非常識系エロです
決して真似したり本気にしたりしないように!←
ちなみに、究極のエロというのを目指してみました
……究極?

























































車内暴走



俺と古泉の関係をどう言い表すのが一番適切なのか、正直俺にも分からない。
同じ高校の生徒だとか、同じ団体に所属している仲間だとか言っても間違いではないが不足もある。
何しろ俺たちは、隙を見つけては逢瀬をかわすような間柄だからである。
だからといって、恋人というのも何か引っ掛かるような気がするのは、古泉とまともなデートなんかをしたことがないからだし、そもそもの俺たちのそんな関係そのものが、えらく爛れた感じに始まり、惚れた腫れたの前にどろどろとした肉欲のみの関係があったからでもある。
後々になってからとはいえ、一応告白もされたし、俺だって古泉のことは憎からず思っていたため、セフレではなくなったと思うのだが、会ってすることが決まっていると、前とどう違うんだと思わないでもない。
しかし、確実に古泉の無駄口は増えたし、前以上に行為への熱心さも増しているので、悪くはないのかもしれん。
さて、そんな俺たちなのだが、今日は珍しく、外で待ち合わせとなった。
だからといってまともなデートにならないと、最初から分かってるのもなんだかな。
ため息をつきながら、定刻通りにやってきた電車の指定された車両に乗り込んだ。
もう終電が近いからか、車内には酔っ払いや仕事疲れからか眠っている人間が多く、空席ばかりだった。
それでも俺がわざとらしくドアのそばに突っ立っていると、隣の車両から古泉が姿を現した。
いつもと同じようににこやかな笑みを湛えているが、その瞳が常にない熱っぽさを孕んでいると気づく人間がどれほどいるだろうか。
気づくのは俺だけで十分だと、何かしら独占欲めいたものを感じる俺に、
「こんばんは」
と向こうから声を掛けてきた。
古泉の声を聞くだけで、条件反射のように体が震える。
「よう」
「ちゃんと来てくれたんですね。嬉しいです」
「俺がすっぽかすとでも思ったのか?」
「思いませんけど、それでも、来ていただけると嬉しいんです」
そう微笑んだ古泉は、じわじわと縮めつつあった俺との距離をほぼゼロにした。
人目も憚らずに俺を抱きしめたのだ。
「お、おい……」
「なんです? いいところなのに」
「人前で何するつもりだよ」
小声ながらも怒鳴るように言った俺に、古泉はくすりと嫌な感じに笑って見せた。
「何をおっしゃるやら。……あなただって、わかっていて来たはずでしょう? あるいは、期待して」
「う」
思わず言葉に詰まった俺に、古泉は殊更優しく、
「いいんですよ。僕はあなたのそういうところも含めて、あなたが愛しいんですから」
その手は俺の腰を抱いていたはずだったのだが、いつの間にやら、その下の肉を鷲掴みにしていた。
「あっ……こい、ずみ…」
「ちゃんと、指定した通りに、入れてきたんでしょう?」
「ん、ぁ、入って、る…」
「電源は?」
「お前が、入れてくれるんだろ…?」
話している間に、古泉の手は俺の片方の腿に固定されていたリモコンを見つけだし、そのスイッチを軽く回した。
「ふぁっ…!」
思わず上がりかける声を必死に噛み殺すが、体内で跳ねる丸い異物に腰が揺れた。
「いいところに当たってます?」
「んぅ、やっ、もうちょっと……」
「足りない?」
こくこくと頷く俺に、古泉は意地悪に、
「それにしては感じてますよね。そもそもあなたは、中のどこを擦ってもいいって言うじゃないですか」
「あっん、お、まえの、せいだろっ…」
「御褒めに与り光栄です」
茶化すように言った古泉の手が、今度は胸へと伸びてくる。
「やっ、ま、待てっ! そこ、されたら――っひぁん!」
胸の尖りをいきなり引っ張られて、感覚だけで軽くいった。
一際大きく体が痙攣し、古泉にもそれが伝わる。
「いいですね。こんなところだからですか? いつも以上に感じやすくなってますね」
はぁはぁとまだ息を乱している俺にも遠慮せず、古泉はしつこく胸を弄ぶ。
尖りを押し潰され、捻られ、引っ張られて、薄いシャツ越しにもそこが真っ赤に充血し、震えているのが分かるほどだ。
「あんっ、ん、古泉……っ、我慢、出来なく、なるからぁ…!」
目を潤ませて訴えても、古泉は手を止めない。
そればかりか、
「どうぞ、好きにしたらいいじゃありませんか。いつもみたいに」
「んなっ…!?」
何を言い出すんだこいつは。
「大丈夫ですよ。皆さん酔いや眠気で意識が朦朧とされてるようですから」
「そんな問題じゃないだろ…! っ、ひっ、やぁぁ……」
ぐりぐりと古泉の硬くなった欲を押し当てられて、全身が震えた。
理性だとか羞恥心だとかがどこかに消え去り、欲だけの塊になってしまいそうになる。
「なればいいじゃないですか。大丈夫です。騒がれても僕が責任を取りますから」
「どうやって…?」
訝る俺に、古泉は笑顔で、
「それは勿論、あなたをいただきに、ご両親のところへご挨拶にあがって、でしょうね」
「ばかだろ」
そう毒づきながらも、本当には嫌でないくらいには、俺もこいつが好きらしい。
「も、いいから、ちゃんとこっちも触れよ…」
言いながら、俺はズボンを緩めると、軽くずり下ろした。
にや、と歪んだ古泉の唇を求めて、舌を絡める。
誰かに見られてたって知るもんか。
むしろ、見せてやるから金でも寄越せ。
古泉は俺の舌を吸いながら、直に俺の脚をまさぐり、そこからコードをたどって、埋め込んだものを探り当てた。
「ああ、大分落ちてきてますね。これじゃああまりよくなかったでしょう」
その言葉とともに、はみ出そうになっていたものをぐいといいところまで押し上げられ、
「ひあぁっ!」
と短くも声が漏れる。
的確にポイントを擦る振動に、立っていられなくなりそうなほどだ。
「あっ……あぁっ…あ……」
がくがくと震えながら、言葉にならない喘ぎしか出なくなった俺に、古泉は楽しげに笑って、
「凄いですね、ここ」
と俺の中に埋めた長い指でそこをぐりっと大きく掻き混ぜた。
粘着質な水音が体内に響く。
「ふっ、ぁあ……っ」
「ローションがたっぷり入ってて、まるで誰かに中出しされたみたいになってますよ?」
「おまっ、え、がっ…そうして、来いって、ヒ、言ったくせに…ぃ……」
「ここまでしたのはあなたの選択でしょう? ああ、今度はあなたが浮気して、まだ別の男の出したものが残ってる状態で僕に犯される、なんてシチュエーションでしてみます?」
「なっ…!?」
いやらしい妄想で、ぞくんと体が震えた。
そんなシチュエーションなら、まず間違いなく、遠慮のかけらもなく、激しくされるのだろう。
そう、されたら……。
「でも今は、こっちに集中してくださいね」
と言った瞬間、古泉は中に入れた二本の指を思い切り開いた。
「ひぃぁ…」
狭隘な入り口を目いっぱい開かれる感覚。
そして、中から溢れてくるローションが伝い落ちる感覚。
そして何よりも、この先を期待して、体がわなないた。
「あ、もう、古泉っ……!」
「入れてほしい?」
「ん、お前のでいっぱいになりたいっ……。俺の、中、ぐちゃぐちゃにして、思い切り突き上げて……っ」
はしたなくねだれば、古泉は婉然と微笑した。
「いいですよ」
そう、笑ったくせして、古泉は俺の体から一気に手を引いた。
「やっ…なんで……」
「こちらへ来てください」
そう言って古泉は俺を連れて座席に座ると、
「自分で跨がってくださいね」
「な……」
「好きですよね、上位になるのが。奥までしっかり当たるのがいいんでしたっけ?」
「あ……」
ぞくりとした。
そう、騎上位とか座位とか、とにかく俺が上になる体位は好きだ。
しっかりくわえこめるし、俺の方が優位に立っているように思えるから。
「……こんな場所で…本当に、大丈夫、なの、か……?」
怖々聞いた俺に、古泉は自信たっぷりに頷いた。
「ええ、大丈夫です」
「……だった、ら…」
俺はズボンも下着もまとめてずり下げ、中からはローターも引き抜いた。
そうして、膝を開いて跨がろうとしたのだが、ズボンが邪魔で向かい合ったままでは難しい。
……仕方ない。
脱ぐかどうかの二択で、脱がない方を選んだ俺は、古泉に背中を向ける形で、古泉の上に腰を下ろす。
じわじわと慎重に、というよりは、挿入感を味わおうとしているかのように。
「あっ……あ、入って、く、る……」
目に映るのは、鏡となった暗い窓ガラス。
視界の端には他の乗客の姿も見える。
そんな場所でこんな変態的な行為をしているのに、萎えるどころか興奮した。
すべて納め切ってしまって、すぐに動かなかったのは、電車の揺れが伝わって、微妙な快感を起こしたせいだ。
「ぁ……はっ、ん、気持ち、い…」
もういっそ、今日はこの緩やかな快感を楽しもうかと、俺は腰を上下させるのではなく、左右や前後に腰を揺さぶってみたり、中で締め付けたりする。
そのせいで、古泉が軽く息を乱し、かすかな声をあげるのが、余計に気持ちいい。
不意に起こる電車の揺れ。
古泉が悪戯のように時折突き上げてくる。
俺の体が勝手に揺れて、思った以上の快楽を拾う。
「くっ……」
「あ……っん、も、いく、のか…?」
古泉が頷いたのを見て、俺は大きく腰を動かした。
「ひぁあっ、あっ、んんん…!」
声を堪えられなくなるほど、腰を揺さぶって、古泉を締め付ける。
古泉に感じさせるために。
古泉を感じるために。
「――っ…!」
小さく呻いた古泉が白濁を俺の中に注ぎ込む。
それを一滴残さず絞り上げて、俺も後ろだけでいった。
「いつもながら、狡い、ですね…」
怨みがましく、古泉は俺を見据えた。
「な、にが……?」
余韻に震える体に鞭打って、古泉の上から退いた俺は、そそくさと服を整える。
「ドライでいくのは狡いですよ。……僕ばかりいかされるようで悔しいでしょう?」
「あほか」
俺は古泉の隣に腰を下ろしながら、軽くその膝を抓ってやった。
「……お前に合わせて出してたら、こっちがもたんだろ。…もっとしたいのに」
「この後、どうします?」
悪辣な笑みで囁いた古泉に、俺も同じようなそれを返して、
「とりあえず電車は下りるだろ。その後、駅構内でいい場所を探すか、すぐに折り返すか、駅の近くでホテルに入るかの選択はお前に任せる」
そろりと舌嘗めずりをして、
「朝まで離してもらえると思うなよ」
と言ってやったが、古泉は当然のように微笑んで、
「それはこっちの台詞ですよ」
と言って俺の額にキスをした。
「はっ、恥ずかしいことすんな…!」
思わず真っ赤になった俺に、古泉はふふっと忍び笑いを漏らし、
「大胆なあなたも好きですけど、案外うぶでかわいらしいあなたも好きですよ」
と、もう一度、触れるだけのキスを寄越した。