頭痛には大きく分けて3つの頭痛があります。
1つは、脳腫瘍やクモ膜下出血のように脳に器質的な障害があるものです。
脳腫瘍では朝起きた時の吐き気が特徴的ですし、クモ膜下出血ではハンマーで殴られたような痛みが起こります。いずれも脳外科受診が必要です。
2つ目は、筋緊張性頭痛で、頭痛の中では最も頻度の高いものです。
頭部、特に後頭部をバンドで締め付けられるような痛みがあり、首筋の張りや肩こりを伴います。精神的・身体的なストレスで筋肉の収縮がおこり、筋収縮は周囲の血流を悪くし、さらに筋収縮をきたすという悪循環を生じます。
治療としては、強く張った筋肉に、細い針で局所注射を何か所か行います。これだけでも痛みは軽減しますが、頭痛の強い人には星状神経節ブロックを行います。これは頚部交感神経を遮断し、筋肉の血流をよくし、緊張を緩めます。 3つ目は、片頭痛です。
片頭痛の原因ははっきりしませんが、脳血管の異常拡張や収縮が関与していると考えられています。片頭痛の特長は、・心臓の拍動に連動して頭が痛み、日常生活や仕事に支障をきたす、・吐き気やおう吐を伴うことがある、・発作中は音や光に過敏になる、・前兆として視野の中にチカチカした光や、像のゆがみが見えることがある、・20歳までに最初の片頭痛を経験することが多い、などがあげられます。
軽い片頭痛なら市販の鎮痛薬でいいのですが、片頭痛の特効薬も発売されていますので、専門医に相談したほうがよいでしょう。 |