讃 歌2










もう…ずっと、ずうっと昔のこと……





新緑が眩しい5月の森


あなたが、ふと呟いた


長い散歩の途中


小高い山の奥深く


ただ、足のむくまま緑の道を辿ってきた


「懐かしいと思ったら、あの森だったんだな」


「何とのことですか?」


少し疲れたのか、あなたの肩がわずかに上下した


「高耶さん」


上を仰ぎ見たまま動かない、あなたの肩に手を置き背後から声をかけた


「辺りの景色が違いすきで、わからなかった」


硬質な瞳が私を見る


「ずっと昔、俺はこの森に『秘密』を眠らせたんだ」


どんな秘密をと、私は訊いた。


雨が…そうだな、雨が降ったら教えてやるよ。





その日の夜遅く、雨が降った。





朝の光を受けて雫が光る。


耳をすませてみろよ、直江。


眠らせたままだった秘密が、葉っぱの先から滴り落ちていく。





聞こえるだろう…、「愛している」と………











管理人自己満足意味不明型散文Part2(苦笑)
うーん…ちと、キレが悪いけど、まぁいっか(爆)



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