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大阪バリアフリーツアー活動報告

実施日:215日(日)

出発時刻:620分 JR松山駅発 帰着時刻:2325

参加者:金村・大橋・村上(ヘルパー同行)・古林

(視覚障害者1名・車椅子利用者1名)

目的地:国立民俗学博物館

現地(梅田駅)へは1130分過ぎに到着し、現地で金村氏の知人で、視覚に障害を持つ案内役の方と合流し、
梅田駅からは阪急線を利用。南茨木で大阪モノレールに乗り換え、国立民俗学博物館のある万博記念公園へと
向かった。

特に、今回は「視覚障害者」という視点からバリアフリーを見つめる機会が多く、身体障害者としての視点でしか
見る機会のなかった私にとっては、とても新鮮な機会となった。

松山周辺と比較できる部分も多く、非常に参考になった。

プラットホームと線路との境界線

誘導ブロック(線ブロック)が一本、警告ブロック(点ブロック)の手前に配置されている。
伊予鉄の駅ではこの点ブロックしか配置されていないが、この線ブロックがあることで、
視覚障害者にとってはよりわかりやすく、危険を防ぐ役割があるのではないか。両方が
あることで、「境界線だ」ということもわかりやすいと思う。




・トイレの表示

左は阪急南茨木駅のトイレ入り口である。男性用トイレと女性用トイレの
入り口に、それぞれ縦のラインで男性用は青、女性用は赤と、天上から
床まで表示されている。また、二つのラインの間に、大きな表示で男性用、
女性用、身障者用の図柄と「お手洗い」の文字が表示されている。近づく
と音声で男性用、女性用別の案内がされていた。
伊予鉄の駅でも、新しく改装された三津駅では音声による案内がされて
いたが、表示の仕方がここまで徹底されてはいなかった。これから新しく
作られていくトイレには参考になるのではないだろうか。

・駅名表示がされた柱周囲への点字ブロック(点ブロック)の配置

車内からであったこともあり、写真で撮ることが出来なかったことは残念だが、ある駅では、現在の駅と前後の駅名
が書かれた柱の周囲に点ブロックを配置し、その柱に駅名が記されていることをわかりやすくしている駅があった。
まだ松山周辺では見られない配慮だ。



★万博記念公園

万博記念公園では、偶然にも「梅まつり」が開催されており、昼食は梅まつりが開催されていた「日本庭園」で食べ
た。お弁当を案内役の方が用意して下さっていて、中央にある休憩所でそのお弁当を食べた。

左は休憩所の近くにあった梅の写真である。

今回の研修は「バリアフリーツアー」であり、障害を持つ人が「楽し
み」を感じられる必要があった。その点で、梅見をしながら食事が
できたことは良かったのだが、反省点が1点。

車椅子利用者で、上肢も不自由なM氏にとっては、テーブルの
ない位置での食事は非常に不便であった、ということ。勿論、ヘル
パーの方がついている、ということはあるのだが、結果的に、M氏
は満足に食事を取ることができなかった。最大の反省点である。

食事を取った後、目的地である国立民俗学博物館へ向かった。

左写真は博物館の外観である。
博物館自体は、障害者への配慮が各所にみられ、身体障害者でも利用しや
すく、視覚障害者でも楽しみやすい配慮がなされていた。







右写真は、世界各所の民俗学の情報が映像で見られるブースなのだが、この
ブースには、「身体障害者用」のブースまでわざわざ設けられていた。

「障害者が利用すること」が前提として作られている。これは愛媛県にある施設
とは決定的に違うところである。




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★国立民族学博物館

「国立民族学博物館」。ここでは日本やアジア各地、アメリカやアフリカなど、様々な地域の「民俗学」を展示物から学ぶ
ことができます。

ここでは毎週日曜日、1430分より、「みんぱくウィークエンドサロン」が開催されています。当日は廣瀬浩二郎順教授
による、「手学問のすすめーさわる人生からさわる文化へ」が開催されていました。

廣瀬先生は、ご本人が全盲の視覚障害者です。

「見る」ことに慣れている私たちと、「触ること」になれている「蝕常者」。彼らは、目が見えない代わりに、触覚がとても発達
するんだ、ということ。これを、私たちは真っ暗な部屋で、身をもって体験させていただきました。

サロンが終わった後、この民俗学博物館で展示されている、世界各地域の文化のうち、私たちは「韓国」の文化をガイド付
きで見学してきました。日本とは異なり、自国の土着の宗教の次に信仰されているのがキリスト教であったことは、同じアジ
アの国として、とても意外でした。

満足度は100%と言っても言い過ぎではないと思います。ぜひとも韓国だけでなく、他国の様々な文化も見てみたいものだ、
と感じました。

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バリアフリーツアー全体として、反省点として挙げられるのは、今回の参加者が少なかったこと。特にバリアフリーツアーと
銘打っている以上は、やはり車椅子でしか移動できない人たちがもっと参加しやすいようなプランを考える必要がある、と
感じました。

日程と移動手段。来年度は更に工夫したプランを考えてみたいものだと思います。