後1年で還暦である。
中学校の同級生と還暦祝いの打ち合わせと称し、それを口実にちょくちょく飲んでいる。
還暦祝いには、赤色のものを何か身につけようとか、懇親会では青春時代に流行ったフォークソングや、グループサウンズの曲が歌えるようにバンドを入れようやとか、アルコールのピッチも上がってくると話に花が咲く。
久しぶりに仲間と会えるのは今から楽しみだが、私自身、還暦という言葉が何となく年寄りじみた感じがして、あまり好きではない。
ましてや「赤いちゃんちゃんこ」や「赤頭巾」などはもってのほかである。
子供の頃、還暦を迎えた近所のおじさんやおばさんたちは貫禄もあったが、ずいぶんお年寄りに見えたのも事実である。
地元の高齢者クラブの入会資格要件は満60歳からである。すでに今からお声もかけていただいている。
ありがたいような、ありがたくないような話である。
体力は別として、気持はまだまだ3,40代のつもりでいる。60歳がきて正式にお誘いをいただいても、今しばらくは丁重にお断りをしたいと思っている。