H24.1

 結婚して31年。二人の子供達も、私達から巣立ち東京で働いている。
 親としての役目は、どうやら大半終わったようである。
 年の瀬も押し迫った26日に、長男に子どもが生まれた。

 初孫である。

 すぐに飛んで行きたかったが、予定日の前に血圧が高くなり、帝王切開をしたお嫁さんの事を考え、少し日にちをずらそうということになった。
 年も明け暫くしてから、家内と上京した。
 恐る恐る小さな初孫を抱いた時、感激が込み上げてきた。
 「何でこんなに可愛いのかよ。孫という名の宝物・・・」
 よそ事で聞いていた大泉逸郎の「孫」の歌の気持がやっとわかったような気がする。
 長男が生まれた時は、同じように寒い季節だった。
 時代が違うとはいえ、忙しさにかまけ、余り育児らしきことをしなかった私と比べ、かいがいしく世話をする息子に少し驚いた。
 家内と二人、お互い身体に気をつけて、孫の成長をしっかりと見守りたい。


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