鬼畜風エロです
古泉がもはやただのDV男です
それでもよろしければどうぞ














































お前が望むだけ俺をやる



古泉の部屋でふたり、チェスをしていた。
今日は金曜。
この部屋で行われていたSOS団の活動が終り、ハルヒも朝比奈さんも長門も帰ったというのに、何でそんなことをしているのかといえば、単純に、古泉が解放してくれないからだった。
もう一月ばかり前から、俺と古泉の関係は人には言えないそれに変わっていた。
そのことについて、言い訳はするまい。
きっかけはどうあれ、俺はどうやら古泉を恋愛対象として好きであり、現状に満足しているんだからな。
しかし、古泉の方はまだ不満があるらしく、ことある毎に俺を虐め、苛み、甚振ることに余念がない。
言ってみれば古泉という奴は恐ろしく危険度の高い地雷原のような奴で、ひとつでも踏み場所を間違えれば日頃のにこやかさや穏やかな物腰など忘れたかのように豹変する。
なお、この場合の豹変の意味は、本来の意味のそれではなく、現在一般に流布している、悪い方へ変わる意味の豹変であることを付け足しておこう。
そんなわけで、俺は古泉の取り扱いには慎重に慎重を重ねている状態なのだが、俺がそんな風に緊張している状態も、古泉の癇に障るらしい。
「そうビクビクしなくてもいいじゃありませんか」
ハルヒたちが帰るなり、そうどこかトゲのある冷たい口調で言われた。
「ビクビクなんかしてない」
「そうですか?」
言いながら、古泉の手が俺の手に触れた。
それだけで手がびくりと震えるのは、この後のパターンが目に見えているからだろうな。
ほぼ間違いなく、押し倒されて朝まで、というやつだ。
このままここで押し倒されるか、それともベッドに運ばれるかは分からないが、古泉の機嫌の悪さからして、ゆっくり飯を食って、シャワーを浴びてからなんてのは望めないだろうな。
そんなパターンにはそれこそもうしばらく行きつけてないのだが。
まあ、どうなるか分かっているなら精々その被害を小さく収める努力をするしかない。
全て拒否出来るのであれば俺はこんな所に座ってなんかいやしない。
次に古泉がどう出るか、と思っていると、意外にも俺の手はあっさりと解放された。
思ったよりも、機嫌が悪くないのだろうか。
古泉は大人しくゲームに戻る。
「前々から思ってましたけど、」
と古泉は薄く笑いながら言った。
「チェス、お強いですね」
「お前が弱いだけだろ」
ほっとしながらも気は抜けないまま、俺は答えた。
「俺はチェスなんてこの歳になるまでしたこともなかったぞ」
「そうなんですか?」
「ああ」
答えながら、俺は眉間に皺を寄せた。
俺が「元の古泉」の話を少しでもしようものなら、すぐさまキレるくせにどうしてそっちに水を向けるんだか。
「どうしてチェスをしようと思ったんです?」
「暇だったからな」
まただ。
もしかするとこいつは、俺にわざと地雷を踏ませたいのかもしれない。
そうしておいて、俺をアブノーマルな趣味に付き合わせるのが目的だとしたら、かえって納得できるんだが、その割に、行為の後のこいつには後悔の影が見える。
後悔するならやるなと言いたいところだが、それも出来ないってんだろうな。
面倒な奴だ。
それでも、俺としては極力抵抗したい。
自ら虎の口の中に頭を突っ込むほど、俺は自虐趣味にはなれないからな。
「チェスのセットも色々な素材のものがありますよね。これは普通のプラスチック製ですが、木製の物や金属製の物、ガラスで出来た物なんかも。あなたが使っていたのはどんな物です?」
「これと同じだ」
というか、俺がそんな贅沢品を使うと思うのか?
まあ、あれは俺のものではなかったが、それにしたって華美なものに用はない。
チェスはチェスとして遊べれば十分だろ。
「それは丁度よかった」
にっこりと古泉は微笑んだ。
その笑みに俺は体を強張らせる。
何を言い出すつもりか、と。
古泉は笑みを浮かべたまま言った。
「最後にもうひとつだけ聞かせてください。あなたにチェスを教えたのは、アイツですか?」
最後にってのは何だ。
俺は眉を寄せながら、仕方なく、正直に頷いた。
古泉が「アイツ」と呼ぶ人間など、ひとりしかいない。
「元の古泉」だけだ。
古泉は喉を鳴らせて笑い、
「アイツとゲームをしている時もそうやってビクついていたんだとしたら許せませんね」
「そんなことしてねえよ」
「それはそれでムカつきます」
どっちにしろ怒るのかよ。
俺は困惑に眉間の皺を深くさせ、嘆息した。
それが引き金となり、俺は床に押し倒された。
チェスの駒たちが転がり、床の上にまで落ちる。
「古泉…っ」
抗議の声を上げるも、口をふさがれた。
熱くてしつこいほど長いキス。
それだけで反応する身体が忌々しい。
キスだけで、俺は余裕を失うってのに、悠々と俺の服を脱がせてしまう古泉も。
「なんで、ぅん、いきなりなんだよ…!」
俺が睨みつけると、古泉は俺の乳首を舐りながら、
「あなたがいけないんですよ?」
と笑った。
「僕を怒らせまいとするあなたは怯える小動物のようで大変可愛らしくて、僕のことを煽ってくれましたからね」
「だからって…」
「もちろん、それだけじゃありませんよ」
言いながら古泉は今まで舐めていたそれから口を離し、俺の耳を甘噛みしながら言った。
「僕は、あなたとアイツの思い出を全部僕との思い出で書き換えてしまいたいんです」
そう言われても、記憶って奴はコンピュータのデータとは違うんだからそう上手くはいかないと思うんだが。
「そうですか? 少なくとも、いくらかは可能だと思いますよ」
「あ?」
「思い出に繋がる品や物事で、より強烈な思い出を作ればいいんですよ。そうすれば、同じものを見聞きして思い出すことは、より強烈な方でしょう?」
「そりゃあそうかもしれないが……」
嫌な予感がする、と顔を強張らせた俺の乳首を、古泉が痛いほど抓り上げた。
「ぅあ…っ! 何すんだよ!」
「痛いのも嫌いじゃないでしょう?」
「嫌いだ!」
人をマゾヒスト呼ばわりするんじゃない。
「でも、ここを舐められたり、指で弄られたりするのは好きですよね」
ここ、と古泉が指先でなぞるのは、通常性的目的で用いられないがために放送媒体で口にしてもピー音で掻き消されることが少ないであろう部位だ。
それだけでふるりと震える自分の身体を何とかしてもらいたい。
羞恥に顔を赤くしながら、俺は言う。
「誰のせいだと思ってんだ…!」
「ああ、好きってことは否定しないんですね」
そう古泉は楽しげに笑ったが、俺が否定しなかったのは、前に同じような質問をされた時に否定して酷い目に遭ったからだ。
その時の古泉がどうしたかと言うと、そうされるのが好きだと俺が泣きながら哀願するまで散々にそこをいたぶり倒したのだ。
またあんな目に遭うのは嫌だから俺がそう言ったと分かっているのかいないのか、古泉はそこへローションを絡めた指を押し入れながら、
「素直なあなたは、素直じゃない時よりもずっと素敵ですよ」
と俺の耳を舐めた。
「んぁっ」
それだけで腰が揺れる。
喉から殺しきれない声が漏れる。
それを若さのせいにすることが出来ないのは、どんなに乱暴にされようが冷たい言葉を投げつけられようが、古泉を嫌いになれないからだ。
自分の酔狂な頭を氷付けにしてやりたくなる。
そうして、屈辱に身体を強張らせる俺に、古泉は殊更に優しく囁くのだ。
「力を抜いてください。痛いのはお好きじゃないんでしょう?」
俺は古泉を睨み上げ、古泉が許容するギリギリの悪口を呟いた。
「この、ばかっ…」
古泉はくすくすと笑いながら、力を緩めた俺の中を探り続ける。
緩やかに俺の感じる場所を擦り上げ、くすぐる。
「あなたって、こんな入り口近くで感じるんですよね」
「だ、から、そういうことっ……ん、言うな、て…!」
本当に考え直せ、俺。
二重人格者バリのこんな男のことは忘れてノーマルな道に戻れ。
そう思ったのを見透かしたわけじゃないだろうが、
「ぁああっ…!」
と恥ずかしいほど声を上げるように、古泉がそこを押し広げた。
「今の、入り口を指で広げただけですよ? 前立腺を擦ったわけでもないのに、大きな声が出ましたね。うちは防音もしっかりした部屋だから構いませんけど。この調子ではあなたの部屋でコトに及ぶなんて、夢のまた夢ですね」
そんな夢は持つな!
「青姦もやってみたいんですけど」
やめろ。
「さて、こんなところでしょうか」
と言いながら、古泉は指を引き抜いた。
慣らすにしては早過ぎる。
このまま突っ込まれたら血を見るぞ。
青褪めた俺を宥めるように、古泉は優しく、しかしそうであるがために油断のならない笑顔で言った。
「心配なさらなくても、乱暴に挿入なんてしませんよ。ちょっとしたゲームをするだけです」
「ゲームって、何だよ」
人を煽るだけ煽っておいて今度は焦らしプレイか、と苛立つ俺の目の前に、古泉はチェスの駒を突き出した。
「……な、なあ、古泉」
背中を冷たい汗が伝うような感覚を味わいつつ、俺は尋ねた。
「まさかとは、思うんだが…」
「なんでしょう?」
「…まさか……それを、突っ込むなんて、言わない……よな?」
古泉は笑った。
にっこりと、こんな状況じゃなかったら見惚れてしまいそうな笑みだった。
その形のいい唇が動き、
「…察しのいいあなたが大好きですよ」
と残酷な言葉を紡いだ。
ぐらり、と目の前が揺らいだ。
目眩がする。
本当になんでこいつはこうも変態的なんだ。
そしてどうして俺はそれが分かっててなおこいつが好きなんだ。
世界が改変された時に俺の頭の中まで狂わされたとでも言うんだろうか。
どちらにせよ、今の俺がこいつを嫌いになれないならどうしようもないのだが、それにしたって、いい加減にしてくれと叫びたくもなる。
そうして俺は事実叫ぼうとして、
「お前もいい加減…にぃっ…!?」
指とは違うプラスチックの冷たい感触に、俺は声を上げた。
想像以上の異物感に嫌悪感が募る。
「小さすぎて物足りないかもしれませんけど、少し我慢してくださいね」
わざとらしく的外れなことを言いながら古泉は俺の髪を撫で、中に突っ込んだそれを更に押し込むように指でつつく。
「い、やだって、抜いて、くれ! 頼むから…っ」
「困りましたね。これはゲームなんですから、ちゃんとしてもらわないと」
「何、が、ア、ゲーム、だぁっ!」
何とかしてそれを追い出そうと力をかけると、
「だめですよ」
と言いながら逆に力を加えられた。
「出したかったら、クイズに答えてください」
「くい、ず…?」
「簡単なクイズです。――今入ってるこの駒は、何の駒でしょう?」
そう言われて正解出来る奴がいるなら驚きだ。
そもそもそこはそんな風に物の形を確かめるためにあるわけでもなければ、そこまで鋭敏な神経が通っているわけでもないんだからな。
「分かる、かぁっ!」
「当てずっぽうでも構いませんよ。一応ヒントを差し上げますと、最初なので入れやすいものにしました、といったところでしょうか」
「入れやすい、って」
「刺激が少なくて物足りませんか?」
そう言った古泉の指が、中に入ったものをぐりっと押し上げた。
「ひぅっ…」
喉が引き攣れる。
当てずっぽうでいいというならとにかく何でもいいから言えばいいんだろうが、口を開けるだけで淫らがましい声が漏れるのが耐えられない。
だからといって黙っていればいくらでも中をかき回されるだけだろう。
無機物に犯される感覚に耐えかねた俺は、
「ぁ、あ、……っポ、ポーンっ!」
嗚咽に塗れた声でそう言った。
それとともに、それが引き抜かれる。
「正解です。流石ですね」
何が流石だ、と古泉を睨めば、目の前に濡れたポーンの駒を突きつけられる。
それに対して苦情を言う暇もなく、古泉は次の駒を手に取ったようだった。
「次はこれですよ」
「や、やめろ…っんぅ!」
ポーンよりも大きいそれには、どうやらはっきりとした凹凸があるらしい。
感じやすい部位を擦り上げられ、抑えきれない声が出る。
「こちらの方があなた好みかも知れませんね」
「な、んっ……っはァ!」
中に押し入れたそれを、古泉が中で回転させた。
腸壁をえぐられるような感覚に、視界が明滅する。
「も、ぃや、だ、って…」
まともな言葉など出てこない。
必死に頭を振るだけだ。
「じゃあ答えてください。これは何です」
「わ、からんっ! ぁんんっ…、あ、はッ…」
ちょっと待て、これはマジでヤバイ。
無機物で感じる自分が許せん。
動かしている古泉のせいにでもしなければ、俺は後で体が自由になり次第自分の頭を壁に打ちつけてでも死ぬぞ。
「困りましたね。ちゃんと答えていただきたいんですけれど」
「っ、んの、変態…!」
「チェスにそんな名前の駒はありません」
くっそ、ムカつく。
「ん、ぅ、る、ルーク…っ!」
適当に叫ぶと、それを引き抜かれ、確かめる間もなく、今度は口に突っ込まれた。
今の今まで自分の尻の穴に突っ込まれたものを口に入れさせられるとは……本気で吐くぞ。
「これなら分かったでしょう?」
俺はべっとそれを吐き出しながら答えた。
「ナイト」
「当たりです。あなたの痴態で、僕もいい加減限界ですから、ご褒美代わりにそろそろ入れてあげますね」
顔だけはあくまでも紳士的な笑みを浮かべて、古泉はとても紳士的とは言えないブツをさっきまでチェスピースで散々にいたぶっていた場所に押し当てた。
俺に出来るのは精々力を抜いて訪れるだろう痛みをやり過ごすことだけだ。
ぐっと押し入れられたそれはしかし、どういうわけか入り口付近に止められた。
「古泉…?」
「少し試させてください」
「は?…っあ、あ、やぁっ!」
エラの張った部分が浅い挿入を繰り返し、入り口を執拗なほどに刺激する。
痛いのに、それがくらくらするような快感をもたらす。
「やっぱり」
と古泉が薄く笑うのが、ぼやけた視界に映った。
「あなた、前立腺よりもこっちの方がよっぽど感じるんじゃありませんか?」
「んなっ、あ、ああっ」
抗議の声も嬌声にしかならない。
「男に抱かれるために生まれてきたような身体ですね」
「っ…」
氷で出来たトゲのような言葉が胸に刺さる。
ぼろ、と涙が目の端から零れた。
「ああ、泣かないでください。そんな淫乱なあなたも、僕は好きなんですから」
「ひ、どい…っ」
思わず顔を覆った俺に、古泉は優しく言う。
「愛してます」
そう言って口付けをひとつ落としていくのに、次の瞬間には乱暴に奥まで貫いた。
「っぁあああああ…!」
性急なそれに声を上げた俺の中で、衝撃をやり過ごすように大人しくなった古泉は、呟くように言った。
「正直なところを言いますと、僕も不安なんです」
逆光の上、乱れた髪に隠れていて、その顔は見えない。
それでも、意外なほど心細げな声に、俺は息を止めた。
「あなたとは高校も違いますし、そうでなくても、あなたの側には魅力的な女性たちが何人もいる。その状況下で、いつあなたが心変わりしてしまうかと思うと、怖くて仕方がないんですよ」
それに、と古泉は付け足した。
「いつ、あなたが、やっぱり恋愛感情じゃなかったと言い出すかも分かりません。あるいは、世界が改変されたというあなたの推測が間違っていて、あなたの言う『元の世界』が平行世界として存在し、そこからあなたを奪い返しにくる存在がいるかも知れないとも思います。挙げていけばキリがないほど、不安要素だらけなんですよ。だから、あなたを傷つけると分かっていながら、あなたの中に強烈に僕という存在を刻み付けたくて、乱暴に抱いてしまったり、意地の悪いことを言ってしまったりするんです。許して欲しいとは言えませんが…謝るだけ、謝らせてください。すみません」
古泉が不安を感じていることは、俺も気がついていた。
だからこそ、俺の中の「元の古泉」の記憶を打ち消したくて仕方がないのだろうということも。
そのことに傷つかないといえば嘘になる。
そんなに俺が信じられないのかと問いただしてやりたくもなる。
だが、それでも、それだけ俺を本気で愛してくれているらしいことを嬉しく思うのもまた事実で、それだからこそ俺は古泉を本気で止められないし、抵抗も出来ないんだろう。
俺は手を伸ばし、古泉の背中へ腕を回す。
そうして力を込めて抱きしめると身体の中にもいくらかの刺激があったが、それは何とか耐える。
「俺も、愛してるから」
乱暴にされるのは嫌だが、いつか不安が全て不要なものだと解れば、古泉だって乱暴をやめてくれるだろう。
「愛してます」
繰り返し耳にその言葉を注ぎ込まれながら、再開された抽挿に、俺は声を上げた。
この行為だって、口で言うほど嫌ってはない。
問題は、当分まともにチェスが出来そうにないことくらいだろう。
そんなことを思いながら、俺は白濁をぶちまけた。