテーマ曲は、夜明けの首都高速を走るタクシーの映像にかぶさって流れる哀愁のメロディ。 シブいヴォー
  ルが印象的だった。
   もう一度、緒形 拳 のあのドラマを見たい。 そしてあのテーマ曲を聴いてみたい。

 当時、このテーマ曲を唄っているバンドのアルバムを2枚買ったのだが、残念にもどちらにもお目当ての曲は入っていなかった。
    

 しかし、そのアルバムを聴くと日本人には何故かサンバが合う・・・ということが理解できた。 苦く塩っぱいサンマの味が白いご飯によく 合うように、マイナーでメロウなメロディがサンバのリズムによく合っていて、ひと際心に沁みるのです。

 訳の判らんことをいうな・・・と思うあなたに次の2曲をお勧めいたします。 レアモノなのでお聴きの逃しの無いように。

  クリック ⇒ https://youtu.be/iWfubVsP1Xo 愛した人へのサンバ(opa)
  クリック ⇒ https://youtu.be/OSvObAtnECc 別れのサンバ (Nokie Edwards of The Ventures)
第33回「ノーベル賞は転がる石だった!!」の巻 (2016-11-2)
 今年のノーベル文学賞に決まったBOB DYLAN (ボブ・ディラン、略してB.D) について、文学賞を歌手に与えていいのか・・・と言われた り、テレビでは、「風に吹かれて」を唄う50年以上も前のB.Dの映像を繰り返し流したりしている。

 デビューして55年も経てば、B.Dを知らない人が増えるのも当然か・・・時代は変わる。

  THE TIMES THEY ARE A-CHANGIN'・・・ B.Dは、先刻ご承知だった
                  

 ところで、筆者は、ノーベル文学賞を受症 (誤字ではありません) した大作家の本を一度だけ読んだことがある・・・自分の人生の大 切な時間をこんなものに浪費するのはモッタイナイ・・・と感じて10数ページで静かに目と本を閉じた (早い話、睡魔に襲われた)。

 閑話休題


 以前、このHPで次のように書いたことがある。

 プロテストソング"風に吹かれて"を歌って、たちまち神様に祭り上げられたBOB・DYLAN。ギターをフォークからエレキに持ち替 えた途端、プロテスト信奉者にとっての神の座から風に吹き飛ばされたように降ろされた。しかし、逆にこれがもっと多くのファン を集めることになって商業的には大成功。

 神で居続けるには同じような歌を歌い続けるしかなく、自由を求める歌以外は歌えないという不自由さは苦痛だったに違いな い。(ディラン調のフレーズ)

 心地よい風に吹かれて世に出たB.Dだが、実は10歳のときに家出をして、警察官に見つかるまで3ヶ月もの間大道芸人の黒人ブル ース歌手について回り、スプーンを両手に持って打ち鳴らしながら伴奏をやっていたという。
 そして大学に入るまでに合わせて20回も放浪の旅をしたというのだから、筋金入りのローリング・ストーンだ。
 ついでに大学も5ヶ月で退学している。

 ”風に吹かれて"がどんなに大ヒットしようとも関係ない。 ゴーイング・マイウエイ&ローリング・ストーンの見本のような人物なのだ。

 だからB.Dはありきたりの歌は唄ってこなかった。
 代表曲"LIKE A ROLLING STONE"を聴いて人生観が変わった (人生そのものは変わってないと思う)、フォーク歌手になった (成功 した歌手だけがそう言う)、 サラリーマンを辞めた (早い話、クビになった)・・・ 筆者の世代ではそんな人が多いらしいが、それも本当かと 思わせるくらいインパクトのある歌を作って唄ってきた。

        ”LIKE A ROLLING STONE” を収録したアルバム「追憶のハイウェイ61」  
        ロックの歴史を作った1枚です。
                 



  そこで今、私がB.D望むことは、唯二つ。

 その1 ノーベル賞授賞式ではスピーチに代えて「All Along the Watchtower (見張り塔からずっと)」を歌ってほしい・・・ノーベル 賞大
      作家の本と違って、決して眠くならない歌詞と曲の迫力。
           
 その2 ノーベル賞の裏側を題材に詩を書いて歌ってほしい。その曲名は「Another Side of Nobel Prize」 と私が名づけます。

         Another Side of Bob Dylan ・・・全てのものには裏がある。
                   

 というところで、今回は風に吹かれて  ヴェンチャーズ、ギターの神様チェット・アトキンス、ジャズの王様デユーク・エリントン楽団の 演奏お聴きいただきましょう。

 クリック ⇒  https://youtu.be/cU10hXy0qbE ヴェンチャーズ
 クリック ⇒  https://youtu.be/_4uoEj0-efo チェット・アトキンス
 クリック ⇒  https://youtu.be/UhNEH5fHB1s デユーク・エリントン楽団 
第32回「裏方さんが主役だった!?」の巻 (2016-10-13)
 気がつけば今年も残すところ2ヶ月半となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
 このコーナーも5ヶ月ぶりの更新ですが、これが今年最後となりそうで・・・ひとつ来年もよろしくお願い申し上げます。
 
 年明けに公開された 『レッキング・クルー 伝説のミュージシャンたち』 というマイナーな映画、当地のような田舎では上映されなかった が、1960年代を中心としたアメリカンロック&ポップスに興味の尽きない筆者としては、観ないで死ねるかッ、というくらいの作品だ。

 というところで、この映画が最近DVD化されたので遠く 《南米大陸の大河》 から取り寄せたのだが1日で到着、しかも送料無料。
 地球が狭くなったのかブラックキャットの働きがいいのか。奮発してBDを注文したのでサービスがいいのか?
           

 内容は、当時の有名な歌手やバンドの裏方として活動していたスタジオミュージシャン集団WRECKING CREW (略称するとW. ・・・余計なことを考えないように) の記録を集めたノンフィクションで、ある程度知ってはいたことなのだが、エ〜ッこの曲も、あのセンス のいいイントロもW.Cが〜などなど、知らなかったことが沢山あった。

 当時のヒット曲の85パーセントにW.Cがたずさわっているといい、THE VENTURESの60年代初めのアルバム製作にも参加してい ることはファンの間では周知だ。

 音楽ツウ(痛ではなく通)を自称する私が、数十年もの間、本当にあの兄ちゃん達 (バンドネームもアレな、ゲイリー・ルイスとプレイボ ーイズ) が演奏しているのかと懐疑の念を抱き続けてきたあの曲も、やはりW.Cの手になるものだと映画を観て確信するに至った。
 というのも、この兄ちゃんバンドがステージで演奏するのは"簡易版"で、レコーディングはヴォーカル以外全てW.Cが担当していたとい うのだ。         。 
 大ヒットしたレコードのB面の、とりあえず何か入れておかなければ程度で録音されたあの曲・・・レコードのライナーノーツには一文字も 触れられてない、と言うより無視されている曲・・・実は60年代に活躍していたジャズ・ベーシストLEROY VINNEGAR(リロイ・ヴィネガー) の作曲で、W.Cにはジャズ畑のミュージシャンも多くいたことから、あの曲を選んだのだと想定できる。
 音楽ツウ(痛ではなく通)の筆者の研究を一歩前進させてくれた映画だ。
           

 そこで本日は、あの曲 HARD TO FIND(邦題:なかなか見つからない)を、私の持てる技術を駆使してモノラルレコードからデジタル リマスタリングしたので、お聴きいただきましょう。  "レッキング・クルー、いい仕事してるな〜。"

 クリック ⇒ https://youtu.be/oPI3g13TrOo

第31回 「名前、それはひとつの命〜」の巻 (2016-5-12)
 「おのれ、ちょこざいな小僧ッ、名を、名を名乗れいッ」、    「姓はアカドウ、名はスズノスケ、赤胴鈴之助だッ」
 「少年画報」連載漫画 「赤胴鈴之助」 が連続ラジオドラマ化されたときのオープニングが、こんなやり取りだった。

 しかし、「赤胴」 は愛称で、本当の苗字は「金野(きんの)」 だから、ミュージシャンがよく自分のニックネームをミドルネームにしているよ うに、金野"アカドウ"鈴之助 と名乗るのが正しいのではないか(多分、恐らく)。
 「少年画報」 に詳しい方からのお便りお待ちしてます。
 
 しかし今の時代、小僧 (もはや死語か・・・) をつかまえて 「坊や、お名前何ていうの?」 などと言おうものなら、防犯ホイッスルをピピ、 ピピッーと鳴らされるのがオチだ。

 ところで、私が幼い"小僧"のとき、最初に手にした楽器は木琴(おもちゃ)だった。 丸い木の玉が細い棒の先についているもので、木 琴の端から端までタラララーと滑らせていくのが天才的に上手かった・・・らしい。
 少し成長して中くらいの"小僧"になったときには、穴が上下2段に並んでいるハーモニカを芸術的 (ただし、前衛) に吹いていたよう だ。

 話は一転するが、'70年代初めに、その名も "War(戦争)" というバンドがあった。 
 バンド名としては、近頃の「ゲスの何とか・・・」 など足元にも近寄れないほど挑発的かつ刺激的だ。

 "朝日の当たる家" で一発当てたイギリスのアニマルズのエリック・バードンをメインに結成されたバンドだが、史上最高のロックギタリス トと呼ばれるジミ・ヘンドリクスの生前最後のセッションに参加したことでも知られている。

 そのWarで、ハーモニカ・・・"ブルースハープ" などと呼ぶ人もいるが、ハーモニカ でいいのです !!・・・ を吹いていたのがリー・オスカ という人だ。
 今では、トンボ楽器でリー・オスカーモデルが製作されているほどの達人だ。
                    

 そのリーさんの2枚目のソロアルバム(1978)からタイトル曲 Before The Rain の美しいハーモニカサウンドをお聴きいただきなが ら、私たちのバンド・アーリー・ブルーマーズの名前の由来を紹介いたします・・・というのが今回の企画でございます。

                 1978年にリリースされたアルバムBefore The Rain
                 


 今回も前置きが長すぎるとお怒りのあなた、またまた最後まで読んでいただいたのですね。いつもご贔屓にご来店いただきありがとうご ざいます。
 それではコーヒーでも飲みながら、ゆっくりお聴きください。

 クリック ⇒ https://youtu.be/ClCt480fcaQ

第30回 「どっこい、ハワイアンは長生きだった」の巻 (2016-3-18)
 スティールギターの奏でる流れるようなメロディとウクレレの優しい弦の響き、ゆったりしたリズムと美しい歌声・・・ハワイアンミュージック は無条件で楽しい。

 エキゾチックなムード歌謡曲といった趣の「南国の夜」、サッチモことルイ・アームストロングも歌っていたOn a little bamboo bridge (日本語の歌詞は 小さな橋よ〜竹の橋ので〜と上下逆転)、 真珠貝の歌、 珊瑚礁の彼方に、 夕陽に赤い帆、 果てはフィリピ ン歌謡の「ダヒルサヨ」・・・と何故かハワイアンミュージックに詳しいEBsShuこと私でありますが、その訳とは・・・
 CMの後に明かされる衝撃の事実!!! ・・・テレビのアザトイやり方を真似てみました。


      なんと、ハワイアンミュージックに没頭していた頃のEBsShuであります。
      担当楽器はヴィブラホンでございます。 なぜか、バナナの実るやしの木の下で・・・。
      
 
 前置きが長く本論が短いのが私の長所と短所ですが、先日、平均年齢推定80歳(四捨五入)のハワイアンバンドの演奏を聴きました。
 こうれい・・・いや妙齢のバ様の艶のある若々しいヴォーカルと軽やかなウクレレさばき、やけに落ち着いたジ様たちの年季の入ったギ ターやベース・・・感動のハワイアンミュージックでありました。

 私の無茶振りリクエストにも応じていただき、自身のハワイアン時代を懐かしみながら、はやく夏が来ないかなと思いにふけるEBsShuで ありました。 

 というところで、 当日のナンバーから、定番 「南国の夜 On a toropic night」の歌と演奏をご覧ください。お顔は映らないように配慮 しますということでご了解をいただいております。

    クリック ⇒ https://youtu.be/ezfHrr7xnUA
第29回 「テーマソングに深い闇をみた・・・」の巻 (2016-3-6)
 朝の連続ドラマというものは"おはなはん"以来一度も観たことがない。
 "おはなはん"のテーマソングは倍賞千恵子が歌っていたが、今回、50年ぶりに朝ドラのテーマソングなるものを聴いた・・・というより聴 かされた。

 "365日の紙飛行機"がそれだ。人生の応援歌のような扱いだが音楽狂論家EBsShuは、その底に流れる得体の知れない不気味なも のを感じ取ったのだ・・・ミステリー調の書き出しで読者の皆様の関心を得ようというネライです、ハイ。

 紙飛行機を折ったことがない人は少ないでしょうが、一応再確認しておきましょう。
 まず、材料は紙一枚(チラシで0K )、折り方は簡単、世界記録(滞空時間30秒、飛行距離数十メートル)を狙うなら折り方、投げ方に工 夫が必要らしいといったところでしょうか。

 そして、ここで分かるのは、簡単に作れるが自力で飛ぶことが出来ず、人の手を離れるとどこをどう飛んで行くのか分からない、すぐ落 ちるので滞空時間や飛行距離も知れている、そして紙の最大の弱点である雨や風に弱いということだ。

    退職記念にいただいた 1/32スケールのプラモデル(タミヤ製) 
    製作日数90日 動員数延べ90人(実人員1人) 
    (注) 紙は一切使用しておりません。
    

 そこで朝ドラ・テーマソングの問題だが、弱点だらけの紙飛行機に「人生の夢や願い」を乗せたり、「365日」の目標にしているのだ。  歌の世界といえどもこれはどうだろう。 人生の応援歌どころか人生転落の予兆を示している。
 明るいメロディに包まれて優しく楽しく歌われているのだが、それだけに奥底に隠されている不気味なメッセージを感じずにはいられな い。

 雨の日 風の日 春夏秋冬 果てしない旅路を夢を捨てないで歩き続けるおはなは〜ん〜 とはえらい違いなんだから、青少年よ、 いやオジサン、オバサン達も惑わされるなよ。

 しかし、最近の歌は2〜3年経つと忘れ去られるデメリットというメリットがあるので、そこに期待したい。 

 というところで、少し前のテレビアニメ『キテレツ大百科』のテーマソング “はじめてのチュウ” で気分を直して下さい。
 クリック  https://youtu.be/Sy31kdLSGs4
第28回 「レコードの夢はいつひらく」の巻 (2016-1-28)
 最近、音楽をレコード盤で聴くというアナログスタイルが復活しているという。
 CDなどデジタル音楽が売れなくなった音楽業界が、夢よもう一度とばかりに宣伝工作をやっているに違いないとニランでいるのですが。

 先日、久し振りに街を歩いていると、昔よく行ったレコード店がリニューアルオープンしていた。その名もズバリ 「○○○レコード」 ・・・○ ○○には、レコードの形をカタカナで入れてください。

 私の足は命令しなくても私を店の前に導き、私の手は勝手にドアを押していた。

                                 
 
 まッ待ってくれよ、もう余命も少なくなっているのに今更レコードを買うなど・・・と自分に言い聞かせる間に棚から一枚のレコードを取って レジの前に立つ。 久し振りにレコード買ったのだが、レコードとはそういった不思議な魅力のあるモノなのですよ。

               こいつがオレを呼んでいた。(「完全限定版」に弱いオレです。)
               


 レジを済ませて少し落ち着いたところで店の中を見回すと、レトロなレコードプレーヤーが私に呼びかけている。 プレーヤーも人を見抜 く力を持っているんだなァ。 この人なら自分の回転する姿を見て自分の出す音を聴いて感動してくれるに違いないと。
 
               こいつもオレを呼んでいた。 Victor 4 Speed Player ( 16、33と3/1、45、78回転)
                

 そこで、オーナーに頼んで78回転レコードをかけてもらったのだが、それが江利チエミの歌う "情熱のトラムペット"。 トランペットじゃ ないよ、当時はね。
 デジタル技術の影も形もない1950年代の音楽が妙に楽しく、そして江利チエミの歌の上手さが分かる。戦後に米軍キャンプを回って 鍛えた実力は擦り切れたレコードからでも十分に伝わってくる。

 江利チエミ・・・だれ? 高倉健と結婚していた人ですよ。 高倉健・・・だれ?  網走番外地に出ていた人ですよ。 網走番外地・・・ど こ? 
ジャカマシイ、もういい、あっち行けッ。

  トラムペット、昭和は遠くなりにけり

 というところで、このレコードプレイヤーでかけた江利チエミの歌をあなたも試聴してください。 きっと幸せが来るでしょう、多分。

 クリック ⇒ https://youtu.be/p1C3pxOD31c
第27回 「今日の誓いは昨日だった」 の巻 (2015-10-30)
 60年代中頃の文化放送ラジオ 「土居まさるの真夜中のリクエストコーナー」、 視聴者からのダジャレ投稿がおもしろいのでよく聴いて いたのだが、そのひとつ 「きのう、パチンコに行ったやろ、儲けたか?」、「いえ、スッたで。」

 つまらない事を昨日のことのように憶えているのだが、今回はそういうことではなく、巷間話題になっている 『獄中で聴いたイエスタデ イ』 という本について。

 1980年(昭和55年)1月16日のこと、ポール・マッカートニーは日本公演のため成田空港に着いたが、大麻不法所持によりその場で 逮捕され警視庁の留置場に9日間留置されてしまった。

 同じ留置場に居合わせた殺人容疑の極道との交流が始まるのだが、 ポールが去る日の前の夜、ポールの留置房に向かって極道が 叫んだ。
 「ポール、イエスタデイ、プリーズ !」。 どうしてもポールの歌が聴きたかったのだ。

 少しの静寂の後、ポールは 「OK」 と答えた。
 そんな場所で日本のヤクザからまさかのリクエスト、 ポールの心境はいかに。 しかし、ポールは、床を叩いてリズムを取りながらアカペ ラでイエスタデイを唄った。 留置場内は拍手喝采、アンコールにも応えて更に3曲唄った。

  「NO」 と断ってもお礼参りなど受けるはずもなかろうに。 ポールにも仲間意識が生まれていたかも・・・。

 とにかく当夜、かな〜り特別な人しか入ることの出来ないプレミアムシートにいた人々は何と幸せなのか?? 

 極道はポールの歌を聴いて人生観が変わり、刑期を終えて出所した後は妻の協力も得て足を洗い、更正した。
 
 元極道氏はイエスタデイは以外は知らない歌だったという。

 そこで、音楽狂論家EBsShu(私)がその3曲を推察した・・・というのが今回の企画だ。

 ビートルズ解散後、ポールはビートルズ時代の歌をほとんど唄わなかったらしいのだが、そのときのアンコールはポールのメッセージを 込めた次の3曲だったと私は信じている。

 1 Things We Said Today(今日の誓い) ・・・・ 昨日の次は今日だ。 さあ皆さん今日を境に更正しましょうね。
 2 Till There Was You ・・・・ こんな場所で出会うなんて、どういうことなの? 何かの縁なのね。
 3 The Long And Winding Road ・・・・ ここを出た後の人生、長くくねった道がつづくよ。

 というところで、今回は私の大学時代所属バンドのライブで Things We Said Today(今日の誓い)を聴いていただきましょう。
 1969年(昭和44年)の録音です。 このときの仲間は今もそれぞれの Long And Winding Road を歩いているのです。

 クリック ⇒ https://youtu.be/6nJidMHM9Rw
           
  
第26回 「キィは確かか ?」の巻 (2015-10-8)
 昔から何でも(マネーを除く。)貯めこむ癖のある私ですが、最近、訳あって少しずつ整理を始めました。 
 お前もそろそろ「終活」始めたかと言われそうですが、そんなキレイごとではなくて近所からゴミ屋敷のそしりを受けないように気を遣って いるだけです。

 書棚(主に世界文学大全集を収納・・・するはずがない。)を片付けていると出てきたのが、昭和50年発行の『別冊・ヤングフォーク永久 保存版』という音楽雑誌だ。 
 書棚の奥に40年間保存していたのだが、永久保存版と銘打たれている以上自宅遺産としてこれからも大切に保存せねばなるまい。 

 前置きが長くなったので本題に入りましょう。、

 その雑誌の最後の方に『あのエレキ・サウンドをもう一度』という特集があって、THE VENTURESの 『WALK DON’T RUN』 の譜面 が載っていたのだ。 
 そういえば、当時、この完全コピー集と書いてある譜面のとおりに弾くことは不可能だ、こんなに難しい曲だったのかと思っていた記憶が よみがえってきた。

 何長調か知らないが、が5個も付いているし、コードAから始まるとばかり思っていたのが半音上のB♭mになっていたのだ。 

 今になってこの記事をよく読むと、スペルミスや変な表現に気が付くが、40年前の私は活字を信じる純粋な若者でした。

   
 
 ということで、現代のディジタル技術を利用してオリジナルのキィから半音あげるとどうなるか実験してみました。
 お前、気ィは確かか?・・・といわれそうですが、キィが違っていたのです。 (うまい!!! 自賛)

  結果は、少し足取りの重かった『WALK DON’T RUN』ですが、半音高くすると、足取りも軽くウキウキした気分にさせてくれます!!??
    
  1989年発売のCD『THE VENTURES Forever (山下達郎氏 選曲、解説)』 において初めて日本で公開された貴重なリアル・ス テレオバージョンの『WALK DON’T RUN』で実験した結果をyoutubeにアップしているので、お見逃しなきように。

 クリック ⇒ https://youtu.be/C0oJEJ8Paa4
 
第25回 「夜明けの背後霊」の巻 (2015-8-23)
 永く音楽を聴き続けていると、奇妙なことに遭遇するようだ。 今日は、そんな話をガセネタで有名なTOKYOスポーシ紙の記事から紹 介してみよう。

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 音楽好きのS氏は、いつものように耳にヘッドフォンをあてて音楽を聴いていた。
 今までに何百回聴いてきたか知れない曲なのに、よく飽きもしないものだと自分に感心するのはいつもと同じだった。

 しかし、その夜はヘッドフォンの調子が悪いのか、アンプがくたびれているのか、何か異音がする。 そして妙な胸騒ぎもしてきた。

 そのときだ。 あろうことか自分の背中の方から男の声が聞こえてきたのだ。 自分しかいない狭い部屋なのに、念仏のような声が・・・。

 S氏は観念したという。とうとう自分にもお迎えが来たのかと。

 しかし、さすがは年の功。ハッと気が付いてヘッドフォンをはずすと、ピタリと念仏が聞こえなくなったそうだ。

 そこでS氏は理解したのだ。 いつも聴いていたインスト曲 (編集部注:歌のない楽器演奏のみの曲をいう。) のなかにヴォーカルが 微かに入っていたということを。

 日本の大ヒット曲を、スウェーデンのエレキインストバンド・スプートニクスが演奏した曲の中に、日本人男性のヴォーカルが背後霊のよ うに取り込まれていたのだ。

 そこで、さすがは年の功のS氏、次のような推理をしたそうだ。

 スプートニクスがTOKYOにやってきた1966年 (編集部注:昭和41年)、 来日記念アルバム『スプートニクス・イン・TOKYO』に当時 の日本のヒット曲をレコーディングして入れたのだが、当然彼らの知らない歌ばかりだ。

 しかし彼らは、レコーディングに合わせて、恐らくは声楽家であろう男性に唄ってもらい、それを聴きながら演奏して日本人の感性に合っ た作品に仕上げたのだ。

       

 それが当時大ヒットしていた「夜明けの歌」なのだが、あまりにも素晴らしい歌声に敬意を表し、その記念に誰にもわからないよう密かに ヴォーカルを残しておいたことは想像に難くない。

 なおもS氏は語る。

 そのとき同時に録音された他の曲にも同じ現象があるに違いないとニラんでいる。 このようなものの発掘作業に取り組むのが私の使 命だと。
 さすがに年季の入った人物の言うことは違う。 (編集部注:何の年季かはわかりませんが。)

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 以上、ガセネタで有名なTOKYOスポーシ紙の記事からでした。

 というところで、問題の曲の一節をお聴きください。 耳と神経が鋭敏でない方にはお勧め出来かねます。
 クリック ⇒ https://youtu.be/mTgJa2HL50Q

 もうひとつ、同じ曲をEBsShuこと私が演奏しているバージョンはお勧めです。
 クリック ⇒ https://youtu.be/hVPp6VwL5hI

 
第24回 「コピーか、パクリか、模倣か、真似か」の巻 (2015-8-17)
 東京オリンピック・エンブレムのデザイン盗作疑惑に端を発し、実はそのデザイナーの作品の多くが他のデザイナーの作品のパクリモノ であったということが明るみ出てしまった。

 音楽に関してもこういった問題は結構ある。

 初めて聴く曲なのにいつか何処かで聴いたことがあるなァ・・・ということがよくありますよね。

 エッ、ない !?   もっと真剣に音楽を聴くと残りの人生を豊かに送れますよ。
 オレの、アタシの人生残り少ないのだから好きにさせてよ・・・と それは失礼しました。

 故・大瀧詠一さんの作品群もパクリモノだとよく言われる。

 あるとき、誰かが大瀧さんに 「この曲は、アノ曲とコノ曲と例の曲を元にしていますね。」 と言うと 「君はまだ甘いね、あと三つばかし 入っているんだよ。」 と返したと何かで読んだことがあるような、無いような。

 '50から'60の欧米のあらゆるPOPSを聴き尽くし研究し尽くしたうえで緻密に構成された大瀧作品は、原曲とはまた違った不思議な魅 力を持っている。
 誰もパクることのできない至高のセンスを持っているからこそできることなのだ。


           雑誌で紹介されたMY GUITAR
           MOSRITEのコピーモデル(日本語訳:模造品)
           

 
 ここに、私がパクリの簡単な判断基準を示しましょう。

 他人の作品を真似たり、多少の変化をつけて自分のものとした作品に対して、「これくらいなら素人のオレにもアタシにも出来そうだ。」  とあなたが思うようであれば、アウトとしていい。

 というところで、5年前からYOUTUBEで絶賛公開中の私の動画をご覧ください。 様々な雑音楽を聴いてきた私にして見つけることの 出来たそっくりソングの紹介です。 視聴条件が良ければ、当時の私(後姿)もご覧いただけます。

 なお、この駄文読了後30分以内にご覧いただいた方に限り、送料・・・いや視聴料無料とさせていただきます。ただし、お一人様一回とさ せていただきます。
 クリックお早めにどうぞ。   (注) テレビショッピングの焦らせ方をパクッてみました。

 クリック ⇒ https://youtu.be/cd_u7sIrPFI

第23回 「お前はいつまで同じことをやっているのか」 の巻 (2015-7-29)
 1963年から64年頃のことだから、約50年も昔になる。

 当時、地元のAM (FM放送はまだ開始されていない) ラジオ局のポピュラー音楽リクエスト番組をよく聴いていた。

 その番組のタイトル曲がHandsome Teenager (私) のハートを捉えて離さなかったのだ。 

 番組の最初と最後に流れるのだが、数10秒でフェイドアウトしてしまうのでフルバージョンは聴くことができない。 もちろん曲名も知らな い。

 そこで、その番組にリクエストはがきを出した。 タイトル曲をフルでかけてください。そして曲名も教えてください・・・と。 少年の純粋さ は清々しいですなァ。

 かけてくれました。 曲名も教えてくれました。 
 そのときのアナウンサー (この方はニュースなども読んでいて、田舎にDJという言葉はまだない。) の名前は今も憶えている。

          
          同一人物と推測される。(証拠はネクタイ)

 しかし、録音しようにも高価なテープレコーダーなど持っていないので、それからというもの何回もその曲をリクエストし続けた。 少年の 厚かましさは度し難いですなァ。

 もともと、リクエスト番組といいながらリクエストが少なかったので、5回に1回くらいはかけてくれた。 優しいアナウンサーだったので、今 もご存命なら、お礼の一つも申し上げたい気持ちだ。 

 ヴェンチャーズの「Lonely Heart」、ダイアモンド・ヘッドやパイプラインとは趣を異にするこの曲が、優しい性格のHandsome Teenager(私)のテーマ曲になったことは言うまでもない。
 
 今年の夏限りで、ヴェンチャーズ最後のオリジナル・メンバーDON WILSON 氏が日本ツアーから引退する。 ロンリーハートが現実に なってしまうのだ。 

 というところで、私の弾く Lonely Heart を聴いてください。
 
 クリック ⇒ https://youtu.be/uBwwsFI58Wg
第22回 「ギリシャで聴いた歌〜アーカイブ」の巻 (2015-7-5)
 ギリシャが財政破綻状態になったニュースを見ながら思い出したのは、5年ほど前に、このHPのMusic is my life に次のような記事を 載せたことだ。
 ウン、記憶力はまだ健在だな。 

 
 2010年03月20日 第39回 ギリシャで聴いた歌

 財政破綻と政情不安で潰れそうな国ギリシャ。 日本も近い将来そうなる。 その国に10数年前に行った。
 アテネの丘の上の荘厳なパルテノン神殿とその下に広がる街並みとの落差が大きく、ギリシャ文明はいずこへという感じだった。

 泊まったホテルのショップで何回か買い物をしたが、そこで働くネーちゃ・・・いや、お嬢さんがいつもカセットデッキで流していたのがThe Shirelles (シレルズ)の "Will you still love me tomorrow"。 なんでギリシャでアメリカのオールデイズなのか? 普通は、"日曜はダ メよ"か "夜霧のしのび逢い"ですよ、ギリシャのポップスと言えば。

 そこで、「これはシレルズだね。」と私が言うと、ネーちゃ、いやお嬢さんが嬉しそうにギリシャ語で 「この曲が好きなの。」 と言った(よう に聞こえた)。
 それから話が弾み、調子に乗って「Do you know 十番街の殺人?」と聞いたが、返事はなかった。
 
 Greek,Will you still live tomorrow ? 

 ギリシャ映画といえば、夜霧のしのび逢い (La Playa)。
 高校のとき、クロード・チアリのギターに惹かれて観に行った。 筋は忘れたが男子高校生が一人で観に行く 映画ではなかったです。ハ イ。
   
          ギター:クロード・チアリ(現在は、日本に帰化して 智有 蔵上人 / ちありくろうど・・・らしい。) 
          
 
          パルテノン神殿で拾った大理石のかけら、紀元前のもの・・・かな?
          
  
  というところで、 本日は 「夜霧のしのび逢い」を ピンとキリの演奏でお聴きください。 どちらがピンなのかは申すまでもございませ ん。

   Nokie Edwards of The Ventures クリック ⇒ https://youtu.be/Sv9a5ZRLaHI

   MrEBsShu クリック ⇒ https://youtu.be/hqMdw3I_US0
第21回 「避暑地の出来事は避暑地でしか起きない」の巻 (2015-6-26)
 TVで海開きのニュースを見たのだが、音楽を流すのを禁止した海水浴場では、人出が昨年は激減したそうだ。
                
 そうですか、海水浴客は音楽好きが多いのですね。♪サーフィンNo.1や♪サーフパーティなどを聴きながら浮き輪に掴まっていたのでし ょうか。 それとも♪チャコの海岸物語でチャコになりきっていたのですかね。 いずれにしても絵になる光景ですね。 
 いや、決して嫌味で言っているのではありませんよ、そのように理解していただいても異存はありませんけど。

 エッ、そんな曲知っている世代は、とっくに海水浴から足を洗っていると?・・・なるほど。

 昔の夏のキャンプ場での経験だが、家族連れがそれぞれテントを張って楽しんでいる夕方、カラオケ機器持参グループの酒盛り歌謡大 会が始まって深夜近くまで続き、遠くの町からパトカーが駆けつける騒ぎになり悲惨な一夜を過ごしたことがある。 
 トンでもない避暑地の出来事だったわけで、それ以来、場違いなところで聴かされる場違いな音楽が嫌いになった私です。

 夏は、自然の中で波や風の音楽を聴いて暑さを忘れるのが一番です。 といっても、別荘など持てるはずもなく、テントやビーチパラソル まで処分した私にとっての最終的な避暑地は・・・もう片足を入れているかもしれない・・・うっ、チョッと背筋が寒く・・・。 番組の途中です が、都合により突然終了させていただきます。

 というところで、本日は紅顔のPOPS少年だった私(今では厚顔)が初めて自分のレコードプレイヤーで聴いたシングル盤 「避暑地の 出来事(ジョニー・ソマーズ)」 と 「浜辺の歌(カテリーナ・ヴァレンテ)」 をお聴きください。

 避暑地の出来事 クリック ⇒ https://youtu.be/WbGisjjfEbc
            
 
浜辺の歌 クリック ⇒ https://youtu.be/YQBgBQRus5Q
            
第20回 「雨上がりの空は雨が降らなきゃ見られない」の巻 (2015-6-11)
 天候の中で、好かれたり嫌われたりの差が大きいのは「雨」に違いない。

 台風やカミナリなどは徹底して嫌われる。 好かれるのは「晴天」だ。 しかし、真夏のピーカンは、この歳になると少し遠慮したくなる が。

 かなり前のことだが、私の住む街で渇水が深刻化したことがある。 風呂やシャワーが制限された真夏の2ヶ月間で家庭や職場や街中 がどんな匂いで一杯になったか。 思い出すだけで息が苦しくなる。

 当時、あちこちで雨乞いが行われ、「雨よ降れ、いや、どうか降ってください、あなたが頼りです。」・・・と皆が真剣に祈ったものだ。

 ところが、その後は梅雨になると 「雨がよく降って鬱陶しい。」 だの 「たまには晴れてくれないと洗濯物が云々。」 と文句が多い・・・い や、あなたが言っているとは申しませんがね。

 いつまで詰まらん話を続けるのか・・・と、あなたの顔に出てますね。 それでは本題に入りましょう。

 この時期になると必ずどこかで聴くことになる「悲しき雨音」(カスケイズ・1962)。 というか、私も毎年6月にはこの曲の事を書いている ような気がする・・・記憶力も弱り、訳が解らなくなっているが、年中行事として書いてしまうという習性があるので、しょうがない。  しょ うがない〜雨の日はしょうがない〜 (歌:小室 等)

 The Cascades(カスケイズ:滝)という清廉なバンド名、爽やかな男性コーラスの響き、心地よいメロディ、感傷的な歌詞・・・そして「雨」。  日本人の感性にピタリと合っている。
 60年代初頭から現代まで愛され続けるには理由があったのだ。

 ところが、この歌の持つウェットなフィーリングに真っ向から挑戦したシンガーがジョニー・リバースだ。
 フォーク・ロック調のアレンジでリズムに乗って唄う 「悲しき雨音」 は、にわか雨か夕立か、スコールか通り雨か。 いずれにしても長くは 続かない雨音だ。
  そして雨が止むと、雲が去り陽が差して青い空がのぞくというイメージだ。
            

 それもいいじゃないか。 同じ曲でも解釈によって別の曲のようになる。

  止まない雨はない。雨はウェットという固定観念に縛られず、雨が上がったら空を見上げてみよう。 雨上がりの一瞬にしか見ることので きない爽快な空もあるのだ。  (紙面の都合上、結論を急ぎすぎたことを深くお詫び申し上げます。)

 というところで、私の貴重なレコードコレクションの中から Johnny Rivers の唄う 「悲しき雨音」 を聴いてください。

 クリック ⇒ https://youtu.be/IXuQVCJAio8
第19回「永遠の青春ソングは何故永遠になったのか」の巻 (2015.-6-2)
 しばらくのご無沙汰でしたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

 季節はもう梅雨。 前回のレスリー・ゴーアの記事から4ヶ月あまり、今回も訃報から入ります。死亡記事専門か・・・などと仰らずにお読 みください。

 この間に、 B.B.KING と BEN E.KING という二人のKING が亡くなった。 私が子どもの頃から活躍していたミュージシャ ンで、まさにキングという名にふさわしい人達だ。

 子どもの頃のKINGといえば、冒険王、漫画王という二大漫画雑誌がありまして、まさにダブルキング・・・この話もっと続けろという声も 聞こえますが、やめときましょう。

 BEN E.KINGの唄った「STAND BY ME」 は、今では永遠の青春ソングになり、多くの歌手がカバーして歌い継がれている。
 
 BENちゃんはドリフターズ (加藤茶がドラムを叩いていたバンド・・・冗談ですよ〜。) というヴォーカルグループで、「ラストダンスは私 に」」などを唄ってヒットを飛ばしていた・・・この歌はコーちゃんこと越路吹雪がカバーして日本でもヒット・・・エエッ、コーちゃんを知らない の? コーちゃんはあなたのことも唄っているんですよ。「ろくでなし」

 そのBENが60年代に入りソロ活動を始め、最初の大ヒットとなったのが「STAND BY ME」 というラブソングだった。
 その歌が80年代に「STAND BY ME」という青春映画のテーマ曲として使われ、リバイバルヒットして永遠の青春ソングの定番になる。

 サイモンとガーファンクルの「サウンド・オブ・サイレンス」のように、青春映画に使われることによってインパクトが倍増しになったのだ。
 映像と重なって脳裏にインプットされる音楽は特別だ。テレビドラマの主題歌が大ヒットする例でよくわかる。

 映画「STAND BY ME」の原作は、ホラー作家スティーヴンキング 「THE BODY」 (死体探し) という殺伐としたものだが、キング つながりでBENの歌が使われたのだ。(EBsShu憶測)

                  昔は本もよく読んでいたのです。
                  

 物語は、1959年9月、夏休みが終わり間もなく学校が始まる頃、4人の少年が1泊2日の徒歩旅行で、行方不明になった友人の死体 探しにに出かける話だ。
           

 それぞれに屈折した気持ちと身辺の複雑な事情を抱える4人の少年の短くも長い旅、そこに流れるのは当時のロックンロールやR&B の名曲。 もちろんテーマ曲としてメインを張ったのがBEN「STAND BY ME」だ。 

 20年以上の年月の隔たりを超えて音楽と映画の相性がピッタリ合ったのだから、これはもう忘れられない青春の1曲とならざるを得ま い。


           レコード時代最期の頃に買ったシングル
          

 というところで、私の秘蔵ビデオでBEN.E.KINGが日本に来たときの「STAND BY ME」を聴いていただきましょう。
 
 クリック ⇒ https://youtu.be/D6-F15eGnpQ
 
第18回「さよなら涙のバースディ・パーティ」の巻 (2015-2-18)
 久し振りに新聞を読んでいると・・・今日の運勢欄だけは毎日見ているが・・・「シンガー・ソングライターのレスリー・ゴーアさん(アメリカ)、 肺ガンにより死去」のニュースが載っていた。

 68歳だったということで、あの「涙のバースデイ・パーティ」から半世紀という驚くほどの年月が経っていたのだ。

 60年代アメリカン・ポップスの中でも特に忘れられない1曲"It's My Party"( 涙のバースデイ・パーティ)。 悲しい内容の詞なのに調 子の良いメロディとリズムが印象的で、これがアメリカ人の感性なのかと、お誕生会などには縁が無かったが理解力には優れていた少年 (私のこと)は思っていた。

                           

 程なくして私もレスリーの年齢になるが、あのアメリカン・ポップス全盛期の時代をリアルタイムで過ごせたのは幸せだ。 
 ラジオから流れていた音楽は、今の時代にCDなどで聴くよりも美しく、強く心に刻まれている。

 なぜかといえば、日本中で同時に同じ曲を何百万人ものリスナーが耳を澄ませて聴いているのだから、ラジオとて責任を感じて真剣に ならざるを得なかったのだ。 当時の真空管やトランジスタラジオはハートのようなものを持っていた。 

 というところで、本日はレスリー・ゴーアが唄う名曲「TOO YOUNG」を聴いていただきましょう。

 クリック ⇒ http://youtu.be/MMAAjj2PROI
第17回「信じていても信じない素振りはダメですよ」の巻 (2015-2-10)
  寒波襲来で特に冷たい冬だ。全国で雪もひどく降っている。
             
 そんな中、某有料放送協会FM放送のクラシック音楽番組・・・たまには聴くのです・・・で、詩人中原中也の作った詩を朗読し、そのBG Mにリスナーが選んだ色々な曲を流して、どの曲がマッチしていたかを決めるBGM選手権というのをやっていた。

 詩の内容はというと、「自分の上に降る雪は、幼少時は真綿のようだったが、成長するにつれてミゾレや吹雪となっていった。」というも ので、
♪15、16、17と私の人生暗かった〜「圭子の夢は夜ひらく」 を連想させる。

 グランプリを取ったのはラフマニノフ作曲の 「ト長調作品32第5」 (ト長調といえば・・・#が一つですね。) というピアノ曲だ。

 それはそれとして、この曲を選んだリスナーへの賞品が何と番組特製 「クリアフォルダー」 という、生命保険のおばちゃ・・・いやレディが 私にくれた「あなたの生涯設計」というパンフレットを入れていたのと同じようなレベルのものだったのだ。

 ラフマニノフという早口言葉のネタになりそうな作曲家 (よく知らないが) に、ト長調作品32云々という高尚なタイトル、中原中也という 人気な詩人、BGM選手権という風呂敷・・・と盛り上がったところで一等商品がクリアフォルダー・・・この落差はナイアガラだ。

 ラフマニノフ信者の皆さん、ここはひとつ怒らずに、ラフマニノフ信者でない皆さんも 「そら見たことか。」などと侮らずに、日本の優れた 詩人の作った詩は、クラシックの名曲でさえBGMにしてしまうという素晴らしさを持っていることを信じましょう。

 というところで、本日はEBsShuこと私の演奏したI'M A BELIEVERという曲を聴いていただきましょう。

 クリック ⇒http://youtu.be/fIQm4jl-H3w
第16回「歌合戦はガチンコでお願い」の巻 (2015-1-15)
 今年も残すところ350日余り、某有料放送協会の紅白歌合戦ももうすぐだ。

 この歌番組、ここ数十年見たことがない。いや、かなり昔、なぜかヴェンチャーズが出たとき、そこのところだけ観た。

 昨年のこの番組の視聴率が40数パーセントだったらしいが、これでは有料放送協会最大の娯楽番組が情けない。100パーセントとは 言わないまでも、99.9パーセントくらいはあってもいいのだが、国民の半数は料金を払っても観ないのだから、余程つまらないのだ。
 
 しかし、この番組の最大の魅力は、その名のとおり男女のプロ歌手同士の戦いだ。歌唱力、パフォーマンスなどによって紅組、白組の 勝敗が決まる。

 プロ歌手がマジになって戦う歌番組は他にないのだから、せめて80パーセントくらいにはしないとだめだ。、
 そのためには、1対1の真剣勝負で女性歌手と男性歌手を戦わせ、どちらがプロとして優れているのかその都度判定して勝ち負けを決 めるのだ。そうすれば自ずと紅組、白組の勝敗も決まる。

 審判は、もちろん受信料を負担する国民が主役で、1人1票のインターネット投票にしなければならない。

 そう、紅白でな黒星・白星をハッキリさせる黒白(コクビャク)歌合戦にすべきなのだ。 駆け出しの歌手が大御所を負かす金星もあるだ ろう。

 そこに歌手同士のプライドの激突、遺恨、因縁など諸々のプロレス的要素が生まれ、場外乱闘も始まるかもしれない。これが面白くなく てどうする。それで国民は必ず来年もチャンネルを合わせようとなるのだ。

 歌唱力に自信のない者は出場を辞退するだろうし、パフォーマンスが過ぎると国民から"歌"では勝負できないヤツだと思われる。学芸 会レベルなどハナから参加資格がない。

 国民の受信料で経営する放送協会だから、スポンサーやプロダクションなどを気にする必要は無い。
 富士山のよう気高く美しい、これが日本のプロ歌手の実力だというところを見せる歌番組を実現させる義務があるのだ。
 
 というところで、THE VENTURES の演奏する“POPS IN JAPAN” に入ってはいないが、THE VENTURESの演奏する日本の素晴 らしい歌謡曲を聴いてください。

 クリック ⇒ http://youtu.be/IE6PhqBcjA0


                Happy new year !!!
              
第15回「グルメの隠し味はエレキだった」の巻 (2014-10-21)
 テレビの人気ドラマ「孤独のグルメ」がシーズン遅れで深夜に放映されているので観ているのだが、なかなか面白い。

 腹が空いている主人公が飲食店を探して入り、メニューを見て思案しながら注文する。そして出て来たものをひたすら食べる、食べなが ら心の中で感想 (オヤジギャグも混ぜながら) を呟く・・・というのが毎回のパターンだが、入った店にハズレが無いというのはドラマだか ら寛大に許そう。

 このドラマの見どころは・・・というより聴きどころは音楽で、テーマ曲とそのアレンジバージョンはもちろん、シーンや主人公の表情・心情 によって様々な音楽が流れる。
 ブルース風、レゲエ風、オールディズ風、ハワイアン風と音楽だけを聴いていても楽しめる。

 そして、その中の「エレキのツンドラ」という怪しげなタイトルに釣られそうになるエレキインスト曲、これがご機嫌なエレキバンド・サウン ドなのだ。

 北欧エレキインストとサーフィンミュージックが入り混じったようなサウンドに哀愁感の漂うメロディ、トレモロ・ピッキングのリード・ギターと 速いテンポのリズム・・・往時のエレキブームを思い起こさせるに十分だ。

 当時のエレキブームのなか、北欧エレキサウンドが日本で人気が高く、スエーデンやフィンランドのエレキバンドがヒットを飛ばしていた。
 エコーのかかったギターサウンドは、同じエレキでもヴェンチャーズの太い音色とは異なり、季節に例えると深まる秋のイメージで迫力に は欠けるが、優しく穏やか・・・まるで私のようです。  今笑ったの誰だッ、出て来いッ・・・出てこられても困るが。。。

 というところで、メイド・イン・フィンランドのCDの中から1曲聴いていただきましょう。きっと、あなたも懐かしさを感じるメロディです。

  クリック ⇒http://youtu.be/dyt6QO92knk

        フィンランド語のジャケット、何と書いてあるのでしょうか。
       
  
第14回「外国の歌はみんなのうた」の巻 (2014-10-8)
  先日、書棚 (簡潔に言えば本箱) を整理していたら・・・といってもブックオフに持って行くのも恥ずかしいような本ばかりで、今更ながら 自分の読書歴の貧しさに愕然としたが、手遅れだ。 しかし、漫画が3冊だったことがせめてもの救いか・・・な。

 中に「みんなのうた」という小学生用の歌曲集があった。子どものものだったのだろうが、パラパラめくると懐かしい歌が次々と目に入っ てくる。

 気がついたのは外国曲が多いということで、アメリカ、イギリス、ロシア、フランス、ドイツ、ポーランド・・・の民謡から大作曲家の作品まで 歌詞がついている。

 明治以降、欧米の様々な楽曲が流入したのだろうが、その中で日本人の心情に響くメロディを選り分け、情緒豊かな歌詞を付けて唄う という文化は世界に誇りうる。いやホントですよ。

 遠く離れたイギリスの更に北の方のスコットランドの民謡が「蛍の光」として日本中で唄われているが、果たして北海道のソーラン節が世 界のどこかで唄われているだろうか・・・と考えれば解る。

 しかし、先頃のスコットランド独立選挙では、大英帝国にお別れを告げるため「蛍の光」を唄って選挙活動をすれば良かったのだ。

 話はテレビに飛ぶ。
 人気ドラマ「深夜食堂」総集編を三日連続で深夜に観たのだが、そのテーマ曲「思ひで」の原曲がアイルランド民謡だと知った。

 スコットランドといいアイルランドといい、妙に日本人の琴線に触れる歌があるが、その謎は私の貧しい読書歴からして解けるはずもな い。

 というところで、本日の出し物はスコットランド民謡 「ロンドンデリーの歌」 別名 「ダニー・ボーイ」です。ダニじゃなくてDANNYね。

 イギリスのシャドウズの演奏でお聴きいただきましょう。心が洗われますよ。
 
 クリック ⇒ http://youtu.be/BA5DPe8jfB4

           
第13回「ビートルズの歌について書いてみよう・エピソード2」の巻 (2014-9-26)
 前回、Do You Want to Know a Secret には邦題がないのだが、その秘密をあなたも知りたくないかな?』 と書いたが、ご記憶お ありでしょうか。

 ないとおっしゃるウサギさん、夕べ食べたものご記憶ですか?

 お待たせしました。それでは今回その秘密を私が解き明かしましょう。

  ・その程度の英文なら誰でも理解できるから・・・NOです。
  ・適当な邦題を思いつかなかったから・・・NOです。
  ・小川知子の「夕べの秘密」とカブルから・・・NOです。
  ・大した秘密ではなかったから・・・NOです。
  ・ドゥ・ユー・ウオン・トウ・ノウ・ア・シークレットとカタカナでいいじゃないか・・・NOです。
  
 この歌はレノン=マッカートニーの作品だが、同じリバプール・サウンド (正しくはマージー・ビート) のグループであるビリー・J・クレーマ ー&ダコタスがカバーしたシングル・レコードが売れに売れて、全英ヒットチャート1位を獲得してしまった。それが1963年の春のこと。

 同じ時期にリリースされたビートルズのアルバムにも、この曲が一応入っていたのだが・・・。

 実は、ビートルズを世に出した敏腕マネージャー、ブライアン・エプスタインは、ビリー・J・クレーマーのマネージもやっていて、そのバンド の売り出しにこの歌を利用したのです。つまり二兎を追っていたという訳ですよ、このマネさんはね。ウサギさん。

 そして、この曲が日本に紹介されたのは1年遅れの1964年のことで、アルバム 『ビートルズ No.2 !』 The Beatles' Second Album に 入れられていたのだ。

 アルバム発売に際して、この曲の邦題をどうするか、となったとき、オリジナルはビートルズの方だから、遅れたからといって卑屈に邦題 などつける必要はないッ、真っ向勝負だッ、 英文のままでいいッ・・・とレコード会社宣伝部のエライさんがのたまったのである・・・多分。
            
        
 
 結局、今では後発のオリジナルバージョンがクレーマーを追い抜いて差を広げているという、ウサギとカメのようなお話です。チャンチャ ン。

 というところで、今回はビリー・J・クレーマー&ダコタスのDo You Want to Know a Secret を聴いていただきましょう。きっとオリジ ナルも聴きたくなるはずです。

 クリック ⇒ http://youtu.be/NMTxmCDbVrI
第12回「ビートルズの歌について書いてみよう」の巻 (2014-9-20)
 ビートルズの歌を初めて聴いたのは中学の頃で、正真正銘のリアルタイム・ビートルズ世代だ。

 そのとき、I Want To Hold Your Hand が何故過激な邦題 「抱きしめたい」 になるのか、既にポップス中学生に成長していた私には 簡単に理解できた。

 小学生の頃、コニー・フランシスの 「ボーイ・ハント」 が大ヒットしたが、意味は分からずとも曲名は記憶力抜群だった私の頭脳にイ ンプットされていた。

 中学生になって英語を習い、そして本当の曲名がWhere the Boys Are だと知ったとき、邦題とのあまりの違いについて、なるほど英 語の文章になっている曲名は横に置いといて、それに代えて誰にも分かりやすいコンパクトな邦題を別に付ける法則があるのだな・・・と 解釈したのだ。

 You're Going to Lose that Girl ⇒ 恋のアドバイス、You've Got to Hide Your Love Away  悲しみはぶっとばせ・・・法則 どおりだ。

 例外もある。Do You Want to Know a Secret は英文だが邦題はない。その秘密をあなたも知りたくないかな?

 Please Please Meは簡単だから、「プリーズ・プリーズ・ミー」 でいい。 Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band は少し長いが文 章ではないので邦題はない。

 Norwegian Wood は文章ではないが単語が読み難いので 「ノルーウエイの森」 となっている。 Yesterday とかGirl に邦題をつけ ると、ファンをバカにするのかと怒られる。

 というところで、今回お聴きいただく曲はI Should Have Known Better(もうちょっと知っといたほうがよかったなァ・・・が何故か「恋す る二人」になってしまった。)です。 私の見つけた法則ではあります。

    イントロのハーモニカは息継ぎ無しの日本版シングルレコードです(意味不明だが貴重)
    

 ただし、この曲の良さをもうちょっと知っといたほうがいいので、他の歌手のカバーで聴いていただきましょう。そうするとオリジナルを聴 きたくなるのです。
 今回も貴重版レコードからのアップなので、他では聴くことができません。

 クリック ⇒ http://youtu.be/zjxrADZdYYw
第11回「理髪店のBGMは静かな曲に限る」の巻 (2014-9-17)
 私の行く理髪店のBGMは、ピアノやギターがメインの比較的おとなしいジャズだ。

 知っている曲には手や足でリズムを取りそうになるが、これはアブナイ。
 カミソリやハサミの刃先に余計な振動を与えると、熟練の理容師といえども手元が狂って・・・そうなっても文句は言えない。

 話は突然小生の小学生時代にタイムスリップする。

 散髪は好きじゃなかったが、田舎には稀な刈上げ頭の美少年だったので、月に1回は散髪に行くよう母親に言われていた。

 散髪屋に行くと、オヤジが皮のベルトでカミソリをシュッ、シュッと研ぎながら、「今日はベルケンだ。」とか言ってレコードをかける。
 当時、珍しかったキャビネット型ステレオ装置が御自慢で、小学生だろうが年寄りだろうが構わず自分の趣味のレコードを聴かせるの だ。

 昔話を始めると長くなるので、皆さんがこの駄文を読むのをここらで止めないよう中略して・・・前述の「ベルケン」の意味が分かったの は、小生が中学生になってラジオのリクエスト番組を聴くようになってからのことだ。

 それは「ベルト・ケンプフェルト楽団」のことだったのだ。その楽団の「星空のブルース」、「真夜中のブルース」などを聴いたとき、記憶力 だけはよかった小生のこと、「おっ、これはあのオヤジがよくかけていた曲じゃないか・・・なるほど。」となったのだ。

 長い前置きの後に簡単な結論を申しますと、ポピュラーミュージックを演奏する大規模編成のオーケストラがいつの間にか無くなってし まったということです。

 かつてはポール・モーリアやレイモン・ルフェーブル、古くはベルケン、パーシー・フェイス、ビリー・ヴォーンなど数々の楽団がヒットを飛 ばしていたが、そういった音楽の需要も供給もなくなってしまったのだろうか。
            
 音楽文化にも「悪貨は良貨を駆逐する」が当てはまるとすれば、悲しいことだ。

            

  というところで、今回はポール・モーリア・グランドオーケストラの大ヒット曲「エーゲ海の真珠」を NOKIE EDWARDS of The Ventures  のカバーで聴いてください。

 クリック ⇒ http://youtu.be/siaBqyK_DzE
第10回 「峠の幌馬車は今日も行く」の巻 (2014-9-7)
 よく利用するホームセンターで、ビリー・ボーン楽団の「峠の幌馬車」がBGMとしていつも流れている。

 そのH.Cの他の店舗でも同じで、私の明瞭な記憶にある限り30年間にもわたっている。。

 おそらく、そのH.Cの従業員の方は、この2分程度の曲を1日8時間、週5日の52週勤務として、年間62,400回耳にしていることになる。
 30年勤続していれば、通算1,872千回・・・少なく見積もっても100万回以上になるのだから、耳タコなどという生やさしいものではない。

 しかし、見方を変えると、客も含めて同じ曲を多くの人が同時に聴いた回数の世界記録と言える。

 更に、店舗数と営業日数で計算すれば、世界で最長期間、最大回数のBGMとしてギネス記録モノだ。

 ビリー・ボーン氏は既に故人なので、代わりに私がそのH.Cで売っている1.080円(税込み)の楯を買って、ビリー・ボーン幌馬車賞と 書いて贈呈したいくらいだ。

 しかし、なぜ「峠の幌馬車」なのか、そのあたりを推理してみる。

 この曲の原題は「Wheels」すなわち車輪だ。
 創業者が、当時はまだ少なかったH.Cを開店するにあたり、車輪がいつまでも回転するように商売が繁盛することを願って、この曲をB GMとしたのだろう。

 この曲とともに業績を伸ばしてきた以上、もう今となっては止めることはできない運命の曲なのだから、これを他のH.Cに取られると大変 なことになるのは目に見えて・・・いや耳に聞こえている。

 以上、私の観察力と洞察力の鋭さをお分かりいただけたでしょうか?
 えっ、「お前はどれだけ暇なのか」と・・・あ、今回も最後まで読んでいただいたのですね。いつもありがとうございます。

           


 それでは、お待ちかねのビリ-・ボーン楽団の「峠の幌馬車」を、といいたいところですが、私もこのレコードを聴きすぎて耳にタコが出来 かかっているので、本日はヴェンチャーズの演奏で聴いてください。
  ビリー・ボーン楽団と初期ヴェンチャーズは同じ曲を沢山演奏しているのです。

  クリック ⇒ http://youtu.be/tQCSpC6a5cU
第9回 「発車のベルはどこに行ったの」の巻 (2014-8-31)
 先日、久し振りに地元私鉄に乗ったところ、発車を知らせるチャイムが市のCMソングのメロディに変わっていた。
 隣の市や町の人も沢山乗車するのだが、そのお客さんの気持ちは・・・。

 しかし、昔は、♪ベルが鳴る〜ベルが鳴る〜赤いランプの終列車(「赤いランプの終列車」歌:春日八郎) だったが、今はいろいろなメロ ディに変わっていて、これだけでも日本の鉄道文化がハイレベルだといえる。

               
               JR東日本新橋駅広場のSL。
               鉄道唱歌 ♪汽笛一声新橋を〜 の作詞は我が県出身の大和田建樹


 余談だが、小学生の頃、校舎新築を機に、チャイムがロンドンのウェストミンスター寺院の鐘の音(先生がそう言った。)に変わった。

 なぜウェストミンスターなのか、頭脳明晰だった少年(私のこと)にも理由は分からなかった。イスラム教はいざ知らず、お寺や神社の息 子もいたのだが彼らの気持ちは・・・。

 しかし、毎日聞かされる束縛と開放の時を告げる鐘の音は、耳にこびり付いている。おそらく今も全国津々浦々で鳴り響いているだろう あの鐘の音・・・日本人の耳にこびり付かせてどうしたいのだ。

 再び鉄道の話。
 鉄道マニアを「鉄ちゃん」(テッチャン)と呼ぶ。すると私のような音楽好きは「音ちゃん」(オッチャン)」か。クルマ好きは「CARちゃん」(カ ーチャン)、登山好きはトーチャン、なんだかイイね。
 サッカー好きはサッチャン、野球好きはヤーチャン? ・・・ますます話がそれていくのでもうやめときましょう・

 というところで、本日は日本人が作った素晴らしいトレイン・ソングを紹介しましょう。 
 70年代最高のガールズ・コーラスグループ"THE THREE DEGREES"(スリー・ディグリーズ)が歌う「ミッドナイト・トレイン」だ。
 このグループが’74年に東京音楽祭参加のため来日し、金賞を受賞した「天使のささやき」が全世界で大ヒットしたが、その来日時にレ コーディングしたのだ。

 作詞は松本 隆、作曲は細野晴臣・・・といえば、泣く子もオシッコもらす“はっぴいえんど” のコンビですよ。
 そして、アレンジから伴奏まで日本人の手になるこの曲を、当時世界を席巻していたフィラディルフィア・サウンドの雄(雌?)スリー・ディ グリーズに歌わせたのだから、これは快挙だ。

 それをお聴きください。豪華2大付録がついてます。
 
 クリック ⇒ http://youtu.be/hfiP-nZ5Jeg
第8回 「夜空を仰いで、見上げる月も〜」の巻 (2014-8-23)
 8月は不順な天候が続いて、ギラギラと輝く〜太陽背に受けて〜青い海 泳ぎましょう・・・とならないVACATIONだった人も多いでしょ う。
 
 これからは空気が澄んできて、夜空のお月様、お星様がきれいな季節になります。

 ここで思うのは、日本人の感性は素晴らしいということで、月や星のアタマに「お」、オシリに「様」を付け、親しみと畏敬(イケイと読めた アナタ、漢字検定準1級レベル以上です!)の気持ちを表すのです。

 もちろん、「お日様」もあります。 お日様西々・・・私のことですが、なにか?

 皆様ご存知の昔話「竹取物語」、ここだけの話ですが(小声)、実はかぐや姫は宇宙人だったんですよ。
 竹筒のようなカプセル宇宙船で月からやって来て、あっという間に成長し、8月の満月の夜に空から降りてきたお迎えの宇宙船で帰って いく ・・・ 日本というより世界初のSFファンタジーに間違いないのです。日本人の感性は素敵ですね。
       
                  
                  13日の金曜に、空の低い位置で赤みを帯びた満月を見ることのできる確率は
                      数十年に一度ということで、これは2014年6月13日金曜の満月です。
                      一同礼拝、ご利益がありますように。

 話は飛びますが、ザ・ヴェルベッツの「夢のお月さま」が大ヒットした当時、英語の成績が芳しくなかったPOPS少年の私にさえ、歌詞に MOONという言葉がまったく使われてないことが分かっていたのです。
 英題は「TONIGHT」というだけで、月が出ているのか出ていないのかさえ不明なのに・・・と鋭い視線だけは当時から持っておりましたで す、はい。

 というところで、今回お聴きいただくのは名曲「Fly Me To The Moon」The Shadows の名演とそれをカバーした日本のThe Savageの演奏です。
 聴き比べると、The Savageの実力が分かります。聴いて損はありませんので是非どうぞ。

 クリック ⇒ http://youtu.be/vvkK2oFZoic
第7回 「ヒトはなぜラブソングを作り、歌うのか?」の巻 (2014-8-17)
 本日は、この永遠のテーマに挑戦してみましょう。

 まずラブソングというジャンルに入れることのできる歌の条件を考えてみると、
 
 第一に、テンポは遅めで、メロディは穏やか、かつ優しくなければならないが、聴く人のハートを掴む特徴的なフレーズが必要だ。

 次に歌詞だが、内容は深くない方がいい。そして、センスのいい言葉を使って、聴く人がその歌の主人公や白雪姫(いつか王子様 が・・・)になり切ることのできるストーリーやシチュエーションの創作が必要だ。

 たとえば、
 ♪ 私の庭の高い塀の上に 星々が煌めきはじめるとき あなたは私の腕の中に〜(スター・ダスト)・・・少しクサイけどいい・・・ま、こん な感じですかね。

 もひとつ、
 ♪ 君の心へ続く 長い一本道は  いつも僕を勇気づけた〜(青春の影)・・・何が言いたいのか、何となく分かるような気がしないでもな い・・・その『何となく云々』というのが重要だ。科学じゃないので理詰めはよくない。

 ということで、ここまで来ると、ラブソングというものの正体が薄々見えてきたでしょう。

 そして、私が推薦する日本最高ランクのラブソングはこれですね。
      
 ♪ 夢で逢えたら 素敵なことね あなたに逢えるまで 眠り続けたい〜(夢で逢えたら)・・・どうです、私の指摘した条件にピタリでしょう が。
 なにッ、そんな歌聴いたことないと? そりゃそりゃ、今まで不幸な人生を歩んでこられたのですね。ご同情申しあげます。

 ここらで本日の結論を申しますと、
 現実にはありえない、起こりえない美しい世界に、ひとときアナタを遊泳させる遵法ハーブ若しくは合法ドラッグ、それがラブソングなので すよ。
 だからこそ、ラブソングが世界中で栽培され、吸われ続ける・・・オッ、危なくなってきたので、ここらでやめときましょう。

 というところで、数多くのラブソングのなかでひときわ輝き続けるあの歌のカラオケを作ってみたので、ぜひ歌って日頃の悩みや憂さを忘 れてくださいネ。

 クリック ⇒  http://youtu.be/vYbMiSD0OTY
第6回「涙、なみだのフォーチュン・クッキー」の巻 (2014-8-8)
 自分がいかに今の時代から取り残されているのかということだが、AKB48の『恋するフォーチュン・クッキー』という歌を最近知った。

 1年も前にリリースされていたらしいが、前期高齢者の日常にはまったく縁のない歌だった。
 
 ヒョンなことで耳にすると、これが結構ポップだ。歌詞に深い意味はないがメロディに乗って調子がいい。

 まず、最近の若い子の歌のお決まり『翼ひろげて〜とか、キミが何してなんとやら〜』のような手垢のついた表現がない。そして、マーガ レット・ミッチエルの名作『風と共に去りぬ』の有名なフレーズ『明日は明日の風が吹く』がさりげなく挿入されているが嫌味がない。

 特筆すべきはメロディと踊りの振り付で、リトル・エヴァの『ロコ・モーション』やディー・ディー・シャープの『マッシュド・ポテト・タイム』の現 代版といえる。

 フォーチュン・クッキーというお菓子を題名に使ったことも計算ずくで、まさに1960年代アメリカンポップスのツボを押さえた作品だったの だ。
 
 AKBというだけで、色眼鏡(最近使わん表現ですナ)で見ていたが、これからはサングラスをはずして見てみよう。しかし、東京都23区 の一つ(ヒント:品川区の隣)のようになったらどうしよう。

 というところで今回紹介する曲は、岡林信康の1975年のアルバム『誰(たれ)ぞこの子に愛の手を』の中の『ゆがんだサングラ』です。

           

 ♪このサングラス〜ひどくゆがんでた〜はずして初めて気がついた〜で始まるチョッと過激な歌詞でyoutubeへのアップには問題があ るかもしれないが、バックのギター(テレキャスター)が好きなので、ヴォーカルをカットしてギターを強調したバージョンを作ってみました。

 このギターの名手こそ、後にヴェンチャーズをトリビュートしたDr.K プロジェクトの若き日の徳武弘文氏なのですよ。心してお聴きくださ い。

 クリック ⇒ http://youtu.be/W5K83Dh8v1Q
第5回「天国までは近いのか遠いのか」の巻 (2014-8-2)
 地獄の釜のふたも開くお盆が近くなりました。そこで、それにちなんだ話をしてみましょう。

 ヴェンチャーズのヒット曲『パラダイス・ア・ゴーゴー(TEN SECONDS TO HEAVEN)』。

 ボロディン作曲の歌劇「イーゴリ公」の中の「ダッタン人の踊り」の一節を見事にサーフィン&ホットロッド・サウンドにアレンジしたもので、 全盛期のヴェンチャーズならではの素晴らしいナンバーだ。
 ダッタン人とは何処の人?という疑問もあるでしょうが、とりあえず先に進みます。

 原題を訳すると「天国まで10秒」、邦題は「パラダイス・・・」となっていて、PARADISE と HEAVENはどう違うのかという難題に突き当 たるが、これもとりあえず置いときましょう。

 人間世界、何が変わろうとも死後に行く先は極楽浄土か天国、または地獄という不思議な共通点があるので、これは信じた方がいい。

 仏教では、生前の行いによって閻魔大王が、キリスト教では、イエス・キリストが最後の審判を行う。
 
 余談だが、バチカンのシスティーナ礼拝堂の有名な壁画『最後の審判』、描いたのはミケランジェロだが、この御仁は自分が恨んでいる 人物を地獄送りの側に描きこんだという。果たして自分がどう裁かれるのか考たうえでの行いだったのだろうか。

          大塚国際美術館(徳島)の本物そっくり『最後の審判』
          中央のイエス・キリストが自分の左側の人々に向かって手を上げ、お前たちは
          レッドカードだと言っているように見える。
          

 いずれにしても、悪事さえ働かなければ、特に良い事をしなくても正しい審判が下されると信じて生きていきましょう、ネ。

 というところで、本日の結論を申しますと、実は天国までの距離は以外に近いということで、次の曲をぜひ聴いてみてください。必ず天国 に召されます。エッ、まだ早過ぎる? 失礼しましたッ。

 クリック ⇒ http://youtu.be/3TDWLE_J3rg?list=UUjTZ6NoUS0zcd6lNOSgKkGA
第4回 「カタカナは信用しないほうがいい」の巻 (2014-7-25)
 もともと、英語の微妙な発音をカタカナで表すことには無理がありますよね。

 例えば、ロックンロールの名曲『ジョニーBグッド』、チャック・ベリーの歌を何度聴いても「ゴゴーゴー・ジャニ・ビーグー〜」です。そこのと ころを"ジョニー"と唄うと何となくダサく感じませんかね。

 またこれが実際は『Johnny B. Goode』で、のお尻にコンマ、Goodのお尻に e がくっついているのでややこしい。

 もうひとつ、名曲を紹介しますと『ビギン・ザ・ビギン』という歌ですが、実際は『 Begin the Beguine』で前と後ろのビギンは別物です。
  Beguineは、マンボとかルンバのようにリズムの名称ですね。
 
 昔、ハワイアン・バンドに所属したことがあるので、ンチャーチャ・ンチャ・ンチャというBeguineのリズムには馴染みがあるのですよ。
 月は輝く南の〜はるかなる夢の〜 エッもういい・・と?  ハイ、それでは水原弘の『黄昏のビギン』をyoutubeで探して聴いてみて下 さいね。必ず水原弘にしてくださいよ。それから念のため申しますと黄昏は「たそがれ」です。

 更に続けます。
 Doo-Wop(ド・アップじゃなくてドウ・ワップ)の名曲『イン・ザ・スティル・オブ・ザ・ナイト(夜の静寂に)』・・・念のため申しますと静寂は「しじ ま」です。オッ、また余計なことを言ってしまったか・・・は、本当は『In the Still of the Nite』で、Night じゃナイんですよ、これがなぜ か。

      

 というところで、今回はThe Five Satins(ファイブ・サテンズ)の『In the Still of the Nite』を聴いてください。嫌でも「ドウ・ワップ」の意味 がわかります。

 そして1956年レコーディングのモノラル盤を擬似ステレオ化し、更に最後にオマケを付けたのでお聴きのがしないようお早めにどうぞ。

 クリック ⇒ http://youtu.be/k8KSGG_MNqc

第3回「パイプラインは続くよ、どこまでも」の巻 (2014-7-18)
 サーフィン・ミュージック不朽の名曲「パイプライン」。

 パイプラインとは、文献 (といってもレコードのライナー・ノーツですが、何か?) によると、サーファーが好む大波の波頭が大きく巻きこ むような状態のことで、サーファーは巻いた波の裏側に何とか入り込もうとするらしい。

 まあ、そんな大波はハワイかキャリフォーニアにでも行かないと・・・いやいや、日本に原点があるのですよ、実は。

 いきなり江戸期に飛びますが、浮世絵師・葛飾北斎の富嶽三十六景のうち『神奈川沖浪裏』(かながわおきなみうら)にその証拠が描か れているのです。
 大波の波頭が遠くの富士山を今しも波裏に巻こうとしている例の浮世絵ですね。エエッ!見たことない!! おま・・いや、あなた日本人 ですか?

 あの絵こそが原点なのです。波裏をパイプラインというのです。

 話は再び飛んで1963年のこと。ビーチ・ボーイズの「サーフィンU・S・A」とともにヒット・チャートを賑わせたのが、カリフォルニアのサンタ・ アナ・ハイスクール在学中の5人組 ザ・シャンティズのオリジナル曲「パイプライン」だったのです。(文献にそう書いてありますゥ。)



 テケテケテケ・・・で始まるこの曲ですが、テケテケ(専門用語?でトレモロ・グリッサンド)の起源について話すと、長くなり明日になってし まうので省略しておきましょう。

 というところで、本日は本家ザ・シャンテイズ、ジ・アストロノウツ、ビルジャスティス楽団、そして極めつけミスター・テケテケことドン・ウィ ルスン・オブ・ザ・ベンチャーズとドクターKこと徳武弘文氏によるスタジオ生録によるパイプラインの4連発をお聴きください。

 すべてフルサイズでお得なうえ、今回もかなりのレアモノですから、youtubeで削除されてお聴きのがすことのないようご注意ください。

  クリック ⇒ http://youtu.be/fexdzcjywU0

第2回 「哀愁のカレリヤに霧が降る」の巻 (2014-7-12)
 昭和40年代初頭のこと、北欧エレキインストの名曲『霧のカレリア』(ザ・スプートニクス・スウェーデン)が日本で大ヒットしていたが、それ より少し前に『哀愁のカレリヤ』(ザ・フィーネーズ・フィンランド)がラジオでよく流れていた。

 カレリアとカレリヤ、微妙な違いはあるが演奏は酷似している。双方のレコードのレーベルを虫眼鏡(ローガン鏡ではありませんッ)で観 察すると作曲家が同じだった。

           

 実はどちらの曲も、背が高くて一見ボォーとした感じのスウェーデン人ボー・ウィンバーグというギタリストが弾いているのだ。 (上のジャ ケット写真の右端の人です。虫眼鏡で見てください。)

 レコード会社との契約か何かの理由で、フィンランドでザ・フィーネーズ名義によりレコーディングした『哀愁のカレリヤ(AJOM IES)』・・・ AJOM IESとはフィンランド語で2輪馬車のことらしい・・・の売れ行きがいいので、本国で結成したスプートニクスで『霧のカレリア(Karelia)』 として再レコーディングしたのだ。

 懐に入る印税は、当然本国の方がいいだろう・・・と計算したかどうか確かめようもないが、ボーさんは元々エンジニアなので、北欧ナン バーワンの工業国スウェーデンの録音技術を使いたかったのだ。(EBsShu推測)

 『Karelia』とはフィンランドのカレリア地方のことだが、"2輪馬車"を『哀愁のカレリヤ』としたり、"Karelia"を『霧のカレリア』としたセンスは なかなか冴えている。

 日本人は『哀愁の』とか『霧の』に弱いという泣きどころをキッチリ押さえているのだ。名曲『哀愁の街に霧が降る』が・・・エッ、そんな歌知 らないと・・・まあ、いいでしょう。ここで覚えてください。

 と、脱線しつついろいろ言いましたが、二つの曲を比較できるよう加工してyoutubeにアップしたので聴いてください。今回も他では聴け ない力作です。

 クリック ⇒ http://youtu.be/A2-m5_aje9M
創刊記念 「天気が悪い日は雨が降る」の巻 (2014-7-6)
 音楽に対する私の狂解説を掲載する新シリーズ・My Musical Rhapsodyが始まります。
 構想3か月、妄想3日を費やしたどうでもいい話にお付き合いくださいますよう、切にお願い申し上げる次第であります。

 というところで、折しも梅雨真っ只中の日本列島ではありますね。
 
 雨に関して最もポピュラーな曲は、カスケイズの"悲しき雨音"(1963)でしょう。

     
                                                
 この曲で忘れられないのは、30年近く前のクルマのTV・CMです。
 そのクルマを真上から撮り、4つのドアが開くとカラフルな傘を広げて次々に子ども達が出てくるというもので、そこに流れていたのがこ の曲でした。

 実は、CMに騙さ・・いや乗せられてそのクルマを買ったのですが、低燃費が当たり前の昨今からすると超・高燃費で、貧乏人泣かせの 大メシ喰らいだったのです。

 しかし、エンジンや機構は丈夫で長持ちでした・・・国産車の優れたところも書かないとフェアではないですからね・・・荷室は広く、キャン プ道具を満載するのにも十分でした。

 そのクルマで行った最初のキャンプで激しい雷雨にあい、真夜中に逃げ帰ったという悲惨な"雨の想い出"もあります。

 最初に雷鳴が響き、続いて雨の音からイントロへという秀逸な演出が印象的なこの曲ですが、同じパターンで始まる好きな曲がもう一つ あります。

 フィル・スペクターのプロデュースでザ・ロネッツの歌った"ウォーキング・イン・ザ・レイン"ですが・・・雨が降っても歩かずにはいられない というウォーカー・ホリック? は昔から存在していたんですね !!!

 そして、その歌をそっくりカバーしたのが、これまたウォーキング兄弟のウォーカー・ブラザーズという奇妙なめぐり合わせになりました が、それで、どうのこうの・・・とワタクシは申しません。

 以上の3グループの歌のアタマの雷鳴部分を聴き比べ出来るようにyoutubeにアップしてみました。
 あなたの耳と感性で判断してくださるとMUSICがもっと楽しいものになること絶対に間違いありません・・・か?

 クリック ⇒ http://youtu.be/1RlRPto-BSc
 

                         フィル・スペクターとロネッツ
                       


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