エロですよー
女装エロなので苦手な方はやめときましょう


ちなみに女装してるのは古泉です←







































メイドなカレ?
  お題:ハロウィン おみくじ 現実逃避



「なあなあっ、フォーチュンクッキーって知ってるよな?」
そう大喜びの顔で言ったのは古泉だ。
その砕けた口調で分かるようにここは古泉の部屋であり、俺は今日も今日とて片付けをしようとここを訪れたのだが、挨拶もそこそこにそんなことを言われ、相変わらずの部屋の汚さと相変わらずの突拍子のなさ、どちらに呆れればいいんだろうかと思いながら、後者を選んだ。
「…実はお前ってハルヒと気が合いそうだよな」
「うん? 何? 妬いてんの?」
「断じて違う」
「ま、確かにハルヒとは気が合うかなーって思わないでもないけど、それ以上に同族嫌悪しちまいそーだな」
そう言って、どこか偽悪的に笑った古泉は、
「ほら、似過ぎてるとだめだろ? 好みのタイプなんかも似てるから、悲惨だぜ? ハルヒと二人してあんたを取り合うなんて、考えるだけでぞっとする」
「そういう戯言はどうでもいい。で? フォーチュンクッキーがなんだって?」
「知ってるだろ?」
「そりゃな」
あれだろ。
中華料理店で出されたり、土産物なんかでもある、折りたたまれた小さいクッキーで、その中におみくじみたいなもんが入ってる奴。
「そうそれ。あれの作り方を聞いてさ、試したくなったんだよね」
と古泉は楽しそうな笑顔で言う。
「あれってどうなってるんだ? まさか紙を入れて焼くわけじゃないんだろ?」
「そりゃあね」
と古泉は声を立てて笑って、
「焼き立てのクッキーって凄くやーらかいんだよ。冷めると硬くなるだけで。だから、折り曲げられるくらいうっすーいクッキーを焼いて、冷める前に紙を挟んで畳んじまうの」
「なるほどな」
「でさ、ただの大吉みたいなの挟んだってつまんねーじゃん? せっかくあんたも来てくれたんだし、ちょっとしたゲームにしようよ」
楽しそうにしてると思ったら、そういう企みがあったらしい。
「一応聞くが、どんなゲームだ?」
「ほら、あるだろ? 王様ゲームじゃねーけど、お互い命令とか書いた紙をクジにして混ぜちまって、自分のでも他の奴のでも、引いたらそれを絶対に実行するってやつ。ああいうの、やってみねぇ?」
「命令……ねぇ…」
……。
「…絶対実行するか?」
「言い出しといて逃げたりはしねーよ?」
「……なら、いいだろう」
たまにはこいつに真面目に片付けをさせてやりたい、と思って話に乗った俺に、
「マジで?」
やけに嬉しそうに言ったってことは、よっぽど何か考えてたんだろうな。
「あのさぁ、いい加減現実逃避はやめて現実に帰ってきてよ」
呆れた声で笑った古泉の服装はメイド服。
……ハロウィン用らしいが、なんでそれを着ているのかと言うと、……つまりは自爆した訳だ。
あの後、既に焼き始めていたクッキーがすぐに焼きあがり、慌ててそれぞれ命令書を仕込み、シャッフルして引いたらそうなったという訳。
そして、俺のクッキーから出てきたのは何かと言うと、「裸エプロン」の五文字だった。
「……なあ、」
「んん?」
「お前のそのリスクを顧みない勇気だけは褒めてやってもいい」
「……さんきゅ?」
と言いつつも、古泉の手にはしっかりと、愛用のピンクのエプロンが握られている。
「約束だよな?」
にっこーっと笑ったその笑顔はいつもの数倍は眩しい。
俺はそれでもじりじりと後ずさりながら、
「は、裸エプロンなら前にもしただろ!?」
と言ってはみるが、
「あれっきりじゃん!」
と反論されては返す言葉もない。
しかし、あんな恥かしいこと二度と出来るか。
というか、あんなことに使われて、あんな無体な目にあったエプロンを古泉が料理用に使うのさえ羞恥で死にそうな気持ちになるってのに、どうしてまたあんなことが出来る。
「お、お前、あの時、これっきりでいいって言っただろ…」
「だからずっと我慢してたんじゃん。クジを引き当てたのはあんたなんだし、これくらいいいだろ?」
さあさあと迫ってくる古泉に、俺はくっと息を飲む。
「本当に不正はなかったんだろうな…」
「あったり前じゃん! それとも何? 俺ってそんな卑怯そうに見えちゃう?」
「いや……」
「疑ったりして酷いな。……これは、お仕置きもんだよね?」
にやっと笑った顔に、嫌な予感がした。
逃げる暇もなく、シャツを脱がされ、背中を露わにされる。
「ちょっ、うわ…っ!?」
「あんたがいつまでも着替えようとしないからいけないんだよ?」
責任転嫁めいたことを言いながら、古泉は呆れるほどの手際のよさで俺を裸に剥いて行く。
「やっ、こら…っ! 自分で出来るから…!」
「もう遅いってぇの」
くすくすと笑いながら、古泉が俺にピンクのエプロンを被せ、ついでとばかりに背中にキスを落とされ、びくんと体が震えた。
「やぁ…っ」
「かあいい」
背後から抱き締められると、いつもとはあまりに違う、安っぽくてごわついた生地が触れて、違和感に悪寒めいたものが走る。
それがなんだか怖いくらいで、俺はうなじにしつこく口付けてくる古泉を振り返って、
「な、ぁ、…っ、もう、脱げよ…! やるんだったら、もういいだろ…」
と訴える。
「んぁ? なに? あんたにしては積極的だけど……」
言いながら、古泉はその手に自分のエプロンドレスの裾を持ち、それでさわっと軽く人の腰を撫でやがった。
「ひぅっ…!」
「感触が気になる? …ふふ、あんた、敏感だもんな」
「だ…っ、れの、せいだよ…!」
元は人並みだったってのに、開発したのはお前だろ!
苛立ち紛れに恥かしいことを唸れば、古泉は一層嬉しそうに笑って、
「嬉しいこと言ってくれるじゃん。……でも、もっと、って思ったりもすんだよなぁ…」
恐ろしいことを低く呟きながら、その手は器用に人の体を滑り、エプロンの生地越しに胸の突起を探り当てると、やわやわとしたもどかしい動きを始める。
「ん…っ、な、に、言って……、…あ…ぅ」
「背中だけで興奮してくれるんだろ? だったら、もうちょっと頑張ったら、背中だけでイってくんねえかなって」
「なぁっ!?」
お前はどこまで変態なんだ、と呆れる俺に、古泉は子供みたいに、
「だって、」
と唇を尖らせて、
「誰も思わないだろ? あんたが背中なんかでこんなに感じるんだなんて。俺だけが知ってるんだと思ったらすっげぇ嬉しいし、もっと凄くしたいじゃん?」
「やっだ……! ぁ、っんぁ…!」
古泉はくるりと俺の体を反転させると、向かい合う形で抱き締めた上で、指を背中に滑らせる。
その触れ方がむず痒く、思わず古泉に縋りつくと、手に触れた膨らんだエプロンドレスの袖にぞっとする。
「っ、だから、脱げって……!」
「そんなにだめ? 俺としちゃ、けっこーかあいーかなって思うんだけど」
「似合わんっ、お前にはそんなの、似合わん、から……っ! ひゃ、や…っ、あぁ……」
古泉の指が背中から腰に下り、その先を期待して振るえる体に、古泉は意地悪く肩透かしを食らわす。
「このまましても、いいっしょ? それとも、そんなに脱いでほしい?」
「……っ、こ、んの…!」
腹が立つ。
嫌になる。
だが俺は、それでも掴んだ腕を離せないし、昂ぶらされた体の震えも止められやしない。
「…もう…っ、どっち、でも、…い、いから、……早く、しろ……!」
「りょーかい」
にへりと笑った唇が近づいてきて、ああ、そういや今日はまだろくにキスもしてなかったななんて思いながら、煽られるままに舌を求める。
「…は、ふ……」
古泉の手が腰を滑り、その先の曲線をなぞる。
ぞくぞくして、何がなんだか分からなくなりそうになる。
勝手に震える腰を押さえつけるように、古泉がそこを両側から押さえ、尻の肉を割るように開いた。
「ぁ……っ、ん……」
「何? これだけでも気持ちいい?」
嬉しそうに笑う言葉に思わず眉が寄るが、反論しようものならこれ以上焦らされることは目に見えており、それを耐え切るためにはあまりにも煽られていた。
「っるさい!」
「可愛いよ。…愛してる」
囁きながら、古泉は更に俺を抱き締め、俺は上体を古泉に預けるような形になる。
ソファが軋んで、耳障りな音を立てるのを聞きながら、古泉の頭を抱くと、
「胸も触ってほしいって意思表示?」
せせら笑うように言いながら、古泉は器用に乳首を探り当てたかと思うと、布越しにそこを吸い上げた。
「ひぁん……っ! やっ、っそ、うじゃ、なくて……」
「いーじゃん、俺としても、ここを可愛がりたかったしー」
お気楽に言いながら、古泉の呼吸が荒さを増して行く。
その吐息が首筋にかかることにさえ感じながら、俺は倒れこみそうになる体をなんとか支えるしか出来ない。
古泉の指は、いつの間にか探り当てていた弱い場所ばかり狙ってきて、それが逆にこいつにも余裕がないんだと言うことを教えてくれた。
「あ…っ、ぁ、も……早く…しろよ…!」
「まーだだめ」
「な、んで……」
「まだ硬いじゃん。ほら、」
と言いながら古泉が中で指を開いたのが分かった。
「ひっ…!」
「ね? まだだめだろ」
ね、じゃねーよ。
「…っだ、ったら、早く……ぅ…」
呻きながら縋りつく。
「今日はえらく積極的だねー」
「…お前が悪いんだろ……」
終るまで脱ぐ気もないらしいからな。
「そんなに似合ってない?」
「似合わん…」
ぎゅっと抱き締めて、俺は自分でもよく聞こえないほどの小声で、
「……お前はいつもの変なTシャツが一番だ」
と呟いた。
ひゅっと音を立てて息を飲んだ古泉が、俺を強く抱きしめ返しながら、中を開く。
「ぃあ…っ!?」
「ごめん、我慢出来ねーわ。……あんたのせいだかんな?」
そんなことを言って、スカートをめくり上げ、昂ぶりきったものを露わにする。
そのシュールな光景に萎える前に、その熱さにくらくらした辺り、俺も末期だ。
「…いい、から……早く…っ……」
「ん、力抜けよ……」
「ん……っ…!」
ぐっと腰を引き寄せられ、熱が食い込んでくる。
「やっ……あ、つ……」
「…あんたこそ、凄ぇ、熱いよ…」
狭い場所を無理に開かれて、酷く痛むはずだってのに、それすら快感に変換される。
古泉の迷うような、気遣うような視線が悪い。
だから俺は、痛みを訴えることも、感じることも出来なくなるんだ。
「は、……ぁ、ふぁあ……!」
苦しさから逃れるために、声を上げて息を吐き出せば、目から涙まで滲んできた。
「…っ、ごめん、やっぱ痛かった!?」
慌てる古泉に、
「ちが、う…から……抜くなよ…!」
と必死に取り縋る。
「……大好きだよ」
囁かれる。
「愛してる。…あんたが、何よりも好きだよ」
「ん……分かってる…」
その囁きが、麻薬みたいに溶け込んで行く。
そうして、痛みも苦しさもなくなって、快感に取りつかれる。
「…責任、…っん、とれ、よ……?」
「ん、いくらだって、取らせて…」
抱き締めあって、キスをして、気がついたら大分時間が過ぎていた。
途中でなんとか剥ぎ取ったメイド服を強引にゴミ袋に蹴りこみながら、俺は古泉に言う。
「この変態!」
「あんただって、結構興奮してたくせにー……」
恨みがましくそんなことを言う古泉に、
「…ばか」
と小さく毒づいたが、その先は絶対に言ってやるもんか。
……お前相手なら、いつだって興奮してるなんて、死んでも言えるかよ。