ついったーで垂れ流したログです
更に言うと、ついったーのBot(平成22年2月21日現在テスト中)が元になってます
番外編ということで無茶してますので、許容出来ないと思ったら読まないほうがいいですよ!
というわけで、九曜×キョン的な何かで微エロです
平気ならどうぞ←
その日は古泉の帰りが遅いとかで、俺は先に寝ているように言われたものの、ひとりで馬鹿でかいベッドに潜るのも虚しい気がして、空調の効いたリビングで、薄いブランケットを被り、ぼんやりしていたのだが、そうするうちに少しばかりうとうとしていたらしい。 ふと気がつくとすぐ側に人の気配があった。 それに気付きながら目を開けなかったのは、どうせ古泉だろうと思ったからだし、古泉が何をしたところで別にどうということもないだろうと高をくくっていたからでもある。 そんな訳で、いっそのことこのままベッドまで運んでくれないものかねなどとだらけたことを思い、半分寝たままでいたのだが、いきなり伸し掛かられたのには呆れたし、多少驚きもした。 しかし、まあ、そういうこともないわけではないのだ。 古泉はストレスの多い仕事をしていることもあって、それをぶつけるように甘えてきたり、そうでなくても…まあ、なんだ? 半ば強引にそういう行為に及ぼうとしてきたりすることもある。 今日も帰りが遅かったくらいだし、何か溜まっているものがあるのだろうと容認した俺は、目を閉じたままその体を抱き締め返そうとして、違和感に気がついた。 「…え……」 指先に触れたのは髪の毛の感触だろう。 古泉のにしてはあまりに長く、量が多い。 それに、その体は細く小さい。 これは……、 「くよ…う……?」 驚いて目を見開くが、何も見えなかった。 なんでって……部屋が暗いのに加えて、あまりにも顔が近すぎたのだ。 さらりと音を立てて髪の毛が、俺の顔にも触れる。 ぷにっと柔らかな感触が唇に触れた。 「な……」 一体何が起きているんだ。 戸惑う俺を九曜は真っ直ぐに見つめているらしい。 その小さな手の平が俺の頬に触れ、ちまりとした唇が俺の唇に、頬に触れてくる。 「九曜…甘えたい、のか……?」 そう尋ねると、九曜は少し考え込むように動きを止めた後、ゆるゆると首を振った。 違うってのか。 「じゃあどうした? 寂しかったのか?」 これにも九曜は首を振る。 なんなんだ? 訳が分からん。 しきりに首を捻る俺に、九曜は抱きついてくる。 その唇がちゅ、ちゅと俺の頬やら首筋やらに触れてくるのがくすぐったい。 「どうした?」 と尋ねても返事はない。 こういう時ばかりは、しゃべれないのが不自由に思えるな。 よく分からんが、 「ほら、そろそろ止めにして…」 と引き剥がそうとしたところで、ぢゅっと強く首筋に吸い付かれ、体が震えた。 「ちょ…っ!?」 待て待て待て、一体何のつもりだ。 というか、今の、確実に痕が残っただろ! 古泉にどう誤魔化せってんだ。 「九曜!」 名前を呼ぶと、九曜は一応動きを止めて、俺を見つめた。 「なんだか分からんが止めてくれ、頼むから…!」 そう訴える俺を、いつものあのスローテンポな調子を崩しもせず、ぼんやりと九曜は見つめた。 それでもちゃんと理解してくれるだろうと思ったってのに、なにやら納得したように頷いた九曜は、俺の着ていたスウェットスーツをめくり上げ始めた。 「なぁ…っ!?」 驚く俺の体をしげしげと眺め、九曜は何かを思い出したように、その指先を俺の胸へと滑らせる。 「ちょっと、待て! マジでやめろ! 九曜! 聞こえないのか!?」 きょとんとした顔で九曜は俺を見つめる。 そのくせ、その手の動きは止まらない。 細くて綺麗な指が、俺の胸の突起をつまみ上げ、力加減を見極めようとするようなじわじわとした圧迫感に、 「ひぁ…」 と喉が引きつった音を立てた。 「い…っ、や…! やめろ…っ、やめてくれ……!」 抗おうとしても、相手は九曜だ。 可愛らしい容姿をしてはいても、実際にはボディガードを務めることも可能な戦闘用の観用少女である。 というか、そんなもんは本来「観用」とは言わん。 「九曜…っ」 と呼ぶのには反応するってことは、耳は聞こえてるはずだろう。 それなのに、命令というか頼みを聞いてくれないってのはなんなんだ? どこか故障でもしたんだろうか。 心配になって来て、 「有希…っ、有希はいないのか!?」 と呼ばわっても、応えはない。 そうだ、古泉が連れて行ってたんだった。 くそ…どうすりゃいいんだ……? なんとか逃げ道を求めて考えをめぐらそうとするのに、九曜の指は器用に俺の胸を弄ぶ。 小さな桜貝のような爪を、赤く染まった突起に軽く立てられ、ぞくりと体が震えた。 「ひ…っ、あ…! やぁあ…」 九曜は観察するような眼差しを俺に注いでいる。 いや、実際そうなんだろう。 真っ直ぐなその瞳に古泉が見せるようなぎらついた色はない。 そもそも、劣情なんてものが少女にはあまりにも不似合いだ。 おそらくそんなものは持ち合わせていないのだろう。 それだけに、なんでこうなってるのか分からん。 俺はせめて声を上げたくなくて、唇をきつく噛み締めた。 すると九曜は何か不満だというのか、俺の唇に指先を持ってきたかと思うと、半ば強引にこじ開け、口を開かせる。 「ふ…っ、ん、くぅ……!」 抑え切れずに飛び出す喘ぎに、九曜はどこか満足したような顔を見せた。 なんなんだ…? 何が目的なんだ? 戸惑う俺の反応を細かく見つめながら、九曜はそのふっくらした唇を開き、真珠のような白く小さな歯を見せる。 まるで見せつけるように。 その唇が胸に近づき、カリリと音がしそうに硬くなった突起に歯を立てられた。 「ひぅ…っ!」 痛いともがこうにも押さえ込まれた体はろくな抵抗も出来なかった。 情けない。 そう思ったら、目から涙が溢れていた。 くそ…、娘の前で泣くとか、ないだろ。 いや、その娘に押し倒されてる時点で問題だとは思うんだが、それにしたって俺のプライドはずたずたである。 「ひ…っく、…ぅ……」 堪えきれずに涙が溢れた。 九曜がどうしようとしているのかなんてことをうかがう気力もない。 ただ、悲しくて、苦しくて、九曜にも古泉にも申し訳なくて、泣けた。 ひく、と横隔膜を震わせるほどに泣きじゃくる俺の頬に、何かがそっと触れた。 怖々目を開くと、心配そうな顔をした九曜が、俺の目を見つめていた。 「くよ……?」 その唇がそっと俺の目尻に触れ、こぼれ落ちた涙を優しく舐め取る。 どうやら俺を慰めようとしてくれているらしい。 それにほっとした。 どうやら、本当に壊れたというわけでもないようだ。 「九曜…もうやめてくれるよな……?」 そう言って俺が小さく笑って問いかけると、九曜はしばらくの間黙り込んだ。 …いや、九曜はいつも黙り込んでいるといえばその通りなんだがな。 表情も動作も何もかも動かないでいると、本当にただの人形のようになる。 そんな状態を黙り込んでいるといつも言ってるわけだ。 そのだんまり状態でしばらくじっとしていた九曜は、躊躇うように俺を見つめた。 「…な? 頼むから、もう解放してくれ。いくらお前にでもこんなことをされるのは…嫌なんだ」 そう言った俺に、九曜は首を――横に振りやがった。 「九曜!」 抗議の声を上げる俺をまたうまいこと押さえ込んだ九曜は、その唇をもう一度俺のそれに重ねておいて、赤い舌を捻じ込んでくる。 「ふぁ…っ! あ…」 ちょっと待て、お前はどこでこんなもん覚えてきたんだ。 こっそり妙な本でも読んでんのか? くちゅくちゅといやらしく水音が響く。 「や…め…っ!」 抗おうとする俺の手を解放したと思ったら、九曜の体はするりと俺の脚の上に移動した。 太腿を上から押さえつけられ、相変わらずろくに動けもしない。 自由になった上体を起こし、九曜の髪を掴んだが、九曜は痛くも痒くもないらしく平然としている。 その赤い唇が俺の腹筋をなぞり、窪みをたどると、ぞくりと震えた。 くそ…古泉のせいだ。 あの馬鹿、と胸の内で罵ってもどうにもならない。 その白くて柔らかな手の平が腰に触れてびくりとした。 「く…っ、九曜、お前、まさか……!」 怯えにも似たものに顔を引きつらせると、九曜は一瞬躊躇って見せた。 が、一瞬である。 すぐさま動きを再開した九曜は、いつものあのとろとろとした和み系の動作はどこへやら、意外と俊敏に俺のウェストのゴムに手を掛けたかと思うと、下着ごとずりおろした。 「ぎゃ!」 色気もへったくれもないような声を上げても、九曜は気にしないらしい。 そのままあっさりと膝まで強引にずり下ろしちまった。 隠すべきものが丸出しで、さっきとはまた違う意味で泣きたくなる。 勘弁してくれ。 本当になんなんだ。 動作不良なんて言ったら今度こそ人形師あたりに殴り込みをかけるぞ。 俺がぎりぎりと歯噛みしているというのに、九曜は構わずその可愛らしい手を、男性特有の醜悪なものに触れさせた。 やばいって! 「九曜…っ、止めなさい! そんなもん嫁入り前の女の子が触るもんじゃありません!」 嫁入り前も何も、九曜が嫁に行く可能性はほぼ0なんだが、思わずそんなことを怒鳴った俺に、驚いたんだろうな。 九曜はびくっと竦みあがり、その瞬間、手の中にあったものを軽く握り締めた。 …正直に言おう。 九曜は戦闘用に作られている。 つまり握力なんかも半端じゃない。 そんな九曜がとっさに力加減をしてくれたから、俺は無事だったんだとは思う。 しかしながら、それはあまりにもギリギリの力加減だった。 なんというか……死なずに済んだ的な。 「――っ!!」 あまりの激痛にもんどり打ったくらいだ。 いやむしろ、それでよかったと心底感謝するべきなんだろう。 それくらいで済んで何よりだと。 ぼろぼろに涙が出たところで、バンッとドアが開いた。 ぎょっとして見ると、そこには有希が立っており、まだ外出用のドレス姿のままだった。 「ゆ…有希……」 涙目のまま見つめた俺を気遣ってくれたんだろう。 俺の方を見ないようにしながら、むんずと九曜の襟首を掴んだかと思うと、俺ではびくとも動かせなかった九曜の体をそのままソファから引きずり下ろし、ずるずると引っ立てていった。 俺はと言うと、あまりの急展開に何があったのかと呆然とするばかりである。今のは幻か何かかとさえ思った。 そこに鳴り響いたのは、音声メッセージの着信を告げる音だ。 それも古泉からの。 慌てて衣服の乱れを直しつつ、俺は端末に駆け寄った。 「は…」 『もしもしっ、大丈夫ですか!?』 「え…」 大丈夫ってのはなんだ。 まさか九曜のわけの分からん行動を知っているとでも言うのか? 慌てふためく俺に古泉は、 『突然有希が駆け出して行ったから驚いたんです。探しても見当たらないようなので、もしかしてあなたに何かあったのではないかと思いまして……。有希はそちらに帰ってませんか?』 「い、今帰った」 『ではやはり何かあったんですね。大丈夫ですか?』 「あ…ああ、大丈夫だ。有希がなんとかしてくれた」 そう答えておいて、俺は瞬時に青褪めた。 ちょっと待て。 有希が帰ってきたのが、俺がさっき思わず有希を呼んだからだとしよう。 だとして、有希は一体どれだけ遠くの音を拾えるっていうんだ…? 少なくとも、この家の中にいればどこで何をしていても聞き取れれるってことじゃないのか? 『もしもし?』 黙り込んだ俺を案じてだろう、古泉がしきりに何か話しかけて来るのも聞こえない。 毎晩毎夜のあれこれを有希に聞かれてるとしたら。 有希に聞き取れるものなら九曜にも聞き取れるはずだろう。 九曜がそれを、分からないなりにやってみようと考えて今夜の凶行に及んだとしたら……? 「……っ!」 もはや悲鳴にもならなかった。 とりあえず、と俺はぐっと端末を握り締め、 『もう少ししたら帰れますから』 とかなんとか言う古泉に向かって、 「お前なんか当分オアズケにしてやる!!」 と怒鳴り散らすと、そのまま通話を終了させた。 再びけたたましい着信音を立て始めるのも無視してリビングを飛び出す。 そのまま寝室まで駆け上がった俺は、ベッドに潜り込んで頭を抱えた。 この居た堪れなさはどうしたら解消出来るんだろうか。 ……割り切るしかないと悟るまでには、随分な時間を要しそうだった。 ちなみにその夜、大急ぎで帰宅した古泉は、奇奇怪怪なものを目撃して頭を抱えたという。 床に正座させられた上で、なにやら無言の説教を受ける九曜と、どうやら懇々と諭しているらしい有希。 それから、なぜか股間を押さえたまま寝入っていた俺。 …そりゃ、頭も痛くなるだろうな。 しかし俺は頭以外にも痛む場所があるので、これ以上の苦痛はお断りである。 誰が説明なんぞしてやるもんか! |