明け方、うとうとしながら蒲団の中で市議選に出ることを決意したのが、今から25年も前のことである。それまで選挙の「せ」の字も考えたことは無かった。
公務員だった家内の父親に、結婚が決まった時に、「選挙に出ることはないね」と釘を刺されたこともあって、妻や義父を口説くのにかなりの時間がかかった。
選挙に出るといったものの、引っ越したばかりで、土地勘もなく、誰一人の知り合いもなく思わぬ苦労をした。代議士の秘書をしていた関係で、系列の議員たちからの反対もあって、決して順風満帆の船出ではなかったが、今となっては、そのことがかえって良かったのかもしれない。
今回の選挙、多くの仲間やボランティアの熱き思いに支えられ、投票率は下がったものの、大きく得票を伸ばすことができた。
クリーンで理想的な選挙をすることもできた。
一票一票の重みを肝に銘じ、初心を忘れずがんばりたい。
24年経ち、14人いた同期の議員も私一人となった。
35歳の「若さと行動力」が売りだった、青年議員も、今年は還暦である。