エロかつグロです
自傷?というか被食な話を含みます
性行為も含みます
古泉がキョンを愛してません
キョンは大分病んでます
そんな内容でいいという猛者はどうぞ






































































骨の髄まで



ダメなんだ。
好きになると、本当にダメになる。
好きな相手の何もかもがほしくなるし、自分の何もかもを捧げたくなる。
それで嫌われると思っても歯止めは利かないし、自分も相手も何もかもダメにしちまいたくなる。
だから誰も好きにならない。
なりたくない。
そう、思っていたのに、なんでこうなったんだろう。
思いながらも俺は跨った体の上で腰を振る。
「は…っ、ん、あ…っあ……古泉……もっと…」
媚びるような醜悪な声に古泉は眉を寄せる。
「本当にあなたって人は」
苛立たしげな声すら愛しい。
嬉しい。
それがただ、俺に向けられていると言うだけで堪らなくなる。
「ぁ…ん、もっと……言って…。声…聞きたい……」
「最悪ですね。本当に…気色が悪い」
「はぁ…、あ…ふ、んん……気持ち、い…」
「どMと言ってもまだ足りませんね。勝手に気持ちよくなって、罵られて喜んで……」
「しょうが、ない…だろ……っ。何、されても嬉しいくらい、お前のことが好き…なんだから……」
嫌がる古泉を押し倒し、強引に体を重ねるのも何度目だろう。
最初は、付きまとうことから始って、古泉に嫌がられ嫌われてもどうしようもなく止められなくて、ハルヒに切り札を使うと言って脅して形ばかりは付き合うことになった。
それでも俺の抑えようのない醜悪な感情は収まらず、古泉を貪欲に求め続ける。
泣きついて縋ってそれでもダメで脅して体を重ねて。
なのにもっとほしくなる。
もっともっともっと。
もっと捧げたくもなる。
締め付けて腰を振れば、男の生理として古泉は精を吐き出してくれる。
それを余さず飲み込んで、それでも足りなくてもっととねだる。
「ぁあ…っあ……もっと…なあ……」
「無理ですよ。いい加減にしてください」
うんざりした声で言う古泉に、俺は首を振る。
「…もっと……ほしい…」
「淫乱」
そうじゃない。
俺がほしいのは古泉自身だ。
だが、それを言ってもきっと通じないんだろう。
俺はしょうがないと笑って、
「だったら、俺をもらってくれてもいい」
「あなたを?」
嫌そうに片方の眉を跳ね上げた古泉を見ながら、俺はその綺麗に並んだ白い歯の間に左の小指を捻じ込んだ。
「このまま、噛み千切ってくれるか?」
「…は……?」
「噛んで、食べて、飲み込んで……お前の一部になりたいんだ…」
「……ただのマゾヒストじゃ足りなくて、被食願望ですか? 本当にあなたも見た目に似合わぬ変態性欲者ですね」
吐き捨てるように俺の指を追い出して、古泉はそう告げた。
「食ってくれないのか?」
「人間の指なんて噛み千切れませんよ。食えと言うならいっそ肉でも切り取って料理でもしてもらいましょうか」
「そうしたら食ってくれるのか?」
声に喜色を滲ませた俺に、古泉は嫌悪感丸出しの顔をしておいて、
「出来るものでしたら」
とせせら笑った。
ああ、そうか。
それもそうだよな。
生のままじゃ食い辛いし、そもそも食い千切るにはえらく力もいるはずだ。
「じゃあ、する」
俺は腰を上げて、萎えた古泉のものを引き抜いた。
それを物足りなく思う以上に、古泉に食べてもらえるということが嬉しくてならない。
「どこを切ったらいいと思う? 出来れば生命維持に関係ないところから行きたいんだが」
「……じゃあ、ここでどうです?」
そう言って古泉がつまんだのは、真っ赤になった乳首だった。
そんな風に古泉が触れてくれるなんて珍しくて、それだけで快感に打ち震えながら、
「んぁっ……これ…を……?」
「ええ、削ぎ取るんです。出来ますか?」
「ん…する……から、引っ張っててくれる、か?」
「……いいですよ、それくらいなら」
「じゃあちょっと包丁かナイフでも取ってくる」
俺はキッチンへと走り、切れ味のよさそうな肉切り包丁を選んで戻る。
ベッドの上に座っていた古泉は既に服を着ようとしていた。
「汚れても知らんぞ」
俺としては俺の血で古泉の服が汚れるならそれはそれで嬉しいが。
「構いませんよ。どうせ捨てますから。…あなたの匂いのついた服なんて、気持ち悪くて着ていられませんので」
「不経済な奴だな」
そう返しながら俺は古泉の脚に座り、
「包丁取ってきたから、ちゃんと引っ張っててくれよ…?」
「畏まりました」
嫌そうに棒読みしながらも、古泉は俺の右の乳首をつまみ、強く引っ張ってくれた。
「はん…っ、ん、ふぁ……」
気持ちいい。
気持ちいい。
ああでもやっぱり、こういうんじゃ足りないんだ。
俺は躊躇いもせずに包丁を押し当て、そして引いた。
焼けるように痛いのも、血が流れ出るのも、こんなにも気持ちいい。
こんなに俺は古泉が好きで、好きで、好きで。
もう既に狂ってしまったと思うほどに好きだ。
思ったより綺麗に取れた乳首を古泉から受け取って俺は尋ねる。
「どうやって調理したら食べてくれるんだ? もっといっぱい切り取るから、いっぱい食べてくれよな」
そして最後には骨の髄まですすってほしい。
ああけど、困ったな。
古泉に食べてもらいたいのに、全部食べきってもらおうとしたら、自分で自分を料理なんて出来ないんだ。
解体だって不可能だろう。
そうなるまでに、古泉が料理してくれるほど、俺の味に夢中になってくれたらいいのに。