今から40数年前の大学生の頃、道後ゴルフ場でキャディーのアルバイトをした経験がある。
祝谷を自転車で通ったが、道中は急こう配のひどいおんぼろ道だった。
その当時は、まだ9ホールで、グリーン周りはミカン畑に囲まれていた。
今でこそゴルフは庶民にとって身近なスポーツであるが、その頃は、ゴルフ人口も少なく、住む世界が違う人たちのように思えた。
当然のことながら、ゴルフの知識もなくゴルフ場を見ることも初めてだった。
最初に、キャディーの心得やルールなどについて簡単な研修を受けた。
特にOBとセーフについては、「しっかりと見るように」と、何度もくぎを刺された。
見るもの聞くもの初めてのことばかりで、研修は受けたものの、今ひとつピンとこなかった。
県外から来たお客さんに誘われ、グリーン上で一緒にパターをして遊んでいて、支配人に大目玉をくらったこともあった。
あの当時からすれば、ゴルフ人口も増え、ずいぶん身近なものになった。
まさか、自分がゴルフを楽しめるようになるとは夢にも思わなかった。
ゴルフは紳士のスポーツといわれる。プレーの中で、それぞれの性格や癖が自然に出てくる。
ルールやマナーについても、遊びとはいえ、自分に厳しくしなければならないと思っている。
時折ついて頂く若いキャディーさんを見ると、
若かったあの頃のことを懐かしく思い出す。