第三話
時の経つのは全くもって早いもので、SOS団が結団されてもうそろそろ二ヶ月になる。 その間に俺は、長門に実は宇宙人だと言われ、朝比奈さんに未来から来たんですと激白され、僕は超能力者でしてと古泉に明かされ、ハルヒのとんでも能力によって異世界に閉じ込められるもこっぱずかしい方法で脱出を果たし――なんて、奇天烈な状況に陥ることもなく、つまりはいたって普通に過ごしていたわけだ。 というか、そんな状況は小説でもありえないだろ。 どれだけ詰め込んだよと突っ込みたくなる。 もっとも俺は、最近になってこそ校内で長門と一緒に読むようになったものの、基本的には相変わらず、小説を読ませてもらえないからな。 実際にそんな作品があるなら謝っておこう。 ついでに言うなら、俺の正体もばれずにいた。 それは長門のフォローや俺の体型その他を鑑みれば当然のことのようにも思えるのだが、なんとなく誇らしく思えた。 俺でも普通に過ごせるんじゃないかと、まあ、そう思ったわけだ。 しかし、時間が経っても慣れないのは、毎朝の髪の始末だな。 短い髪というものがそれはそれで面倒なものだと知ったのは、髪を切ってすぐの頃だった。 何しろ、毎朝とんでもない方向に髪が跳ね上がる。 それを苦労しながら撫でつけていると、横で見ていた長門が、 「…ユニーク」 と呟いていたこともある。 その言い回しはどこで覚えたんだ? ついでに聞くと、なんで気に入ってるのかも分からん。 「……ユニークだから」 全く、なんなんだ。 だが、髪を切ってよかったと思うことも多い。 まず、支度にかかる時間が格段に短くなった。 長門の手を煩わせることもなくなったしな。 それについて長門はいくらかつまらなさそうだったが、 「…ひとりで出来るようになることも必要」 と言っていた。 どう必要になってくれるんだろうな。 たとえいくつになろうとも、俺に妙な力と特性がある限り、俺はこの籠の中から逃れられないのだろうに。 それにしても、SOS団結団からたった二ヶ月。 高校入学から数えても精々三ヶ月で、随分と俺の生活は変わったように思う。 クソジジィどもは不満なことこの上ないのだろうが、俺が奴らに、嫌なことを嫌と主張して楯突くことが増えてきていた。 それによって監視や休日の軟禁状態も強まったが、俺は特に気にしていなかった。 それ以上に高校で過ごす時間が楽しく、快かったからな。 楽しくて、楽しすぎて、――自分のことも分からなくなっていたほどに。 そうして俺は長門と一緒に、いつものように部室へ向かう。 目的は朝比奈さんが瑞々しい御手で淹れてくださったお茶が第一だが、ハルヒと愚痴を言い合ったりするのも楽しいし、長門と本を読むのも楽しい。 古泉とボードゲームやなんかをするのだって面白いと、俺は学習していた。 俺に許されるゲームは双六――道中双六じゃない、盤双六だ――や投扇興、囲碁というアナクロをも通り越して前時代の遺物状態なものだけだったから、古泉が持ってきてくれるオセロやチェス、モノポリーなんかが凄く新鮮だった。 古泉の教え方がいいのか、どれもルールをすぐ理解出来て、俺が古泉に勝つことの方が多くなったくらいだ。 「お前、手抜きしてんだろ」 俺が言うと古泉は笑みを崩しもせずに、 「そんなことはありませんよ。あなたの勘がいいだけです」 嘘くさい。 「本当ですよ?」 困ったように笑った古泉の表情に、何故か胸が騒いだ。 その時はわざとらしく、しかつめらしい顔を作って誤魔化したが、理由が分からないのが不満だった。 今でもあの表情を思い返すとなんだかあいつが心配になってくる。 何か無理をしているんじゃないだろうかとか、考えてしまう。 考え込んでいるうちに部室に着き、朝比奈さんの着替えを見てしまわないようにと俺は習慣化しているノックをした。 「どうぞ」 と返ってきたのは古泉の声だった。 それだけで頬が緩む。 暖かなものが胸を満たす。 「お前だけか?」 と言いながら室内に入ると、古泉がいつもの席に座っていた。 「ええ。涼宮さんも朝比奈さんもまだいらしてませんよ」 ハルヒなら今日は来れないと言ってたぞ。 家から呼び出しだそうだ。 「では、朝比奈さんも一緒なのでしょうね。彼女はああ見えて仕事熱心な方のようですから」 と苦笑する古泉を見ながら、俺が指定席となっているパイプ椅子に腰を下ろすと、長門も俺の隣りに腰掛けた。 それもまた指定席だ。 ただ、長門は珍しく本を取り出そうともせず、じっと古泉を見つめて言った。 「ありがとう」 突然何を言い出すんだろうか。 古泉も訳が分からないらしく、どこか間の抜けた顔で長門を見つめ返すばかりだ。 「えぇと……なんのことでしょうか」 「あなたのおかげで、兄さんも楽しそうにしている。兄さんが楽しいと私も嬉しい。…だから、ありがとう」 長門の意外すぎる言葉に俺は絶句し、古泉は俺を見たあと、小さく肩を震わせて笑った。 「それはそれは、僕でもお役に立てるのなら幸いですね。しかし、僕だけのせいではないのではありませんか?」 「それでも、あなたによるところが一番大きい」 俺はそうは思わないんだが、長門はやけに自信たっぷりに断言した。 それで満足したらしい長門は、本を取り出して読みはじめた。 さっきのむず痒いような気さえする遣り取りのせいで、俺も古泉もなんとなくぎこちないのだが、長門は気にしない。 それでも、そのぎこちなさを不快に思えないくらいには、俺はこの部屋が気に入っているようだった。 ゲームをしようとも言いかねて、俺が黙り込んでいると、古泉があの取り澄ました笑みで言った。 「本当に、僕でもあなたの役に立てていますか?」 どう答えたものかな、と俺は少し考え込んだが、小さく頷いた。 「お前がどう思ってるかは知らないが、俺はお前といて結構楽しいと思ってる」 第一印象は本当に最悪だったが、だからこそそれ以上印象が悪くなることもなかったんだろう。 もっとも、古泉のことは未だに得体が知れない怪しげな奴だと思っているのだが、そう言ったら古泉を傷つけてしまうような気がしたので黙っておいた。 俺の返事を聞いた古泉は嬉しそうに笑った。 その表情はどこか子供のように無邪気に見えた。 「よかった。いつも僕があなたを付き合わせてしまっていたので、あなたの邪魔になっているのではないかと心配していたんですよ」 そうだったのか? いつも同じような笑顔だから分からなかった。 「ポーカーフェイスは得意ですからね。内心でどう思っていても、極力表情には出さないようにしなくてはならないもので」 「なんでだ?」 俺の単純な問いに、古泉は苦い笑みを浮かべた。 「本当に、なんででしょうね。僕も、そんな必要はないと思うのですが、そうしなくてはならないのでやっているだけなんですよ」 そうため息を吐いた古泉の表情にかげりが見えた気がした。 それだけで、俺は特に考えもせずに聞いていた。 「お前、疲れてるのか?」 「え?」 古泉の瞳がかすかな驚きに揺れる。 「疲れてるんだろ」 もう一度言うと、古泉は困ったように笑った。 「そうかもしれませんね。…しかし……よく分かりますね」 なんとなくだ。 それより、疲れてるのにこんなところにいていいのか? ハルヒも来ないんだから、帰って休んだ方がいいんじゃないのか? 「帰っても、安らげませんから」 そんなことを古泉はさらりと言った。 「あなたとこの部屋にいる方が、よっぽど安らげますよ」 それはどういう意味だ。 「深い意味はありませんよ。ただ、あなたと長門さんと一緒にこの部屋にいるということが僕にとっても心地よいというだけで」 それならなんとなく頷ける気がした。 俺もこの部屋は好きだし、長門と古泉と一緒にいることもそこそこ気に入っている。 「じゃあ、ここで寝たらどうだ?」 俺が言うと古泉は、らしくもなく不安そうな目で、 「先に帰ったりしませんよね?」 起きるまで待ってやる。 「では、少し休ませてもらいます」 古泉はそう言って机の上に腕を組み、そこへ頭を載せるようにして目を閉じた。 それで眠れるんだろうか。 たとえ眠れたところで、疲れは取れるんだろうか。 心配になった俺は、古泉が寝息を立て始めるまで待って、長門に聞いた。 「ここで歌っても大丈夫だと思うか?」 「……小さな声なら」 そうだな、出来るだけ小さな声にしよう。 それでも念のため窓を閉め、カーテンを閉じ、ドアに鍵を掛けた。 そうして、椅子に座りなおした俺は、古泉を見つめながら口を開いた。 流れ出るのは、音の羅列。 一音一音が長く、拍子が緩やかなので取り辛いらしいが、俺にはこれが一番心地よく思える。 言葉はあってなきに等しい。 すでに本来の意味さえ失った古い言葉は、大体の意味しか伝わっていないけれど、断片は俺にもなんとなく理解出来た。 古泉が少しでも楽になれるよう願いながら、俺は歌う。 『私はいつでも見守っている』 『暗い闇の中でも、嵐の海でも、炎に包まれても』 『その生の始まりから終りまでも、終りより始まりまでも』 『だから安らかにおやすみ、人の子』 『その苦しみの全てを私に委ねて』 『今の私にはそれくらいしか出来ないからこそ、私はそれを一つ残さず受け止めよう』 歌うほどに、古泉を取り巻く空気が、背負った荷物が軽くなるかのように柔らかく変わるのが分かった。 それが嬉しく、歌っている俺の心も穏やかになっていく。 長門も心地良さそうに、心なしか目を細めているように見える。 「神歌」と呼ばれる、この古い歌を用いて、人の心や宿命を動かすのが、俺の持つ力だ。 人には過ぎる力であるそれを好きだと思うよりも、忌々しく思うことの方が回数的には多いのだが、こういう時はこの力があってよかったと思う。 もっとも、祭祀でもなく祈祷でもなく、儀礼も全て無視して、こんなところで歌ったとばれると、神官のクソジジィ共がまた喧しく騒ぐのだろうが。 歌い終えて少しすると、古泉が顔を起こした。 その表情に影はもう見えない。 「少しは元気になったか?」 俺が問うと、古泉は頷いた。 「ええ。大分楽になりましたよ。あなたがいてくださったからでしょうか」 その言葉にどきりとしながらも俺は、 「ばか言ってないで、これからはもう少し体を労われよ」 「肝に銘じておきましょう」 お前のそういう言葉はどれだけ当てに出来るんだろうな。 そう呟いて、俺はため息を吐いた。 「ねえ、キョン、古泉くん、最近おかしくない?」 とハルヒが言ったのは、長門と古泉と俺の三人で過ごしたあの日から一週間ばかりが過ぎた日のことだった。 「おかしいってのは具体的にどういうことだ?」 「んーとね、」 とハルヒが語ったところによると、古泉がなにやらもの思いに耽っていることが多くなっているのだと言う。 あいつが考え込んでるのなんざ珍しくもないし、少なくとも深刻そうに思い悩んでいる姿なんか俺は今のところ目にしていないんだが。 「あんたがいない日に限ってだから、変だって言ってるんでしょ」 俺がいない日のことを俺に言われても困るんだが。 さてここで、「俺がいない」という言葉に違和感を持った人がいると思うので説明させてもらうと、俺には一応巫女としての仕事があり、そのために部室に顔を出せない日もあるということである。 ちなみにそれについては「家の手伝い」という言葉でハルヒの許可を得ているので問題はない。 それにしても、俺がいない時に限ってもの思いに耽る古泉…ねぇ? いったいどんなだろうな。 しかし、俺やハルヒがこの二、三ヶ月で変化したということを考えると、それ以外の人間だって変わったっておかしくはないわけだよな。 思春期の二、三ヶ月は大きいということだろうか。 そしてその思春期ゆえの悩みってのを、古泉みたいなすかした奴でも抱え込むのかね。 何にせよ、俺だってハルヒや古泉や朝比奈さんに言えないことを抱えている以上、古泉が俺たちに言えないことや隠したい姿を持っていてもなんら不思議はないんだろう。 そう思うとなんとなく面白くないくらいには、俺は古泉を気に入っているらしい。 最初の印象の悪さからすると、やはり時間の経過というやつは偉大だってことなんだろうな。 そんな風にくだらないことを考えながら、今日も今日とて部室へ向かっていると、隣りを歩いていた長門が突然足を止めた。 「長門? どうかしたのか?」 「あれ」 と指差すのは古泉の姿だ。 校舎の影に隠れるようにして立っているそれを、よく見つけられたものだ。 ついでだから誘ってやろう、と歩を進めて見えたのは、俺の知らない古泉の姿だった。 耳に携帯を押し当てたその表情は一度も見たことがないもので、どこか恐ろしいと思った。 苛立ち、怒っているような顔。 初めて見るそれに、軽い恐怖を抱きながらも何故か目を奪われ、視線を逸らすことも出来なくなった。 古泉がため息を吐きながら電話を切る。 今すぐここから離れないと古泉に見つかる。 そう思うのに、足が動かない。 古泉がこちらを見て、――困ったように、笑った。 「見苦しい姿を見られてしまいましたね」 「いや……俺の方こそ…すまん…」 反射的にそう言った俺の隣りから長門の姿が消えていた。 一体どこに行ったんだろうか。 いつ長門がいなくなったのかということにさえ気がつかないほど、俺は古泉を見つめていたのか。 どれだけの間、古泉を見ていたんだろう。 側に長門がいないというだけで、俺は妙な不安を感じた。 「あの距離なら電話の内容までは聞こえていないでしょう? あなたが気に病むことはありませんよ」 いつも通りに古泉は話しているのに、どうしてか、酷く痛々しく思えた。 「しかし、見られたのがあなたでよかった。間違っても、涼宮さんに見られては困りますからね」 ツキン、と胸が痛んだ。 なんでだかは分からない。 ただ、痛んだことだけは確かだった。 「ハルヒに見られると…まずいのか…?」 「僕は彼女の望むような姿を演じる必要があるんですよ。理由まではお話し出来ませんが、そうしなくてはならない事情があるとだけ理解してください。……先程は、つい激昂して周りに気を配る余裕をなくしてしまいましたが、そんな姿は彼女が望むものではありませんから、見られたくはないんですよ」 そう古泉は笑うのだ。 自嘲するように。 「…そんな風に、笑わない方がいい」 俺はうまく働かない頭で、不器用に言った。 「自分を貶めてばかりいると、魂まで堕ちていくからな」 俺がそう言ったのを意外に思ったのか、古泉は少し黙り込んだ後、 「そういえばあなたはそういった方面に造詣が深いのでしたっけ」 どういう方面だよ。 「オカルト…というと響きがよくないですね。宗教的な分野について詳しいと、涼宮さんから聞いたことがあるだけですよ」 ねえ、と古泉は俺の目を覗きこみ、その奥さえ見透かそうとするかのように言った。 「あなたは涼宮さんをどう思っていらっしゃるんですか?」 どう、と言われても俺にとってハルヒは友人だとしか言いようがない。 それもおそらく、生まれて初めての。 長門は、友人と言うには余りにも近過ぎて、妹のようにしか思えないから、そう言っても支障はないはずだ。 だが、古泉はどうしてそんなことを知りたがるんだ。 それが理解出来ず、俺は曖昧に、 「どう、と言われても困るんだが…」 「では、好きか嫌いかと尋ねたら、どう答えますか?」 それは勿論、 「好きだな」 ハルヒの健康的な明るさには憧憬すら覚えるし、同じような立場同士、共感というか、共闘意識のようなものも抱いている。 だからこそ、いくら傍若無人に振舞われても嫌いになれないんだろうな。 「それは、恋愛感情とは違うんですか?」 違うだろう。 恋愛感情とやらを抱いたことがないから断言は出来ないが。 「誰かを好きになったことがないんですか? 長門さんや朝比奈さん、涼宮さんのような魅力的な女性に囲まれていながら?」 そう驚かれても困るんだが、 「そう言うお前はあるのか?」 俺が問うと、古泉は少し考え込んだ後、柔らかく微笑んで頷いた。 「あります。というよりもむしろ、現在形で言うべきでしょうね。好きな人がいます、と」 その笑顔に、先程よりも強く胸が痛んだ。 痛みを堪えるため、顔を顰め、 「そうか」 と短く答えるのが精一杯だった。 古泉はそれに気がついた風もなく、困ったような苦笑を浮かべ、 「もっとも、その人を好きになったとは決して言えないのでしょうけれど」 「…どうしてだ?」 「その人に僕は釣り合わないからですよ」 お前が釣り合わないような女がいるとも思えないんだが。 「その人の隣りに立つには、僕はあまりにも小さな人間です。むしろ、その人の近くにいられるという、ただそれだけのことでも、身に余る光栄と思うべきでしょう。だから、絶対に言えないんですよ」 古泉にそれだけ言わせるような人間に、誰かも分からないその相手に、俺は理解できない感情を抱いた。 憎しみに似ているのに、どこか違う。 もっとどす黒くて、どろどろとした感情。 なんだ、これ。 こんなものを俺は知らない。 知ってはいけない。 胸がざわつく。 醜い感情が顔をもたげる。 怖くてたまらない。 これは、なんだ。 分からない。 分かりたくない。 「顔色が悪いですけど、大丈夫ですか?」 心配そうに差し出された古泉の手を、反射的に振り払った。 古泉が傷ついたような顔をしたのに、それに気がついたのに、俺はどうすることも出来ず、ただ溢れてきそうになる言葉を抑え、涙を抑え、駆け出した。 自分がどこへ走っているのかも分からず、ただ走った。 辿り着いたのは校庭の隅、人もなかなか来ないような暗がりだった。 膝を抱えて座りこむと、 「…っふ……」 という息とも声ともつかない音と共に涙が溢れだした。 こんなにも泣いてしまう理由が分からない。 未だに渦巻いている感情の名前も、抑え方も分からない。 ただ分かるのは、古泉にあんな表情をさせ、あんな言葉を紡がせるような存在がいるということだけで、俺がここまで心を掻き乱されているということだけだ。 「…ああ、そうか……」 古泉にはするなと言った、自嘲の嗤いを零しながら、俺は呟いた。 「俺……古泉のことが好きだったんだ…」 またもやずきりとした鈍い痛みが走ったが、その場所はこれまでと違い、胸ではなかった。 下腹部が痛み、それは段々と強まって行く。 その不安に、痛みに、涙が止まらなくなる。 結局、長門が見つけてくれるまで、俺はそこで膝を抱えて泣いていた。 まるで迷子になった子供のように。 ある意味で俺は迷っていたのだろう。 自分をどうするべきか分からず、心さえ持て余して。 自分の醜さを知ったその日、俺は女になった。 |