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啓林館『数学1年』p89。方程式(は・じ・き)の利用の問題。線分図をかかせ、速さ・時間・道のりの表を作らせ、等しい関係にある数量を見つけさせる。
1.教科書の例示問題を読み、条件を確認する
指示1 教科書の89ページを開けなさい。例題3。読みます。さん、はい。
「弟が、2km離れた駅に向かって家を出発しました。それから10分たって、兄が自転車で同じ道を追いかけました。弟の歩く速さは毎分80m、兄の自転車の速さは毎分240mであるとすると、兄は出発してから何分後に弟に追いつくでしょうか。」
発問1 ひと言でいうと何の問題ですか。
「弟が駅に行く話です。」「兄が自転車で弟を追いかける話です。」
説明1 速さ・時間・道のりが出てくる問題を「は・じ・きの問題」といいます。
発問2 何を求めるのですか。
「兄が出発してから何分後に弟に追いつくかです。」
指示2 その通り。赤で線を引きなさい。
発問3 始めに何と書くのですか。
「兄が出発してからχ分後に弟に追いつくとするです。」
2.線分図・表をかかせて条件を整理する
一時一事の指示を出し、線分図をノートに書かせる。
発問4 先に出発したのはどちらですか。
「弟です。」
指示3 1行下に、弟と書きなさい。
指示4 さらに1行下に、兄とかきなさい。
指示5 弟の横に点(・)を打ちなさい。7cm右に線分を伸ばします。
発問5 弟は兄より何分早く出発したのですか。
「10分です。」
指示6 弟は歩き続けたのでさらに3cm線を伸ばしなさい。
指示7 兄も出発したので、10cmの線分をかきなさい。
発問6 兄は何分間歩いたのですか。
「χ分間です。」
発問7 (弟の後半部分)ここは何分ですか。
「χ分です。」
指示8 条件を表にまとめます。
表の枠を1本1本指示を出してかかせる。
指示9 表が完成したらノートを見せに来なさい。
早くできた生徒に板書させる。
3.方程式をたてる
発問8 兄が弟に追いつくとはどういうことですか。表の中から等しくなる数量を求めなさい。
進んだ道のりが等しくなることである。
指示10 方程式を作りなさい。
4.方程式を解き、答えを求める
指示11 方程式を解いて答えを求めなさい。
(解) 兄が出発してからχ分後に弟に追いつくとする。
240χ=80(10+χ)
3χ=10+χ
3χ−χ=10
2χ=10
χ=5
(答え) 5分後
5.練習問題をする
教科書p89の6番。p90の7番の練習問題をさせる。
《参 考》西野一葉氏論文:『向山型中学数学教え方事典第1学年』,p106−107