秋の彼岸が来ると、曼珠沙華の花が咲く。
曼珠沙華が咲くから彼岸が来るのか、この正確さにはいつも驚かされる。
今から2年ほど前に、市内のお医者さんから私宛に、抗議の葉書をいただいたことがある。文面からすると、あるホテルでの会合の時、出身大学の医学部からいただいた記念の大切な傘を紛失したそうである。「傘が無くなった上に、従業員の対応が悪い」という内容だった。
ずっと我慢はしていたが、腹に据えかねて葉書を出したそうである。
何を勘違いされたのか、私をホテルのオーナーだと思い込んでいたらしい。
その誤解もすぐに溶け、今では笑い話となった。お会いしてみると、気さくで飾らないお人柄の先生で、医者としての評判もいい。元々は会社勤めをされていたが、一念発起し、医者になられた苦労人である。
還暦が近づいて、大切な人たちとの別れも経験した。
そのせいだろうか・・・
若い頃よりも人との出会いや友とのつき合いが、なお大切に思える今日この頃である。
毎日毎日を丁寧に生きていこう。